人狼物語 三日月国

77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】


【人】 鬼の子 千



[“「鬼の子め」“
聞き慣れた言葉に動く心も亡く、今は目線一つやらない。

対面した時は余程驚いていたのか、打って変わり何処か淡々として見える。
鬼が何を思考し名の意味を聞き、求められた選択に応えたのか、千にはその想いは少しも読み取れない。

鬼子は純粋な人間、ただ鈍くはない頭に偏った関心を詰めてしまっただけの、心根の捻れた若者だった。
ろくに知らない相手の感情を覚る力など持ち合わせていない。]

 ああ、紅鉄坊様は話が分かるねぇ!
 流石人間とは格が違うってものさ!

[故に純粋な喜色が今は浮かぶ。後ろで縛られていた手を叩いて笑う。
老婆の嘆きよりもずっと、その音は大きい。
鬼の労いに返す安堵を隠さない男達の声が更に重なれば、誰も気づけはしない。

それ以上口にしてはならないと理解している彼女は、肩を震わせて耐えるのみ。]
(186) ガラテア 2021/06/16(Wed) 23:09:49