【人】 アイドル 三上 麗央━屋上庭園━ [バゲットサンドとコーヒーを買って、屋上庭園で食べるのにいい場所がないかと探して、四阿で見つけた姿に、呼吸と時間が止まった。 起きていたらきっと近づけなかった。でも、眠っている様子だったから、呼吸と時間と共に動き出して、ランドリーバスケットを蹴らないように目の前に立った。 眠る先輩の姿に、自分の影が落ちる。懐かしさが込み上げて涙に変わる。それが零れ落ちるのを堪える。触れようと手を伸ばして、伸ばした手を下ろして。 袋に入ったバゲットサンドとコーヒーをベンチに置いて去ろうかと考えたが、誰が置いたかしれないものを飲み食いするわけがない。自分だったらそんなもの、ゴミ箱にダンクだ。 寝ているし、良いかなって。食事を終えるまで、隣にいさせてもらおう。] はぁ。 [自分に言い訳終了。ため息が重い。けど、気持ちは重いだけではなく、複雑なもので。 ベンチに座る。先輩との距離は、最後に隣に座った時のソレ。 あの頃の自分に戻れたように錯覚しつつ、昼食中**] (388) 2020/07/27(Mon) 17:02:07 |