人狼物語 三日月国

100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】


【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>25 ユピテル

「それを言うならユピテルのほうだって。冷やしては体に毒だ」

冷え切っていたのは少し前と同じ。
けれど心まで震えるような寒さでは決してないし、何より……寒くても、温めあえる人が目の前にいる。
そう思うと何一つ怖いものなんてなかった。

貴方の耳には、きっととくとくと穏やかにリズムを刻む鼓動が聞こえてくるだろう。三日目に再会した時にはなかった生命の唄。
たまらないとばかりに抱きしめ返す。その背を隠すほどの長い栗色の髪だって、きちんと触れられる。
至る所から自分は戻ってこれたのだという証拠が見つかって、吐き出される息にも熱が籠る。

「夢じゃない。夢は、悪夢は、おしまいだ。
 俺だってずっとずっと触れたくて仕方がなかった。

 …………ユピテル」


好きだ。


苦しいくらいに抱きしめて、もう離れないとばかりに体を重ねて。
これは決して夢なんかではないと教えるように、温もりや自らの鼓動と共に。
そうして紡がれた言葉は、詩人としてはあまりにも飾り気のないものだったけれど……

何より純粋で、何よりまっすぐな貴方への愛だった。
(28) 2021/10/24(Sun) 23:51:41