人狼物語 三日月国

223 【身内】夢のあと


【人】 客人 ジャヤート



ですが、フィエ嬢。
私は、夢に向かおうとする人間の願いや努力は
等しく美しいものだと思うのです。

皆がそうしているから当たり前なのではなく、
その一つ一つの想いも努力も、
少なくとも誰かに否定されていいものではない。

綺麗事に聞こえるかもしれません。
今の私の立場であれば尚更。
…其れでも、私はこの考えを譲ることはできない。


[永い刻を生まれては生きて、
そして死と輪廻を繰り返してきた。
その道程で多くの命が志半ばで散る景色を見てきた。
そして其の数少ないに等しいだけの命を
「魔王」として、嘗ての私はこの手で奪ってきた。

時の流れの中で忘れられていった彼等のことを、
せめて私だけは忘れずにいたいから]
(43) 2023/09/03(Sun) 19:48:25