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174 完全RP村【crush apple〜誰の林檎が砕けたの?】
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![](./img/okamigakuen/37.png) | ──回想・特別展に行く前── はい。小泉先輩。 [レストランを出ようとした時に、小泉先輩に声をかけられた >>4:198。 軽い世間話には、] 分かりません。 私と朝霞さんと仲良くできるかは、朝霞さん次第です。 [「私は仲良くしたくても相手にそのつもりがあるか分からないから……」とかいう殊勝な前置きを全てすっ飛ばした結果、なにやら偉そうな返答になった、お前は一体何様だ。] 現実世界に戻ってもみんな仲良く話せそう。 小泉先輩にはそう見えますか。 [工藤には相変わらず見えないものが多い。 だから彼の目を借りて、確認するように繰り返した。 彼と違って、香坂さんと朝霞さんの今までの言動から、未来を予測することはできないから。 心の機微に疎いが故に、小泉先輩の顔色の悪さにも気づくことは無く。] 私には分かりません。分かるのは (210) 2022/09/11(Sun) 10:14:25 |
![](./img/okamigakuen/37.png) | [それから視線を落として、じっと彼の右足を見つめた。 >>4:59] ……小泉先輩の右足から、林檎の匂いがします。 林檎の匂いですが、黒崎先輩の指とは全く違います。 胸がむかつくほど強く、主張しています。他のことを考えさせないほど、我を押し付けてくる。 [まるで、自分を見ろと、注目させるように。 植物は、匂いで動物を操作する。それは、己の欲のままに支配したがるような、強制的で傲慢な香りだった。]* (211) 2022/09/11(Sun) 10:14:55 |
[あの絵の前に再び行ってみると、じゅじゅとミサミサが話し込んでいただろうか。
絵の中と入れ替わって出てきた決定的シーンは見てないけど、じゅじゅを抱き寄せて優しく語りかけているのがいつものミサミサではないのはさすがにわかる。
オレは目覚めれば会えるとわかっていたムーンとは探索から帰った後はあまり話さなかったし、この二人が話し込む理由があるなら、もう会えない相手"絵の中のミサミサ"だからなのかな、とも。]
これ聞いても良いやつなんかな…。
[ガールズトークに聞き耳を立てるのはちょっとよろしくない気はする。
でも、会話の端々に出てくる"彼"とか"好意"という単語に屋上で行き倒れてた徹っちんのことを思い出してしまったので、少し離れた位置から二人の話を聞いていた。
人とは違うらしい感覚について語っているじゅじゅに対して、静かに耳を傾けて、親身になる言葉を返すミサミサは別の人みたいだ。
いや、別の人らしいけど。
先輩とくっきーの話していた精神が影響するらしいこの世界の異常現象と関係があるなら、ミサミサもいろいろ思うところがあったのだろうかなんて今更に思う。]
![](./img/okamigakuen/37.png) | ──現在・特別展前── 、、、 [工藤さん、あなたのことも。 何気なく朝霞が放った言葉に、女は静かに目を伏せた。]
……ありがとう。
[小さな言葉は、目の前の朝霞にさえ届いたかは分からないけれど。 礼の意味も伝えることなく、それからまた聞く姿勢に戻った。
家族や研究室の皆からの好意は、複数人に向けられていても何ら問題の無い種類のもの。 けれど、「一番」という唯一の順列を、果たして朝霞が持てるのか。それを彼に向けられるのか。 きっと、その思いの差異に対して、彼女はあまりにも敏感で、臆病なのだ。 だから、「そんなことないでしょう?」という言葉が出てくる。]
さぁ? それを許さなかったのは、彼ではなくてあなた自身だもの。 その思考の癖が、良いとか悪いとかではなくてね。
[溺れる彼女の感情から息継ぎをするように、俯瞰した物言いをした。 物言わぬ絵でいたのならば、理想の答えも言えたのだろうけれど。 話して動いている以上、女は少しずつ理想からはずれていく。] (222) 2022/09/11(Sun) 10:59:19 |
![](./img/okamigakuen/37_C.png) | [それからまたしばらく、黙って話を聞いていた。 彼女が告白する、「何より酷い裏切り」を。]
…………。
…………………。
あなたは、痛めることを恐れるあまりに、彼を突き放した。 あなたに宿ったのは、そういう性質の好意だった。 ……よく、認められたね。
[目を背けたくなるような自らの罪を認めるのは、辛い。 けれど、認めてしまえば、正体の無い不安に向き合うしかない。] (223) 2022/09/11(Sun) 11:00:07 |
![](./img/okamigakuen/37_B.png) | それでも、彼を傷つけて裏切ってしまったとしても、追いかけずにはいられなかった。 足が止まってしまった今も、後悔に飲まれるほどに、彼が好きなのでしょう。たとえ好意の正体が見えないままでも。 それが今のあなたの心。
[それから少し身を離して、ぎゅっと朝霞の両手を握りしめた。]
あなたの心に従って。それがどんな結果を産むとしても。 どうせ自分のことしか分からないのだもの。 分かりもしない彼の想いを、いくら妄想したって答えは出ないわ。 直接彼と話して、彼の反応を見た時に、あなたの心に宿るもの。大切にできるのはそれだけ。
[そうでなければ、いつまでも己の妄想に囚われることになる。 けれど、朝霞が苦しみ続けるのは、彼にとっては望ましくないことだと。不確かなことが多い人間関係の中で、それだけははっきり分かるから。
傷つけてしまうかは、接してみなければ分からない。 話してみて、やっぱり傷つけてしまって、本当に駄目だと感じたならば。離れるのはそれからでも遅くは無い。]*
(224) 2022/09/11(Sun) 11:00:51 |
[会話を聞き始めたのは途中からだし、不明瞭な部分も多かったけど、「一番に思ってくれてる相手を一番と順位をつけられないから受け取れない」ような出来事があったのかとはなんとなく。
そしてそれが多分、徹っちんの話なんだろうな、とも。
フラれそうとか全スルーとかなんとか徹っちんが言ってたのは、そういう感覚の違いのせいなんだろうか。
同じ種類であってもなくてもじゅじゅが徹っちんのことを好きなのはわかるし、徹っちんにもそれは多分さすがに伝わってはいるだろうし。
そこに順番がつけられないのがじゅじゅの中では不誠実なことなのかな、とか。
でも、全く同じなんて例え恋愛感情ひとつとってもそれはあり得ないことだとも思う。
形や温度は違くてもきっと、寄り添ううちに近しくなるものなのではないかって。
それは今まで一定の距離を取って人と付き合ってきた時のオレにはずっと出来なかったことだから。
だから目を覚まして離れてしまう前に、二人がちゃんと話せれば良いと願った。
じゅじゅがオレが目覚める前に徹っちんとくっきーと過ごして欲しいと願ってくれていたのは知らないことだけど、それと同じで。]**
[ガールズトークをじっくり聞くのはさすがに気まずい(二人には気づかれないことだとしても)ので、おそらく最後まで聞くことはなく。
徹っちんは大丈夫かなと姿を探した。
屋上にまだいるのかとも思ったけど、着替えた姿が何処かに向かうのを見つければ後をついていく。
プラネタリウムとかあったんだなと、徹っちんの横で思ってたらくっきーが現れて、なんかバスの中のこととか昼飯のこと、三人で過ごした楽しかった時間を思い出した。
まあ、今ここにオレはいないも同然…、いないのだけど。
二人が隣り合わせに座るなら、座席の間の背もたれに無理矢理座って肘掛けに足を置く。
こんな幽霊みたいな状態でなければさすがにやらないことだけども、なんとなくどっちかの側に座るのも何かしっくりも来なくて。
勿論、二人が間隔空けてるなら素直に間の席に座ったと思う。]
二人とも早く起きてこいよ。
暇でしょうがない。
[天井に映るキラキラした星に祈るような気持ちで、オレにとっては一番大事な二人に呟いた。]*
![](./img/okamigakuen/37.png) | ──回想・レストランで小泉先輩と会話── はい。私はいつでも仲良くする気でした。 朝霞さんとも。 [尋ねられれば >>221、そのように答えた。 相変わらず言葉は足りなくて、だから仲良くできる相手はとても限られているのだろう。 それは小泉先輩に対しても同じことで、] はい。とても臭いです。 [「林檎」という主語をすっ飛ばして容赦なく言い放った。] (229) 2022/09/11(Sun) 11:32:19 |
![](./img/okamigakuen/37.png) | [それから、視線を小泉先輩の目に戻した。]
我の強い”林檎”を踏んでしまったらすっきりした。 先輩の言葉は難しい。私にも分かるように説明してください。
[工藤に人の心が分かるなら、はぐらかされたところで、そっと距離を取ったのだろう。誰にでも触れられたくないところがあるから。]
先輩が踏みたかったのは“林檎”ですか。
[乾いた笑みを浮かべる小泉先輩に、そう尋ねた。 明確な拒絶をされない限り、そっとしておくべき心には気づけない。]* (230) 2022/09/11(Sun) 11:32:56 |
![](./img/okamigakuen/37_D.png) | どういたしまして。 私こそ、楽しかったわ。もう誰ともお話しできないと思っていたから。 [朝霞は己の心に向き合って、前を進む決意をした。 だから、“彼女”も自分の心に従う。 誰かの死の間際、その夢の狭間でだけ存在できる女に、朝霞は命を与えた。 与えられた命は、もはや一つの自我を持つ。だから、朝霞の思いを離れて動く。] ありがとう。 [見つめる瞳に、柔らかく微笑み返した。] (231) 2022/09/11(Sun) 11:48:38 |
![](./img/okamigakuen/37_B.png) | (232) 2022/09/11(Sun) 11:49:11 |
![](./img/okamigakuen/37_B.png) | [それから、朝霞の手を、優しく自分の胸元に押し当てた。]
それだけじゃ満足できない。 ねぇ、その子を連れ戻さないで。あなたの心の中だけではなくて、現実の世界を生きたい。もっとあなたとも仲良くしたい。私自身の自我を持ったまま。 呼んで。「私」のことをもう一度、工藤さんって。あの子じゃなくて、私を選んで。
[胸元を溶かしたまま、確固たる命をせがんだ。]* (233) 2022/09/11(Sun) 11:50:41 |
| (a76) 2022/09/11(Sun) 11:57:14 |
![](./img/okamigakuen/37.png) | ──回想・工藤だった頃小泉先輩と >>235── 悪いけど言えない。 そうですか。 [工藤はあっさりと引き下がった。 それからしばらく小泉先輩の目を見つめていた。 だれかの夢に在れる時間は、確かに工藤にはあまり残されていないのだけど。] 実際には、時間が残されていないのは私ではありません。 先輩達の方が、その可能性があります。 『小泉先輩にも時間があるといいと私は思っていますが、実際は違うでしょうか。』 [小泉先輩から教わった、そしてこれからは教われないかもしれない、人と関わる術 >>3:220を使って、問うた。]* (237) 2022/09/11(Sun) 12:16:09 |
[何となく二人がこう、トゲトゲした感じの雰囲気になることがあるのは知ってはいた。
こうして物理的に二人の間に若干無理矢理座ってるものの、会話の間に入ることは尚更無理なことなのでどうしようもないが。
つーか毎度オレが間にいないといけないというのも変な話だし。
動画撮影の約束してるとかは知らない話だが、二人が本当の友達になりたいと思ってるのは両視点から見て知ってはいるし、仲良くしてくれと心配する必要はないのだろうけど。
自分の名前が出るとなんだかそわそわとしてしまう。
そういや徹っちんには結果報告できてなかったしな、と。
なんだかそれどころじゃなさそうな空気は最後に会話した徹っちんから感じてたし。]
ん、ありがと。
勇気はー、徹っちんに宣言してたから退路立ててたみたいなとこもあるしな。
[徹っちんからの「何より」にはそう声を返して。]
![](./img/okamigakuen/37.png) | ──回想・レストランで小泉先輩と >>242── 災害やら運命やらに抗う気力は小泉先輩には無い。 そうですか。 [生きていてほしいという工藤。 生きる気力がない小泉先輩。 己の望みが彼に伝播することが無くとも、工藤はただ事実を受け入れた。 自分の思いが通じないのは、今までも当たり前のことだったから。 隠されることなく答えられた事実の、その理由は言えないらしいけれど。] では、これが最期かもしれませんね。 さようなら。 [酷くあっさりと別れを告げ、レストランを後にした。 彼が心境を微笑みの奥にしまうと決めたのなら、工藤には触れようが無いのだ。]* (260) 2022/09/11(Sun) 14:27:56 |
オレの話は…良いので…
じゅじゅの話をしろ…
[なんだか恥ずかしくなってきた。
それはともかくとして、くっきーの言ってた話、じゅじゅがもう一度徹っちんと話した方が良いと思っていたのはオレも同じ気持ちだったので(終結までは見届けてないがミサミサとの会話も聞いた上で)。
徹っちんの棘のある回答は「何があったか聞いてこいよ」って意味だとオレは思うのだけど、どうなんだろ。
オレに踏み込んでくれたくっきーだから多分、徹っちんにも聞けるんじゃないかなって思うのだけど。]
![](./img/okamigakuen/37_C.png) | ──現在・特別展前 >>243>>244>>245── [選ばないことを告げられて、女は寂しく微笑んだ。 繰り返される、今は絵の中に在る工藤と共に帰る、という言葉。] ……分かっていたわ。 贋作の方が優れていても、人はいつだってオリジナルを選ぶもの。 でもね、あなたが何と言ったところで、私はあなたの言葉通りには動かない。 [それから、彼女の心を濡れた胸元に押し当てて、癒す。] あの子は自分の意思では絵から出られない。 私も自分の足で絵の中に戻ってなんかあげない。 あの子と一緒に帰りたければ、あなた自身の手を汚すしかないのよ。 [言外に覚悟を決めろ、と。残酷な事実を突き付けた。 何かを選ぶということは、何かを捨てるということ。 行動せずに先送りにすれば、どちらをも失うことになる。 誰かを傷つけてでも、事を成さねばならぬ時がある。 それは生きる者に求められる能力。生きるために越えなければいけない試練。 例え肉や魚を食べることさえできない、心優しい少女であろうとも、その試練からは逃れられないのだ。]* (269) 2022/09/11(Sun) 15:07:14 |
| (a88) 2022/09/11(Sun) 15:10:55 |
[じゅじゅの徹っちんを理解できないという理由やらはミサミサ(絵の中の人?)との会話で聞いていたのでなんとなくわかるのだけど、徹っちんが受け取った意味そのままとも思えない気もしており。
オレが徹っちんに良い言葉をかけられるかは、わからない。
じゅじゅの語った内心を勝手に知ってる今なら、理解できなくても、違う形でもそばにいてほしいと言ってしまって良いのではないかと思うのだけど。
徹っちんがそういうこと言わないだろうってのはわかった上で。
オレは徹っちんと違って自分本位なので。
でも、今のくっきーの立場でしか答えられない問いを徹っちんが投げたから、徹っちんに今一番寄り添って考えられるのはくっきーなんだろう、と思う。
だから、ここはくっきーに任せる、任せられるから。
歯痒いなんて思わずに二人の話を聞いてる。]
[同様、くっきーが女子一人になってしまうなとは考えていた
が自分のことは忘れていたので、どっかで呟かれたその台詞を聞いてから気づくことになるだろう。]
そういやそうだわ。
なんとなく照れ臭いな。
[何しろ記念写真でも前列真ん中陣取って周りに女子をはべらせるという先輩の提案は遠慮したわけだし。
というのは置いとくとして。]
一番そばにいて欲しい女がいないんじゃ意味ねえんだけどな。
[聞こえもしないから小声になる必要もないのだが、。]**
じゅじゅとのことで残ってしまった傷を癒せるのは
どんな形かはわからなくても
じゅじゅなんじゃないかってオレは思うけど、
でも、徹っちんがこれ以上傷つかず前に進めるなら、
その決断を止めることは出来ないな。
[無理をして彼女のためにって近寄らないと決めたなら止めるけど、徹っちんのためになら止められない。
もし3人での未来の約束を変な気を回して断ったら怒るけども。
オレに埋められるものがあるなら、徹っちんの中にある傷の片隅ぐらいは塞げれば良いって思ってるよ。
治らない傷なのだとしても、血は流れないようにくらいはしたいからさ。]*
[徹っちんが出て行った後、座席の背もたれにかけていた腰を座席の方に滑らせてくっきーの隣に座る。
ままならないことの歯痒さにまた落ち込んでるんだろうなとその髪に触れられない手で触れて。]
……、オレも会いたい。
大丈夫だ、すぐ会える。
[もう一度温もりを感じたいし、話もしたい。
泣くの我慢させてたことは心苦しくて、一人で泣かせてしまうのも申し訳なくて。
でも、]
好きなだけ泣いて良いよ。
オレしか見てない。
[誰にも見られたくないから一人で泣くのなら、自分だけが見ても許される涙だと思ったから。
そっと頭を撫でて泣き止むまで隣にいよう。]**
[徹っちんがどこに行ったかは気になったけど、じゅじゅから電話が来ていたとは知らず、いや、知ったとしても見に行くことはしなかっただろう。
いくら大事な友達のことでもそこは、見ていて良い話ではないかなと思ったから。
くっきーが泣き止むのを待って、レストランに向かうのについて行くことにする。
レストラン内では先輩とまつもっちゃんが話していただろうか。
自分の名前を耳聡く拾う。]
怪我は全然無いぞ、オレは。
そりゃ、皆のこと心配してる。
めっちゃしてる。
飯は食ってるし飯以外も食ってる。
でも暇だから寝てばっかだな。
[今も寝てるんだけど、と笑いながら答える。
暇だからってわけじゃなくて心配だから見に来てるのが正解だけど。
それにしても、くっきーがすごい勢いで飯食ってんのは少しだけホッとしたかな。
落ち込んだ時は飯を食わせたら良いんだろう、と記憶しとく。]*
[オレの答えが届かない代わり、実際話しかけられた先輩が返事をする。
なんとなく、心配しているかどうかの答えには間があった気がして。
オレらが心配してないとは思ってないだろうから、とは思うんだけど。
心配かけてるかもしれないことを申し訳なく思ってるんだろうか。
心配されたくないと思っているとは知らず、そんな風に考える。
そういえば先輩自身は異常現象ってミサミサの対応したくらいで、不安定になるようなところは見ていない。
(林檎を踏み潰したことなどは知らないし、それをミサミサに問われたことも。)
だから、すごく冷静なのかなと思うと同時、怖くはないのだろうか、死んでいるかもしれないことが、とふと思う。
内定も決まっていると言ってたし、順風満帆に見える。
先輩だって帰りたいはずなのに。
こんな時にも周りのケアで、一歳の違いってそんな大きいものだろうかとか。
なんだか逆に心配になってきてしまった。
その気持ちはなんとなくまつもっちゃんに対して抱く心配と似ているようで、心が少し痛んだ。]*
![](./img/okamigakuen/37.png) | ──回想・笑う松本先輩と── [笑った顔を見せることは、おそらく無い。 けれど、工藤の分まで松本先輩が笑ってくれた。 ぽつぽつと雨雫を落とすように優しく、根気よく説明してくれた。] そういう意味なら、既に泣いています。 [表情の一つも変えぬまま告げる。それから、松本先輩が映る瞳を逸らして、窓の外に向けた。 武藤先輩と香坂さんを送った魔法は、とうの昔に消えている。けれど工藤の記憶には克明に焼き付いていた。 きっと目覚めた後も、あの華やかな魔法を思い出すのだろう。 みんなを励ましたいという心に、形を与えた魔法。 何度だって瞼の裏に描くのだろう。 それが、松本先輩との最後の会話になったかもしれない。]* (342) 2022/09/11(Sun) 21:40:41 |
[先輩とまつもっちゃんの頼りになるコンビに話を聞くと言われたくっきーが、つらい気持ちとか吐き出せれば良いな、と思って見ていたらいきなりでかい声を出したからびびった。
その支離滅裂の悪態の意味は、徹っちんとの会話を聞いていたオレにはわかることなので。
これのどこが慈悲なんだろうと。
少しずつ人が帰っていく残酷さは身に染みていて。
徹っちんがより傷つかない方法が"忘れてもらうためにじゅじゅと離れること"ならそれが良いとは思ってたけど、オレの一番想像しやすいじゅじゅの立場で考えてみるとそれはきつい話だ。
もし自分が死ぬなら、好きな人には幸せにはなってほしいけど忘れて欲しくない、残したいって考えるオレには、それはとても悲しいことに思えた。]
[なんか徹っちんが暴れてるらしくて、じゅじゅは動けないらしいとわかったのはその後くらいか。
じゅじゅは還ってくるから大丈夫だ、とすぐに判断できたかはわからないけれど、例え何も出来なくても心配で駆け出してしまうのは仕方ないだろう。
ほっとけない、一人にしないと告げた友達の方に。]
![](./img/okamigakuen/37.png) | ──回想・レストランで小泉先輩と──
…………………。
[工藤は別れの言葉の後も、数秒の間小泉先輩を見上げていた。
望みはあくまでも望みであって、現実ではない。 いくら生還を望んだところで、誰にも約束はできない。 この不確定な世界で、確かなことが一つある。 命あるものは皆、いつかは死ぬ。 工藤はそのことを知っている。 そのいつかが、一人にとっては今この瞬間であることも。
だから、仮に小泉先輩が『必ず生きて帰る』と言ったならば、嘘を咎めたのだろう。 心を軽くするための気遣いが見えないから。 誰か一人には当たることを知っているから。
そうして、何も言わぬまま背を向けた。 これで良かったのだと、思う。]* (358) 2022/09/11(Sun) 22:40:21 |
![](./img/okamigakuen/37.png) | ──現在・朝霞さんと──
[そうして朝霞が絵に腕を挿し入れるのを、女は静かな目で見つめていた。]
……私もよ。
[感謝している。アイデンティティを与えてくれた彼女に。 女の命を使って、強く為った朝霞を。 彼女の選んだ道は、平坦ではないかもしれないけれど。 朝霞の手が、眠る工藤の腕に触れる。かすれ往く景色の中で、朝霞に呼びかけた。]
私を連れて帰って。あなたの胸の内に。 あなたが迷った時、苦しんだ時、私のことを思い出して。 「私」があなたを見守って、寄り添っていると、想像して。 その想像が、あなたの力になる。私はあなたの神になるの。
[それがきっと、死と言うものだから。] (362) 2022/09/11(Sun) 22:55:49 |
![](./img/okamigakuen/37_D.png) | 最期に、もう少しだけガールズトークさせてくれない? 私の気になる人 >>4:124ってね、 (363) 2022/09/11(Sun) 22:56:35 |
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