【人】 厨房担当 那岐……それは大咲の経験談? [とぼけた振りをして、聞き返し。 背中に突付かれる声をはいはいと聞き流しながら。 今度こそ小さなアリスの下へと赴いていく。 妹への報告は、桜と藤が咲き乱れる春の下で――。**] (279) 2023/03/16(Thu) 20:28:56 |
【人】 厨房担当 那岐―― もう一度、サクラサク ―― [作り終えたサンドイッチやおにぎりなどを バスケットに詰めた後、 店を出ようとすれば、通知音が鳴って。 液晶を確認すれば、出発の旨が伝えられていた。>>236 店から然程遠くない彼の家からなら、 到着までにそう時間も掛からないだろう。 花見会の場所は美澄が確保してくれているはず。 一人で場所取りだと拗ねるだろうから、 誰か話し相手を連れていけば?と アドバイスしてみたが、さて、どうだろう。 片手には、料理を詰め込んだバスケット。 片手には、軽めの食器と使い捨てのカップなど、 塞がった両手で、肩で扉を開ければ、 春の日差しが降り注いでいる。] (309) 2023/03/16(Thu) 22:10:44 |
【人】 厨房担当 那岐[公園へ向かう間柄、AirPodsから流れるのは 店でも時折流れていたBeatles。 あの日以降、よく聴くようになったアーティスト。 少しだけ覚えたフレーズを、 知っている箇所だけ拾いながら、口ずさむ。 速崎を祝った日から、 既に10日以上、いやもっと過ぎただろうか。 テーブルに並べられた料理の中には、 初めて見る『ハギス』というものが中央に鎮座し。 それを喜んだ彼女が居たかもしれない。>>107 俺はと言えば、彼女が得意とする 『スターゲイジーパイ』……ではなく。 少しだけ肖ったいわしのレモンマリネと、 彼女の生まれ年のワインを一本贈ることにした。 ワインの見立てに少し、景斗さんの力を借りて。 ] (310) 2023/03/16(Thu) 22:11:12 |
【人】 厨房担当 那岐[一歩、速崎に踏み込んだあの日以降。 時折、彼女と話す機会は増えた。>>220 といっても、店のバックヤードで 話を聞く程度ではあったけれど。 速崎の家族に対する想いや、葛藤。 田舎ならではという風習のようなもの。 デリケートであろう性自認の話にも、少し。 殆どが彼女から話されるものが多く、 聞き手に回ることが多かっただろうけれど。 ナイーブな側面も併せ持った性質の話まで、 吐露してくれたことに、彼女なりに 俺にも信頼を寄せられているのだと感じて。] 俺の今付き合ってる人も、男性なんです。 [そんな話を、俺から彼女にも打ち明けた。] (312) 2023/03/16(Thu) 22:11:30 |
【人】 厨房担当 那岐この話を、俺から誰かに話すのは、 ……ケイさんが初めてかも。 価値観の摺り合わせは、難しいですね。 凝り固まっているなら、尚更。 でも、ケイさんみたいな人が育った家なら、 大丈夫な、気がします。 ……もしかしたら、時間は掛かるかもしれないけど。 仮に。 もし、否定されたとしても。 俺は、今のままのケイさんを尊敬してますよ。 一個人として。 [同僚として、人間として。 五年以上掛けて見てきた積み重ねは、嘘をつかない。] (313) 2023/03/16(Thu) 22:11:52 |
【人】 厨房担当 那岐[そんな会話を交わしてから数日の今。 もうすぐ、あの角を曲がれば桜が見えてくる。 先に辿り着いている人たちも居るだろう。 少し遅刻してしまったかもしれないと、 気持ち、歩む速度を速めれば、 ピンクの花びらが、風に靡いてきた。] 春、だな。 [小さく呟く。改めて迎える春。 温かく、やわらかな日が見慣れた人たちを照らしていた。] (315) 2023/03/16(Thu) 22:12:29 |
【人】 厨房担当 那岐[そうして隣に並んだ彼が、ポケットを探る。 横目に眺めていれば、手を取られて。 掌に落とされたものは――、 彼がよく使っている鍵に うさぎのキーカバーがついたもの。 瞬き、一つ、二つ、三つ。 Hareの店員をうさぎに例えることは、よくあるけれど。 あの時借りたヘルメットも。 このキーカバーに付けられたうさぎも。] 俺に? [少し、驚きに掠れた声。 鍵に視線を落として、もう一度、彼を見上げる。] (318) 2023/03/16(Thu) 22:13:44 |
【人】 厨房担当 那岐[彼の家に増えてきた自分専用のもの。 色違いの歯ブラシ、コンタクトケース。 ベッドサイドの眼鏡スタンド。 そして、新たに渡された、鍵。] ……ありがとうございます。 早速、今日使ってもいいですか? [ぎゅ、と掌にうさぎを閉じ込める。 もう一つ、増えた紺色うさぎの穴ぐら。 さっきまで聞いていた曲が、リフレインする。 『Eight Days A Week』。 ああ、1週間に8日でも、貴方に会いたい――。**] (319) 2023/03/16(Thu) 22:14:59 |
【人】 厨房担当 那岐ははっ、いいと思いますよ。 食事会の延長みたいなものですから。 [花より団子と聞けば、声を立てて笑ってしまった。>>355 食事は三大欲求の一つ。 美味しいものが並べば食べたくなるのは仕方がない。 クレープの話になれば。 会いたくなったという声にピンと来る。 誰が作ったとは言わなかったのに、 しっかりとメッセージは伝わっているみたいだ。 潜められた声に耳を寄せれば。 今朝のことを思い出して。 アルコールに色づいた頬が、更に朱に染まっていく。] ……人前、ですよ。 [まだ理性が解ける程、酔いは回っていないから。 視線を外したまま、こちらも声を潜めて返した。] (375) 2023/03/17(Fri) 0:40:17 |
【人】 厨房担当 那岐[貰わない選択肢はない。例え冗談だとしても。 握りしめたうさぎを彼から避けるように 身体ごと背けて、鉄壁の守りを見せる。] だめですよ。 一度貰ったんですから、返せません。 [笑い混じりの冗談に乗る反面、水面下に本音を隠しながら。 そんなじゃれ合いを交わしていたら、 二人の間に、落ちる花びらが、ふわり。 春を告げる花が、祝福するみたいに。 二人で落ちていく花びらを見下ろして、 久しぶりに落ちた、沈黙の後。 彼が嬉しそうに言うものだから。>>356 そうですね、と応える声には、 人前と忠告した後でも、甘さが混じってしまっただろう。] (376) 2023/03/17(Fri) 0:40:54 |
【人】 厨房担当 那岐[傾けていた缶を持ち替えて、彼の隣にしゃがみ込む。 二人共身体を丸めて、蹲るように。 同じぐらいの視線の高さになったら。 両腕を膝の上に抱えて、] いい人だって、紹介する? [今日はオフの日。仕事中でもない。 いつものように店員と客を装うことも、ない。 少し上機嫌なのは、弱いのに呑み始めた アルコールが既に回り始めているからかもしれない。 いつもより砕けた口調で。 顔を覗き込むようにして、隣で首を傾けた。*] (378) 2023/03/17(Fri) 0:42:00 |
厨房担当 那岐は、メモを貼った。 (a20) 2023/03/17(Fri) 2:03:24 |
【人】 厨房担当 那岐[聞き返す声のトーンが明るくて。>>364 人懐っこく崩れた表情に、はい、ともう一度頷いた。 そんな彼が、高野がカウンターに現れるなり気を回すように席を離れていく。>>366] あ、葉月さ…… [気落ちしたような様子の彼も気になるけれど。 と、高野の方を見たら 同じように葉月の方へと意識が向いていて。 今度は一転、笑っているものだから。>>384] ……そうですか? 高野さんも、話し相手が必要であれば 呼んでくださいね。 [その大丈夫を信じて、去り際に少しだけ。 グラスに伸ばされた手に手を伸ばし、一瞬だけ重ねて。 密やかに温度を伝えて笑いかけ、離れていく。] (396) 2023/03/17(Fri) 8:40:25 |
【人】 厨房担当 那岐葉月さん。 [食事を楽しんでいる葉月に呼び止めるように声をかけて、 彼のカウンター前に着く。 恒例のサービスになったお茶を卵スープの横に添えて。] 気を使わせてしまったみたいで、すみません。 店では、気をつけているんですけど。 [先日、高野から見せてもらったメッセージに、 書かれていた祝いの言葉。>>365 葉月を誇らしげに自慢する高野が微笑ましく。 そのメッセージからも純粋な祝福が伝えられていた。 あの時、誤解だと慌てて訂正する姿を見ていたから、>>0:401 もしかしたら、彼にとっては敬遠するものかと思っていたけれど。] (397) 2023/03/17(Fri) 8:41:39 |
【人】 厨房担当 那岐[洗い終えたグラスを拭きあげながら、 少し躊躇いつつも、言葉を続ける。] 高野さん、葉月さんの話をよくするんです。 仕事でもお世話になったって。>>2:331 いい記事だったって、褒めてましたよ。 [いつも閉店間際まで仕事をしていた彼が、 どんな仕事をしていたかは、 高野を通じて知ることになった。 相変わらず、時々遅い時間に見かける葉月の、 食事情は今も少し心配だけれど。] 少し、妬けますね。 ……なんて、冗談です。 栄養つけてくださいね。 [冗談を仄めかして笑い、そう言葉を締めくくる。 もし彼が美澄と住むことになったら、 その心配も無くなるかもしれない。 彼のルームシェアの相手が決まるように願いながら、 また一つ、夜は静かに過ぎていく。**] (398) 2023/03/17(Fri) 8:42:57 |
【人】 厨房担当 那岐―― 花 [彼のことを考えて作ったデザートは、 既に彼の身体の中に取り込まれていた。>>385 新たな細胞を生み出す為に、また一つ。 彼の身体を密やかに作り変えていく。 貴方は気付いてないかもしれないけれど、 俺にも、独占欲というものがあるんですよ。 とは、今は口にしない。 うさぎの鍵が手元にあるから。 余り人に見せることの出来ない表情も、 彼にはいくつも見られている。 もう、隠すものすら無い気もするけれど。 機嫌を取るように潜められた声が、 優しく風に乗って耳に届く。 ああ、今日も、好きな音をしている。] (483) 2023/03/17(Fri) 20:59:20 |
【人】 厨房担当 那岐[高野の手を引いて、桜の木の下。 ふわふわとほろ酔い加減で笑っている杏と。 周りには、彼女を囲むように。 顔馴染みの常連と、 スタッフの姿がいくつかあっただろう。 そこには、速崎と大咲の姿もあっただろうか。] 杏。……それと、みんなにも。 [沙弥と知恵の姿も、あっただろうか。 美澄は何をしていただろう。 神田さんも、葉月さんも。 いつもカウンターに座っていた栗花落も。 仲睦まじく隣に並ぶ、栗栖と貝沢も。 遠からず、聞こえる距離には居たかもしれない。] (488) 2023/03/17(Fri) 21:02:12 |
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