人狼物語 三日月国

36 【R18】海の上のひみつ【完全RP】


【人】 天野 時雨

  
二日目の夜・バーカウンターで
  


[ 昨日から、流れる時間の速さや、目まぐるしく変わる
 自身を取り巻く環境に若干取り残されるようで、
 睡眠不足も相まって頭はぼんやりとしていた。

 さっきまで、別の場所で、やや年上の女に声をかけられて
 誘われるままに寝ていた。
 綺麗な顔が歪むのを見るのは堪らない、と、
 いつだか耳にした言葉と同じように揶揄られて。
 特にら抵抗することもなく、そう言うご趣味を受け入れれば
 嬉しそうに楽しむその女を見たとて、
 到底己が満たされることなどなく。
 身体中につけられた傷だけがヒリヒリと啼いた。

 胃の中のものも何度か吐き出したために、
 空の臓物にアルコールが染みて。
 食わないとな、と思っては、出された果物を
 無理矢理押しこんでまた吐き気に襲われて。

 昨日の女性はそこにいるのだろうか。
 別に来なくても気にしないのだけれど。

 
  
あぁ、とふと。
 まだ出港前に見かけた、兄貴のようなあの人の
 背中が頭に浮かぶ。

 あの人は何してんのかな、と呟いて小さく笑った。]*
(124) 2020/07/17(Fri) 7:02:01