人狼物語 三日月国

86 【R15RP】君と僕の、夏祭り


【人】 二年生 稲出 柊一

回想:はなひら神社の怖い話


[こちらが必至で電話をかけようとしている中、
不思議そうに、"怪我なんてしてない"なんていうから、
黒鉄を宥めて、一旦地面に下ろす。
黒鉄はオレの方を見て、最後に"くぅん"と一声鳴いた。

もしかして、お化け屋敷のスタッフの方
だったりするのだろうか。
だってこんな、生きているのも不思議な
レベルの大怪我を負って、平気でいられる訳がない。
夏祭りにお化け屋敷なんてあったかな?]

 あ、ごめんなさい。
 オレ、突然だったからびっくりしちゃって。

[確認しようと伸ばされた手にそっと触れる。
その場所にも、見るからに痛々しい傷があった。]

 お祭り、オレも準備係なんです。
 楽しみですね!
 オレ、稲出柊一って言います。
 準備の日、宜しくお願いします。

[そう言って、笑顔で頭を下げた。
この時に彼女の名前も聞けただろうか……。
残酷な真相を知るのはまだ少し先。
そして、件のお祭りの準備日を迎える頃には、
何故だか自然と2年〇組のマドンナ、神崎紅葉の記憶と
気が付かない内にすり替わってしまっていたんだ。*]
(268) 2021/07/22(Thu) 18:44:55