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【人】 赤の騎士 アロイス[じわりと滲む汗。ふ、と一息つくと、剣を振り下ろしたその腕で額を拭った。拭いきれず滴った雫が乾いた地面を濡らす。見上げると空には照り付ける太陽。気付けば鍛錬を始めて数時間が経過していた。 こうして毎朝欠かさず鍛錬をするのは、亡き妹の仇を取る為──などといった殊勝な考えからではなく、単に朝起きて身体を動かすと気分がよいから。昔から剣を振るうのが好きだったし、何より、剣を振るっている間は日頃のあらゆる雑念から解放されているような気がした。] さて、そろそろ行くか。 [ボトルの蓋を開けて一気に飲み干すと、乾いた喉が次第に潤っていくのを感じる。今朝ギルド近くの売店で購入した何の変哲もないただの水だが、金の無い男にとっては手頃であればそれでよかった。それに、どうせお高い水を飲んだところで硬い軟いが判るような舌でもないのだから。] (134) 2020/05/16(Sat) 10:06:36 |
【人】 赤の騎士 アロイス[数時間ぶりの宿屋。軽く汗を流すと、身支度もそこそこに"いつもの場所"へと向かう。途中、定刻を知らせる鐘の音に先を急ぐと、馴染みのカフェで優雅に佇む相方の姿があった。] 悪い、遅れた。 なんか金になりそうなクエストあったか? [ここまで走ってきたせいで切らしていた呼吸を軽く整え詫びを述べた。この謝罪ももう何度口にしただろうか。どうせ今の今まで宿屋で寝ていたのだと思われているに違いない。「親しき仲にも礼儀あり」との教えに則ったものだったが、その教えを真に遵守する者はそもそも人を待たせないらしい。] (135) 2020/05/16(Sat) 10:09:59 |
【人】 赤の騎士 アロイス[いつものように掲示板に目を通すと今日も新たな依頼が一面に貼り尽くされていた。相方、メルキオールと行動を共にするようになってから数年。必要以上に人と関わることを避けてきた俺だったが、初めは覚束無かった距離感も、今では唯一気を許せる存在になっていた。] 採集系のクエストはもうあれっきりだな。 あんだけ集めてたったの51Gなんて割に合わねぇ。 走り回る分には問題ねぇが、そもそも俺にはああいうちまちました作業は向いてねぇんだよ。 [そう言うと、同じく「本日のお仕事」を探して掲示板を見つめるメルキオールを見遣る。あーあ、突然俺の元にカリフォルニアからデカめの依頼が舞い込んでこねぇかなぁ。そしたら一攫千金と息巻いて尻尾振って飛んでくのに。]* (136) 2020/05/16(Sat) 10:15:06 |
(a27) 2020/05/16(Sat) 10:21:57 |
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