人狼物語 三日月国

5 光と闇の幻影月蝕〜Phantom lunar eclipse〜


【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ

[白と黒の不死鳥のうち、黒の不死鳥はやがて何処かへと
飛び去ってしまった。
追うことなど、あの頃のわたしには到底かなわなかった。
今、あの不死鳥は何処に存在しているのだろう。

それから長い長い年月を、わたしは白の不死鳥と共に過ごした。
彼を天より降り立った神の使者――神子であると、
そう信じたニンゲンたちは彼を崇め、そして彼らは
わたしの存在にすら気づくことなくいっそ無邪気に
白の不死鳥を崇め奉ったまま、わたしの力を行使した。
人の子の願いを叶える、ただの願望機であるわたしに
それを拒めるわけもなく。
神の鳥によって風穴へ封じられたバケモノとして、
ただ、わたしはそこに在った。]*
(79) yuno 2018/12/14(Fri) 21:07:19