【墓】 3年生 武藤景虎[答えが決まっている今、放っておけないからという理由で徹っちんを見に行くつもりはあまりなかった。 まだ答えがわからない状態で不安定な時は心配で仕方なかったけれど。 先輩のための最後の時間に残ったのが徹っちんである以上は信頼して任せられると思う。 先輩が望んでいることが、先輩の夢の中で果たせたのかだけは気になっていて。 あの時聞いておけばよかったけれど>>3:244、先に還る自分が残る人にそれを聞くのは憚られたのだった。 そんなことを考えながらうつらうつらとしていると、微睡の中で先輩の声が聞こえた気がした。>>23 「みんな」と呼びかける台詞は確かにあの場にいた皆へ言葉で。 あそこにはもう皆はいないのに。 先輩のための夢なのに、皆の成長や変化が嬉しいなんて。 ああ、だからあの時。 「この世界に来れて良かったか」と聞いたのかと改めて思う。 よかったという答えに安心したように微笑んだ顔を思い出す。 オレの夢ではないことは確定している時になぜそんなことを聞くのかあの時は不思議だったが。 思えばあの時から先輩はどこかで気づいていたのかもしれない。] (+65) 2022/09/14(Wed) 18:41:41 |