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【人】 人造生物 ユスターシュ[心残り、と言われたとき。>>100 …少しだけ、虚を突かれたような、 驚いたような顔をしたかもしれない。] ―――…。 [自分の胸元に片手を添えて うーん?と微かに眉根を寄せて首を傾げる。] …心残り、は。ないと思うんです。 [困ったような顔のまま、それでも 自分の中の気持ちを整理しながら言葉を紡ぐ。] (113) 2022/11/27(Sun) 23:56:13 |
【人】 人造生物 ユスターシュこの街に来なかったら、僕はきっと、 あの森でずっと独りぼっちでした。 [森の奥を覆う薄闇に紛れて、主様の屋敷跡に 身を潜めたままでいれば。 もっと、長く生きること"だけ"はできたかもしれない。 でも、それは主様に与えられた命が尽きるまで ただ闇に身を隠して息をして眠るだけの生。 誰にも存在を認識させず、言葉を交わすこともできない。 ――それは、本当に生きていると言えるのだろうか。 少なくとも、僕は生きてみたかった。 誰かの傍に、いたかった。 温もりを感じてみたかった 自分の産みの親の望みを叶えることも、 生みの親の仇を討つこともできなかった。 そんな『失敗作』の僕の大それた願いを、 目の前の店主さんは叶えてくれた。] (114) 2022/11/27(Sun) 23:56:56 |
【人】 人造生物 ユスターシュ[感謝はしている。寧ろしたりないくらい。 望まれたなら、残りの寿命の全てを差し出したいくらい。 それも本当。なのに。] 僕、この街でいろんな人に会いました。 沢山、親切にしてもらったんです。店主さんも含めて。 ……さっき、店主さんに心残りはあるかって聞かれたとき。 沢山の人たちに、いっぱい親切にしてもらったのに。 「ありがとう」って言葉で返しきれないくらい、 とても嬉しかったのに。 僕、そんな人たちの誰にも、 ちゃんとお礼ができていないなって、思ったんです。 店主さんにだって。 …元々、お土産を買ったお金は店主さんに貰ったものだし 本当は、自分でお金を作って手に入れてくるべきだったのかなって。 [これが、心残りなのだろうか? はじめてここに来たときは、こんな気持ちは知らなかった。 そしてそんな気持ちに驚く。] (115) 2022/11/28(Mon) 0:00:33 |
【人】 人造生物 ユスターシュちゃんとできてなかったと思うことはたくさんありますが。 でもね、僕の命、ちゃんと貴女に渡したいです。 [心残りがあることに気づきはしたけれど、 それでも約束を違えたいとかそういう気持ちはない。 いっそ、望まれるなら命を全部差し出してもいいくらい。 ただ、それだと店主さん以外にお礼ができなくなってしまうな、と。それだけが少し悩ましい。]* (116) 2022/11/28(Mon) 0:07:10 |
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