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![]() | 【妖】 部隊長 シュゼット[この日は、相手が誰か、もうわかっているからか。 いつものように、日付から始まる日記ではなかった。 一ページに収めるには長すぎるその記述は、 一日分の夢を書いていたこれまでと違って、 ルークに会えなかった分にあった出来事から、 戦いの前に思うことまでを 全て、書き綴っているようだった。] ($1) 2020/05/26(Tue) 1:23:33 |
![]() | 【妖】 部隊長 シュゼットルークへ 思い出した。僕は全て知っていたんだ。 機獣の大まかな構造は勿論、 どこを攻撃すれば相手の攻撃を、脚を、止められるか 通信機が何処についているのかも、全てだ。 機獣は毎回改良を重ねられているようだったから 最新式のものを相手するとなると、 僕の知識にあるものだけとは行かないだろう。 でも、知っているといないとでは、大違いだ。 この基地の皆の被害を抑えるには、 僕だけが知っているんじゃ、駄目なんだ。 ……危険だとは、わかっていた。 僕は、僕の知る全てを総司令に話してきた。 ($2) 2020/05/26(Tue) 1:26:34 |
![]() | 【妖】 部隊長 シュゼット ―――僕がやっと思い出した過去があること。 そして、その過去は穴の向こうの世界のことだと。 そう話した瞬間。 部屋に居た直属の兵達に、一斉に銃を突き付けられた。 僕は、一瞬たじろいだけれど。 ここで引いちゃだめだと、自分に言い聞かせて。 総司令から、目を逸らさずにいたんだ。 『銃を下ろしてやれ。 私たちがずっと待ち望んでいた情報を この兎君は持ってきてくれたんだ。 もし、様子が少しでも変わっていたら、 すぐ始末せねばとは思っていたけどね。 ……その様子だと。少なくとも今は大丈夫だろう。』 総司令はそう言って、兵達の銃を下ろさせた。 そうして、僕の話を聞いてくれて。 そのすべての情報は、 今回の戦いに出る兵達全てに伝えられたんだ。 あの人の目的は>>173前線の死守。それは僕もそう思う。 だからこそ、総攻撃がある今は。 大きな戦力である僕を失うのは避けるだろうと思った。 僕のその賭けが当たって、本当によかった。 総司令と話していた時は頑張ったけど、 少しでも気を抜くと、逃げ出してしまいそうだった。 ……もしかしたら、総司令には。 僕の震える耳が見えていたかもだけれど。 ($3) 2020/05/26(Tue) 1:32:12 |
![]() | 【妖】 部隊長 シュゼット そして……そう。 総司令に話してしまったことが、怖くて。 すぐルークに話してしまいたかったから、 どうしても後回しになってしまった。 今は、僕自身のことを話そうと思ってたんだった。 僕が思い出した、僕自身のこと。 一斉攻撃の前に、体力はつけておかないといけない。 ルークと別れてから、今日この日まで。 僕は毎日、よく寝ることを心掛けた。 相変わらず、寝て起きた後に残る頭痛は 僕の全てを持っていくようだったけれど。 大丈夫。僕はまだ、僕のままでいる。 僕はまだすべてを思い出したわけじゃないけれど あれから思い出したのは……二つだ。 一つ。敵から機獣を攻撃されたら守るよう言われ、 全て頭に叩き込んでおけと見せられた、 機獣たちの設計図面。 そして、二つめは。 僕の……名前についてだ。 ルークに名前を教えて貰った後、僕は思ったんだ。 僕の『シュゼット』という名前は、 いつつけて貰ったんだろうって。 知りたいっていう思いが僕の記憶を掘り起こしたのかな。 その夢を見たのは、そう思ってからすぐのことだったよ。 ($4) 2020/05/26(Tue) 1:35:12 |
![]() | 【妖】 部隊長 シュゼット 僕の名前は、ルークも知っているだろう。 『シュゼット』は、記憶を無くした僕が 唯一覚えていた、僕自身の名だ。 でも、思い出した記憶によると、 僕は今ぐらいの背丈になるまで カプセルのようなもので育ったらしい。 その後、そこから出された後は、 命令を聞くことの大事さと、 戦闘の方法をみっちりと教えられた。 ……僕は、機獣と、同じ扱いを受けてたんだ。 名前も、見た目をそのまま。 "九号"と、呼ばれていたようだった。 それは名前なんかじゃなくて、 備品の識別番号のような響きだ。 ($5) 2020/05/26(Tue) 1:36:52 |
![]() | 【妖】 部隊長 シュゼット でも、僕はそんな名前、覚えてなかった。 それよりも。僕は、他の全ての記憶を無くしても。 ずっと大事にしていた写真の裏に書いてあった 『シュゼット』という名前の方を覚えていたんだ。 写真に写っていた子供が書いたのだろう。 写真の裏には兎の絵と、名前が書いてあった。 写真の表を見返すと、笑っている人たちの側に、 一匹の、丸っこい兎が居た。 兎は、写真に写っている子供を守るように、 傍に寄り添って、 背中から耳まで真っすぐにして立っていた。 ―――僕も、こんな兎になりたい。 写真に写る一匹の兎が、 もう、とっくにこの世に居ない兎のことが 大事な人の笑顔を守っているような、兎が 僕はとても羨ましく、眩しく見えたんだ。 ($6) 2020/05/26(Tue) 1:38:58 |
![]() | 【妖】 部隊長 シュゼット ……実は、機械のような僕にも夢があったらしい。 地上の、人が集まって生きている建物の外。 地上の人達を殺す物質に汚染され、 環境の変化も酷い外の世界の、どこかに。 まだ、生き物が生きていられる場所があって。 旅の途中で拾った写真のように、 今も幸せに生きている人が居るんじゃないかって。 旅を続けた僕はいつしか、 そういう人たちを見つけたいと思っていた。 僕の旅は、地上世界の人達が 安全に暮らせる土地を探す旅だったけれど いつしか、それだけじゃなくなっていた。 そして僕はその秘密を、穴に落ちる最後の最後まで 僕に命令する人たちに明かすことは無かった。 ($7) 2020/05/26(Tue) 1:41:18 |
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![]() | 【人】 世界の中心 アーサー[ 具のない、どころか全てが具と言ったって良い、 野菜をそのまますりつぶしたよな スープ。 いつもいつも濃い と言われるので、 薄めの、と注文をつけた過去は有っても …結局此処に居るものたちは知らないから、 おんなじになんてなりそうも無く。 ──嗚呼、そうだ。 ふつうのひと、と言えばきっと使用人が近い。 休みはどこに行くのか聞いてみよう。] (244) 2020/05/26(Tue) 1:44:00 |
![]() | 【人】 世界の中心 アーサー[ …リドルの家が特殊であることは、 主人の頭から飛んでいる。 此処の使用人はずぅっと待遇が良い筈だ。 そもそも、他の“きぞくさま”のことさえ曖昧である。 本来、厨房の使用人など屋敷では最底辺だが…。] (245) 2020/05/26(Tue) 1:45:22 |
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![]() | 【人】 世界の中心 アーサー[ 喉の奥で笑っている。 …似合わない、とかではなく! 流石に先の丸いバターナイフを使おうものなら、 切るよりも 引きちぎるの方が近い切れ味だろう。 起きてからほとんど体勢も変わらず、 ワイングラスのかわりにティーカップを持ち上げ、] (247) 2020/05/26(Tue) 1:46:19 |
![]() | 【人】 世界の中心 アーサー( ──あのワインは不味い。 すこぅしまえ、彼女の起きる前の記憶。 主人は薔薇色に ほんのすこしの揶揄を乗せ、 昨夜の文句を 漸く語った。 ──その言葉をお待ちしておりました。 執事は笑顔で そう 答えるだけ。 ) (248) 2020/05/26(Tue) 1:47:58 |
![]() | 【人】 世界の中心 アーサー[ カップの底がソーサーに触れる、かるく硬質な音。 ドレス、 ヒール、 伸ばした髪、 “おひめさま”のよに言葉を紡ぎ、 “おひめさま”のよにわらう。 ──“おんなのこ”は一度はゆめに見るという。 たしか、そんなことを言っていた。 ひとつの ドレスを仕立てたときに。] (249) 2020/05/26(Tue) 1:48:36 |
![]() | 【人】 世界の中心 アーサー潜入捜査かな? ──マナーだって叩き込まなきゃならないねえ。 ほら、パンは齧らないで一口サイズに千切って、 スープだってスプーンを皿に当てず、 そう、啜ってもいけない。 サラダもフォークとナイフで切り分けて食べる。 …面倒だから、やらないけどね。 (250) 2020/05/26(Tue) 1:48:57 |
![]() | 【人】 世界の中心 アーサー[ …どうにも 夢を壊していく男だ。 否、“ゆめ”の現実に近過ぎているのだろう。 人前で気取る為としか思えないマナーも、 心の奥を読ませないための話術も、 幼い頃から身近にあったし、 10歳になる頃には極めている必要があった。] (251) 2020/05/26(Tue) 1:50:21 |
![]() | 【妖】 部隊長 シュゼット いつ話せるかわからないから 僕の考えを、文字にして伝えておくよ。 僕は、この総攻撃を耐えきっても、 地上との戦いが終わるとは思えないんだ。 かといって、通信機を使って交渉するにしても、 こちらは今まで防戦一方で、交渉材料も持ってない。 僕は、……このままじゃ、駄目だと思う。 だから、例えば。上に行くことができれば。 地上の人と話すことが出来れば、 何か、変えられるものもあるんじゃないかな。 それでね。上に行く方法。僕なりに考えてみた。 ジルベールに貰った携帯式対機銃弾発射器と、 僕の義手砲を連続、または同時に。 真下に向かって発射すれば。 反動であの大穴まで、飛び上がることはできないだろうか? ……勿論、義手砲は、気絶しないよう 威力をなんとか調整してみるさ。 もし上まで行けたらあとは、成るように成れ。だ。 ……ううん。無謀かなあ。 後で、ルークの考えも聞きたい。 ($9) 2020/05/26(Tue) 1:50:53 |
![]() | 【教】 世界の中心 アーサー[ ふつうのひとになりたい と思ったことも “おとこのこ”がゆめ見るように、 ヒーローを目指したことだって なく、 ] (/15) 2020/05/26(Tue) 1:51:12 |
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![]() | 【妖】 部隊長 シュゼットさいごに。これだけ。 僕は、必ず生きて戻るから。 ルークは、最後まで僕を見守っていて欲しい。 今日の戦いが終わったら、すぐに会いに行く。 でも……ルークの居る場所には、敵は近づけさせないけれど もし、何かあったら。僕の名前を呼んで。 僕は耳がいいんだ。戦闘中だって、いつだって。 ルークの声は、絶対に聞き逃さないから。 ** ($10) 2020/05/26(Tue) 1:52:00 |
![]() | 【人】 世界の中心 アーサー[ ──ドレスなら、有るけどね。 付け足すように 呟くように、 “ふり”だけなら出来るだろうとでも言うのか、 仕立てたドレスのことを 語る。 奇跡のよな 青薔薇のドレス。 ──だれかのための 唯一のもの。**] (252) 2020/05/26(Tue) 1:52:06 |
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。 ![]() (a19) 2020/05/26(Tue) 1:55:35 |
![]() | 【独】 部隊長 シュゼット/* これでもいっこ削ってこの長さなんですよね…それでこれなんですよ…(・x・)(・x・)(・x・)←何を削ったかはお口ミッフィーな顔 いやー、ルークの過去も兎さん聞きたいんだけどタイミングがな…!!でも聞きたいな…タイミングと時間あるかな…ww 過去話はこっちばかりになってしまったので、これは土下座案件である…。はー。ルーク可愛いよルーク。尻尾が見えてからの動きが可愛すぎてずっともふってたい(シュゼット君はずっともするとかそこまではしないけど) (-49) 2020/05/26(Tue) 2:01:58 |
![]() | 【独】 部隊長 シュゼット/* ていうかそうだよ。どこかにスパイいるんじゃないの・・・??フラグのつもりなかったんだけど、ルークほんとにこれ危ないのでは・・・?? 総司令ーーー!!ルークを守ってあげて!!(僕は総司令を酷いやつ扱い散々しておいて、今更何を言っているんだ) (-50) 2020/05/26(Tue) 2:08:39 |
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。 ![]() (a20) 2020/05/26(Tue) 3:02:27 |
![]() | 【人】 数学教師 渡辺 春嗣── 帰宅 ── [ガチャリ……。 少々苦労しながら家の鍵を開けて中に入れば 玄関に見慣れぬ靴がある。>>137 デザインだけで言うとどちらのものともつかないが 23cmだったか、姪の小さめの靴と並ぶと 男性物のように見える。] (253) 2020/05/26(Tue) 8:27:44 |
![]() | 【人】 数学教師 渡辺 春嗣(男の子……?) [友達ではなく、ボーイフレンドだったのか。 姪は男嫌いの節があるために 抜け落ちていた可能性が頭を過った。] (254) 2020/05/26(Tue) 8:28:38 |
![]() | 【人】 数学教師 渡辺 春嗣いらっしゃい、と、ただいま [玄関の内扉を開け姿を表し、 リビングの人影二つに声を掛けた。 両手は、仕事用鞄と 可愛らしい子豚の描かれた洋菓子店の紙袋、 コンビニ袋で塞がれている。 飲み物を買うのにも優柔不断を発揮して 炭酸ジュースと炭酸でない果実のジュースと お茶のペットボトルがコンビニ袋の内容物。] (255) 2020/05/26(Tue) 8:29:14 |
![]() | 【人】 数学教師 渡辺 春嗣[可能性が過ったばかりだが 男の子ではなかった。 うちのクラスの生徒だ。 ああ、だから昨日はもえぴったんで 普段より手酷く痛めつけられたのかと納得する。] ああ、雨宮さんでしたか 姪がお世話になっています [軽く頭を下げた。 二人は、ゲームをしていたようだ。 邪魔をするのも悪いからそれだけ言って キッチンに買ってきたものを置いたなら 手洗いうがいに洗面所へ消えようか。*] (256) 2020/05/26(Tue) 8:32:47 |
![]() | 【独】 部隊長 シュゼット/* うーむ、もう少し日記をわかりやすく書きたかったなぁ。夢の話から今の話への話題転換が唐突に見えるきがして気になる。。 (-51) 2020/05/26(Tue) 12:13:31 |
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