【墓】 充実 バレンタイン>>9 エルナト 『うん…… ───今はそう思う』 『想像して、勝手に鬱屈として、塞ぎ込んでしまうよりは。 最後まで読んじまった方がいいんだろうな』 『不安は今でさえずっと湧いてくるけれど、─── 希望を持つことだって、今だからこそできるから』 だから、君もそんな顔をするなよ。 渦中の僕が言った所で、どうにもならないんだろうけど。 ここが物語の最後のページではないことは、 いくら自分でも分かっているから。 『あー……その手があった。 何で思いつかなかったんだか。 部屋に置いてあるけれど、───うーん……』 『読みかけの本が結構、そこらに置いてあるから。 エルナトがそれを見て、気をやらないといいが』 (+11) 2022/05/07(Sat) 19:57:00 |