【人】 オリト シア[基依さんの部屋に訪れるのは何度めだろう。 もう数えることは止めてしまったけれど。 見慣れてきたシンプルな部屋に、荷物を下ろして、 ダイニングのテーブルに賄い料理たちを並べる。] お茶、私が入れますね。 和食だから緑茶でいいですか? [何処に何があるのかも、そろそろ覚えてきた。 仕事上がりの彼には少しでも休んでもらいたいから、そう名乗り出てお茶の用意に取り掛かる。 カップやポットは手の届きやすい位置にあるけれど、茶葉は頭上の棚に置いてあるから、背伸びしないと届かない。 基依さんカスタムのキッチンは私にとっては少し、サイズ感が大きい。] ん、しょ、っと…… [踵を上げて、手を伸ばせば、もう少しで手に触れそうなところまで。**] (15) 2021/05/19(Wed) 11:08:06 |