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【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉「攻防一体で無敵の人か。可能性が広がってくるから絵莉の未来は明るいじゃん」 応用的な活用法、具体的な道筋。話が展開するにつれてなるほどと相槌を打つことになる。 「それは……まあ分かる。甘いもの食べてその分運動して、とか。 マジ。体から薬が抜けてるのかな。治るのあんまり期待してなかったけど」 首筋に触れた手をそっと背中に回す。安心させるように密着して、口を開いて牙を露出させると、耳元で囁いた。 「いただきます」 熱い吐息が首筋を撫でて、 血 を求めて皮膚を食い破る。肌着姿だから直に肌の熱が伝わってくる。疲れているだろうから遠慮しがちに、体調を崩さない範囲でゆっくりと血を啜る。 (-286) 2021/11/06(Sat) 14:52:24 |
【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜「コントロールできるようになったら便利だよねこれ」 少なくとも普通のクラスにはいられなくなるかもしれない。 「しっかり身体作ってるじゃんね、ほら」 両手で腰をつかんで、ボディラインをなぞった。しっかりとした身体をたしかめるようにときどき指でおしてみたり。 「治んなかったらお姫様のお世話しながら生き血を啜っていく他ないじゃん」 軽く笑って。 身体を密着させればより一層あなたのぬくもり、触り心地を感じる。心臓が鳴る、肺が収縮し、吐息が肌を撫でる。 囁き、口の中の湿気を耳に受けて、全身が痺れるように反応する。それから、痛み。今まで一番刺激を強く感じた、けれど同じだけの優しさも感じて、恐怖は薄れ、すっかり身を委ねてしまっていた。痛みさえなければそのまま眠っていたかもしれない。 (-287) 2021/11/06(Sat) 15:16:27 |
【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉「能力的にも汎用性高いしね。A組にでも来る?」 そんな戯言を口にしていると腰をつかまれた。水泳で引き締まった体と、見映えをよくするためか手入れの行き届いたさわり心地。衣服越しでも触れれば分かるほどにしっかりとしている。 「ん……ちょっと絵莉……」 もぞもぞ。落ち着かない。触られるのに慣れていない。 「お世話の対価に血を貰うの? 血の伯爵かな……」 お嬢様に仕える吸血鬼の出てくる漫画を思い出した。 痛みを緩和するために唾液をまぶして、舌先でねじ込むように首の傷を舐める。酩酊するような彼女を労るように、背を撫でながら補食する。 呼吸を求める度に吐息が体を撫で上げ、口付けをするように何度も触れる。落ち着くような調子のあなたを横目に。 「ん……」 傷口を塞ぐように皮膚を唇で食んでから、そっと吸血行為を終えた。 (-289) 2021/11/06(Sat) 15:34:32 |
【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜「茜がいるならいってもいいかなって、今は思うけど。あと一年ちょいだし。……入ろうと思えば入れたんだけどね」 青春折返し地点。 「あたしだっていろいろ許したんだからこれくらいいいじゃんね」 スキンシップには慣れている。あなたの落ち着かない様子を感じ取って、思わず笑みをこぼした。 「うん。なんかかっこいいかも?」 中世っぽい世界観を適当に妄想している。 首元にじとりとする舌や柔らかい唇が当たる。傷口に冷たい風の代わりにあなたの熱を帯びた息が吹いて、補食行為をなす様子を感じ取る。 「……治ったとして、たまにやってもいいじゃん」 抱き寄せて、あなたの頭を抱えて撫でる。 (-290) 2021/11/06(Sat) 15:53:29 |
【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉「なんで入らなかったの? 私は内申上がりそうだから入っただけなんだけどさ」 支配の異能であることもあり、能力としては申し分ない上成績も良かった。 打算的な考えも加えて所属できたことはある種幸運だったにせよ。 「……そう言われると何も言い返せない」 肩を竦める。おとなしく触られていた。水泳部にしては出るところも出ていて、柔らかくハリのある肌をしていた。 「まあかっこいいかも。そうなると火の粉を払う騎士だよね、私」 捕食を終え、わずかに息が上がり乱れた呼吸に落ち着きを取り戻す。抱き寄せられ、あなたに抱えられるような形で胸に飛び込む。撫でられるとなんだかむずかゆい感じがした。 「……本格的にそういうプレイになるじゃん」 (-291) 2021/11/06(Sat) 16:14:33 |
【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜限定的とはいえ転移能力は強力であり、成績もほどほどかつ余力を残している。やればできるけどやらない。そんな様子は普段からあったことだろう。 「単に特別扱いってのが嫌だったの。期待とかさ、やればやるだけ上がってくし。だったら程々に楽しいことしたほうが得じゃんね。才能を埋もれされることって悪いことかな?」 ぜーたくな悩みだよね。なんて。 「わ、肌すっごい良い……今度化粧水みとこ」 「吸血鬼で騎士とか欲張りセットじゃん」 あなたを腕の中で優しくなでて、包んで、身体と挟んで。 「誰も見てないし。ちょっとくらいいいじゃん……あむ」 耳を唇で挟んで咥える。味覚も鋭くなっているのかな。案の定美味しくはなかったけど。 (-292) 2021/11/06(Sat) 16:32:42 |
【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉「何かに秀でているからって、それを使わないことが悪いことじゃないと思うよ。 普通に頭いいトコに入っても競争が怠いから、それより一つレベルの低い学校を志望するなんてよくある話だし。 贅沢な悩みだけど、持つ者の相応の悩みみたいなもので、いいじゃん」 だからそれを悪いなんて言う理由も、資格もない。 「……ん、ぅ」 神の手入れもきちんとしているらしい。さらさらとしている。 無意識に腰を掴んで、抱きしめる。耳を食まれて、強張る体はやや緊張気味。 血を吸っていた時とはまた違うものがこみあげてくる気分。 「いいけど……絵莉……なんか変な気分になる」 (-293) 2021/11/06(Sat) 16:56:20 |
【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜「うん。自分の中じゃわりきってんだけど、茜にそういってもらえると安心する……」 生まれ持ったもので何一つ苦労はしなかった。だから、いろんな人の苦悩を聞いて、このままでいいのか悩んだ。けれど、力を使わない道をゆく。程々に楽しい道。余裕のある道。余裕があれば誰かに手を伸ばせるから。 髪に顔を埋めれば、サラサラとした肌触りとあなたの香りがいっぱいに広がる。 「噛まれる側の気分はどう? こわばっちゃって。ほら、リラックスして」 軽く脇をくすぐってみたり。 (-294) 2021/11/06(Sat) 17:06:16 |
【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉「楽しいことが好きなんでしょ。義務やしがらみや頑張りは面倒くさいものなんだから、進んで歩く必要もないよ。 絵莉は絵莉が今こうしていられることが楽しいなら、きっとそれが一番」 自分に手を差し伸べてくれたように、助けてくれているように。 「……ぞわぞわする、……からっ。耳やめ……」 リラックス、と脇をくすぐられると詰まった声が吐き出された。 あなたの耳元に上ずった声が響く。 「んっ……は……っ、絵莉……わ、かったから……やめて……」 (-296) 2021/11/06(Sat) 17:34:11 |
【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜「うん。ありがと……なんでも楽しめるっていっても、そのなんでもができなくなっちゃうのは困るじゃんね」 変わらない日々とすぐそばにいるあなたを愛おしく思った。 「うわ、別人みたいな声。今どんな顔してんの? すっごく見たいんですケド」 可愛らしい鳴き声を聞いて、ほどほどなところで手を止めた。 (-299) 2021/11/06(Sat) 17:45:03 |
【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉「早めに治るといいな。快気したら次こそ遊びに行くからね」 「うるさいバカ。みてなくて助かった」 あなたの頬を一度挟んでぐりぐりとしてから、気を取り直して着替えを済ませる。いつまでも肌着姿でいさせるわけにもいかなかった。 適当なジャージをおざなりにきせてやると、「はい、オッケ」と肩を叩いた。 (-301) 2021/11/06(Sat) 18:06:44 |
【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜「マジそれな。色々ありすぎて遊びに行く暇もないっての」 頷いて。したいことを夢想している。 「ふにゅう……今見えてなくて一番困ったかもしんない」 そろそろ肌寒くなってきたころだ、体温で温まるにも限界がある。さっと着替えさせられることだろう。 「目隠ししてジャージ来たらもうあたしか分かんないねこれ」 (-302) 2021/11/06(Sat) 18:13:07 |
【秘】 竹村茜 → 笹原絵莉「準備期間だからイージーモードだと思ってたのに散々だわ」 体育祭が終わる頃には落ち着いていると良いのだが。彼女との約束事は沢山出来てしまっていた。 「一生困っておいていいよもう……。そんなに特徴薄いわけないと思うけど。 逆にこの格好してれば絵莉って分かるし。 ……そろそろ出ようか」 何度目かのため息をついて、あなたと手をつないで更衣室を出ようとする。 はぐれないように、不安にならないように。しっかりと握りしめて。 (-304) 2021/11/06(Sat) 18:45:01 |
【秘】 笹原絵莉 → 竹村茜「振り返ってみると楽しいもんだったけどね」 変わらない笑みを浮かべて見せて。 「目が隠れるだけでわかんなくね? サングラスつけただけでも別人にみえるじゃん。 まあ目隠ししてる間はなるべく茜といっしょにいるし。わかるんだけど。うん、ずっとサボってるわけにもいかないもんね」 手を繋いで、ぴったり腕にしがみついてついていく。入るときと比べて不安はなかった。 (-305) 2021/11/06(Sat) 18:59:12 |
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