人狼物語 三日月国

100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】


【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>38 ユピテル

自分だけなら、緊張に潰されていただろう。
貴方だけなら、罪悪感で息が出来なくなっていたかもしれない。

でも二人なら。
二人なら、緊張だって罪悪感だって分け合える。分け合えたものを溶かすことができる。

「ああ……そうだな。二人でゆっくり、休もうか」

冗談めかした、けれど本気の想いにはにかんで答えた。
沢山失敗しても、沢山間違えても、止めてくれる人が隣にいるならきっと大丈夫な筈だ。そうだろう、ユピテル。

「……俺は、館にいたいと思っていた」

続けて投げられた問いにはそう返した。
けれど、似た話をしたかつてとは違い男の顔にはもう罪悪感などなく、逃げるように視線を逸らすこともない。

「俺の現実逃避の為じゃなくて、周りの人の為に。
 ここには透明な、他の人には姿が見えない者がいる。また神隠しが起きてしまえば今まで見えていた者がもう一度見えなくなってしまうことだってあるだろう。少し前の俺のように。

 透明な存在になって生まれた痛みは少なからず理解できる。そういう者の痛みに少しでも何かしてやりたいと思ったんだ。
 実際に何が出来るかはまだ分からないけれど」

(39) 2021/10/25(Mon) 3:52:22