69 【R18RP】乾いた風の向こうへ
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[ 自分自身に言い聞かせるように
ぽそりと呟いて
こちらを見ることも
別れの挨拶もないまま去っていく姿。
翻るドレスの裾はいつもと変わらないはずなのに、
やけに重く、いつまでもその場に残像が残るよう。
まるで幼子が、母親の衣服の袖を握りしめて
引っ張って離さないような。
そんなふうにそのゆうるりと揺れる
柔らかな生地を、白い指ごと掴んで
引き留めることが出来れば
どんなに、と─── ]
[ 彼女が幸せならそれで良いと思っていた。
意思を無視して諸々の事情のみで与えられた
婚姻であっても、その全てが
不幸というわけでもないだろう。
けれど、彼女は。
自身の足で、自身の手で、
掴みたかったのではないだろうか。
そんなことをふと思う。
その相手が己だったと自惚れて良いなら、
えらく泥濘んだ道を選んだものだと
苦い笑みも浮かんだ。
同時に、何もかも与えたつもりで、
何もかもを奪い、全てのことから彼女を
ひとりにする彼女の父親に、
今まで以上の怒りを感じた。 ]
*
[ なぁお、と鈴を転がすような声がする。
目を閉じたままの頬にざらざらとした鈍い痛み。
ゆっくり持ち上げる瞼が重い。
こつん、と滑らかな毛皮に包まれた
小さな頭が擦り寄せられたのがわかった。]
………… ピヤール。
[ 希少な宝石よりずっと煌びやかに輝く
エメラルドグリーンの瞳。
ふ、と息を吐いて、久しぶりだね、と
声を掛けた。 ]
……君のご主人は、元気かい?
[ 訛りのように重い腕を動かして頭を撫でる。
身体中の傷と痛みで、起き上がることは諦めた。
喉もとをそっと掻いてやろうとした時、
美しい首輪に結ばれたものに気付く。
両手をどうにか伸ばし、首輪から外そうとした。
がたがたと震える両手で、
それが傷つかないように外すのは
存外に苦心したが、優秀な配達猫は自慢げに
じっと座って喉を鳴らしていてくれた。]
[ 別れの言葉。
今まで幾度となくここで会い、
けれど聞いたことのなかった、
Au revoir
さよなら───
ぎり、と唇を噛み締めた。
このままでは、きっと。 ]
[ がり、と音を立てて、歯で薬指の皮膚を破く。
ぷつぷつと湧き上がる赤い滴を、
そのまま己の唇に塗った。
ここには返事を返すためのペンも、紙もない。
感謝を、もしくは朧な愛を告げるための
花も、宝石も。
言葉すら、届かない。
ならば。
その手紙の隅に、そっと唇を押し付けた。
血の赤が、唇の形に咲く花のように
見えただろうか。 ]
─── ピヤール、ありがとう。
返事を書いたんだ。
また、お使いを頼める?
[ 乾いたことを確認して、
もとのようにピヤールの首輪に手紙を結んだ。
届かなかったら、それはそれで良いのだ、と。
なぁお、とピヤールの声が凛と響く。
良い子、と頭を撫でれば、
また、目の前に暗幕が張った。 ]**
そう?かなあ ふふ、
[ 格好悪いことはなかったと言ってもらえたが、いつも回りくどいことばかりしているような気がするのだが。それも大事な時にばかりだ。
見送りをしてくれると言ってくれていたのに、変に気遣ってしまったのと、別れ際が寂しいなんて考えて一人で列車に乗ろうとしたこと。]
たしかに
[ 伺うような言い方だったが、見栄っ張りと言われたならしっくりきてしまって同意を返す。いつでも格好良いと思われたい、彼の前でみっともないところを見せたくない。なのに反作用することばかりだ。
自分のことなんて特筆するようなことも無いと思うのに、ヴィは宝物でも見たような目で聞いてくれる。それで、いつか自分の故郷にもきて欲しいなんて思うようになった。]
……
[ ダンテが悪いのだからと、いっそうぐしぐしと涙を拭うような仕草をするから、可愛いのと愛おしいのと、自分の至らないのともうないまぜで泣けてくるところに
泣かないでと、ヴィが少し身じろぎをして腕を伸ばすと彼の冷たい手のひらが頰に触れた。多分泣き笑いっていうんだろうか、自分の顔はそんな表情を作ったと思う。*]
[ 一緒に二度寝しようなんて言われたら抗えなかった気がするし魅力的すぎてそんな候補は今は知らなくてよかった。
おはようとバカみたいに口づけのあと呟いて。]
君からは?
[ 自分の声はどんな風に聞こえたんだろう。触れたい、触れて欲しい。自分では平素のつもりだったが恥ずかしそうだったろうか、声はかすれてしまってはいなかったか。
そんなことを考えながらも、今の自分の思考を占めるのは
この宝石みたいな緑色の瞳が閉じられた瞼の向こうにあって、目を開く瞬間を見逃したくないとかそんな。*]
| [ 浴室から現れたヴィは裾のドレープが豊かなワンピース姿で >>67 日除けは彼の皮膚が日光に晒されないよう腕を覆うくらいに長いのだが、膝上くらいのワンピースの裾とひらひらと相まってすごく可愛らしい。 可愛いと思わず口にしてしまったがヴィの表情から何と思っているかは読み取れずにいる。と言うより彼についての何かの形容詞を自分が述べて彼が反応を返すことはあまり無いから自己満足だ。] うん、せっかく良いホテルに泊まれたから 寝るだけだともったいないし! 家族旅行をするとさ、いつも外で遊びすぎてホテルを散策することなんてできなくて [ 自国の習慣として学習機会を得るために子女が修道院に放り込まれるというのはありふれたことで。長期休暇として自宅に帰る期間もそれなりにあった。 そんな過去が子供の頃の思い出として残っているから子供じみたことを言う。 中庭から上を見上げれば空中回廊とこの地域の意匠だろう独特の窓枠や色とりどりのパネルが見える。 宿泊客に解放されている場所もあるだろうからヴィと見に行けるならきっと楽しい。] (75) 2021/04/22(Thu) 2:07:47 |
| [ 中庭をしばらく散策して、戻った頃には客に朝食を提供できるようにだろう早い時間からカフェが営業を始めている。 自分たちと同じようなことを考えたかは知らないがすでにまばらに飛び飛びだが客の姿がある。朝早くの空気はすごく心地よい。] すごいね、目の前で絞ってくれるんだって。 [ ヴィの視線が彩り賑やかな一角に目がいっている様で、そんなことを言う。自分は昨日少し食べすぎたような気がするから今朝は控えようなんて考えていたのも歩いたらもう忘れた。 こちらでは朝の定番だという >>29ムサビーブというのが気になる。全粒粉と粉ミルクふくらし粉塩。パンケーキのようなものだが食事になる味付けのようだ。 甘くしてもいいみたいだが、自分はそれは避けておく。 ジュースを絞ってもらってあとからコーヒーも欲しいなとか、そんなことを考えていた。**] (76) 2021/04/22(Thu) 2:16:23 |
[ それから、ヴィは眠たそうにしてはいないかと、様子を伺い。]
一度部屋に戻る?
そういえばシャワーをつかいたいし
[ 朝食を終えた頃にはそう提案してみる。シャワーなんてのは割とこじつけだ。自分が楽しげにしているから、空中回廊や上階のほうにも彼が付き合おうとしてくれそうな気がするから。**]
[男とその同僚の話す内容に
乾いた笑いを零しそうに成るのを止めて。
余程信頼をされている様な気がして、
これはうっかりした事は出来ないなと
駒手先が迷う思いに駆られる。
さて、彼の手を煩わせる事になるかは
明日に吹く風しか分からない、が、]
[ 見栄っ張りなのかと伺うように問うてみたら、すんなりと肯、と帰ってきた為思わず笑ってしまった。これは諦念ばかりの笑いではない。]
別に、気取ったりする必要ないのに。
[ こう言えば、彼にとっては甲斐のないことだろうか。彼がそうであろうとする意を汲み取れていないことはぼんやりわかるが、大事に思うこと変わりないとどうして伝えればいいのか惑う。
或いは、自分が彼の望む姿であろうということも、彼に同じ様な気持ちを抱かせているのだろうか。
胸内は言葉にならず、泣かないで、との自分の言葉に彼が笑みを作ってみせるから余計に苦しい。]
[ それから朝の口吻を、と彼が言う。唇が離れて暫く目を閉じたままでいた。おはよう、と掠れたような囁きに漸く目を開くと、間近に此方を覗き込むような彼がいる。
あと何度、目を開けば彼がいる幸福を過ごせるのだろう。
与えたものを同じ様に与えて欲しいと望まれもう一度触れ合った唇は、先よりも少しだけ長い。]*
うーん……
[ 眠くはないかと尋ねられると歯切れが悪い。昨日からを思えば横になった方がいいような気はするが、眠るといえば彼が付き合わせてしまいそうな気がして憚られる。]
シャワーを浴びたいなら。
今日は湯船も使いたいな。
[ だから、シャワーを浴びたいのだと理由があれば渡りに船であったし、ダンテの気遣いに気を回すことができない程度、疲れていたのかもしれない。
朝方支度をする為に簡単にシャワーは使ったが、折角足を伸ばせる湯船が備えられているというのに昨夜は使わなかった。
一度部屋に戻り、彼が湯を浴びる支度をする間に寝台に横たわり夕方には王宮に行く? と聞いた。
彼に他に出向きたい場所があるのなら、少し早めに出た方がいいという思いと、昨日と異なりきちんと起こして欲しいとの念押しだが、次に彼が浴室から姿を見せるまでに、すっかり寝入ってしまっていた。]**
気取ってるわけじゃないんだよ
格好悪いことをしたくないだけで…
[ 語尾は尻すぼみになっていたかもしれない、]
うん、普段通りでいいってことだよね
そうありたいな
[ 彼の前では、本当に自然にできることとできないことがある。頰にヴィの手のひらが触れて、彼の体温は自分の人種にとっては幾らか低くてひんやりとして心地いい。
抱きしめているのは自分なのに、熱のある子供が額に冷たいものを乗せてもらった時のような気持ちになる。いつの間にか目をつむっていて、
睡眠は心地よいが彼といる時は本当に眠りたくないと思ってしまう。*]
[ 翌朝、額に口付けを一つもらったというのに、不意打ちだったのだからと、長椅子のまえでもう一つと強請った。
ヴィは目を閉じ睫毛は長く銀色で、頰に手を添えて指先で触れて見たいと思いながら、それを我慢した。
彼が目を開けば想像通りの緑の瞳がこちらを見ていて、薄暗い部屋で光を集めとても綺麗だ。
要望は通るだろうかとじっとしていたなら彼が顔を寄せてくれたので、今度は自分が眼を閉じてそれを待つ。彼の冷たい口付けが額に届いて、目覚めた時より少し長くて自分は嬉しげに笑っただろう。*]
|
嬉しいよ
[ 自分の見立てが間違ってなかったのか、彼が何を着ても似合うのかはわからないが。思った通りかそれ以上かのものが見れたなら単純に嬉しいものだ。 しかも自分のわがままに付き合ってくれたようなものだ、その気持ちが嬉しい。
可愛い綺麗だとか、ヴィに言っても、彼にとってはあまり意味をなしていないのかなとは思ったりする。彼の種族的な特性として、自分のような世界を占める大多数の人種が好むような姿なのは、猫が猫のまま可愛いみたいなもので、そういうものだからくらいの感覚なのかもしれない。推し量るばかりだが。]
ふふ、子供の時のやり残しだから、大人がすること
[ 子供みたいというからそう答えて。とはいえ、凝った作りの宿に泊まることが今後もあるなら毎回同じようなことは考える気もする。
自分の話を聞きながら、彼が笑いを堪えるような仕草をしていたから、こんなつまらない話でそんな反応をもらえるならと何だか喜ばしい。 それから口元を抑える仕草に少し笑って。*]
(96) 2021/04/22(Thu) 17:06:02 |
| [ スタンドには色とりどりの果物と野菜もいくらか積まれていて、目移りするほどだ。ヴィは多めに積まれていたザクロが人気なのかだと判断して、それを選んだようだ。 地元の人に人気なら触れて見たいのはわかる気がする。]
ザクロの実を一つ一つとるのがもどかしいってなるのに、こんなに果汁が取れるんだね
[ 届いたグラスは赤い液体が満たされて、グラスは結露しているからよく冷えているのだろう。氷で薄めることもしないから果実だけの味が楽しめる。
自分はしばらく考えたがお任せで野菜ジュースを作ってもらった。旅先で急遽パランスとか考え始めるようなアレだ。]
うん、もちろん
[ ヴィがシェアしようというから即答した。主食だけ決めたのはヴィが何を頼むかを見てから考えようと思っていたからだが、偶然かちょうどサイドになりそうなものを彼が頼んでくれて少し笑う。]
足止めされて仕方なくってのを忘れそうになるね もっと安全なときに立ち寄りたかったな
[ ゆっくり朝食をとり、締めにはコーヒーまで。市街地の喧騒も普段なら好ましいのだが、この国の前提を考えるなら緊張も伴う。
だから自分としては、少し離れたこの場所でよかったとも考えてしまうが、各地の風土や文化など興味ありげなヴィとしてはもったいないと考えてしまうんだろう。*] (97) 2021/04/22(Thu) 17:08:01 |
じゃあ一度部屋に戻ろう
[ シャワーの水音はしていたがそういえばヴィはゆっくり足を延ばす機会はなかったなと。
先に湯船を使っても良いよと伝えたがそこは遠慮されてしまっただろうか。
自分が湯を浴びたいということを言い訳にしてしまったのが裏目に出てしまった。]
そうしよう、あかりが灯るところを見てみたいよね
王宮の近くなら逆に安全だと思うし
[ がさごそと荷物を漁りシャワーを浴びる準備をする間そんなやりとりをして。浴室から戻った頃には彼は案の定というかヴィは寝息を立てている。
計画通りというのはこのことだろうか。]
寝ちゃった?
[ ベッドのそばで一応の声をかけたが返答は期待してない。今日こそは書き物を進めておきたい。覚えておきたいことがたくさんある。
日が陰ってきたらバスタブに湯をためておこうかなとか、それはやりすぎだろうかとかバカなことを考えていた。**]
…………何も言わずに出てしまったわ。
今度、会いにいくときを…
最期にしましょう、か……
[ 婚姻を結ぶ相手のことを
全く知らないわけではないのだけれど
愛情から程遠い人のようだった。
情欲のみを満たすために、
第二夫人以降も娶っているらしく
飽きてしまえば全く気にもかけないとか。
真贋は全く見えてこないのに
先々の不安だけはすぐに見えてくる。
母なら止めてくれるのではないかと
心のどこかで期待していたけれど
そんなことはなく、
寧ろ相手の支度金の潤沢さに
差し出されたようなものはあった。 ]
外の世界が、楽しそうに見えてしまうせいね……
[ 彼と話して外のことを知り、
侍女達とこっそりと外に出てそれを体感して。
不自由ながらの自由というものを
焦がれてしまうようになったから。
彼女は、何もできないから、で
話を終わらせてしまうような人ではないらしい。
しかし、数日後。
父親によって部屋から一歩も出られなくなった。
『どこの馬の骨かもわからない犬に
お前が噛みつかれてしまわないようにするため』
そんなことを言って、部屋の鍵を閉めてしまった。 ]
────────
あら、おかえりなさい。
きちんと、わたせたかし…ら…………
[ 彼女は愛猫の首元に手紙が残っていたので
残念ながら、ピヤールは会いにいかなった、と
思い、火にくべようとその手紙をとった。
しかし、最初のときとどこか違った巻き方に
彼は読んだのでは、と感じたので
改めてその手紙をひらいた。
そこに残るは唇の跡。
彼女は静かにその跡に自分の唇を重ねた。
その思いは、血よりも濃い赤いものと
感じ取ってしまったのだ。
自惚れなら、彼にまた会ったときに
さようならと言ってしまえばいい。 ]
ピヤール?……私と一緒に来てくれる?
[ 夜になり、皆が寝静まる頃。
扉が開けられるかどうか確認してみた。
なんとまぁ。
幸か不幸か簡単に開いてしまった。
ピヤールは開いた扉からするりと抜け出し
1人でどこかへ行ってしまったが、
彼女は静かに気づかれぬように、
地下室を目指して歩いた。 ]
……でも、どうしたらいいかしら……
[ 向かっている最中に大きな問題に気づく。
鉄格子の鍵をどう解錠するのか。
多分、持ってるのは父親だと思うけれど
一本のはずはないと思って、
何か、誰か他に、と考えていた。
すると、目の前に父親の秘書のような
存在の従者が見えたので
こほん、と咳払いをした。 ]
ねぇ……お父様の……あれ、
いなくなってしまったみたいなの。
[ その人物は、それを聞いただけで
目的地まで走っていったようだった。
よし、とこっそり追いかけて
彼がいる場所に向かうことに。
ちゃりんと鍵が聞こえたとき、
彼は目を覚ましていただろうか。
彼女は背後からその人物の頭めがけて
廊下に飾ってあったツボを
振り下ろしたのだが、
うまく失神してくれてほしい。 ]
……さいごのおわかれを
してしまったことを後悔しているの。
*
格好悪いなんて思ったことないよ。
[ 先と同じ言葉を繰り返した。語尾が尻すぼみに消え、八の字眉とでも形容できそうなその表情が、大型犬が途方に暮れているようにも見え、伸ばした手に触れる頬は温かい。頬を撫でると自分よりも長く濃色の髪が手の甲を撫でる感触が心地よい。]
君が好きだよ。
[ 問われるのではなく、在り処を疑懼されるのではなく、自然と口をつき同じ言葉を繰り返した。]
君が好き。
[ 彼はもう目を閉じており、繰り返す自分の言葉と、明日目が覚めたら、と呟いた彼の言葉の終端が、どちらが先に夜に溶けて消えたのかわからない。熱くさえ感じる彼の体温にくるまれて自分も直に眠りに落ちた。]
[ 夕闇が迫るころ灯籠を灯される王宮はきっと美しいだろう。ダンテの答えにうっすらと笑い、そのまま眠りについた。声を掛けられた事も当然気付かず、次に気がついたのは昼過ぎだ。
太陽の光が眠りを誘う訳ではなく、単に活動しやすいのが夜であるから体内時計が夜に合わせられているだけで、充分に眠れば目は醒める。時間としては短かったのかもしれないが、深く眠りに就けたようだ。
目を擦ろうとして、すんでで今は化粧をしているのだと思いあたり手を止める。やはり女性の形は不便だ。窓から差す陽の色でおおよその時間を悟った。]
ダンテ、お昼は?
[ 朝食を食べすぐ眠ったのだからまるで食いしん坊の様な発言だがそうではなく、起きていたダンテの腹具合の方を心配している。窓際の卓か、応接間の方か、室内に姿を探し、認めればじっとその姿を見た。]**
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