【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人[おばちゃんの整った文字が書かれた転職への切符。 俺は所在地をざっとチェックしたが、 ホウスケは俺よりじっと長らく眺めている。>>1:33 自然にホウスケの方に紙を渡したが、 何の動物かとか、勝てるかとか想像しながら名前を見ているとは夢にも思わない。おばちゃんが 「わからない事があったら後日でもまた聞いてね。……そろそろ電話持とうかしら」とか呟いたりしていた。 前科ゲロとかジェンヌ大鑑賞会>>0とかでホウスケは(物理的にも)すり減っていたけれど、俺はそれにあまり気付けなかった。音量は自分の為に下げた。 マイペースな二人に挟まれたホウスケを、部外者が見たらちょっと同情するのかもしれないが、残念な事にここには他に見ている者がいない。やりたい放題だった。 女装を見たみたいと言うとまんざらでもない様子のホウスケ>>1に、もう少しふふっと笑った。俺は別にそんな趣味はない。 ただホウスケならどんな姿でも見てみたいと思うだけ…… でも自分の色んな姿を見られるのは正直気恥ずかしい。 亀のおばちゃんが持って来たアルバムに食い付くホウスケ>>2を見たら、尚更] 「あらいいわよ、一枚五万円ね。 って言いたいところだけど 一万円にまけてあげるわ!」 [亀のおばちゃんはアルバムからホウスケが見つめていた写真を取り出し、ホウスケの目の前にひらひらさせ、ホウスケが財布を開けようとするまで粘ってにやにやしていた。「冗談よぉ!」とハスキーな声で笑い飛ばして、ホウスケに写真を押し付けた。 その一連のやり取りだけでも俺は気恥ずかしかったけれど、 ウォーターソーセージ時代の写真を見た後にホウスケがこっちをじっと見つめて来て、それも何だか照れくさい。 何だよかわいいだろ、と言ってやりたかったけど、 ウォーターソーセージって言われてる事を思うといつもみたいに声が張れない。なんの呪いだよ、ウォーターソーセージ] (20) 2021/02/23(Tue) 19:16:44 |