人狼物語 三日月国

180 【R15RP村】月影のさやけさ、 秘めたる願い


【人】 大木慎之介

[校舎内を歩きながら、昨日の昼休みを思い返す。
 『それが“兄”だろう?』>>287
 秋月に問われた言葉に、大木は答えられなかった。
 きょうだいのどちらか一方を
 偏重する親を想像しづらかった。

 世の中にそういう親がいるらしいのは知っている。
 白瀬の親もそうらしい。>>2:309
 けれど大木の両親は違うのだ。
 体験したことのない扱いは、やはり実感できない。

 だから兄弟が溺れていて弟が迷わず助けられたなら、
 それは岸に近かったとか、体を抱えやすいとか、
 先に手早く助けられそうな理由があった、
 という考えのほうが大木の脳裏には浮かぶ。

 簡単に助けられそうなほうと大変そうなほう、
 両方を助けたいなら、まず簡単なほうからだろう。
 そして次に大変なほうへ手を伸ばすのだ。
 一人でも多く助けたいと思うなら、そうなるはずである]
(469) 2022/10/20(Thu) 18:47:55