人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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視点:



[『悪魔』が『恋人』を愛していた理由は、
 完璧な彼/彼女が健気で美しかったから。
 不完全ゆえの完璧さを孕む様は魅力的で、
 蠱惑的で、いっそ無理やり自分のものにすることも
 考えなかった訳ではない。

 けれど、
 考えてもそれは絶対にしなかっただろう。
 『恋人』は今のままが一番"自分好み"であったからだ。

 彼/彼女がその地獄をおくっていたのもその一因だろう
 その ぎりぎりで、壊れそうで、儚く、
 それでも完璧であろうとする姿が
 『悪魔』は何よりも好きだった。
 愛していた。

 勿論その心内の全てを知っていたわけではないが
 『悪魔』は『恋人』が自分に靡かないだろう所も、
 好ましいと思う箇所だ。

 壊れたら取り返しのないものを
 つついて遊ぶ。

 それは『愚者』を殺した時の感情に似ていた。]
 


[似ていたけれど、
 決定的に違うものはあっただろう。]
 


[どうせなら自分の手でその完璧を壊したかったけれど。
 今までやこの混乱の中で『恋人』の精神が壊れてしまっていたのなら。
 それは自分が壊したのも同じこと。

 それに…… どうやら彼/彼女は
 死ぬまで"それ"を貫いてくれたようだった

 だから直接殺した相手について大きく恨む事はない。
 それでも少し羨ましいという気持ちがあったのは本当だけど。

 それ故に、
 『恋人』が最初に殺してほしいともし言ったとしても、
 『悪魔』はそれをすぐに行う事はなかっただろう。

 けれど、

 ほどよく 適度に 丁寧に 壊して 壊れたら
 その時には ── …… ]
 


[『悪魔』は『恋人』を愛していた。
 ぎりぎり壊れないように慈しみ愛しみ愛して愛して、
 それで囲って、ずっと眺めていたい程度には。*]
 

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[その分を返してくれる、とベルが言う>>102
 なんだろう、不思議な気持ちだった。

 なんだろうか、本当に。

 ベルに対してだけは、
 今までも全て本心で接していたはずだった。
 けれどどうしても『悪魔』の影響もあり、
 自分も『悪魔』として『恋人』に接していたからだろうか。

 自分だけの心を渡した事が、少ないような気がする。

 彼女に向き合い始めて、
 どれくらい彼女の事を考えたかは覚えていない。
 けれど表面上は別のもので覆った言葉は
 受け取ってもらえても、返してもらっても、
 恐らく表面上で止まっていたのだろう。]
 
(255) 2022/12/21(Wed) 23:38:38

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[…… 今は自分だけの心でベルに接している。]
 
(256) 2022/12/21(Wed) 23:38:47

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[それを、返してくれると言われて、……。
 今の気持ちが、説明できない。

 一方的にもらったりとか、
 奪ったりとかとは違う、

 おくって、かえしてもらう、そのやり取りが。
 無性に恥ずかしいような、くすぐったいような。
 嫌ではないんだが。なんというか。]


 幾らでも。

[小さく笑ってそう返す。
 この先ずっとこんな気持ちが続くのかと思うと、
 少しそわりとした。

 私も、と。また答えが返ってきて>>103。]
 
(257) 2022/12/21(Wed) 23:39:04

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


 ……うん。

[昨日の告白の答えに表情を緩め>>104
 彼女を抱き締め返した。*]


 大切な、俺のベル。
 
(259) 2022/12/21(Wed) 23:39:15

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── 回想:邂逅の日 ──



[クリスタベルにはじめて会った日の帰り道。
 帰る先に家はない。
 雨風を凌げる場所を確保できている程度。
 あのスラム街で、自分はそこそこ有名だ。

 あの日以来身体も鍛えて技も盗んで
 逞しく生きるために強かであるために
 いきて、いきて、いきて、いきていた。

 陽が沈むと少し肌寒くなる。
 寝床に帰ると石壁からレンガを外し
 中から私物を取り出した。
 薄布だけどないよりもマシである。]


 はあ……

[興奮冷めやらぬとはよく言ったものだ。
 薄布よりも体温の方があたたかくて、
 また会えると思うと胸がいっぱいになった。]
(264) 2022/12/21(Wed) 23:49:22

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[夜、と呼ぶ声と、
 撫でる手を思い出す。

 ぎゅっと目を瞑った。
 寝転がって、

 空を見て、]


  ……… 夜だ。

[そうか、今が夜なのか。
 スラム街は薄暗く街灯もなく、
 建物の隙間から見える空に星がよく見える。]
 
(265) 2022/12/21(Wed) 23:49:34

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[意識したことはなかった。
 そもそも月や星の事もよく知らなかった。

 ただの空に見える遠い光。

 だけど、夜の中に、それがあって。]


(これがおれのなまえ、…)


[泣きそうだった。嬉しかった。
 何があっても絶対に、絶対に、
 彼/彼女の事だけは裏切らないと、夜に誓った。*]
 
(266) 2022/12/21(Wed) 23:49:49

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── 自室 ──


[窓から外を眺める。
 朝も、昼も、──夜も。

 この窓からはもう見慣れた景色だ。

 準備を整えたらこの洋館を出る。
 その準備には時間がかかりそうだけど。

 当初の予定よりも不安は多い。
 それでも今まで生きてきた経験は、
 きっと自分たちの力になってくれるだろう。

 生きて、生きて、生きて、生きていくだけだ。
 ……だけじゃだめだな。

 幸せにしたい。

 楽をさせてあげるのは多分無理だと思う。
 彼女の生活能力も多分低いだろうとも思っている。

 挫けられたら、
 その辺りに住むことも考えておこう。

 諸々考えても、
 やはり準備は想定以上に必要そうだ。]
(276) 2022/12/21(Wed) 23:58:43

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[恐らく一人で出ていく方が
 100倍楽だろうとも思うけど。

 一人で出ていきたいとは、
 もう微塵も思っていない。*]
 
(277) 2022/12/21(Wed) 23:58:52