人狼物語 三日月国

70 【第36回TRPG村】百鬼夜行綺譚


【人】 封じ手 鬼一 百継

一葉が淡々と語るは、身の上に起こったことすべて。
かつての姿、不思議な娘との出会い、今の姿になったこと、百鬼夜行に対する考え。
言わずにおけば良いことまですべて、つまびらかに、丁寧に、儂の前に開いて見せた。


――私……は、百継様の憎しみの対象でございますか……?


一葉。
美しきを愛で、花を歓ぶこの男が、自らの正体を醜いと称するとは、どれほどの恥辱を感じているのだろう。
ずっと、儂の傍に居って儂を守り、常に誠実であろうと心を砕いていた一葉にとって、秘密を抱えて過ごす日々は、息も詰まる心地であったに違いない。
儂があやかしへの憎しみを口にする度、身を焼かれるような思いがしていたのだろう。


知っておるよ、一葉。
そう、儂は知っておるのだ。
(27) TSO 2021/04/23(Fri) 16:12:52