人狼物語 三日月国

258 【身内】冬融けて、春浅し


【人】 靖国 冬莉



 そうか?
 お前さんの方が身持ちが固いと思うんだがねぇ。


[一度は伸ばされた指先が引き戻されるのを横目に、何事も無いように手元の鍵を仕舞いこむ。>>1注視するその眼差しに、何を乗せていたのか。人事の如く資料やエントリーシートなどなく、況しては共にしたのは一夜。推し量るには、ピースが足りなかった。]

 
 結局、お前さんを剥がすことは叶わなかったしな。


[携帯の液晶を打ちながら、ぽつりと零す。自身のことばかり明け透けになった心地だが、彼の言葉で心が軽くなったのも事実だ。然し、彼を巣食うものを、その応えを未だ彼の口から聞けていない。否、正確には少しだけ。]
 
(5) 2024/04/27(Sat) 1:07:09