人狼物語 三日月国


41 【身内】幽霊さんとお嬢さんと【R18】

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視点:


到着: 六鹿 稀

【人】 六鹿 稀

[ 六鹿 稀。

  静岡は熱海。
  創業300年を誇る老舗旅館 美鶴荘現女将。
  彼女は、支配人である六鹿賢斗の嫁として
  この場に入ってきた。

  まさか、彼女も嫁いで5年目で女将になるとは
  考えてもいなかったが、試行錯誤、日進月歩で
  賢斗を支えながら宿経営を頑張っている。

  そんな彼女には、賢斗に秘密にしていることがある。
  それは………………    ]*
(2) 2020/09/01(Tue) 12:50:59

【人】 六鹿 稀

 [ 夫と出会ったのは運命と言えるだろう。

   大学で声をかけてきた人が、
   優しい彼でなければ、多分熱海から距離を置いた。

   温泉が好きだった彼女。
   美鶴荘には、流石に行ったことがなかった。
   老舗旅館は泊まるだけでお金が飛ぶ。

   故に彼女は
   日帰り温泉巡りを楽しむ性分になっていた。 ]

  
  私でよければ、よろしくお願いします。

 [ 5月のある日曜日。
   次の日からまた学校と言う夕暮れ。
   告白の答えを出したのち、
   彼の唇が、彼女の唇に重なった。
   ゆっくりと離れた彼を見つめながら、
   彼女の体は、温泉あがりとは違う、
   火照りを感じていた。
   
   それから、山あり谷ありで
   夫婦になる運びとなった。     ]
(8) 2020/09/01(Tue) 13:49:23

【人】 六鹿 稀

 [ 時が過ぎて結納の日。

   老舗旅館 美鶴荘はとても広く、
   隣に並んでいた彼の手を
   不安でギュッと握ってしまった。

   自分が、この旅館の女将として
   将来切り盛りしなければならないのかと、
   重圧を感じていたから。    ]


   …………え、?


 [ 六鹿 稀。まだこのときは唐草 稀。

   見えてしまったかもしれないけれど、
   そんな噂を聞いたことはないから、
   見間違いだろうと思いながら、
   廊下を六鹿家と唐草家で歩き進めるのだった。 ]*
(9) 2020/09/01(Tue) 13:55:30

【人】 六鹿 稀

 [ 結納のあの日。

   稀は、春先ということで
   白に薄桃の桜が裾にある着物を選んでいた。

   何故彼女がこれほどまでに着物を所有しているのか。
   
   それは、彼女の実家が呉服屋だからだろう。
   初めて、彼の両親に会ったときにも、
   呉服屋の娘ならば、大丈夫だろうと
   両親公認の付き合いになったことを覚えている。 ]


   しっかり、働けるのかしら……

 [ 結納に駆けつけたのは、両親と弟。
   小さく呟いていた言葉を、
   誰かに聞かれたような。
   しかし、隣の彼も誰も彼女に反応を示さない ]


  ………………?


 [ 代わりに、誰かが誰かの名前をささやいた。

   この宿と同じ名前を。
   もし、本当にいるのならば、
   また会うことになるのだろう。   ]*
(14) 2020/09/01(Tue) 14:48:49

【人】 六鹿 稀

 [ 彼が家にいるときは、よくくっついてくた。

   かといって、付き合って最初の頃は
   何をやるわけでもなくお昼寝をしたり、
   テレビを見たりするだけだった。

   しかし、時折難しい顔をして、
   何も言わなくなってしまうことがあった。
   そんなとき、彼女は彼に対面で抱きつく。  ]


    賢斗さん、聞いてます?


 [ 特に何も話していなかったけれど、
   こういうと、彼の意識がこちらに戻って、
   ごめんね、と言うのだ。

   そしてまた、質問が飛んでくる。   ]



    お宿は好きだけど、それが…何か?

 [ 温泉が好きなのだから、当たり前に宿も好き。
   そんなこと、毎週末温泉巡りを
   一緒にやっていた彼が知らないわけがない。
   どうしたのだろう、と不思議に思って
   彼の頬を撫で、顔を近づけるのだ。  ]*
(15) 2020/09/01(Tue) 15:01:16

【人】 六鹿 稀

 [ 結納の後、彼女は少しでも慣れるために
   美鶴荘で働き始めた。

   勿論、右も左もわからないから
   まずは仲居から。
   ありがたいことに、若い人が多めで、
   彼女は可愛がられていた。   ]

 あの、…このお宿に、…………
 幽霊が出るなんて、お話聞いたことは……?

 [ ある日の休憩時間。
   彼女は意を決して、先輩仲居たちに聞いた。

   すると、彼女たちは首を縦に振った。
   聞いてみると、お客と従業員と、
   様々な人が見たことがあるということだった。
   人によっては、優しく扱われただとか、
   何かを手伝ってもらっただとか、
   悪さをする幽霊では無さそう。   ]


 そう、よね…あの時に聞こえた声が、
 本当なら……うん……


 [ 彼女は、それから何度か不思議なことに
   出会っていた。多分、彼女の成長を
   見守ってくれているのだろうと思うと、
   特に嫌な気分にはならなかった。  ]
(20) 2020/09/01(Tue) 18:14:58

【人】 六鹿 稀

 [ 2年目過ぎた頃、稀は賢斗と一緒に
   新しい旅館経営について
   話を詰めていた。

   というのも、輿入れした後間髪入れずに、
   彼の両親が近いうちに引退したいと
   決意表明をしていたから。  ]


 今のご贔屓様を蔑ろにする
 ということにならないかしら……


 [ コンセプトをそのままにしつつ、
   新しい風を入れようと思い、
   言ってみれば隠れ宿で
   乱交パーティーを催すという
   おかしなことをやろうとしていた。

   代替わりのときにあわせて、
   パーティーを開くついでに、
   その色を顕著にさせたいと。   ]
(21) 2020/09/01(Tue) 18:33:08

【人】 六鹿 稀



 仲居さんたちは、どうしましょう……

 [ 勿論、従業員にも危険というか、
   手は伸びることは目に見えている。
   先輩仲居たちの中には
   既婚者だっている。

   彼とは偶に、
   喧嘩のような状態になったこともあった。
   そんなときには、大体中庭に出ていたが、
   何故かふわっと風を近くに感じた。
   一瞬だけのこと。
   誰か、近くを通ったのだろうかと
   考え始めたのは何度か経験してからのこと。 ]*
(22) 2020/09/01(Tue) 18:34:11

【人】 六鹿 稀

 [ 就職。

   彼があの質問をしたのは
   大学2年の冬くらいのことだった。
   そのとき、稀はそこまで考えていなかった。
   

   実家に戻って呉服屋の手伝いをすると
   思っていたから。   ]

 
 どこに、とかはあまり……
 
……賢斗さんと離れちゃうのかも。



 [ 本心というか、可能性はあるから、
   ついつい口にしてしまった。
   彼といる時間は、甘くて幸せが詰まってる。
   だから、もう少しだけ、と
   彼をねだってねだって離したくない。

   働くことは、なんだって利害関係だと
   家族からは教えられてきた彼女だから、
   彼の負担になるようなら別れることも
   辞さないという心持ちだった。   ]*
(23) 2020/09/01(Tue) 19:17:35

【人】 六鹿 稀

[ 彼は、賢い。
  だから、しっかり話せば事は収まる。

  それでも偶に、
  話していることが嫌になる。
  話を切り上げて、彼と距離を取る。
  勿論物理的な、距離。        ]

 ……なら、明日は書類作りです。
 私は少し席を外しますので、
 追いかけてこないでくださいね。


 [ こういうと、彼は追いかけてこない。
   それがわかっているから、
   頭と心を落ち着かせるために、
   また中庭に向かった。    ]
(29) 2020/09/01(Tue) 22:45:34

【人】 六鹿 稀



 ふぅ……賢斗さんと、また喧嘩になっちゃった。
 …………聞いてくださる?


 [ 風を感じた彼女。
   誰がいるのか分からないけれど、
   ぽつり、ぽつりと事の次第を話す。

   彼に声を荒げて質問をしたら、
   落ち着いた声で返事が返ってきた事。
   そんな場面を作った自分が
   子供っぽく思ってしまった事。

   落ち着いたら謝ろうとは思っていることを。 ]


   私、少しだけ怖いの。
   まだ未熟なのに女将なんてやれるのかと。
   勿論、賢斗さん含めて、大丈夫と
   言ってくれるけれど…ね。

 [ 誰かに話しているかのような独り言。
   受け止めている人が近くにいるとは知らず。

   休憩も兼ねて、彼女はもう暫く中庭に
   佇むことだろう。優しい風を感じながら。 ]*
(30) 2020/09/01(Tue) 22:48:49

【人】 六鹿 稀

 [ 誰に向けて話すわけでもないけれど、
   誰かに向けていると思って話せば、
   少しずつではあるけれど、
   落ち着きを取り戻すことができる。

   彼と良い旅館にしたいと思うから、
   ここまで思い詰めるのだろうか。   ]


  賢斗さんの考える新しい旅館、
  とても良いものだとは思うの。

  だって…知らない方と一夜の営みを楽しむのよ。

  私は賢斗さん以外は、……
  そこまで興味もないけれど、
  人の中には、いるものでしょう?

 [ 乱交。乱れ交じること。
   見ず知らずの人間と取っ替え引っ替えに。
   稀は小さな声で、みてみたいわ、
   なんて呟いただろうか。   ]*
(32) 2020/09/01(Tue) 23:09:22