188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】
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なぜあなたがいて
だれもすくえないのですか?
すくうきもちは ほんとうにありましたか?
[ 死神は叫びました。
穏やかで、平穏な箱庭。
教皇の存在は、死神にとって
意味のない、自分とは違って
まるで箱庭そのもののようだと、感じていました。
慈愛の聖者。
死神は、信じていました。
あなたを ]
[
あの子が、幸運と不運を繰り返す存在なら、
僕は、幸福と不幸を裏表にさせる存在だった。
それら二つは常に釣り合っていなければならない。
誰かの
幸福
と、別の誰かの
幸福
もまた、
釣り合わなければならない。
均衡が崩れることが、どうしても赦せなかった。
22人でバランスよく保たれていたはずの均衡が、
一人を欠いて崩れ始めた時、
僕は
『正義』を
喪
った。]
[例えば球体を作ろうとした時。
粘土や張子で作るなら、
足りない部分を補えば良い。
けれど、例えば木片から削り出した球が、
凹んで欠けて、歪になってしまったら?
足すものも存在しなかったなら?
反対側を、削るしかない。
そうして反対側を削ったならば、
歪になった球体が、
余計に歪さを増すだけだとしても。
そうして、かつて、『正義』は────、]
[もしも、『正義』が『運命の輪』のように、
変化を受け入れることができたなら、
もしかしたら、『正義』は────、
なんて、
そんなたらればは、何の意味もない。
その不寛容さこそが、
『正義』に与えられた性質のひとつだったのだから。
『正義』はかつて、
均衡が崩されることを、ひどく嫌悪し……
恐
れていた。]
[ 箱庭に居た
『教皇』が
自らを失う瞬間まで
自分自身を、神を恨んでいたことを。
理性を失ってからは
ただ破滅のみを願ったことを。
憎んでいたはずの神と
同じ願いを持ってしまったことを。]
[ それは深い闇だった。
とうに温度を失った抜け殻を抱きながら、
ずっとずっと考えていた。
考えて、考えて、考えて――
そうして思った。
死とは唯一の不変。永久の安寧。魂の救済なのだと。
あの子にとって救いはもうそこにしかなかったのだ。
そう結論付けてなお、受け入れることなどできなかった
]
[ 世界はとっくに壊れているのに、
あの子はもういないのに
どうしてそれでも回るのか。
失われた命を、あの子を、僕を置き去りにしておいて。
どうしてどうしてどうして。
くだらない混乱はいつまで経っても終わる気配もなく
取り返しの付かない死はやがて過去になり風化する
誤りも罪も罰も忘れられてしまえばただ死んだだけだ
そうやってただあの子の存在が消えていくこんな世界で
のうのうと生きて息をする有象無象の全てが憎くて、
疎ましくて羨ましくて妬ましくて妬ましくて妬ましくて――
ふっと気付いた。
どうせ混乱は果てまでも転がり続けるだろう。
どうせ壊れる世界なら、僕が壊したって変わらない。 ]
[ わかってほしかった。
この闇を。痛みを。絶望を。
…… もしかしたら、
彼女なら、彼女だけは、理解してくれるかもしれない。
緑
の眼をした怪物はそう思った。
何故って、彼女もまた、自分だけの光を持っていたから。
けれど――少なくとも、
彼女はその手で、怪物と成り果てたそれに幕を引いた。
当然だったのかもしれない。
だって彼女の「光」は、まだそこに生きていたのだから。 ]
『僕は僕の、君は君のなすべきことをした。それだけだよ』
[ それはかつて友であったきみへの、最期の贈り物。
たとえ落ちる砂をひととき止めただけだとしても、
きみの決断は正しいのだと保証する肯定。
…… でも、僕の言葉なんかでは
きみの心を軽くすることはできなかったらしい。
まあそれは、当然といえば至極当然のことなんだけどさ *]
わかりません。
わかりません、……わかりません。
……どうして、
君たちは完璧だったのに。
すごく美しかったのに。
最後が相打ちだなんて、
まるでそいつが片割れみたいじゃないか。
ちょっと妬けるな。
せめて俺に殺されてほしかったな。
その首に鎖をかけて、
どこにもいけないようにして、
幸せのままに、 ……… なんて、
もう何を言っても無意味なんだけど。
ざ〜んねん。
一人で死ねばよかったのにね。
[ 崩壊の鐘の音を鳴らしたのは『
悪魔』でした
それは構いませんでした
彼がどれだけ血に染まろうと罪に塗れようと
わたしたち
──それに彼
がいればどうでもいい
最後に
三人が残ったなら
きっと完璧なままに終わらせてくれる
彼がそれを望むなら それでもいいと思っていました ]
[ それでも、永遠だと思っていた箱庭に
わたしたちの完璧を 都合のよい夢を重ねて しまって
終わるならそれは完璧などではなかったということ? ]
恋人たち
手を取り合り寄り添う二人
言葉を重ねて心を通じ合わせ
健やかなる時も病める時も分かち合う
互いに違うものだからこそ尊い
ひとりきりの愛など自慰と何が違う?
喜びも悲しみもない予定調和
自分を騙し続ける一人芝居
満たされていて幸せな振りをして
本当は誰かに愛されたかっただけだろう?
[ わたしたちの欺瞞を嘲笑う声がする
それは箱庭の誰かの声 ?
まぼろしが見せたのは 胸裡で育てていた不信
ああ それはきっと 疑心を燻らせていた
『魔術師』に すり替わる
『隠者』の毒が見せるまぼろしよりも、
ずっと上手にありもしない敵を形作るでしょう * ]
[後悔という名の痛みから逃れる手段はいくつかあって。
そのひとつが、誰かの、何かのせいにすることだ。
そうして、『審判』は、自らのしでかしたことから目を背け、
目を開きもしないまま、死んだ]
ええ、勿論止めませんよ。
私も手伝いましょう。
……私の力は、その為にあるのですから。
[
『教皇』は既に気が触れた『隠者』の言葉に
笑みを浮かべ、同意した。
握られた杖先に埋め込まれたタンザナイトから
美しくも妖しい ── 暗色
を灯して。*]
[ 長い睫毛が浮き上がり、伏せられていた黄金の瞳が薄ら開く。
切れ長の黄金は『死神』を見据え、やがて口角を上げて ]
……そうですね。
私には人を助け、癒し、救う力など無いのですよ。
聖者などでは無い、ただの……。
…………。
私が持つ“ 贈り物 ”は、何だと思いますか?
[ 死神の思いも何も、知ることは無く。
ほんの一瞬、“慈愛の聖者”にふさわしい
優しい笑顔で死神の姿を見据え
白魚のような指を杖の先端に乗せ、尋ねた。]
私は、貴方が羨ましかったのです。
神が本来想定していた結果通りなら
私達は、きっと上手くやれたはずで
しょう。
[ でも、現実はそうではなかったのです。
私自身の性質と 『贈り物』の相性が
あまりにも合わなかったのです。]
[ ──── 貴方は悪く無いのです。
全ての原因なのですから。 **]
| ー 洋館玄関ホール ー 『世界』の君はどうしたのでしょうか [様相だけは『世界』の君その人でした。 彼は『世界』の君ではないと悟る感覚がありました あれは『箱庭の神』だと訴える心がありました 心が真だと思ったから、そんな言葉が出ました。 答えを望んでのものではありません。 気にならない訳ではないのですけど それ以上の話をなされたので >>9>>10>>11それどころではなさげな雰囲気です。 証持ちの皆も、様々に思う事はありそうです。] (381) 2022/12/15(Thu) 21:29:17 |
| 世界が滅ぶ必要はありません 世界はまだまだ知らない事に満ちています 星は輝き、エトを導いてくれます そこには希望もあると思います エトは、そう思うのです [決断の期限は明日まで 神はそう言っていました。 ですが、嘗て『世界』の君へ答えたように >>0:296エトはあまり悩んではいませんでした。 神への反抗心的な感情はなかったと思います。 こうして現れて来られても 特に何を思うでもありませんでした。 ただエトは、エトの思う答えを話したまで。] (382) 2022/12/15(Thu) 21:29:46 |
|
[……ですが
"皆で幸せな世界を作ろう"
その言葉だけは 何故か信じきれそうになく、受け入れられませんでした。]
(383) 2022/12/15(Thu) 21:31:35 |
どうしてか気に食わなくて
でもだからってそうするつもりはなかったのに
『女帝』を手に掛けてしまった
箱庭が混乱に堕ちる中で殺してしまった
不穏分子と疑われた『塔』
無実と信じていた、救いたかった
なのに、何かの間違いだと訴えるしか出来ず
僕の目の前で、処されてしまった!
| [ただ1つ信じきれず受け入れられぬ神の言葉 それは『星』としての魂の訴えがあったから
そんな事とは、エトには分からないけれど ちら……と、伺い見た先は 『塔』の君と『女帝』の子、その人らの姿。]
(384) 2022/12/15(Thu) 21:36:00 |
| [『塔』の君の事は 出会った当初から何かと気になってしまう存在です。 あの頃の彼は意思疎通が難しく 「また、君と会えて良かった」 彼の出迎えの際に伝えたその言葉も覚えられてはいないかもしれませんが、それでも構いませんでした。 なぜ、"また"などと言ったのか 無意識の事で、エトにも分からなかったのですが 強い親しみの感情が湧く心がその答えなのでしょう。 自身が『星』の証持ちだという事を知り 嘗ての『塔』とはきっと良き関係だった 当時のエトは、そう考えるとしたのです。] (385) 2022/12/15(Thu) 21:37:35 |
| [『女帝』の子は…… どうしてか、好ましくない感情が湧いてしまいます。
『塔』の君とは対照的に 嘗ての『女帝』とは良い関係ではなかったのでしょう。 そればかりか、『女帝』の子を見ると 変に力が入ってしまいどう振る舞うべきか分からないのです。 彼女以外の人へこんな感情を抱く事がないので エトはとても悩んでしまうのです。
そんな『女帝』の子に対しても今この時になぜ意識したのか 神に対し、エト同様に良い感情は湧かないのではないか もしそうであったら そう思う原因の一旦は自分ではないのか どうしてかそういう感情が湧いてきてしまうのです。
……そうとしか言いようがありませんでした。 実際の『女帝』の君の胸中なぞ分からないし 分かろうとエトから歩み寄れた試しだってありません これはただの想像でしかないのです。]
(386) 2022/12/15(Thu) 21:43:21 |
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