情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【人】 生物学者 アマノ【帰還後 引っ越し後のある日・2】 [あの日 >>220 、日付が変わる少し前に帰ってきたラサルハグは何も言わなかったから、建物前のマスコミは既に撤収していたんだろう。 別に報告するものでなし、と俺も何も言わず──ただ思ったより美味しくはならなかったシーフードカレーについては謝った──、いつも通りの夜を過ごし、そして翌日。 大学へ向かうラサルハグを見送るところまでは平穏な、これもいつも通りの朝だった。 そしてそのほんの少し後に、あっという間に拡散した俺の罵声つきカミングアウト。 それはもう、いかにもわかりやすくセンセーショナルなものだったろう。 まあ、そうだろうよある程度までは覚悟してたよ。 まさか動画で流されるとまでは想像していなかったけどな。 動画拡散と同時にネットで有象無象が一斉に囃し立て始め、曰く、 『続報:遭難船熱愛COアマノはS星系アマノ大臣の息子』 『アマノ大臣まだ生きてたワロス。環境分野の重鎮的なアレだしょ?』 『アマノ大臣同性愛者否定動画発見、先の展開胸熱案件』 etc、etc。] (268) 2022/07/23(Sat) 6:14:22 |
【人】 生物学者 アマノ[自らそんなものを検索して目にしたわけじゃないが、研究所へ赴けば刺さる視線をちらちらと感じた。 研究所の奴らは、同僚もしくは上司部下であって、"仲間"じゃない。 「コーヒーありがとう」なんて知らぬ振りで笑いかけてくれる奴は居ない。 「何か飲むー?」と純度100%の笑顔つきの呑気な声も無い。 「ベラベラ喋りすぎ」と困ったように窘めるあいつの腕もない。 俺は小さく溜息吐きつつ、変わらぬ業務を続けていて────、 ────『すまん、今日は帰れない。』 ラサルハグからの着信に「そうか」と小さく呟いた。」 "すまん。あれの所為だよな。" "動画撮られてたとは思ってなかった。" "本当にごめん。" [ほんの10秒足らずの会話の後、その文字列だけ追って送信し、俺は深く溜息を吐いた。] (269) 2022/07/23(Sat) 6:16:00 |
【人】 生物学者 アマノ[結局この日は俺も自宅へ帰る気になれなくて(だってどうせ自宅前に増えてるんだろう?マスコミが)、研究所内の休憩室ソファに寝転がる深夜。 ────良かった、"あっち"は表に出ていない。 見たくもないが件のあれこれに纏わる表題を手元のタブレットで流していく。 頭に血が上ったのはチャンドラ云々言われたのが一番大きかったけれど、もう1つあった。 『謹慎措置中の管制官の保証人がパイロットの男性とのことですが』 『仲睦まじくデートしていたとの目撃情報についてアマノさんも御存知では?』 『極限状態ではやはり性の乱れが当たり前なんでしょうか』 デート云々なんて、どうせ一緒に買い物していた >>21 とかそんなものだろうし、それを言うならスピカは俺の家に来たりラサルハグと会ったり様々しているだろうに、切り取りたいところだけを切り取って囃し立てるのが奴らのやり口。 かつて研究絡みで追いかけられた事もある俺は、うんざりするほどよく知っていた。] (270) 2022/07/23(Sat) 6:19:07 |
【人】 生物学者 アマノ[この時の俺はまだ、ルヴァとゾズマ回りの事については何も知らなかった。 けれど、ダビーとスピカの事、チャンドラとバーナードの事は本人らから直接聞いていたこと >>4:288 もあって、"性の乱れ"云々と手垢のついた言葉で外野から言われることだけは我慢ならなかった。 てめーら、ほんとに何も、知らないくせに。] ……………………ッ。 [不機嫌極まりない顔でタブレットに触れる俺の指と目がぴたりと留まる。 指先にあったのは、"アマノ大臣会見"の文字。投稿日時はほんの数時間前。 最後に会ったのは5年前……いや、遭難期間を入れれば10年近く前になるのか。元々記憶も曖昧だったけれど、朧な記憶の像よりも、父親は数段老けていた。 何か面倒を言い出すんだろうか、ラサルハグに迷惑がかかりさえしなければいい……そう思い、動画のリンク先をタップしたところ。] (271) 2022/07/23(Sat) 6:34:04 |
【人】 生物学者 アマノ『"あれ"はもう何年も前に勘当しています。』 『親子の縁は切っているので、この件に関して何も申し上げる事はございません。』 ────…………へーえ。 知らなかった。 [俺、いつの間にか知らぬ間に父親と縁切りされていたらしい。 日和見主義な母親は、こういう時ばかりは父親と同調するのだろう。 直接告げられることもなく、勝手に切って捨てられた、俺達を結ぶ唯一の縁でしかなかった"血縁"という名の細い糸。] …………なんなんだろうな、"家族"って。 [ぽつりと呟く。 今一番恋しい体温が、声が、あの強く蒼く光る俺の大好きな瞳が、傍らに無いことだけがひどく寂しかった。*] (272) 2022/07/23(Sat) 6:36:24 |
【人】 生物学者 アマノ[チャンドラとラサルハグを除いた仲間全員への一斉送信ボタンをタップする。 あの船に乗る前の自分だったら、マスコミに煽られるような事を言われても激昂などせず無視一択だったろうし、自分が矢面に立つような真似もしなかったに違いないのに。 それがこうも変わってしまったことには後悔はないけれど、今は己の行動がラサルハグをも縛ることになってしまう事については、時々頭から抜け落ちてしまう。」 ────ごめん。ラサルハグ。 [一番謝らなきゃいけない先は、誰よりもお前、だよな。*] (276) 2022/07/23(Sat) 7:53:37 |
生物学者 アマノは、メモを貼った。 (a41) 2022/07/23(Sat) 8:46:44 |
生物学者 アマノは、メモを貼った。 (a42) 2022/07/23(Sat) 8:47:07 |
【人】 生物学者 アマノああ────いた。 [指定場所に車を飛ばし、きょろ、と辺りを見渡せば見慣れた赤髪が見えた。 今朝も見たばかりなのにな。 なんだか久しぶりな気すらして。] どこに行く予定なんだ? 明日明後日の休暇申請しておいた方が? [端末1つで申請できるからすぐできるけどなと肩を竦めた*] (280) 2022/07/23(Sat) 8:54:39 |
【人】 生物学者 アマノ["いってらっしゃいのキス"ぶりのキスに目元を綻ばせれば、とんでもない言葉が飛んできた。] な、なんで、お前の、家。 [理由がさっぱり、欠片もミクロもわからなかった。*] (285) 2022/07/23(Sat) 9:06:16 |
アマノは、バルハンwhereだろうが、のランダムが抜けてた…… (a43) 2022/07/23(Sat) 9:58:39 |
【人】 生物学者 アマノ>>294 ……そうなの? なら、いいんだけど。 ["そうなのねー"とか。 確かに親子の会話として想像できる範囲──その出典は映画とか小説とか──だけど、現実感覚としては遥か遠い。 そうは言っても、いざ会ったら罵倒されるんじゃないかという懸念が常に心の隅をちくちくと刺してきていた。] ────く、はは、お前、どんだけパン好きなんだよ。 俺もだいぶ覚えたけどな。 [バタールだの塩パンだの、なんでどいつもこいつもそんなにパンを食べたがってたんだか。 ああバーナード、元気にしてるのかな、ちらりとそんな事も思いつつ、ラサルハグが口走った"雨水"は何かの聞き間違いだろうと丁重にスルーした。] "旅行"とは違うけど……うん、こういうのすごく久しぶりだ。 [窓を少し開ければ頬に当たる風。夜の大気の匂い。 あの宇宙船の生活では得られなかったもの。*] (297) 2022/07/23(Sat) 10:24:54 |
【人】 生物学者 アマノ【〜1年後〜】 [俺達の見慣れた、あの繊細な刺繍入りの白服に愛用の黒いヴェール。 窶れた頬に薄く紅を刺して棺に横たわるチャンドラは、でも、ただ眠っているようにしか見えなかった。 その日は抜けるような青空で。 建物外に広がる庭園は今が盛りとばかりに数々の花が咲き誇り、そこにチャンドラが立って微笑んでくれるなら、それはここに居る誰より似合いの光景のように思われた。 でも今日、俺達は、彼女を見送らなくてはいけなくて。] ありがとう。 ────おつかれさま、チャンドラ。 [彼女だけに伝わるくらいの声で小さく告げながら、1人1人、彼女の棺へと花を手向けていく。 可憐な白いリシアンサスは、華やかすぎるバラよりも、香りの主張が強い百合よりも、彼女にとてもよく似合っていた。 俺は、神など信じないし、ゆえに祈りはしないけど。 でも、チャンドラの魂が辿り着くのは花が咲き緑が揺れる穏やかな場所であれば良いと、切に思った。] (320) 2022/07/23(Sat) 12:19:52 |
【人】 生物学者 アマノ[その場に居るのは、帰還後そこそこの頻度で見るようになった顔も居れば、かなり暫くぶりな者も居て。 その1人がバーナードだった。] ────……? お前、なんか、疲れた顔してないか? [見慣れない黒い服なんて着てるからか?と訝しがりながらも見やれば、へらりと笑うその顔にも、以前には無かった陰が落ちている気がして。 ふわふわとしたくせ毛は相変わらずなんだけどなと見下ろせば、後頭部に不自然な傷があるのに気がついた。 ────それは、"意図的に切り、再び塞いだ"みたいな。しかも、複数回。 怪我の治療としてではなく、移植縫合に近い、人為的でしかない傷跡。] お前……母星に帰ってるとか言ってたよな? >>262 何、されてた────? ["調査とか研究とか"と言っていたか?コレはそんなもんじゃないだろう。 チャンドラの伝手で入った研究機関での活動という二足の草鞋を履き始めていた俺は、その傷跡が"何によるものか"くらい、理解できるようになっていた。] (321) 2022/07/23(Sat) 12:21:31 |
【人】 生物学者 アマノ[バーナード君、久方ぶりの馬鹿ゲットおめでとう。 そんな茶々を入れている場合じゃない。] ────もう"終わった"のか? いや、そんな事ないな、 "あいつら"は容易には離さんだろお前の事。 [自問自答は秒で終了。 "使う道"、"使う道理"がある限り、あいつらは何度だってバーナードの体を切り刻むだろう。 俺達が眠っていた4年ちょっとの間、"命を切り売りする星"や"搾取する星" >>3:18 と、そんな文化から脱却を図ろうとする研究機関の対立構造はそこそこ大きなものになっていて、政治も強く絡み始めた結果、実験体らにある程度の人権が認められるようには >>266 なりつつあった。 幸い俺の得意とする微生物分野の研究はそれほど先には進んでおらず、研究機関には歓迎の諸手を挙げて出迎えられた。 バーナードの表情を見ることなく、俺はその場で各方面に連絡を入れ始める。 どこだ、どこからだ、あの星に一番圧力をかけられるルートは。] (323) 2022/07/23(Sat) 12:23:19 |
【人】 生物学者 アマノ[お前が"そんな"だとな、チャンドラに怒られるんだよ。 "馬鹿な子供が馬鹿な真似をしないように止めるのも、大人の仕事" >>4:81 なんだから。] バーナード、お前、俺のものになれ。 [言い放ったら、それは語弊がありすぎたようでおかしな声を挙げられてしまったから、慌てて言い直す。] いや、俺はラサルハグのものだけど。 っじゃなくて、そういう意味じゃなくて! 俺の居る研究所の所属になれと言っている。 ["お前には使い道があるからな"なんて言い方、嫌な響きも甚だしくて言ってる自分に吐き気がしてくるのだけど。 でも、"助けてやりたい"と告げたところで素直に頷くバーナードではないように思われたから、あえてそんな風に言ってやる。 たとえそれが小型宇宙船1隻分のコストがかかったとしたって、安いものだ。*] (326) 2022/07/23(Sat) 12:25:17 |
【人】 生物学者 アマノ>>343 ────誰かの助手席とか、初めてだ。 [いや、タクシーとかは別にしてだぞ? 楽しいものだなと目を細め、ちらりと傍を見るとラサルハグも常になく楽し気に瞳が輝いている。] お父さん、亡くなられてたのか。 [言い淀んでいる風ではなかったから、ぽつりとそう返した。先に、「母さんに」と言われていたから薄々気付いてはいたものの。] ────聞かせて欲しい。 お前のこと、もっと知りたい。 知ってても知らなくても、お前のこと好きなのは変わりないけど、それでも。 [もう10年くらいの付き合いになるのにな。 ラサルハグとそんな話をしたのは本当に、今日が初めてだったんだ。*] (346) 2022/07/23(Sat) 15:42:58 |
【人】 生物学者 アマノ………………。 [お父さんが亡くなったのは事故か何かで……?と問う前に、淡々と、でも穏やかな口調で、ラサルハグの家族の歴史が語られていく。 そういえば奴は大学でいつでも一番安い定食だったな、とか。教本も先輩から譲り受けたのを使っていたか────とか。 人の身なりにそう気づく俺ではないが、思い返せばいつも似た風な出立ちだったようにも思う。] (353) 2022/07/23(Sat) 16:43:27 |
【人】 生物学者 アマノ正直、な。 お前が心から納得して船を降りるのなら、俺も無理矢理宇宙に引きずり出そうとかは思ってなく、て。 ただ、その義足を理由にして諦めると言うなら、それは違うだろ、って────腹が立った。 俺、怒りすぎてたよな。 …………すまん。 [ラサルハグがあまり素直に己の事を語るものだから、俺も釣られてしまったんだろうか。 常になく、思うことが素直に口から零れていた。 だから強がることもせず、] ────正直、すごく緊張はしてるけど。 変に格好つけようとかは……思わないようにする。 [まあ、腹は括ったよ、と、小さく笑い。 うっすら空に赤みが増えてきたら、”朝っぱら”はもうすぐだ*] (354) 2022/07/23(Sat) 16:44:39 |
【人】 生物学者 アマノ[こんな突然に、手土産もなく申し訳ないと頭を下げる俺に、気にしないでとラサルハグによく似た蒼い瞳が細められる。 昨日の深夜に決まった訪問だったと言うのに食卓には絵に描いたようなこの地方の──つまり俺の故郷でもある──朝食が用意されていた。 懐かしい、と言う感覚とも少し違うのだけど、実家の家政婦が良く作っていてくれた献立。記憶の中のそれよりも、今日の食事は数十倍も美味しかった。」 ────この茄子、すごく美味しいです。 [味噌汁と漬物に使われていた茄子があまりに美味しかったから呟けば、庭で育てているのだと。 食後には、気に入ったなら持って帰れば良いと家庭菜園を案内してくれた。 いつの間にか、ラサルハグの姿は消えていた。] (368) 2022/07/23(Sat) 17:29:54 |
【人】 生物学者 アマノ────心配、ですか。 ラサルハグがまた宇宙に行くのは。 [別に、このタイミングを狙ってたじゃない。 けれど、ぽつりと言葉が落ちて行った。] あいつ、最初はもう飛ぶ事を諦めてました。 それを俺が「飛びたい気持ちが残っているなら飛べ」と怒鳴りつけてしまって。 今の義足がハンデなのなら、ハンデにならない義足を俺が作ればいいだろ、って……。 [でもそれは俺のエゴかもしれなくて。 悩んでます。 少し俯きがちに呟くように言った俺に、彼女のふわりとした微笑みは崩れなくて。 纏う雰囲気も顔立ちも全然違うのに、俺はどこか、チャンドラを思い出していた。 *] (370) 2022/07/23(Sat) 17:31:07 |
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新