― 船内某所 ―
ふふ。 お上手ね。
[一気に血液を駆け巡ったアルコールは、少し時間を
置くことで気持ちを高揚させるに至った。
包まれた白指は確かに手入れにこと欠かぬもの。
慣れた口上に自然と頬が綻ぶ。
最初に遊ぶなら、彼のように事情を把握し、
>>12立場を理解した上で割り切って楽しめそうな男が
安全かもしれない。
クルーなら身元もはっきりしている。]
永遠の愛……ね。
そんなものあるのかどうかわからないけれど、
きっと甘いと思うわ。
[背徳の蜜の味。
三年以上熟成させた鬱屈と欲の味はさて、如何ほどか。]