人狼物語 三日月国

99 【身内】不平等倫理のグレイコード【R18G】


【人】 救済者 ユー

>>15 第四階層

「自己の喪失は、ある種の死だ」

『ユーサネイジア』にとって、死とは救いだった。
『ユーサネイジア』自身もまた、自身の死を救いと感じている。
けれど自己の喪失、つまり今此処に在る人格の消失。
それだけは、どうしようもなく受け入れ難い事だった。

「君の抱く恐怖はつまり、
自己を失い、抜け殻と化した自身、その姿を受け入れ難いと
確かに自身であったものが、自らの手を離れてしまう事が
自身というものが、自己の管理下を離れる事が耐え難い。

恐らくはそういう事なのだろうな」

今この場で交わされた言葉だけでは、
『エマニュエル』というグレイの全てはわからない。
『ユーサネイジア』は、あなたの全ての行動までは知らない。

恐らくはただ、ごく一部の側面を取り上げて
そうして一人、わかった気になっているだけ。
そんな事はわかり切っていて、
だからその言葉は殆ど独白のようだった。
(17) 2021/10/11(Mon) 19:49:58