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【人】 上原 隆司[帰りにストーカーの姿を見かけることはなかった。>>106 矢川の家の付近に潜んでいないかと心配はしたものの、自宅には帰らなくてはならない。 それでその日はいつも通りの夕食にする予定で、買い物をしに行って、卵焼きのことを思い出した。>>78 惣菜のついでに生卵少量パックとしらす干しを買って帰り、母親の卵焼きを思い出して作ってみたところ、食べられるものは無事できたのだが。 なんとなく、どこかが違う。 親の味を引き継ぐのは難しいことなのかもしれない。 そして買ってきたものと、自力で作ったものと、人が作ってくれたもののありがたみの差も実感することになって、上原は矢川に作ってもらったお弁当が早速恋しくなったのだった] (109) 2021/03/04(Thu) 22:35:34 |
【人】 上原 隆司[月曜日。 下校時のメッセージが届いたときにちょうど社外にいて、「少しだけ会わないか」と返信したことがあった。 学校から近い場所で待ち合わせられそうだった。 水曜日まで待てば会えるのだけど、その前に声をかけたのは、数日連続で会っていたあと会えなくなったからだろうか。 上原が矢川の顔を見たいと思うは、安否を確認したいだけではないのだろう。 >>108呟きを聞いたのは、そのときだった] 今みたいな感じでよけりゃ、 仕事の日でもたまに会えると思う。 [微笑んでそう返して、頭を撫でて別れることになった。 もしかしたら食べたいものも聞かれただろうか>>107。そのときには自分の母親が作っていた卵焼きの話をしただろう。 そうして水木は請われるままに登下校に付き合うのだった。頼まれたからというだけでない。上原もそうしたかったから、応じることに苦がなかったのだ]** (111) 2021/03/04(Thu) 22:37:06 |
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