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←これは「そう言って俺が大人しく享受だけをする男と思われたら後で痛い目を見るぞ？」と、ドMなので内心嬉しさを噛み締めているのはさておき、気を抜いたり隙あらば逆にえらい目に遭わす奴の顔

「うん。なら模擬戦が決まることがあれば伝えるようにしよう。……ああ。何か言いたいことがあるなら行っておいで。抽選制な以上、俺とは勿論『他の面子との無礼講』も恐らく最後になるだろうから」

マナーがよくできてるな？？本来マナーができてないといけなかったはずの男は普通に殻を割っていた。いや、手は普通に拭くが。最も、従者時代からそうだったならこちらも把握してるので、その場合は特別気にしないが。

「……几帳面だね。俺も合わせるか……

ああ、いつでもおいで。相談を受ける側なら得意なんだ。元々相手が話を聞いてくれるつもりだから、俺も話しやすくて。いや、相談じゃなくただの愚痴でも……ッ、ン」

口付けの方かと思えば、牙の痺れる感触に思わず猫が毛を逆立てるように、ぞわぞわした感覚を逃がそうと全身にピンと力が入った。貴方が離れるまでずっと力を込め続けたまま、押し返さないが添えるだけの手がそっと貴方の腕に触れた。