人狼物語 三日月国


175 【ペアソロRP】爽秋の候 【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


[ やがて、扉の前に近づいたところで。 ]


 …!


[ ぐらり、と目の前の空間に歪みが走る。
 それと同時に、地の底から響くような
 唸り声とも断末魔ともつかない不気味な声が空間を揺らす。

 それは瞬く間に周囲へと拡散して、
 ―――やがて、爆ぜるような衝撃とともに
 大地が、空気が大きく揺さぶられた。


 …その日。飛鳥井村とその周辺の山々を震源とした
 大規模な地震が発生したと、後に聞かされた。
 だけどあのときは、そんなことを知る由もなくて。
 ただ、彼女を守ることで、精一杯だった。 ]



 僕につかまって!!しっかり!!


[ 咄嗟に彼女の周囲を質量を持たせた闇で
 覆いかぶせるように取り囲むとその身体を中空へ。
 今は下手に彼女を外に出さないほうがいい。


 
どうして、彼女を庇うんだろう。
 出会ってほんの少し言葉を交わしただけの、
 (恐らく渡守の血を引いているだろうけど)
 ほとんど何の力も持たないような、こんな子に。
 ]



 ……ッ


[ …体感にして二分ほどだろうか。

 漸く揺れが収まった頃、外へ視線を向ければ
 月明かりが照らす、門の向こう側の狭い景色だけでも、
 その惨状が伝わって来た。

 森の樹々は一本残さず倒され、
 樹の幹や大地には所々抉られたような傷痕が残っている。

 そして何より、樹々の向こうの闇から滲むように
 湧き上がってくるのは、醜い小鬼や虫妖の類。


 狙っているのは、僕か、
 それとも僕の腕の中の小さな彼女か。
 どちらにせよ、関係ない。 ]



 ……ことね。
 しっかり掴まってて。
 
 
[ 僕とて、並の妖怪程度にむざむざやられてやる気などない。 
 ましてや、今この腕の中には小さな命を抱えているのだから。


 ―――結局、有象無象の妖たちを全て退けたのは夜が明けてから。

 漸く終わったとほっと息を吐いたところで。
 …腕の中の小さな彼女が、
 ぐったりとしていることに気づいた。 ]
 


 
 …ことね? ことね!


[ 『祟り神』としての自身が放つ瘴気に
 少女があてられたのだと気づいたのはやや立ってから。 ]

 
 ―――…ことね……。

 …嫌だ。そんなのは、嫌だ……。


[ 彼女を、死なせたくない。
 でも、どうすればいい?どうすれば。

 そんなときだった。
 悲しみと混乱の中にあった僕と、彼女の許へ。
 昇り始めた朝日を背に浴びながら、
 あの男がやってきたのは。]

[ 彼と、彼の仲間たちに保護されて、彼女は森の外へと運ばれていく。
 どうやら、浄化の儀式を済ませた後に病院へと運ぶらしい。

 運ばれていく彼女を洞窟の中から見守る僕に、彼は囁いた。
 『もし、彼女と一緒に居られる方法があるとしたら
 君は、どうする?』と。


 ―――…そうして、後は知っての通り。
 やがて意識を取り戻した彼女が此処に戻って来た後。
 僕らは、互いに契約を交わした。

 僕が彼女の『式』へと降ることで
 僕は『祟り神』としての力をほとんど失い、
 妖としても実に半端な力を持ったなにかになった。

 そうして、僕らは八年の年月を共に過ごしてきた。
 落ちこぼれの退魔師と、彼女に仕える式神として。 ]**

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[隣から小さな声が聞こえたとき>>2:19
 俺は言葉を失ってた。

 一体いつの間に?
 アスベルとセシリーのこと、
 全然気付いてなかった。

 情けねぇよなぁ。
 誰より長く一緒にいた弟と、仲間のことなのに。

   もし気付いてたら、
   ヘンリーに告白を勧めたりなんか……。]
 
(5) 2022/09/22(Thu) 12:43:31

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[弟の幸せ。
 すぐに喜んでやれねぇ兄ちゃんでごめんな。

 セシリーも。
 大切な弟の命を救って貰って感謝しかねぇのによ。

 あとで絶対に祝う。

 けどいまは、ヘンリーがどんな思いで
 二人の報告を聞いているのか……。

 そればっか気になっちまってる。]
 
(6) 2022/09/22(Thu) 12:43:39

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[お前が胸を痛めていると思うと
 俺まで苦しいよ。]


   
ヘンリー、……



[控えめに名前を呼んでみたが
 周囲の人々の声で聞こえなかったか、
 それどころじゃなかったみてぇだ。
 ヘンリーがこっちを振り向くことはなかった。>>2:44

 ……ああ、辛ぇよな。
 自分の好きなやつが、別のやつを好きなのって。
 その気持ち、少しはわかる気がするぜ。
 毎日味わってたからなぁ。]
 
(7) 2022/09/22(Thu) 12:44:08

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[たぶん、俺とおんなじで
 なんにも聞かされてなかったんだろう。
 心構えも出来てなかったんだろう。

 雨除けもなしに浴びる雨は余りに冷たい。

 彼女をこの場に留まらせておくのは
 酷な気がした。]
 
(8) 2022/09/22(Thu) 12:44:29

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[人垣を越えてセシリーの声が響く。>>3

 無邪気で無垢な言葉は
 却って人を傷つけるものだ。]


   ……、大人しくしててくれ


[一言だけかけると、
 ヘンリーを横向きにひょいと抱え上げる。
 拒まれても落とさねぇよう拘束の手を強めるだけ。

 なにものからも守りたいかのように
 背中に回した大きな手のひらで引き寄せ
 周りから彼女の顔が見えないように隠して。

 足早に会場を後にした。]
 
(9) 2022/09/22(Thu) 12:45:02

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[風が花弁を揺らし、
 沈みかけの日が辺りをオレンジ色に彩る。

 人気のないところを目指して
 城内の庭に入っていった。
 ここ数日でつくりは把握していて
 昼寝にもってこいの場所。

 一度侵略された王都だが
 ここは綺麗なまま残っていた。]
 
(10) 2022/09/22(Thu) 12:46:10

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[そっとヘンリーを下ろして。]


   まったくあいつら
   内緒で企んでやがったんだなぁ
   びっくりしちまったよ


[静かにしてるのが良いのか。
 去るのが良いのか。

 お前のためなら何だってしてやりてぇけど。

 何が正解かわからず
 ひとまずはいつもの調子で話しかけた。*]
 
(11) 2022/09/22(Thu) 12:46:45
 
[ 今の感情は何て言えばいいのだろう。

 友人が想いを実らせた嬉しさと
 私の想いが実らなかった辛さ? 悲しさ? 

 そんな綺麗な言葉で言い換えなくても分かっている。
 私の心は、進行形でどんどん醜く黒ずんでいる自覚がある。
 セシリーへの嫉妬心が無いといえば嘘になる。

 だから声を掛けられない。
 直視できない。
 歓喜に包まれた声をすべて遮断したい。]

 

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ でも、聞きたくない言葉ほど
 するりと抜けて耳に入り込むもの。>>2]


  
…………、ぁ、



[ 醜い嫉妬が静かに、蠢く。
 直視出来ないけれど
 きっと最高の笑顔をしているのでしょう。

 気付いていないフリも出来ただろうけど
 これ以上堕ちたくない、パンドラの箱の僅かな光は
 未だ残っていたようで。>>3]


  おめでとう! お幸せ……
にっ
……。



[ 大声を出せば気が紛れるかと思ったけれど
 言い終わるまで持たず、最後の方は灯が消えるかの如く
 か細く、涙を含む声になっていた。
 
 歓声で涙声がかき消えていたことを祈るけど
 セシリーの声はまだ続いていた。>>4]
 
(12) 2022/09/22(Thu) 23:36:56


( あんなに大きな声出して。

  一緒に旅を続けている間でも、戦っている時でも。
  こんなに声を張り上げたセシリー、
  一度や二度程度しかなかった気がする。

  
……それだけ、私の事を思ってくれているのね。
      本心から。


  ……それが貴女という人だものね。
  アスベルが好きになる理由だってよく分かる。
  私も男に生まれてたら、絶対好きになっていたもの。


 
                    でも。]

 
 

 
[ 今の私には、貴女の汚れ無き純粋な心が
          海よりも深い優しさが。
  

  ──────…………。



 

   
[ 嫌いになってしまいそうで、怖、い ]




[ 今の私はどんな顔をしていただろう。
 きっと嫉妬に狂った般若のような
 もしくは…………。]

 

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
 
…………!?
 

 
[ 予兆も何も無いまま、体がふわりと浮かんだと思えば
 次の瞬間には、エドゥの腕に抱きかかえられていた。>>9]


   
え、っ、ちょ



[ 何が起こったか瞬時に理解出来ず
 ただ、抱きかかえられていることだけは理解できて
 涙声は一瞬引っ込んだものの、
 胸元に引き寄せられ、体が密着しているものだから
 どきっと身が跳ね上がってしまう。]
 
(13) 2022/09/22(Thu) 23:39:52

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
 
  
( これ、いわゆるお姫様抱っこ……? )

   
 
(14) 2022/09/22(Thu) 23:46:16

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ とはいえ、強く抱えられている腕は
 びくともしなかった。
 エドゥこんなに力があったの、と思いながらも
 彼が走り始めたのは理解できた。

 顔を上げようとすれば出来たけれど
 ただ、瞳を閉じていた。
 暴れる元気も振り落とす余力も無いので
 力を抜き、行く先もただ任せるままに。
 
もっとも、暴れる気も振り落とす気も無かったけれど。
]
 
(15) 2022/09/22(Thu) 23:46:26

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ どれほどの時間、エドゥに抱えられていたのだろう。
 そっと下ろされ、目を開けると
 橙色の空が、庭に咲き誇る花たちを
 染め上げていく光景が広がっていた。
 その美しさに息を飲み、改めて声の方を向く>>11。]

  エドゥ……。

  …………そう、ね。
  本当、驚い……。


[ 真実は鮮明に当時の記憶を連れ戻す。
 エドゥは私の想い相手を知っていたはず>>2:10
 
 ──きっと、見てもいられなかった酷い状態の私を
 会場から遠ざけてくれたのだろう。 ]
 
(16) 2022/09/22(Thu) 23:46:35

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
  お似合い過ぎて逆の意味で驚いたわ。
  子供が出来たらきっと可愛く、もしくは
  格好良くなるのでしょうね。

  あんなに幸せそうに、してた、から
  
きっと…………すぐ……。



[ 普段通り取り繕おうとしても、数秒が限界だった。
 一筋の涙がつ、と頬を伝い落ち
 橙の輝きが悪戯に輝かせ、きらりと光る。]
 
(17) 2022/09/22(Thu) 23:46:43

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
  
ご、め……ん……。



[ 堰を切られれば一瞬。ぼろぼろに涙は零れ落ち
 化粧を施して貰い、褒められた顔も崩れていく。]


  
……私は、大丈夫……だから。
  アスベルたちの、所に…… って……お……で……。



[ 嗚咽の合間に絞り出された言葉は
 既に聞き取られているか怪しい程に
 ぐちゃぐちゃになっていた。

 こんな綺麗な光景に場所。
 もっと元気な時に来たかった、
 なんて思う余裕も無く、嗚咽は続く。]
 
(18) 2022/09/22(Thu) 23:48:51

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム


 
[ エドゥに手は伸ばせなかった。
 
 迷惑を掛けている自覚があるのと、
 もし手を伸ばしてみて、この景色やエドゥが
 消えてしまうことが怖かったから。**]

 
(19) 2022/09/22(Thu) 23:49:20
 
[いつもは何者も寄せ付けない
 強く美しい戦場に咲く花だ。

 だけどいまはそうではなく
 嫉妬に狂う般若でもなく

 風に吹かれるだけで潰れてしまいそうな
 ただの女の子に見えた。
 

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[大人しく抱えられてくれた身体は
 羽根みてぇに軽かった。>>15

 こんなにも小さくて細ぇ肩に
 家族の期待や世界中からの希望が
 のしかかっていたんだな。

 魔王を倒した素晴らしい栄誉。
 ……なのに。

 誰も悪くねぇとは承知だが
 酷い仕打ちだと思っちまう。]
 
(20) 2022/09/23(Fri) 10:36:51

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[返事をしてくれる様を見て>>17
 失敗したな、と自らの選択を悔いる。

 強がらなくて良いんだ。]
 
(21) 2022/09/23(Fri) 10:37:49
 
[友達なんだから秘密にされてたの
 ちょっとくらい怒ったって良いのにさ。

 不満も哀しみも全部胸に仕舞って

 生えた棘すら自分に向けて
 必死に押し殺して

 妬ましいはずの相手に
 祝いの言葉まで伝えようとして

     お前は本当に……、優しい奴だよ。]
 

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[泣き顔は普段より幼く見えた。
 折角のかわいい顔がぐしゃぐしゃだ。

 先程からだがヘンリーのこんな姿は初めてだった。
 胸がぎゅうぎゅう締め付けられる。]


   ……良いんだ、取り繕わなくて
   ごめんもいらねぇ……


[全然大丈夫じゃなさそうなやつが
 大丈夫だと言い、会場に戻れと言う。>>18

 ……こんな時に俺のことまで
 気遣ってくれてよ。

 一人にして欲しいのかも知れないとは、思いつつ]
 
(22) 2022/09/23(Fri) 10:38:44

【人】 狩人 エドゥアルト・レイフェルス

 
[ジャケットを脱いで、ヘンリーの頭から掛けた。
 剥き出しの肩や背中が
 直に冷たくなる風に
 冷やされてしまわないように。

 そうして正面から抱き締めた。
 借り物のシャツが化粧で汚れたって知らねぇ。]


   俺がここに居たいんだよ
   悪いか

   お兄ちゃんはかわいい妹を
   置いてったりしねぇの

   ……こうしてたら俺からも見えねぇから


[見えてねぇから取り繕う相手も居ないんだぜ。
 だからさ、どうか独りぼっちで泣かねぇでくれよ。

 よしよしとゆっくり、頭を撫で続けようとする。
 その手つきは、彼女への愛おしさのぶんだけ優しく。]
 
(23) 2022/09/23(Fri) 10:43:05