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人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 役者 セロ

―回想:いつかのどこか―

[一度だけ、家でMadam March Hareの話をしたことがある。
 アリスモチーフと思われる店内が可愛いこと、料理がとても美味しいこと、素敵な店員さん達のこと。
 
 紺のキャスケットの人のこと。

 彼の料理がおいしい、それぞれの客の好みを把握してそれに合わせて作る細やかさ。
 そこが素敵だと思ったこと。


「飲食店って大変でしょ、休みも合わせづらいし。付き合うならもっと堅実な仕事の方が――」


 そこから先は聞いていない。すぐに部屋に戻ったから。]

 (そんな話、してないじゃん)

[素敵なお店と美味しい料理、そこで働く優しい人達。
 好きなものを知って欲しくて、共有したかっただけなのに。]

 (なんでもかんでも恋愛にすんな馬鹿やろう)

[ムカムカして、枕にあたる。
 
 好きにも種類がある。
 敬愛、親愛、友情、憧憬、恋情……
 それらをひとまとめにする人達の、なんと多いことか。]
(476) 2023/03/08(Wed) 23:07:53