人狼物語 三日月国

29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】


【人】 軍医 ルーク

 ―― 
医務室
 ――

[ 叩きつけられた机の上から、
 器具が床に落ちてがしゃりと音を立てる。
 椅子を巻き込んで転び、身を起こすのに少し時間がかかった。

 頬の痣の上、広く貼られた湿布の端に、
 刃渡りの広いナイフが突きつけられる。
 刃先が白い湿布を無造作にはぎ取れば、
 下にある青黒い痣の上に、 滑った刃が薄く傷を重ね、
 一筋開いた傷口から、少し間をおいて、
 ぷっくりと赤い血が球になって流れた。]


 『なあ、状況が分かってんのか?
  いいか、もう一度聞くぞ、
  “あのときあったことを、話せ”』


[ 怒りに我を忘れる寸前といった男の声は、どこか酷く冷えて、
 返答によっては何が起こるか分からない。
 けれども、まだだ。
 ひとはそうそう“思い切れる”わけでもないし、
 最後の一線を越えたなら、どのような処分を受けるのかを
 考える理性も残っているのだろう。
 突きつけられた刃先がぴくりとも揺らがないのは、
 やはり兵士だ。]
(16) 2020/05/21(Thu) 21:29:58