人狼物語 三日月国

185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】


【人】 「怪人」 ファントム

ー追想 『クリスティーヌ』ー


「もっと自由に歌ってもいいんじゃない?」

かつて、とある女性にそう言われた事がある。
身なりも言葉遣いも上等なもの、恐らく上流階級だったのだろう。
けれど、どういうわけか彼女の顔は右半分が焼け爛れ、誰もが気味悪がって、積極的に関わりを持とうとしなかった。
だが、ひとたび彼女が歌声を響かせれば、あらゆる人が耳を傾けて立ち止まる。
まさに、天の使いが降りてきたかの如くだった。
彼女は「クリスティーヌ」と名乗った。

当時の私は、まだ十をいくつも過ぎていない子供で、見様見真似で彼女の真似をしていた。
そんな時に掛けられたのが、先の言葉であった。
(152) 2022/11/22(Tue) 7:33:14