人狼物語 三日月国

185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】


【人】 「怪人」 ファントム

――セッションを終えて――


彼の歌が止まり、人々がまた流れ始める。
まるで何事も無かったように。
けれど、確かに彼は自身の『美』を人々へと刻んだのだ。

「なに、君が楽しんで歌ってくれたおかげで、私も楽しかったよ。
それより、後ろを見たまえ。
早速、君のファンが出来たようだ。」

彼の背後には、手を振る小さな少女。
最初に声を乗せてくれた子だろうか。
彼に向けて、実に楽しそうな笑顔を向けている。

「――私はファントム。
歌いたければ、またいつでも呼ぶといい。」

最期に、それだけ言葉をかけた。
彼が再びこちらに目を向ける時には、きっと影に溶けた様に、私の姿を見つける事は出来ないだろう。*
(225) 2022/11/22(Tue) 23:24:00