人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

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視点:


【人】 部隊長 シュゼット

  ……戦場で一番の阿呆が僕なら
   僕は、それで、いいよ。

[彼へ向ける緩い笑顔は、
今日の襲撃を乗り切れた安堵だ。

今、僕の耳には、負傷者についての話は聞こえていても、
戦死者の話は、聞こえていない。
死者が出ることも珍しくない、この場所で、
戦いの後、一人も欠けることが無かったということが
今の僕には一番大きいことだった。]

  それで。うちの、隊の子たちは……?
  
[そんな僕にとっては、
暫く安静が必須の、自分の体については二の次で。
自分の部隊の兵達の負傷状況について
ルークへ聞く声は不安げに、おずおずと。]*
(165) 2020/05/16(Sat) 13:42:38
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a32) 2020/05/16(Sat) 13:45:09

【人】 部隊長 シュゼット

[僕へ向ける感情が、嗜虐心……!?
>>173そんな言葉が聞こえて、
思わず顔も強張り耳も震える。
左手で掴んでいた、この医務室の住民を
思わずそのままぬいぐるみかのように抱きしめた。]

  なぁ。君も、
  薬は甘い方が、いいと思うだろ

[怖がって、いつも以上にもふもふの玉のようになっている
そんなペンギンを味方につけるべく、聞いてみたけど。
非情にも、軍医の彼が告げるカウントダウンは
刻一刻と数字を刻んでいって。

……聞き入れてもらえないと思っていたから、
>>174僕の意見があっさり通った時は、
驚きもしたが、一気に安心したっていうのに!]
(220) 2020/05/16(Sat) 20:18:17

【人】 部隊長 シュゼット

[胸元のペンギンの視線など、今の僕は気にしていない。
向こうの方で混ぜられていく薬についても
珍しく親切に、甘い薬を作ってくれてるのだとばかり。]

  あ。……ありがとう。
  これで、皆の様子、見に行って。
  報告と見張り、しにいかないと、…
  
[渡された薬を、素直に受け取った僕は、
>>176ルークの微笑みが、ただの親切心だと信じたまま
何も考えず。体力が戻った後のことを呑気に話し、
一気にそれを口の中に流し込んだ。]
(221) 2020/05/16(Sat) 20:18:57

【人】 部隊長 シュゼット

  甘い薬かぁ……楽しみだなぁ……、ぶっ!!
  げ、げほっ!!……ぅ、うぇぇ……

[一気に飲み込んだのは悪くなかった。
だってこんなの、一度味を知ってしまったら、
飲み終わるまで滅茶苦茶に苦労するやつだ。

ただ……口の中を過ぎ去って、
喉の奥まで流れていった液体の苦みは計り知れない程で。
僕はコップをサイドテーブルに置き、
口元を押さえて、布団に蹲るように突っ伏した。

痺れるような苦みとえぐみが、喉から上を攻撃してくる。
お腹の中だって、すごく辛い物を食べた時のように、
熱くなったり痛くなったり。

本当は、今すぐ吐き出したい気分なんだけど、
はた迷惑なことに、そこは良く出来ているみたいで。
患者が飲んですぐ吐かないように、
薬の作用で色んな味や症状を感じたとしても、
吐き気だけは催さないような作りになってるらしい。]
(222) 2020/05/16(Sat) 20:19:28

【人】 部隊長 シュゼット

[この体制じゃ、>>179相手の顔も見えやしない。
ただ、僕のせいで、何か怒らせてしまったみたいだ。
言葉の節々から、そんな気配を感じるような気がして。]

  よふ、ひほえへ、ふ……
   (よく、きこえてる…)
  だはら、おほらないれ、かひゃむふび、は、やめへ
   (だから、おこらないで、かたむすびは、やめて)

[上手く喋れないなりに、顔をあげて必死に伝えるさまは、
やっぱりまだ涙目で、首をふるふると震わせて。
……>>171子供かと言われても反論できないな、と。
客観的に考えてそう思うが、
だからと言って止められるものでもない。
医者は怖いし薬は苦い。無理なものは無理なのだ。]
(223) 2020/05/16(Sat) 20:20:22

【人】 部隊長 シュゼット

[どうせ、痛いのはどうってことはない。
僕は、まだにがにがする口を半開きにして、
眉を寄せ、うえー、と舌を出した状態で。
軍服の上着を脱げば、
のそのそと、ルークの方へ背中を向けた。

上着まではあまり染みていなかったようだが、
その下に来ていたシャツの被害は深刻である。
全体的に赤がじわりと滲んでいて。
所々生地が切れていたり。
もしシャツを捲るなら、高所から背中を打ち付けて
そのまま数メートル地面に擦ったのがよくわかるような、
酷い傷跡が、露わになることだろう。

……今回のものだけじゃない。
体中のそこかしこには、もう完治した後ではあるが、
消えずに残ってしまった傷跡が至る所についていた。]
(224) 2020/05/16(Sat) 20:22:19

【人】 部隊長 シュゼット

[背中の治療が始まって少し経てば、
やっと口の中のにがにがも落ち着いてきて。

自分から喋る元気も戻ってきたところで
ふと、思い出し。前を向いたままぽつりと。]

  そうだ……ルークは、さっき。どうだった?
  
[語彙を持たないわけでは決してないのだが、
普段は、人と話すことにリソースをあまり割かないから
言葉数が少なく、何を聞いているのかもわかりにくい。

もし何か聞かれたなら。
質問の内容を説明するでもなく、ただ、ペンギンを撫で。
医務室の天井の方へ向けられた目は少し細くなり。
戦場の光景を思い出しながら、伝えた。]

  僕は……近くに居たから。
  前のより大きくて、地面の凹みも、重そうだった。

>>178彼は怪物が見える位置にいたようだから。
きっとある程度安全な場所に居たのだろうと予想して、
どこに居たのか……というより、何を見たのかが気になった。
自分は近くに居たものだから。
他の場所から見た機械の怪物について
どんなだったのか、聞いてみたくなったんだ。
―――そんな意図では、あったのだけど。

ルークは何を見てどう思ったのだろう、と。
そこでやっと、後ろを振り返ってみた。]*
(225) 2020/05/16(Sat) 20:26:28
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a40) 2020/05/16(Sat) 20:29:34

部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a41) 2020/05/16(Sat) 20:46:35

【人】 部隊長 シュゼット

>>242僕が彼を怒らせてしまっているのかと思ってて。
だから今度はこちらがわからずに、首を傾げた。]

  ひはっは…?…………ん。
  (ちがった?)

[いつも以上に当たりが強いような気がしたのだが。
違うと言うなら、これ以上深く問うものでもないか、と。

>>243言われるがままに、無遠慮にシャツを脱ぐ。
背中からぱりぱりと聞こえる音は、
乾きかけた血液でシャツと肌がひっついてたのが
乱暴に剥げてゆく音だ。]

  は、剥ぐ……僕の、部下の前で、!?
  
[言葉の鋭さに、つい、驚く声が上がる。
でもすぐに、理由がわかってしまって。
耳を揺らして、バツの悪さに下を向く。]

  ……え、と。ハイ。
  次は怪我、すぐに言います……逃げません…。

[そうして。
普通の人なら、顔を歪めて痛みに声をあげるのだろうが。
怪我についてはけろりとした顔で、表情一つ変えずに、
僕はルークが治療を始めるのを待っていた。]
(275) 2020/05/17(Sun) 0:21:29

【人】 部隊長 シュゼット

[僕は……僕がここまで、痛みに鈍い理由がわからない。
戦闘中に傷を負っても(少し怪我をしたな)と思うぐらいで
傷に構うことなく動くことができるのは
僕としては、ありがたさしかないのだけれど。

ただ。我慢できるのは痛いことだけ。
背中に冷たい手が触れた時は、肩がびくりと持ち上がり。]

  つ、めた……っ!!

[未だに動かない右腕はだらりと垂れ下がったまま。
目をぎゅっと瞑って冷たさに耐える。]
[消毒や破片の除去には全く反応を示さないくせに
それ以外のことには人並み以上の感覚を持っている。
そんな特異体質なものだから、
僕のことを不気味がる基地の者も少なくない。

第一戦闘部隊含め、兵士たちからの信頼は厚いが、
僕より上官や、研究班や医療班からの評価は、
僕が聞く限りでは、良い話ばかりではなかった。

記憶を戻すための『検査』のついでに
この体質についての調査もされてるのだろうと
そう、予想もつけているのだけど。
……実際はそんなことはないのか、はたまた。
  真相は僕にはわからないのだった。]
(276) 2020/05/17(Sun) 0:22:35

【人】 部隊長 シュゼット

>>245下された判断に、「えぇ」と声が出る。
見張りは非戦闘の日常の中でも好きな仕事の一つだ。
夜中、外壁の上に据えられた見張り台から
危険な野生動物が近くに来ていないか、
天の『穴』の様子に変化がないか、見張る仕事。
夜のあの静かな空気感が、僕はとても気に入っている。]

  確かに……暫く襲撃も無いとは聞いてる、けど。
  でも僕、毎日東棟側の外壁から、
  見張りの、仕事を任されて、て
  部下の様子も、ほんとはすぐにでも、……ぅ。

[けれど。耳をじーーーと見られれば、
垂れ下がった赤い兎耳耳を左手で弄り。
ごにょごにょと、言葉にならない声を漏らした後。]

  検査も……ん。わかった、よ。

[検査についても、次こそは何かわかるかと
そんな期待もあったから、残念に眉を下げる。

結局。こういう時にこの軍医には敵わないのだ。
せめて早く動くようにならないかなあ、と。
左手で、銀色の右手を撫でたりして。
こりゃあ義手もまともに動くようになるのは数日後かと
ようやく、己の惨状を認め、肩を竦めて
重々しいため息をついたりして。]
(277) 2020/05/17(Sun) 0:25:27

【人】 部隊長 シュゼット

>>246>>247―――我々の技術では再現不可能。
軍医の所感は全て同意だった。]
  
  ん。……その通りだとおもう。
  もっと、色々話せればいいのだけど、
  戦闘中は必死だから……これ以上は僕もわからない。

[ゆっくりと頷いて。
あそこから見た戦場はどう見えるのだろうと、
一度目を閉じて、そんなことを想像してから。
髪色と同じ赤い瞳は、ルークを見据えた。]

  外壁は、僕の好きな場所だ。
  この基地の周りが、良く見える。
  怪物もそこまでは、これからもいかないだろう。

[今までそこまで怪物が近づいたこともない。
そこで見ているなら安全だろうと、そう伝え。]

  奴らのこと、少しでもわかれば……
  いつか。状況を変える手だても、きっと。
  
[それは、皆が望むことだ。
だから、早く怪物の正体についてわかればいい。
そのためには僕が皆の力にならないといけない、
そう思うと自然と、左手はまた義手を撫でていた。
 なんだろう。これで、いいはずなのに。
 こういう時になると、僕の中から僕に向かって、
 違うだろうと囁く声がする気がするのだ。
(278) 2020/05/17(Sun) 0:30:02

【人】 部隊長 シュゼット

[解析作業には彼も加わるのだろうと知っていた。
僕に伝わってくるのは、彼らの仕事の成果だから。
背中から腹にかけてぐるぐる巻かれた包帯を
左掌でぺたぺたと触って、緩く笑った。]

  解析の結果、待ってるよ。

[物の解析なんて作業に疎い僕は、
ただ、ルーク達を信じて結果を待つだけだ。
信頼を込めて、それだけを伝えると。
背中の治療が終わったら、
もう何も文句は言わずに、ベッドへと潜る。
これ以上何か言うと、彼からだけでなく、
部下達からも心配されてしまうかもしれないから。

それに、これまで僕は軍医の下す判断については
いつも文句を言いつつも従って来た方なのだ。]
[でも。布団に潜って彼に背中を向ける前に一言だけ]

  次こそは、甘いやつがいい。

[あんな苦い薬、できればもう二度と飲みたくないから。
往生際が悪いと思われようが。
僕は何度でも、頼んでやるのだ。]
(279) 2020/05/17(Sun) 0:37:23

【人】 部隊長 シュゼット

[その後。僕は医務室から逃げ出すことはなく、
数日は大人しく医務室のベッドの中で過ごした。

定期的に与えられる薬はやっぱり苦くて、
毎回、嫌だ嫌だと文句を言って、
飲んだ後は暫くベッドの上に丸まって動かなくなり。

医務室に缶詰になっている間は
自分よりも早く回復した部下達がお見舞いに来る。
必要以上に心配して隊長のベッドに群がる者や
甘いものの差し入れをする者や、
隊長のふわふわの兎耳をふにふに触っていく者。

部下に慕われつつも遊ばれたりもしてる様子が
毎日、見られたことだろう。]**
(280) 2020/05/17(Sun) 0:39:01
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a46) 2020/05/17(Sun) 0:41:35

【人】 部隊長 シュゼット

― 退院前日の医務室 ―

>>305その日も、医務室には部下たちが来ていた。
―――隊長が居ないと鍛錬にも力が入らないんですよ。
 だから早く復帰して、私たちの相手をしてください!
―――今日、甘いクリームの乗ったパンが食堂で出たんです。
 本当は持ってこようと思ったんですが……軍医が怖くて。
―――今日こそは、その義手砲の出し方の秘密、
 ぼくたちにも教えてください!
 
義手も自分で動かせるようになって
もう明日には通常勤務に戻れるまで回復したからか。
最初は過保護なぐらい心配してくれた部下たちは
鍛錬や見張りや武具の手入れといった日々の業務を
疎かにしてないか不安になるぐらい、
楽しそうな報告ばかりを僕にしてくれるようになった。]

  暫く怪物が来ないからって、
  毎日の演習は、気を抜かないで。
 
  秘密……は。
  僕にも、研究班の人達にもわからないんだけど。
  ……そうだ。持ってみる?
 
[肘のあたりの繋ぎ目にあるロックを外して回転させると、
かちり、と音を立てて、銀色の右腕が取れる。
―――ばちん、と。
神経を千切られるような痛みと衝撃を、
殆ど表情を変えずにやり過ごして。
それを布団の上に置いて、さあどうぞと目配せ。]
(341) 2020/05/17(Sun) 16:52:00

【人】 部隊長 シュゼット

[僕の腕が外れるのは部下の中でも見たことある者は少なく、
突然上司の右腕が肘までになって、辺りにどよめきが走る。
でも皆、"外すことができる"ことはわかっているから
どよめきはすぐに、腕への興味へと変わっていった。

そうして。戦闘当日は軽い手当のみで済んだマリーベルが、
恐る恐る、僕の腕を持ち上げようとした。]
[……彼女は確かに、持ち上げようとしたんだ。]

 「……ううう〜〜……!!!
  た、隊長、これ、毎日つけてるんですか……!?
  こんなの……私なら、右腕が壊れちゃいそうです。」

[顔が真っ赤になるほどに力を籠めてみたけど、駄目。
(僕の見立てでは、彼女の力はそこそこあるのだけど)
もっと力がある奴じゃないと駄目だ!ということになり、
若い部下たちは代わる代わる、
僕の腕を持ち上げようと頑張ったのだが……]
(342) 2020/05/17(Sun) 16:53:19

【人】 部隊長 シュゼット

  ……やっぱり、重いか。
  ごめんね、気に病まないで。
  研究班の人にも、細身の癖に馬鹿力の怪力兎め、
  ってよく言われるから。

[結局。誰も持ち上げることができないのを見て。
僕は苦笑しながら、義手を右腕に接続し直したのだった。
再接続したときも義手へ腕の神経が繋がる感覚はしたが、
流石の僕でも『痛い』と感じるそれをやり過ごして、
部下達にはただ、笑って右手を動かして見せたのだ。

皆から、尊敬の眼差しと感嘆の声が上がる。
僕は、ちょっと照れくさい気持ちになって、頬を掻いた。
違う話題に話を変えたくて、辺りを見回してみたけど
あの医務室のペンギンは人が多いからか
丸いもふもふのあの姿は、どこにも見当たらなかった。]
(343) 2020/05/17(Sun) 16:53:57

【人】 部隊長 シュゼット

[過去があり、大事な家族や友人もいる。
そんな彼らが僕は大切でもあり、羨ましくもあり。
彼らが楽しそうにしているのを見るのは大好きなんだけど、
力のこととか痛みのこととか、些細なことで
僕は皆とは違うんだと痛感してしまう。

部下達には笑っていてほしい。
戦場では、なるべく傷ついてほしくない。
僕のことで、心配などかけたくはない。
彼らには、不気味な者を見る目で、僕を見て欲しくない。

義手をいつから持っていたのかも。
接続したときの痛みも、後遺症の危険性も。
僕の記憶が、ある時点を境にさっぱり無いことも。
最近見るようになった、"夢"のことも。

僕自身のことについて隠せることは極力、
彼らには、話さないまま。今に至る。]
(344) 2020/05/17(Sun) 16:54:36

【人】 部隊長 シュゼット

[義手砲の出し方の秘密についても、
これは研究班すら、なんで出せるのか不明らしくて
何度も、僕に聞かれた事だった。

でも、僕の答えはいつも同じ。
 「仲間を守ろうと思ったら出せる」

研究班の人たちはそれで納得してくれたけど。
その時総司令には、推し量るような視線を向けられた。
それ以上、その時は追及されなくて本当によかったと思う。
……実は、出せる理由が少し違うことだって。
僕は今まで、誰にも話していない。
 ……いや。話せて、いないんだ。]
(345) 2020/05/17(Sun) 16:55:54

【人】 部隊長 シュゼット

[―――翌日で退院だという話だったから。
次の日、部下達もおらず部屋に軍医と二人になれば、
右腕を回したり指を動かして見せたりして。
部下が居るときにはしない話を、少し声を潜めて聞く。]

  ありがとう。
  おかげで、もう万全だと思うよ。
  あとは……『検査』は、……いつから?
  
[今日からと言われたら、指示通り来るつもり。
まだ暫く先と言われればその通りにする。
僕は検査についてはいつでも命令通り従うのみだが
本音を言えば、薬はできれば飲みたくないし
延期でいいならそれが一番だとも思っている。]

  またね。次は…うん。ぶどう味かな。
  
[ててて、と。
遠慮がちに近寄って来たペンギンの方へ
しゃがんで、もふもふの頭を撫でる。
"次"があればきっと、検査の時。
この子は何味が一番好きなのかわからないので、
これからも色んな味をあげて、反応を見るつもりだ。
苦い薬は嫌だけど、この子に会えるのは楽しみで。]
(346) 2020/05/17(Sun) 16:56:13

【人】 部隊長 シュゼット

[でもやっぱり苦い薬は……と考えて。
医務室を出る前に最後に一言。]

  ……確認、なんだけど。
  次の検査は、注射だけ、ってわけには……
  
[機嫌を伺うように、彼の真っ白な狐耳を見る。
表情からあまり機微がわからないものだから
せめて耳の動きで何かわからないかと思ったのだが。

そんな自分の方が、首を恐々と竦めて、
耳をぷるぷると揺らしているものだから
見た目でわかりやすいのは、どう見ても僕の方
……というのは、僕自身では気づいていないこと。]*
(347) 2020/05/17(Sun) 16:56:36
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a54) 2020/05/17(Sun) 17:01:33

【人】 部隊長 シュゼット

− 退院当日の夜:外壁の見張り台 ―

[こつ、こつ、と。石の階段を上っていく。
砲台が設置されている小部屋を通り過ぎて、
さらに上へと階段を上る。
外はもう夜になり、外壁内の所々に灯る明かりと、
右手に携えたランタンが頼りだった。]

  よい、しょっと。

[一番上に据えられた見張り台まで登ってしまえば
まずはお役目。周囲をぐるりと一望。
地面や天の岩壁でぽつぽつと輝く草が、
この夜中でも動いている生き物の影を照らし出す。
僕は夜目が利く方だから、
少しの光と、後は音さえ聞こえれば見張りには十分だ。
この静かで、辺りを見渡すことができる空間が大好きで
僕は地下世界の発光植物の光が幻想的に輝く光景を、
暫くそこから、身を乗り出して外を眺めていた。

危険な生き物が近くにいないことをよく確認したら
見張り台に備え付けてある椅子に座って、
記録をつけるためにある机の、引き出しを開く。
ノートには、本日の日付と"異常なし"の言葉を書いて、
すぐにノートを仕舞い、更に奥を漁る。]
(367) 2020/05/17(Sun) 19:45:40

【人】 部隊長 シュゼット

[ここには見張りの当番が書くためのノートの他に、
個人の私物が色々入ってたりする。
誰かが吸う煙草だの、古びた双眼鏡だの。
色んなものが入っていているから、
その中になにがあっても、誰も気に留めない。

だから誰にもとられてないだろうとは思ってたけど
実際、ちゃんとここに残って居たのを見て、口元が綻ぶ。]

  うん。あった。

[引き出しの奥の方から取り出した、
色褪せた赤い布の袋を開ければ、
中から出てきたのは、つるりとしたディスプレイを持つ、
頑丈そうなタブレットだった。]
(368) 2020/05/17(Sun) 19:46:44

【人】 部隊長 シュゼット

[基地の者に支給されているタブレット。
世界のそこらで見つかるロストテクノロジーの産物の一つで
あるとき、大量に発掘されたそれを、
司令官が「皆に配って活用しよう」と決めたのだ。

僕の黒色のそれに暗証コードを入れて起動させれば、
ノートのようにして使える機能を開いた。
……実は、他にもいろんな機能があって、
解析班の解析が終わっていて使用許可が出ているものも
この中には沢山あることを知っている。

でも、それらは大抵、調査や研究に役立つ物ばかり。
そもそも、タブレットに最近まで興味もなかった僕は、
風景を画像にして保存できる(写真というらしい)機能も
簡単な文章を手紙のように誰かと送受信できる機能も、
一度だって、使ったことが無かった。]
(369) 2020/05/17(Sun) 19:48:50

【人】 部隊長 シュゼット

["過去の記憶を思い出す前に、
今の記憶をなくしてしまうのが怖い。"
また、突然記憶をなくしてしまうことがあるのでは、と
それが怖くて、昔に、上官に尋ねたことがある。

そうしたら上官は、「日々の記録をつけると良い」
と言って、自分の日記帳を僕に見せてくれた。

……とはいえ、何か書こうとしても
初めてのことであり、中々、内容に困る。
……基地の皆と戦闘の訓練をしたこととか、
今日食べたごはんが美味しかったこととか。
そんなことは、毎日、部下と体験していることだ。
もし記憶が無くなったとしても、誰かが教えてくれる。

なら―――この、僕のタブレットには、
僕だけしか知らないことを書くべきなんじゃないか。

軍の機密のようなことを書くわけにはいかないけど
誰に話せばいいかわからないことを
後々のために、書き留めておくにはちょうどいい。
そう思い立って自分用のタブレットを引っ張り出してきたのは
ごくごく最近……医務室から出てきたあたりのことだった。]
(370) 2020/05/17(Sun) 19:52:30

【人】 部隊長 シュゼット

[タップして現れたキーボードから、文字を打ち込む。
纏まりがない日記になってしまったきがするけれど
打ち終わって読み返してみれば、
達成感というか満足感というか。
やり切った気持ちが胸に沸き上がる。]

  ……ふふ。結構楽しいかも。

[タブレットはまた、机の奥に。
自分の部屋に置いておくのも考えたが
部屋では文字を書く気になれない気もしたし、
暗証コードもしっかり設定したから大丈夫だろう。

暗証コードは、きっとこれから先忘れることのない物。
今まで口にしたものの中で一番嫌な味を持つ『AME015』。
好きなものと嫌いなものぐらいは、
これから先も覚えてられるだろうという安直な期待と。
もし、万が一。誰かにこの中身を見られたとしても、
医務室勤務の誰かのタブレットだと思ってほしい。
……コードには、そんな保険も込めて。]
(371) 2020/05/17(Sun) 19:58:23

【人】 部隊長 シュゼット

  ……もう少し、見張りの時間はあるな。
  
[そうして僕は、見張りを続行する。
初めて、日記を書いてみたことで、
なんだかいつもより機嫌もいい。

次に『検査』の時の手土産にと思って手に入れた
ブドウ味の飴玉を一つ、口の中へ投げ入れて。
その日自分に割り当てられた見張りの時間が終わるまで
見張り台から外の、襲撃がない平和な一日の終わりを
兎はずっと、眺めていた。]*
(372) 2020/05/17(Sun) 20:01:07
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a56) 2020/05/17(Sun) 20:37:56