人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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【秘】 大学生 寿 達也 → 大学生 要 薫

そうですね……。
じゃあ、最初は後ろから。


[そう言いながらも自分を試すように前から見つめる彼にシャッターを切った。
ポーズを変えていく様すらも見逃せないと何度もアングルを変えて映して写して。
背中を向けさせて、彼からこちらは見えなくなる。
後ろから撮ったのは胸の痕を意識したわけではない。背中から尻のラインが特に好きなだけ。
シャッターの音だけが静かなコテージの寝室に響き渡る。

そして、自分だけが彼を見ているということを年上で自分を支配しがちな恋人に教えこみたいだけ]
(-97) momizituki 2023/03/01(Wed) 23:16:46

【秘】 大学生 寿 達也 → 大学生 要 薫

 要さん、膝ついてお尻突き出してもらっていい?


[いわゆる女豹のポーズというやつだろうか。今度はこちらを、と片手で操作できる小さなデジカメに持ち変える。
そのまま彼が後ろを振り返ってしまう前に手を伸ばして、その白い肌に優しく触れた]


 ああ、やっぱりどこも綺麗だ。
 でも……随分と熟れたなあ……


[うっとりと熱っぽい声を漏らして、要の身体に触れていく。
彼が自分のいう通りにポーズを取ろうとしてくれていても、これでは彼は邪魔されているようなもので。
横から要の顔を覗き込むように写真を撮り続け、片手は傍若無人に要の身体を撫でまわす]
(-98) momizituki 2023/03/01(Wed) 23:17:11

【秘】 大学生 寿 達也 → 大学生 要 薫

 あ、少し勃起してる?


[熱く濡れた声で要の耳元で囁きながら、先ほどまで無反応だった箇所をきゅっと、カメラを持っていない方の手で優しく握りしめた。

見えない位置だし彼に下半身は触れさせていないから要はきっと気づかないだろう。
今日のためにセルフお預けをしていたから、これだけのことで、彼の何倍も興奮しているなんて教えらない。コテージの中なのにさらにテントを張っている存在について彼に教えるのはもう少しあとがいいだろう*]
(-99) momizituki 2023/03/01(Wed) 23:20:40

【人】 月島 雅空

 お疲れ。ってそういうのも置いてあったんだ。じゃあ使わせてもらうか。

[珠月からアメニティグッズ>>167と聞いて少し驚くようにいう。
あれがあるとないとで風呂へ入るめんどうくささが変わるんだよなぁ。などと内心では思うズボラな人。

妹分が美容師学校に。そして彼女の母が美容師であるためか、多少の知識を気遣いはしているのだ……とはあくまで当人談である。]

 あ、あとこれも大事だな。

[ぽちっと着けた。備え付けの虫よけマット。暖かくなってきた春であり、森林の中のコテージだからこれは必須だ。
夜には冷え込むだろうから少ししたら窓はしめないとな。とありつつ、二階へと向かう]
(183) S.K 2023/03/01(Wed) 23:35:42

【人】 月島 雅空

[ちなみに珠月がスカートだろうがなんだろうが雅空は登りも降りも下にいるのである。

今回も狭い階段を先に登った珠月に続くように登っていく。]

 やっぱり狭いからかね?

[子供ならら四つん這いになって登ったほうがはやそうな急な階段を登りつつ最後は差し出された手を取った。

柔らかい手だ、だがその指の関節部分などは硬く、見ていないところで努力している彼女の成果に目を細める]

 ん?お…!まさかこうなってるとはな。

[どうやら二階は寝室だけで、それ以上の用途はないとばかりの狭い部屋だ。
並んでいるベッドが二つ。間にはローテーブルとテーブルランプだけというスペースではあったが何より目を惹いたのは天窓のほうだ。]
(184) S.K 2023/03/01(Wed) 23:36:38

【人】 月島 雅空

 これはなんていうか……

[出てきそうになった言葉は飲み込んで、珠月に倣うように自分ももう一つのベッドに横になり、仰向けで天上を見上げれば、夕暮れの空と影絵のように映る雲。こういう時に映る鳥たちの飛ぶ姿はどこか儚くも力強く自分には見える。]

 そーだな……それに月も星もよく見えるんだろうなぁ。

 …あ、今日は新月とかニュースでいってたから星だけだな。

[珠月>>168へと同意するようにいった後、月は見えなかった。と一つ訂正するようにいう]
(185) S.K 2023/03/01(Wed) 23:36:47

【人】 月島 雅空

[そういえば昔、珠月の誕生日にと求められて困らされた記憶があったなぁ。などと思いながら、しばらく寛ぐようにベッドの上でいた。
視線を隣へと向ければ珠月も寛いでいて、必然的に距離が近い。手を伸ばせば相手のベッドには触れられる距離だ。
最近ではない近さだが、昔を遡れば隣にいたことすらあるため、大したことのない近さに、寛いだまま、自分は自分で懐かしさにふふっと笑う。]

 そっちはそっちで寝惚けて入ってきた。なんてなったら放り投げるからな。

[寝相が悪かったのも自分が小さい頃なら、家族旅行で寝惚けて自分が寝てるとこに寝に来たのも昔のこと。咄嗟にいってすぐにわかりあえる相手へと笑いかけながら]

 …さっき、夜は静かそう。なんていってたのに、珠月がいると関係なくなりそうだ。

[止めはせずに、濁すように皮肉りながらもう一度天窓を見て仰向けから上半身を起こして]

 …ここを引けば閉じれるのか。じゃないと昼寝するときやらきついものな。

[天窓用シャッターがちゃんとあるのも確認した。]
(186) S.K 2023/03/01(Wed) 23:37:23

【人】 月島 雅空

 …そんじゃ、残りの荷解きしたら飯でも作り始めるか。

[ベッドから起き上がり、コテージの内装も粗方確認したので、残りの荷解きだ。そうしていれば夕飯時となるだろう。
更には火をおこすことからはじまるともなれば時間がかかるもの。遅ければ遅いほど夕飯が遅くなる。というのは珠月もわかっていることだろう。]

 ところで、我が家のお姫様はデザートは食後と風呂上りと、どちらがお望みで?

[二家族で一番年下の珠月をしっかり年下扱いするように聞きながら、急な階段を今度は自分から先に降りていくのであった**]
(187) S.K 2023/03/01(Wed) 23:38:56

【独】 緑山 宗太朗

/*これは書き忘れなんですけれども*/

「違うのねぇ……うーん、なんか考えてみるけど。」
「俺がいくら小顔になろ〜が美海はずっと俺より顔ちっちゃくて可愛いまんまじゃん?だから……良くね?」

どうも乙女心的には良くないらしいが、気にせず小顔ポーズをしている。
誰がどうきらびやかに飾り付けたとて。
俺の目から見たら、どう足掻いても。
自分の隣の人が、世界の誰よりいちばんきらきら輝いていて、可愛くて素敵で綺麗なんだから、気にすることないのに。

そう、男は思っている。

しかし、そんな男でも、写真は加工したのより加工してない方が好きとか、そういうのはあるので。

本当に、なにかの理由で加工された写真を見る事があれば……その後は、小顔ポーズは永遠に封印されるそうだ。
(-100) zazakiti 2023/03/01(Wed) 23:39:13

【秘】 大学生 要 薫 → 大学生 寿 達也

[転がり落ちていく。
喉を鳴らす恋人が可愛くて堪らない。それでいて、恰好良い処も自分は知っていて、彼の視線が此方の肌を赤く染めるのだ。最初は抱くつもりだった。他の誰かのように――?いや、最初から彼は特別だった。抱き合う程に冷静さをなくして、ぎらつく恋人に興奮すら覚えている。此方の煽りに対して余裕を見せる彼は、よい男だ。内心、何を思っていても


其れを表に出さぬ彼を見つめて
その馴染みのある色を宿し]

 
 …ん、後ろから?
 やぁなんや、やらしいなぁ ……


[こっちからやと見えへんやけど。
と不満げに漏らすが、其処に言葉の重みはない。ただやり取りを楽しむだけ、彼のカメラがシャッター音を鳴らせば、一度口を閉ざして、背中から尻へのラインを撮る音に耳をすませよう。カメラ音は、正直だ。彼が好んでいる場所が分かる。同時に丸裸になっている事を意識して、熱が勝った。

――支配しているのは果たしてどっちだろう。
何度も変えられるアングル。何処からも彼に見られている
愛されている。]
(-101) sudati 2023/03/02(Thu) 0:34:24

【秘】 大学生 要 薫 → 大学生 寿 達也


 ……?こう?


[女豹のポーズを求める声により、シャッター音ばかりが響いていた室内が音を取り戻す。彼の被写体になっている間に感じていた興奮は冷めぬまま、ポーズを変えようとして。
肌に触れる手に、息が零れた。]


 …… っ
 熟れたのは嫌い?


[嫌いやないでな。と漏らすけど。
彼の熱っぽい声が安心感をもたらしてくれる。自分に惚れこんでいる男の声に火照るのと同時に安堵を覚えていた。やって、自分はこんなにも彼に惚れこんでいるのだから。触れられた箇所が熱い、吐息は零れて白い肌が赤く染まっていく。その間にも、カメラのレンズは此方を向いていて]
(-102) sudati 2023/03/02(Thu) 0:35:24

【秘】 大学生 要 薫 → 大学生 寿 達也



 ぁ。


[それに応えるように笑おうとした処で
耳元での囁きとともに熱に触れられ、甘い声をあげた。彼に見つめられ、触られて勃起しないはずがない。だって大好きな恋人なのだから、視線はふいっと部屋の奥に向き。

それから、甘い声のまま]


 やってあんな風に触られたら
 興奮するやん?


[減らず口を叩くけど。
その頬は少し恥ずかし気に染まっていた。そういう彼はどうなのだろうと視線は、彼の顔を、此方を見つめる目を見て。少しばかり躊躇ったのち、その手に自らの手を重ねて。]
(-103) sudati 2023/03/02(Thu) 0:36:20

【秘】 大学生 要 薫 → 大学生 寿 達也


 …写真、此処もちゃんと撮ってや。


[自ら足を開き。彼にもその勃ちあがりはじめたモノがよく見えるように姿勢を変えよう。赤く濡れた声で囁き返し、指先は彼の手越しに肉の棒へと触れる。彼の手が触れた箇所、その中でも一番熱くなる場所。その感覚に息を落として。

見上げる目は、自分も興奮しているんやろと
蠱惑の色を携えて、訴え。]


 あと …すき やで
   自分。


[頬を染めてふいっと横を一度向いたのはエッチな事をするより思いを伝えるのが照れるから。やけど、思いは何時だって伝えたいのだ。すぐに視線をもどして、年下の恋人を愛おしく恋しく見つめる年上の恋人に戻るのだけど。

頬の紅はたぶん当分引きそうになく。
足先はシーツを乱して、彼の手とともに自らの熱を弄って痴態を晒し、煽ろうとするだろう*]
(-105) sudati 2023/03/02(Thu) 0:39:27

【独】 武藤景虎

/*
>>179
オレも忘れたくはなかったよ……
余計なことまで忘れないマンなのにな……???
早く思い出したい気持ちと1dまでは引っ張らなければ(予定)の気持ちがこう、塩梅が難しい。
あと女子だと気づくタイミングな……
女子だと気づくと割と即意識してたことに気づいてしまうから、態度に出るんだよな……_(:3 」∠)_
(-104) dix73 2023/03/02(Thu) 0:40:05

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空

― 別世界の話 ―

[ペルラは幼い頃に祖母から聞いたことがあった。
自分たちの暮らす島を浮かせる力を持つらしい巫女と、その巫女に仕え守り続ける守り人の伝説のようなお話。

生まれ育った場所は浮遊する大地の端っこで。
険しい山ばかりの島にしがみ付くように存在する小さな村。
住民は少ないけれどみんな家族のようなところ。
物心ついたときには羊や山羊を犬と一緒になって追いかけ回し、小さな妹や弟をおんぶして家を手伝った。

適齢期になれば村の男性と結婚し、家業を継ぎ、子供を生み育てていく。それもまた幸せだ。
でもきっと、この高い高い山の向こう側に行くこともないのだろうと、時折ひとりで空を見上げながら思っていた。

――ある日突然やってきた、島を治める長老たちの使い。
彼らに『次の巫女になって欲しい』と言われる時までは。]
(-106) soranoiro 2023/03/02(Thu) 0:59:02

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空

[まず思ったのは、巫女って本当に居たんだということ。
今の巫女が自分を占いのようなもので見つけ出したらしい。

長老の使いは丁寧に分かりやすく説明してくれた。

この世界には不思議な力を持つ者が珍しくはあるが当たり前に存在しており、それぞれ能力を生かして生活している。
巫女もその中のひとりとも言えるが、力の及ぼせる影響が人々の暮らす島の浮力の維持であることから、なくてはならない存在、決して途切れさせてはならない存在である。
巫女は見習いから始まり、今の巫女が役目を終えたと同時に後を継ぎ、定期的に島の様々な場所で祈りを捧げて過ごす。

巫女はこの島のために在る。
この島には巫女がいなくてはならない。

だから特別視され、ある意味、神聖視されている――と。]
(-107) soranoiro 2023/03/02(Thu) 1:00:00

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空


 私、巫女になります。
 大丈夫、ちゃんと、頑張ってくるから。

[両親は自分とは別に巫女の説明をしてもらっていた。
父は険しい顔をして母は泣いていたが、何かに納得し覚悟を決めたかのような瞳もしていて、ただ何度か頷いた。
賛成もしない代わりにぎゅっと強く抱きしめてくれた。

巫女見習いになると決めたのは10を数える頃。
すぐに生まれ育った町を離れることになる。

長老の使いたちが乗ってきたのは古めかしい飛行船だった。
大きくて丈夫そうだけれど、ギシギシ耳に痛い軋む音がして、窓が少なくて外は見えないのに風の音ばかり響いていた。
山を越えるのをきちんと眺めることは出来なかった。
すでに丁重に扱われはじめているのは気づいていたからこそ何も言わず、ただ、はいと頷くのを繰り返していた。

島の中央が栄えた街というのは噂で聞いていたが、本当に建物ばかりで溢れ、人がたくさん行き交い、夜になっても明かりが灯っている、田舎者には目まぐるしい世界で。
修行などはここで、と街の中央に建つ、塔のある石造りの高い建物に案内された後は、自室もそこに与えられた。]
(-108) soranoiro 2023/03/02(Thu) 1:01:32

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空

[自分には不思議な力がある。
というのをあっさり認められたのは、物心つく頃からそれらしい経験をしており、村や村に訪れる行商人にも時折そういう力を持つ人が居て、話題だけなら僻地の村でも交わされていたために、そういうものなんだなとふんわり理解していたからだ。

さて、それがどんな力かというと、だけれど。
実は内容はよく分かっていなかった。

なんとなく物を浮かせられる気がしたり。
なんとなく手をかざしたら人の怪我が早く治る気がしたり。
なんとなく水に景色らしきものが映ったり。

そんなひどくあやふやで説明しがたいものだったのだ。
でも、たしかにこの中に巫女の力が潜んでいるらしい。
ここから巫女として島の浮力の助けとなる力へ全部を集め注げるようにならねばならないと言われ。

街に来た翌日から、もう厳しい修行の始まりだった。

身を清めるための泉に浸かるときだけはひとりで、震えをおさえてまっすぐ立ち、ため息にならないように息を吐いていた。]
(-109) soranoiro 2023/03/02(Thu) 1:04:38

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空

[巫女見習いとして真面目であれば何も言われない。
表情が固かろうが、必要なとき以外は無口であろうが。

この島のため。この島のため。
きっとお父さんもお母さんもみんなも応援してくれている。

必死な日々は過ぎてゆこうとしていた。


――そんなある日。

巫女見習いさまの守り人候補だと連れられてきた彼は。
たくさんの大人たちに囲まれているのに、なんだか堂々として臆する様子を見せない年上の少年だった。

石造りの部屋の中、窓は閉まっているのに。
何故だろうか。ふわりと風が吹いたような。
彼の周りにだけ感じる澄んだ気配に目を瞬かせる。

そして次に発する台詞もまた、予想外すぎるものだった。]
(-110) soranoiro 2023/03/02(Thu) 1:05:28

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空

[ちびちゃん、と彼は呼んだ。
しゃがんで目線を合わせる仕草は自然で、でもここの大人たちのように畏まっていなくて、距離が近い。

彼の瞳はうつくしい青色をしていた。
いや、ただの青ではない。
泉の清らかなばかりの色とも、深い湖の少し怖い色とも違う。


空みたいだ、と思った。


周りの大人たちが見えなくなった。
気づいたら、ただひとつ頷いていた。
それだけではどちらへの返答か分からなかったかもしれないが、じっとまっすぐ見つめる紫がかすかに潤んでいた。]
(-111) soranoiro 2023/03/02(Thu) 1:08:14

【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空



 私も、あなたの名前が知りたい。
 ……ちゃんと、呼びたい。


[視線が交われば、風に水の香りが添えられる。
それは水と親和性の高いらしい自分の力の影響か。

おそるおそる手を差し出す。

優しくも不器用な問いへ、震えながらも強い答えだった。*]
(-112) soranoiro 2023/03/02(Thu) 1:09:51

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

― 巫女と守り人の日常 ―

[守り人として、島の都市部に移り住んで働くことになった。
といっても、守り人の役目というのは別段四六時中あるわけではない。
せいぜいが祈りの期間はそちらに集中するなどあるが、それ以外は普通に仕事をして暮らしていくことになる。
都市部から離れれば牧歌的といえば中心地は流石に栄えており、もくもくと立つ煙は食堂のものだけではない。立ち上る蒸気の中に混じるオイルの香りに、むき出しのパイプ群や歯車が喧しく動き、上昇気流を故意に起こさせる大規模な施設は、外界へ行き来するための発着場のようにもなっている。

そこで飛行艇や発着所の整備を筆頭に、街灯の管理等を担っている。また隣では発生する熱が溶銑も兼ねている。

そんな場所が自分の仕事場だ。ここでアスルは機械を弄り、自分の特性を生かして飛行艇乗りともなって、各地に手紙を郵送することも担っていた。]
(-113) S.K 2023/03/02(Thu) 2:11:06

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

[そんな仕事場をアスルは気に入っていた。単に趣味趣向にあっていたからだし外界にいかないなら元からこういった仕事につきたいと思っていた。
守り人だから巫女が住む場所の近くに住むというのはそういう点でも文句のつけない状況であった。

だが巫女が近くにいる。ということは、こんなことに利用されてしまうことに繋がっていた。

彼女が前日訪ねてきたときに渡した羊皮紙にはこう記されていた。

『明日、昼下がりの鐘がなる頃。修行の間、西側の塔の四階窓にて、風をまて。』

その羊皮紙を見たときに、ペルラが声をあげる前に人差し指を口元にあてて見せただろう。瞳は好奇心と悪戯に輝いていた]
(-114) S.K 2023/03/02(Thu) 2:11:44

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

[そして翌日]

 おやっさん!テスト飛行いってくるなー!

[既に何度も試した飛行訓練。
彼は巫女を祈りの場まで連れていくことが仕事でもある。だから飛行訓練もかかせない。
そして巫女を運ぶとなると、当然、巫女当人も必要になるんだ。

じゃあかかせないよな。ということである。
アスルという男はやりたいことのために堂々と自分に都合よく理由を作り正当化することに長けていたのだ―――あまり褒められた技能ではない。

鳥が翼を広げたような空色のグライダー。端は滑らかに削られて丸みを帯びており風の抵抗を流すように作られており、端のほうには風を受けるための帆が取り付けられている。
そのグライダーを正面に掲げ持ちながら、空を見上げた。
一つ、二つ。工場の駆動音など気にならぬというように集中して、そして走りだした。

大地より熱を帯びて作られた上昇気流の網目状に塞がれた洞穴を前にグライダーを斜めに滑り込ませるように倒して、アスルは風に乗った。]
(-115) S.K 2023/03/02(Thu) 2:13:36

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

[巫女に力があるように、彼もまた力のあるものであった。
それは「風読み」とよばれるもの。
風の力を読み、音を聞き、意志を感じる。などというほど完璧なものではないが、多少なりともそれを理解できる力を持っており、また僅かながらも風に意志を伝えることもできた。
それが彼の飛行艇乗りとして、そして巫女を運ぶものとして選ばれた理由でもあった。

空に舞い上がったグライダーは、帆は順当に膨らみ、操舵主の手に応じて畳まれたり広がったりするだろう。
鳥のグライダーの背中には、空を飛ぶものが安定し操作するためにと、横からみればへの字のように見える簡素な取っ手がつけられており、その取っ手を掴み、身体を風に流すようにうつ伏せのような姿勢で空より街を見下ろしていた。

風をきる感覚が冷たくも気持ちいい。身体全てが覚めるような独特の浮遊感と空を飛ぶということそのものへの高揚感が、普段はどこか適当なアスルの雰囲気を鋭気なるものへと変えている。

そのままゆっくりと確かめるように旋回を繰り返しながら、街の上をぶらつくように飛びながら、空の路は約束の時間を守るようにして進む。]
(-116) S.K 2023/03/02(Thu) 2:15:08

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

 おうおう、いいこちゃんがいる。
 いや、悪い子ちゃんかな。

[約束の進路の先には、真面目に生きてきている見習い巫女が、役目を真っ当しようとしている見習い巫女の姿が見えた。

アスルは風に意志を伝えた。そして]

 ペルラ!!!飛べ!!!!

[昼下がりの鐘が自分の張り上げた声をかき消した。
だけれども通じている。吹くはずのない方向より、風がペルラの背を押した。

ふわりと落ちていく乙女。ゆっくりと浮遊しているようだが、このまま落ちれば怪我は免れないだろう。

あの時のようにおそるおそるではない。はっきりとした意志で自分を信じて飛び、そして伸ばされたペルラの手をアスルはしっかりとつかみ取った。]
(-117) S.K 2023/03/02(Thu) 2:17:15

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

[ペルラの手をとったことで、揺れるグライダーはその衝撃に逆らわずに下に逃がすようにして一回転する。
そうしてもう一回転の時に、ペルラを掴み引っ張り上げるようにして、機体を安定させ、ペルラを腕の中に抱きよせた]

 ほら、ペルラ。そこに空いてる手を伸ばして掴め。

[そして掴んでいない手をまずは取っ手へと誘導する。取っ手をペルラが掴めば、その上からアスルは手を重ね一緒に取っ手を掴む。
そして掴んでいた手も同じように取っ手へと連れて行き、固定するように自分の手で覆い重ねてしまう。]

 身体は後ろに流すように、なんなら俺に凭れかかるようにしろ。そうしたら安定するからな。

[そうやって、ペルラの姿勢が定まれば滑るように空を飛ぶことが再開される。]
(-118) S.K 2023/03/02(Thu) 2:17:46

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

 ほら、あっちが前にいった俺の実家があるとこだな。

 ペルラのほうはあっちか?流石にあそこにはいけないな。

[最初は街並みを、次は少し郊外を飛んでいて、森と湖が目立つ場所を指し示して自分の実家のほうを伝え、そして教わったペルラの故郷ともいわれてる山のほうを見る。
流石にこれであそこまではいけない。シンプルに高度が足りない。少なくともこのグライダーではだめだろう。
いずれだな。なんて独り言をいうように呟いて]
(-119) S.K 2023/03/02(Thu) 2:18:28

【秘】 月島 雅空 → 天原 珠月

 …なぁ、こうして空を飛んでみて、どうだった?

 普段見てるものが全然違って見えて、でも綺麗だろ?

 折角巫女をやってるんだから、ペルラはこんぐらい自由じゃなきゃな。

[巫女ではなくて、ペルラは、といって、これ内緒な。なんて笑っていう。最も空にいる今ならば咎める人もいない。いちいち外面を気にする必要もなく自由でいられる、ここはペルラにとってもそういう場所になれただろうか。]

 ペルラがよければだが、また空の散歩でもしような。

[今回はいきなり来い。といって無理矢理気味に誘ったが、次はペルラの気持ちも合わさった時、飛ぼうか。というのであった。

なお、この後、叱られながらも悪びれずに自身を正当化させるアスルの姿があったのはいうまでもない**]
(-120) S.K 2023/03/02(Thu) 2:20:06

【人】 片連理 “椿”

[寝室を出てすぐ目の前はちょっとしたホールになっていて、一階のリビングと同じように柔らかそうなソファとローテーブルが置かれていた。右手が階段になっていて、玄関の真上が吹き抜けになっている。

 椿は洒落た螺旋の階段を降りていく。鋭角の中央を避けて、端から慎重に。二階から一階までぐるりと一周するだけなのに妙に緊張してしまうのはなぜだろう、と、椿の思考はあらぬ方向に飛躍する。]
(188) nemunemusan 2023/03/02(Thu) 2:21:32