148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
[どの話題の合間だったか
どぶろくの話題を出したのよりは後だったと思う、
褐色の肌、ターバンの男性の言葉を小耳に挟んだ
『戦争で村が焼かれた時』
……そわっとした感覚が一瞬項を駆け上る。
アタシは村を焼く大きな“仕事”は請け負ったことはない。
その結果が齎すであろう哀しみに目を瞑り
そう、あえて“仕事”と言おう。
ギョクトの部隊は……もしかしたら…あるのかもしれない。
ギョクトは“陽忍”。
派手で、大きな“仕事”もこなし、各地に名を遺す。
対して“影忍”は名を記さない。
怖れられることも厭わない。
『ギョクト』の部隊が来る
──むしろ、それを聞いて逃げてくれればいい。
しかし、シノビの部隊は国の駒である。
個人の感情は許されない。
“無我”、といえば聞こえはいいが
心を殺すことが是とされる。
母国にとってはギョクトは『英雄』(功績)
敵国にとっては、ギョクトは『大罪人』(悪行)
けれどもアタシは知らなかった。
歴史の中に埋もれた
『メルヴェイユの大罪人』の真実を。
まさか自国の中で、そんな汚名を自ら被る、
勇気ある哀しい人がいることを]**
[ これは 公に知られている
美しい王女の話である。 ]
[ ───王様と妃様の間には、
三人の子どもがおりました。
二人の王子と、一人の王女。
皆、御二方に似て容姿端麗でありましたが
王女様は、その中でも特段美しく。
金糸のような色に絹のように滑らかな髪
コバルトブルーの海より鮮やかな瞳
噂伝いではありましたが
国中が彼女の美しさを知っておりました。 ]
[ ようやく両手を使い歳を数えるようになったころ
王女様は剣を選びます。
自分のことを守る大切な剣。
選ばれたのは水色の髪が特徴的な
少年
でした。 ]
[ 夢を捨て、王女様に仕えることになった少年。
王女様と少年の仲が深まるのには、
かなりの長い、長い時間がかかりました。
少年が青年へと成長し
王女ではなく、一人の少女として
王女のことを見続けようと決めてから
時が経ち、指を折り返し数えて、
王女様12の誕生日を迎えた後のことです。─── ]
[ ────いつものように、
青年に甘い笑顔を向けて町へと向かい
喧騒の中でも美しい花を咲かせていたお忍びの王女様。
"貴女が振り向く場所へ私がいよう"
そんな騎士の誓いはあっけなく、
破り落とされてしまうのです。 ]
[ どれほど御本人が
忍びたいと言っていても、一国の王女。
まさか本当に忍んでいたわけもなく、
護衛は近衛騎士以外にもおりました。
安全な環境にいた。
間違いのない時間だったのです。
ですが。 ]
[ 王女様の美しさに目が眩んだ賊が、
禁じられた魔法を使って
王女様を攫ってしまったのです。
手がかりはほんのわずか。
辿れるような魔法に長けた者を
探すにも時間がかかります。
悠長にしていたら
王女様は二度と帰ってこないのではないか?
そんな不安が、王室中を襲いました。
突如として消えた王女様。
王様へ報告に駆けつけたのは、
彼女の近衛騎士─────では、ありませんでした。
彼女の近衛騎士も、居なくなっていたのです。
「 必ず見つけてくる 」
そう伝えて貰うよう、言い残して。 ]
[ ───そうして二人が消え、
1週間ほど経った頃。
水髪の近衛騎士は、王女様を背負って現れました。
騎士は確かに、誓いを守ったのです。
幸い、王女様はずっと気を失っていたのか
以前とお変わりのない様子で
また国民達の光となりました。
王女様を助け出した騎士は、
その功績を持って罪を免れることにもなったのです ]
― ■年前 ―
「じゃあさようなら」
[人生最後に聞いた言葉がそんななんて
あんまりじゃないか──── ]
……ぁ?
[気づいたら崖の下。
一体どれ程気を失っていたのか。日が、眩しい気がした。
ゆっくり体を起こす。]
生きて……る、のか?
[信じられない、といった風に周りを見渡す。
胸に受けた筈の傷がない。
血だまりが己のいる場所に見える。
体は、おそらく動物に持っていかれたのだろう。この場で見つかる事はなかった。
もしかしたらその後、人の味を覚えてしまった狼の討伐依頼がギルドに入ったかもしれない。]
……!
アイシャ!
[どうして助かったとか気にするのは後にした。それよりも、何よりも愛娘が危ない。
あの女は彼女を、娘をどう扱うかなんて
わかったものじゃない。
体がやけに軽いのに気づかず。
その場を飛び出した。]
[そうだ、薬草を持って帰らなくては。
急いで崖の上に、
何でもないよう登れたのに疑問をもてなかった。それだけ余裕がなかった。
先日取った場所になくて、奥深くにもぐって
木々は冒険者時代の身のこなしでかわした
魔物が一体も自分の元に来なかったのには僅かに違和感があったが、時間が惜しかった。
探して、探して探して探して
時間の経過で起こる筈の空腹も、眠気も
何も感じないのに気づかない。
やっとで見つけた時、空がどれだけ色を変えていたとか分からなくて
上手く手に掴めないのにイラついて
魔法で草を刈り取って、手にした
その手からすり抜けたのに気づかない。]
[ どんだけ余裕がなかったのか。
己の手から全て、すり抜けていたのに
全く気付かなった馬鹿野郎だった。 ]
[それから走った。
不思議と息は切れなかった。
走って走って走って走って……]
おじさん! おばさん!
悪い! 今帰った!
アイシャは! アイシャは無事か!?
変な女剣士は来なかったか?
[いつも通り宿屋に入って
落ち込むようなおばさんを
旦那さんが背をさすっていたのを見た。
彼らは、こっちを見なかった。]
おい、遅かったの怒ってるのか?
悪かったよ、ちょっと色々あって
なあってば!
────── あ?
[己の手をまじまじ見る。
何の変哲もないように、見える
だけの
手。
もう一度、目の前の夫婦を見る。
自分の存在に欠片も気付いてない
彼らは優しいから、無視などする筈がない
彼らは、通常通りに宿の営業を行っている
客であろうか。
誰か、知らない人が通り過ぎた。
自分の体をすり抜けて。]
……待ってくれ
[目の前の世界に、分厚いガラスが張られたかのようだった。
寒くなんて感じないのに、体が震えた。]
────なん、だ、よ……これ
[ふらり、と体がふらついて。
その場にあった壁すら通り抜けた。]
……俺、は
俺は────
[はた、と気付いて大急ぎで二人で使っていた部屋に走っていった。
あれからどれだけ日が過ぎていたのだろう
娘はどうなったのだろう。
頼むからいて欲しい。
そんな願いは簡単に打ち砕かれる。]
アイシャ!!
[宿代を少しでも浮かすために、空いた時は従業員もしていた。アイシャも働いていたのもあって使わせて貰っていた従業員用の日当たりの悪い部屋。]
[そこで二人で生きていた。
寒い日は二人で寄り添って眠ったり
一緒に美味しいレシピを考えたり
家を買ったら何をしようかって
そう、最近あげたリボンも喜んでくれて……
この扉を潜れば
娘がいつも通りに「お帰りなさい」と
笑ってくれると信じ
たく
て───── ]
[ 声は、返ってこない ]
[ 二人がいた生活の証すら
何一つ残っていなかった。 ]
……あ、あ、あ、…………
ああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああ
[その慟哭は、誰にも届かない。]
[その日から、一人の亡霊は彷徨い続けた。
アイシャ、アイシャ、と愛娘の名を呼びながら。
呼び続けながら
街中を彷徨い、気付けば外に出て
居る筈もない場所を彷徨い迷い
彼女の名をただただ呼んだ
どこを探せばいいのかもわからず
人間らしい感覚を失った彼は
人間らしさをどんどん失くして
ただ妄執一つがその存在の足を進め続けた。]
― 半年前 ―
[その日も、小さく
彼女の名を呼びながら歩いていた
気力はとうにすり減っていた
限界なんてとうに超え、それすらも気づけない
そのままだったらおそらく
最後に残った己の記憶すらも零した事だろう
そうして、本当にただ彷徨う亡霊……
下手をしたら悪霊に堕ちたのだろうか?
気付いたら、その場にいた。
霧の夜にだけ開く酒場
]
……酒場、か
[その扉は死者を拒まない。
娘はいないか。それだけを求めて扉を潜った。
そうして、彼はこの場に辿り着いた。]
[それは、間違いなく幸運だったと思える。
そうでなければ娘の前に立てるような
自分でいられなかった。そう思うから。
ここで飲んで
、食って
知り合いに再会してさ
人間の感覚を思い出して
久しぶりに笑えて
| [パンを求める声をどこへともなく掛けた後、すぐに店員が来るでもなかったので改めて店内を見回す。 水色の髪の青年と話し込む店員、3人の客を接客する店員、外に立っていた青年は店の中に入っていただろうか。 そして恐らくだが、店の奥にもそんなに大人数ではないが、店員がいるのではないか?と思う。 と、3人の客の方に先ほどブイヤベースを持って来てくれた少年の店員が近づいて行った。 一人の年若そうな青年に、少女二人と少年一人。 実際の年齢はわからないものの、彼らが集まって酒の話をしている様子は何となく楽し気で華やかだ。 皆それなりに酒を知っていそうな様子から、やはりそれなりの年齢ではあるのだろうとは思いつつ、自分の知っている「酒場」の様子とは一味違う様に、こんなのも悪くないなあ、と眺めつつビールをもう一口飲んだ。 と、気が付けば、自分の飲み物もそろそろ切れそうだ。 その時3人の接客をしていた店員が、パン籠を持ってこちらに来てくれた。 >>45] (58) 2022/05/25(Wed) 20:38:33 |
| 忙しいところ悪いね。 へえ、パンも色々あるんだな。 僕は固いのが好きでねぇ…
[と籠の中を眺めつつ、選んだのは滞在中の城下町でよく食べているものとそっくりの黒麦パンだった。 どこで食べてもいつも同じようなものを選んでしまう。 なぜなら間違いないからだ。]
そうだな… あとは、酒をもう一杯欲しい。 うーん、ビールかな…
[ビールのことも嫌いではないから頼んでいるのだ。 あとは、酒の種類に疎い自分がどこでも出てくる飲料として認識しているためである。 そして、やはりこのチャンスを逃す自分ではない。]
ところで、店員さんは、何か好きなお酒あるんですか?
[と、目の前の彼に聞いた。]* (59) 2022/05/25(Wed) 20:40:28 |
| (a6) 2022/05/25(Wed) 20:48:26 |
| [新たにやってきた彼は何とも饒舌だ。 >>69いつものやつ、のノリで選んだ黒麦パン一つにも、色々なエピソードが出てくる。 話が出たのを聞くに、よく旅の道中でパンを食べていたりしたのだろう。 そして、今はそんな彼も、この酒場で店員をやっている、というわけだ。] 店員さんは… [ふと、ここに好きでいるのか、と聞こうとして、やめた。 彼もきっと、ゴーストだ。 そして、大体の死んだ人間はきっと死にたくはなかっただろうし、死ななければまたここにも来なかっただろう。 一旦言葉に詰まった後、笑って続けた。] 話がうまいから、話しているのを聞いているだけで楽しいよ。 (96) 2022/05/25(Wed) 22:43:45 |
| [しかし彼はやっぱり話がうまい。 こっちが恐縮してしまうレベルだ。 >>71] いや、乗せるのが上手いねぇ。 飲んでる姿って言っても、僕はほとんど飲まないからなー 酒の美味しさがわかるようでわからないというか。 [ザルな自分は何を飲んでもいい気分どまり。 それなら水でも同じでは…?と思ってしまうのが悲しい所だ。 それでも、酒が入れば自分ですら少しは饒舌になる。] 勝負って、飲み比べ? いやあ、まあ、勝つ気はあるけど その勝負、後には何も残らないさ… [しみじみしつつ、ビール追加の言葉に頷いた。 そして、好きな酒の話が始まれば、黙って聞いた。] (103) 2022/05/25(Wed) 22:51:47 |
| ギムレット、か。 見れば思い出せるかな。 酒に詳しいのは… [いつも友人の方だった、と伝えようとして、彼の言葉 >>72に顔を上げる。 そして笑った。] 聞こえてたんだな。 君が、ゴーストの君が一番美味いと思う酒を僕の持っている瓶の中に作ってほしい。 …もし、店であまり持ち帰りとかはしていないなら、それこそ君の分も一杯奢るよ。 だから、頼む。 [そして、ギムレットの言葉の意味を聞けば >>73、呟いた。] いいんだ。 村に残された皆が、心残りを晴らして少しずつ居なくなっていく。 寂しいよ。 だけどそれが僕の望みなんだ。 僕の生きる意味でもある。 (104) 2022/05/25(Wed) 22:56:12 |
| [ごそごそと荷物を漁り、瓶を取り出すと彼に渡す。 続く彼の言葉には >>74、少し照れたように礼を言った。] そう言って貰えて嬉しいな… てか、お兄さん口が上手すぎでしょ! はよビール取ってきてください! 酒の事もよろしく頼みますからね! [続く「男前」という言葉に少し慌てたような声を上げると、ぱたぱたと手首をふって顔を隠しつつ早く行けという仕草をする。 何故こんなに胸が熱いのだろう。 それは、こんな話をこんな風にありのままに人に伝えて、かつ、それを褒められたのが初めてだからだ。 自分のやっていることは自分が勝手にやっているだけのことだ。 人に認められるようなことではないし、人に認められるためにやっていることでもない。 それでもこうやって言ってくれる人が居たことが、嬉しかった。 まったく油断ならないタイプだ… などと言いつつ、黒麦パンをちぎってブイヤベースに浸して食べる自分の顔はどこか綻んでいたと思う。]** (105) 2022/05/25(Wed) 22:58:48 |
| (a14) 2022/05/25(Wed) 23:07:13 |
― ここまでのこと ―
戦争が終わり、育ての故郷へ戻るとそこは瓦礫の山だった。
人は誰もおらず、既に捨てられてから大分経っていたのか、辺り一面の草原の若草が村を覆い始めていた。
とはいえ、近くの中都市で、あの辺りの村はほぼ全て壊滅状態で打ち捨てられていると聞いていたので、そこまでの驚きもなかった。
また、自分もほかの国でそんな村々を見ていたので、こんな風になっているかなあ、という想像のぎりぎり範囲内に収まっていた。
その日は、誰も居なくなった村で、一晩を過ごし、村で亡くなったであろう皆の冥福を祈るつもりだった。
そしてその夜。
自分は彼らの姿を見たのだ。
恐らく亡くなったその時の姿のまま、その場所に佇む彼らの姿を。
ぼんやりと光る彼らは、何とも酷い姿をしていた。
しかし、彼らのことは近くの街では話題にすらなっていなかった。
そもそも崩壊した後にまでわざわざ訪れる者はほぼ居ないような僻地の村だったし、怖いもの見たさの肝試しにしても、戦後の今、こんなところに来なくても人がたくさん死んだ場所は腐るほどあった。
そして、慌てて村に残るぼんやりとした影を見て周っていた中に、彼女の姿があった。
彼女は誰かに乱暴された後に死んだらしい。
酷いあざの残る顔に顔を近づけると、見開いたままの目で呟く声は、「石…」だった。
心当たりがあった。
旅の行商人から買って、彼女にあげた、緑色の輝く石。
彼女の瞼だけでも閉じようとしたが、手は空を切って彼女の顔には触れる事ができなかった。
「貴方は明日外出しない方がいいでしょう。
何故なら、命を落としてしまうからです。」
その後も足繁く村に通った。
わかったのは、まず、彼らは昼間も地味に見えていること。
ただ、光らない分夜よりぼんやりとし、さらに侵食してくる草に紛れて大分見えにくい。
そして、放っておいただけで姿を消す者もいること。
例えば村の大婆さん。
婆さんも足が悪く、家の中で、ほぼ焼けこげて死んでしまったようだが、自分が村に来てから半年くらいの後、ふと姿を見せなくなった。
あとは、恐らく亡くなった者全員がゴーストになっているわけではないこと。
皆の様相を見るに、恐らく自分が死ぬと悟ってから、実際に死ぬまでが長かった者がゴーストになっているように見受けられた。
そんな風に村を訪れ続けながら、自分は「石」を探していた。
恐らく村を破壊した敵兵に持ち去られた、輝く石。
全く、砂浜から特定の砂粒1つを探すような話だ。
しかし、そんなことも、たまには実現することがあるものだ。
ある港町の小さな質屋で、まさにあの石を自分は見つけた。
値段は、自分が行商人から買ったときの10倍近くにもなっており、持ち合わせは全く足りなかった。
さらに、じっとその石を見て居た自分に店主の老人が言う事には、その石は既に質流れしており、早ければ翌日にも海の向こうに運ぶ予定だということだった。
どうですか、今ならその値札の値段でもお売りしますよ、という老人の頭を咄嗟に棚に並んでいた青銅の像で殴った。
老人は無言で床に倒れ、そのまま動くことはなかった。
自分は石を掴み、店から出ると、そのまま足早に町を去った。
今に至るまであの港町の近くにすら戻ったことはない。
何も考えずに、ひたすら歩いて、馬車に乗って、また歩き続けて、故郷の村へと向かった。
まるで戦争の時のような気分だった。
けれども、もう戦後だということも分かっていた。
もう、戦時のルールは失われた場所で、自分がしてしまったことも自覚していた。
そして村に着いたその日の夜、「石」を彼女に捧げた。
彼女の投げ出された腕のある空間に、掌に置くように石を持ち上げた。
次の瞬間、ぼんやりと光る彼女の周りに穏やかな風が吹き、次の時には生きていた頃そのままの彼女がそこに立っていた。
顔の痣も、破れた衣服もきれいに治っている。
彼女は自分に鮮やかに微笑んだ。
そして一瞬のうちにその姿は掻き消えた。
後には崩れた壁だけが残り、少しの後石が崩れた煉瓦の床に落ちた。
石はその近くに埋めた。
石はもう、彼女との美しい思い出だけを思い出すものではなくなってしまっていたからだ。
埋めた後、振り返って村を見回した。
まだいくつもの、ぼんやりと光る影が、点々と散っていた。
あれから村に残る彼らの話を聞き出して、いろんな場所を巡って、また村に戻ってを繰り返して、もう何年が経っているだろうか。
今となっては自分の村は近場で売られる地図にすら載っていない。
しかし、最初に訪れた時と比べれば大分暗くなった夜の故郷の村を訪れるとき、自分には一抹の寂しさと共に満足感も生まれるのだった。**
外出すると命を落とすなら、
外出を避ければいい。
命と天秤にかけても避けられない外出なら、
もう腹を括るしかないですね……。
占いが外れて、外出しなくても死んでしまったら、
それはもうどうしようもない事でしょう。
占い師に文句を言うのは筋違いです。
住んでいる国があと三日で滅びるなら……。
その三日で安全な場所に
避難することが出来るかもしれませんし、
出来なかったとしても、
人生最後の三日間を大切にできる。
占いが外れて滅びなかったら、ラッキーじゃないですか。
でも、僕は船と共に溺死したわけではないんです。
船が沈んだその後に、―――病死しました。
船が沈んだ後に、
「貴方はこれから死にますよ」って占われていたら、
僕はほっとして、
命を運命に委ねることができたと思います。
少しは苦しみも、和らいだのではないかと。
あの時、命を落としたのは、
運命がくれたなけなしの慈悲だと思っていますから……。
[高熱によって生じた悪寒に体を震わせ、
口内は血痰で鉄の味がした。
病魔に侵された肺では、まともな呼吸もままならず、
永遠に止まらないのではないかと思う程に、咳が出た。
海でまれ、
海でち、
海でんだ。
けれど僕が最期に乗った船は、夢と愛を乗せた船ではなく、
絶望だけを積み込んだ船だった。]
[ あの話の真実は1つ。
姫は賊に攫われたこと。
嘘が1つ。
騎士が姫を救い出したこと。 ]
[ ほんの僅かに、手が届かず。
耳障りな嗤い声と共に
私の目の前で彼女は攫われた。
…追わなければ。
首を飛ばされるだけでは済まないなんて
罪と罰の行く末など今はどうだっていい
守ると誓った
己の意思で、その日まで命を全うすると
嫌いだった
嫌いになんてなりきれなかった
一番近くで6年もの間、見てきたんだ
失いたくない
守らなければ
助けなければ
駆られる衝動の正体を僕は知らない まま。 ]
[ 薄い魔力の痕跡
途中、途中、途切れ
迷いながらも、追いきった。
暗雲立ち込める趣味の悪い敵のアジト
まさかダンジョンの中層部から
通じているだなんて。
一歩を踏み出す度に
ざり、と土の軋む音がする。 ]
[ 遠く
微かに耳が拾いあげたのは、
か細い女の子の声。
ぷつり、と 慎重の糸が切れて落ちる。
うだうだとしている暇はない
考えを纏めるより先に、
声の聞こえた方へ駆け出した。
愚かだった。 ]
[ 辿り着いた部屋に居たのは
賊のリーダーらしき男
縛られて床に転がされている主
姫様と幾分も歳の違わないだろう
二人の少女 2人とも違う国の姫だ
認識するまでの数瞬の間に
]
[ 目が合った。
にぃ、とリーダーらしき男が 嗤う。
石より冷たい、非道へ堕ちた者の眼。
───動けない
逸らすことも 閉じることも出来ない
少女の
白
い服を穢し
床に滴り落ちて広がっていく
赤
が
視界の全てを埋めつくした。
僕の顔を見た瞬間に、刺したのだ。
けたけたと厭らしい嗤いが、響き渡る。 ]
「 ────お勤めご苦労!
よくやったね、君が一番乗りだ!
ほら、そっちの子だよ
返してやんな、わりと優秀な騎士さんにさ 」
[ …何を言っているのか
分からなかった。 一番乗り?
困惑の収まらないうちに、
下っ端らしき男が姫を…ヴィオラを、
連れて 返してきた。
酷く怯え 震える身体を抱き締めて
欠けてしまいそうなほどギリ、と
歯を食いしばって未だ嗤う男を見る。 ]
………一体、何が目的なんだ
[ 犠牲となった一人の少女の
亡骸
を前に
呟けたのはそんな一言だけ。
遊んでいたのだという。
三国の王女を攫って、
誰が一番に助けに来るか、と。
もう帰っていいと言う男に、
逃がすかと食いかかりたい気はあった
…訓練された騎士を欺くほどの魔法の使い手
ヴィオラを守りながら
この数を相手にするのは、…無理だ。
逃がしてもらうしか、選択肢は無い。 ]
……その子は、どうするつもりだ
[ ──それでも、生きているもう一人を
見捨てて帰るだなんて そんなことは出来ないと
男を睨みつけた。
「 殺すよ?
当たり前だよね
騎士くんが無能なのがいけないんだからさ
この子の騎士は来てないんだ。
…なぁに、その目。文句でもあるの?
なら、君のお姫様
[ 絶望の二択
主に奪われた生存。
…事の顛末だけを記す。
少女は二人共生き残ったが、
騎士の活躍によるものではない。
一人の少女が
その身を差し出すことによって、見逃された。
私はまた、何も出来なかった。 ]
[ その日から 王女は毎夜
悪夢に魘されるようになった
魘されても大丈夫だという彼女を
見ていられなかった。
私は王に全てを話した。
年若い少女が 身体を犠牲にすることを止められなかった
自分の力ではどう足掻いても 誰かが死んでいた
それでも
命を持っても償いきれないことをしたのだ、と。
王は言った。 ]
「 ──…忘れさせなさい。
増える罪は 私も共に背負おう 」
[ 人の記憶を操る禁術。
王女を蝕む破瓜の記憶を奪った。
彼女の数年の記憶までも、犠牲にして。
…それより現在に至るまで
僕は 奪った記憶による悪夢を 見続けている。 ]
[ 吐くような痛み 胸を突き刺す下卑た視線
許して
声が頭の中を木霊する
返してしまえば きっとこの
痛み
は消える
返せるはずがない
それが
罪
で 彼女の幸せになるのなら ]
[ 開かない扉に縋り着いた昼
誰にも話すことの出来ない記憶
相反する悩みの答えは
未だ 見つかっていない。 ]**
| あー 食べた! [パンが終わった。 途中からうまい具合にブイヤベースの残りを計算しながら浸していったため、最後のかけらで見事に器の中身を全て掬い取ってフィニッシュできた。 美味しかった。 そしていい感じにお腹が膨れてきた。 しかしまだまだ夜は長い…はずだ。 窓の外を見ても真っ暗で、辺りの様子は伺い知れない。 と、その時、周りを見渡す素振りをしている店員 >>162が目に入った。 声を掛けなければ。 しかし、何を頼もうか。] すいません、店員さん。 何か甘いものありますか。 あと、お酒。 [咄嗟に出たのは、甘いものを求める声だった。]* (182) 2022/05/26(Thu) 20:25:03 |
| ― どこかのタイミング ― [ビールを飲んでいる時だったろうか。 ふと、さっきブイヤベースを運んできてくれた少年が近くに居るのに気が付いた。 何かあったのだろうか、と彼の居る方にそれとなく身を寄せると、彼は自分の故郷を知りたい、と伝えに来たようだ。 >>166] うーん、うまく伝えられるか自信がないな。 [言いながら、自分の鞄をごそごそと弄る。 奥の方から少し短くなった鉛筆を取り出すと、テーブルの上の紙ナプキンを取り、そこに曖昧な地図を書き出した。] でも、なんで? [書きながら、少年に聞く。 ふと、鉛筆を出すときに一緒に写し紙がテーブルの上に出ていたことに気が付いた。 青い薔薇の花びらが挟まった薄い紙。 これも思えばあんな風にそれなりに重い薔薇の花びらが目の前に舞ってくるのは不思議な出来事だったと思う。 不思議なことばかりだ。 でも、不思議な事が起こった方が、きっと自分には都合がいい。]* (184) 2022/05/26(Thu) 20:32:36 |
| あっ、中々凝ってますねー [ささっと素早くこちらに近づいて来た店員 >>187は、如才なく笑顔を向けてきた。 しかし彼の言葉をきけばほう、と頷く。] 僕はクレープって人生で3回目とかそんなもんですよ。 どこかの街で食べたような… 酒場で食べれる物なんですねえ じゃあクレープを一つと… [お酒はご希望は、という言葉には顔を彼に向ける。] これが良い、というのはないんです。 今の貴方が一番美味しいと思う酒を作ってほしい。 …この中に。 [と、やはり鞄から小さな三角フラスコのような瓶を取り出した。]* (199) 2022/05/26(Thu) 20:57:33 |
| [と、その時、少し離れた席から乾杯の音頭が聞こえてきた。 >>168声を上げたのは、恐らく東の出身の彼女だ。 東方も広いから、同じ国の出身だとは思わない。 むしろ何年か前まで戦っていた可能性すらある。 けれども、特に恨みはない。 何処の国だって、奪ったり、破壊したり、裏切ったり、殺したりしていた。 自分も同じだ。 そう思えば、彼女の国でも少なくとも戦争は終わったのだろうという意味での乾杯はしたくもある。 少なくとも、彼女が笑って乾杯をできる世の中になっているということは、嬉しかった。 けれども自分はまだまだ、この「出逢いへの乾杯」は取っておこう。 きっと、故郷の村で、友人と酒を酌み交わすことが出来た時、本心から今日の出逢いへの乾杯ができるに違いない。 お疲れ様。 戦後に乾杯。 と心の中で彼女に声を掛けつつ、彼女の方に向けて軽くジョッキを持ち上げた。]* (200) 2022/05/26(Thu) 21:04:40 |
命と天秤にかけても避けられない外出。
そう、セシリーだってわかっていたはずだ。
予想なんて、いくらでもつけられたはずだ。
覚悟の上だった、というの?
続く彼の身の上話を、私は聞いていた。
確かに、事前に船が沈むと伝えられていたら
そもそも乗らないって選択だってあったかもしれない。
でも、同時に思ってしまう。
それは先延ばしに過ぎないかもしれない。とか。
運命を覆した結果
更に大きな災厄が待っているのかもしれない、とか。
知らない方が幸せだった可能性とか。
どこまでも考えすぎてしまう。
変えた結果もたらされるものと
変えない結果を天秤にかけようとしてしまう。
| ― 少し前 ― [友と呼べるヤツがいた、という彼。 >>188自分が少年の店員と話していたのをそれとなく聞いていてくれたのも、それが理由なのだろうか。] 友人の自慢話か… いや、全然ないな。 足が悪い上にまあ酒飲みだった。 ただ、話がうまくてね。 やけに説得力があったんだ。 あんなに酒飲みじゃなければ都市の大聖堂で説教しててもおかしくないなんて言われてたよ。 僕が出征する時なんか、村の女子供の一人くらいは俺が守る、なんて言ってたけど、ほんとうに出来たんだかねえ… [苦笑いしながらビールを飲みつつ話をふる。] そっちこそ、友人の自慢話とかあるんじゃないの? (215) 2022/05/26(Thu) 21:41:12 |
| [彼の続く話はじっと聞く >>190戦後から今まで、酒場に「飲み」に行くということがほぼなかった。 行くにしても、食べ物を食べに行くか、情報を聞きに行くためであって、誰かと飲みに行ったことなどない。 一人で飲んだって何もかも忘れることもできない。 ただ疲れて泥のように眠った方が、ましなのだ。] 一期一会か… [呟いた。] (217) 2022/05/26(Thu) 21:41:53 |
| [そして、瓶を渡すと彼は快く依頼を受けてくれた。 そして、自分の分と友人の分、二人分、酒を作ってくれる、という。 >>194咄嗟に立ち上がって厨房に向かおうとする彼の腕を握った… つもりが、自分の手はただ空を切った。 そのまま慌てて声を掛ける。] いや、友人も、今はそんなに飲める風じゃないから、一つの瓶を分け合ったっていいさ。 一期一会の乾杯は、お兄さんとすることにするよ。 酒、作ってくれるんだろう。 ならさ、さっき言った通り、一杯奢るよ。 だから、後で、この店のグラスで二つ、お兄さんの作った酒持って来てほしい。 一緒に飲もう。 [彼の話を聞く限り、一期一会もそう悪いものではない。 友人のための諸々が済んだ後、雰囲気に酔う…のも悪くないはずだ。 酔い過ぎるつもりは全くないが、店に酔うつもりは大分ある。 きっとまだまだ夜は長い。 そう思っている。]* (218) 2022/05/26(Thu) 21:43:26 |
| [注文を聞くと、彼は僻地の酒場の店員とは思えない余裕感を持って厨房へと向かって行く。 >>211どこかの宿屋で働いていた、というのも納得だ。 しかしそれなりにクレープというのは手がかかるものではないのか。 昔訪れた街で食べたクレープを思い出す。 観光地価格だなあと思いつつ、薄い生地に感動して大事に食べた記憶が… とビールを飲みつつぼんやり思い出していたその時、思った以上の速さでテーブルにクレープが運ばれてきた。 >>213] おお…! [思ったよりもすごいのが来た。 クレープってそもそも巻いてあるのではなかったか。 けれどもこの薄い生地は間違いなくクレープ… チョコレートソースや生クリームも甘くて美味そうな上にベリーと共に綺麗にデコレーションされている。] (219) 2022/05/26(Thu) 22:02:11 |
| …大事に食べます。
[思わず呟いた。 そして、此方が、と早速瓶に詰められた酒も持って来てくれる。 全てにおいて仕事が早い。
入れられた酒は見た目から濃厚さを感じさせた。 恐らく、果実の酒だ。 こちらはどんな味だろうか。 友人はサングリアのような酒も、樽の味が色濃い酒も、みんな好きだった。] (220) 2022/05/26(Thu) 22:03:04 |
| はは、やっぱりわかりますよね。 手土産だって。 [何にも聞かずにただ察して作ってくれる。 それもまた、有難かった。 彼の言葉 >>214には少しだけ考えて、答えた] 好きなもの、か。 いや、まあ、酒なんです。 だから、貴方の作ってくれたこれも本当に喜ぶと…信じてる。 ありがとう。 [素直に店員に感謝の言葉を伝えると、さあ、とクレープに手を付け始めただろう。]* (221) 2022/05/26(Thu) 22:03:31 |
| (a25) 2022/05/26(Thu) 22:08:47 |
── 続・あの日の話
──
[崖から足を滑らせ落ちた行商人一行の一人を
救助しようと現場に向かった俺は、
無事に目当ての人物を見つけた。
それは女性のように見えた。
長いブロンドの髪。
遠くから見てもわかりそうな濃い目のメイク。
大き目のネックレス、腕輪に指輪などの装飾品。
酒場の女性が着るような深紅のドレス。
胸元が大胆に開いたそれからは
逞しい胸板が見える。
肩を出したそのスタイルは、
よく見ると結構な幅があるように思う。
首元に目を移す。
なかなかの太さに喉仏が見えるような。
いや、これは────……
]
「ああ騎士様っ!助けにきてくれたのね!
あたし、すっごく怖かったの……。」
[口を開く。低音が響く。
あ、これ男性だな。
アリアから降り立ち、近くに駆け寄る。]
もう大丈夫ですよ。
怪我は無いですか?
……いえ、足を負傷しているようですね。
痛みはどうでしょうか。とりあえずは応急処置を。
仲間の皆さんは無事なので安心して下さい。
さぁ、ここから上がりましょう。
天馬に乗って一緒に───……
[少し、考えた。
目の前の人物は男性だと思われるが、
服装や口調はどちらかというと女性寄りである。
ならば女性対応をするべきなのか?
そして相手は足を怪我している。
踏み台化ではなく担ぎ上げるべきだろう。
触って、持ち上げ良いものかと伺いを立てる。]
「えっえっ……それじゃあ、あたし……
お姫様抱っこして貰うのが夢だったの!
」
[俺は夢を叶えた。
重くない?との問いかけに
羽のように軽いですよ
、と答えながら
岩のような重さを体験した。
寒くはないですか、と外套をかけて渡した。
落ちてしまわないように、彼女(?)を俺の体に
しっかりと紐で縛り付けた。
対応は何も間違えていなかった筈だ。
間違えては、いなかったのだが。
]
念のため、後ろからもしっかりと
私に掴まっていて下さい。
…………っ!?
いえ、あの、そこまで強く抱きつかれると
鎧が割れてしまうので、もう少しソフトに……。
「あたしの名前はロザリンド。
ねぇ白馬の騎士様、貴方の名前を教えてくれる?」
[ロザリンドは情報通だった。
次の日には家に御礼の手紙が届いた。
それに返事をして、そこで終わる縁の筈だったのに。]
「エアハート様って、
お父様が騎士でお母様が商人なんですって?
まるであたし達の関係みたいですね♡
馴れ初めってどうだったんですか?
もしかしてあたし達みたいな運命的な出会いだったかも。」
「エアハート様がアリアちゃんと一緒に食べられるように
人参のスコーンを作りました♡
あたしの事をもっと好きになってくれるようにって
おまじないをかけたので是非食べて下さいね。」
("もっと"とは??食べ物は粗末にしませんが
呪文の効果は無かったようです)
[じわじわと、攻め込んでくる。
ついに家にまでやってくるようになった。
"俺は恩人なだけ"そう言い聞かせて対応していたが、
同時に何か身の危険を感じていた。
────そしてついに来た。]
「エアハート様、あたし……
そろそろちゃんとした関係を持ちたいんです。
本当はエアハート様の方から
切り出して欲しかったのだけど
どうか、あたしとお付き合いして下さい。
」
[
断ろう
(即決)
ロザリンドは決して悪い人だとは思わないが、
どうしても、生理的に無理だった。
申し訳ない。
曖昧な態度を取り続けてしまった事は謝罪しよう。
想いを手紙に綴る
その結果は───……
これが俺を今悩ませている出来事。
俺は一体、どうすれば良かったのだろうか……?]**
| [友を語ろうとして言葉に詰まった彼を見た。 >>232どうやら「友と呼べるやつが居た」は、生死が原因で過去形になったわけではなさそうだ。 そうであれば、言葉に詰まるならただ酒を飲めばいい。 今だけはきっと、すべてを忘れさせてくれるのだろう。 …ザルじゃなければ。 そして、彼を引き留めて酒を準備してもらう。 彼が発した言葉を聞いた >>237さっき、別のテーブルの少女が言っていたのと、とても似た言葉だった。 >>168] (250) 2022/05/26(Thu) 23:48:46 |
| そっか。 そうだな。 [何かすとんと腑に落ちた。 今の時点で、既に、自分にとってこの出逢いには価値があるのだ。 こんな風に色々なことを考えている、美味しいものを食べている、そして、飲んでいる。 楽しいな。 そう思った。 また後で少女のテーブルにも行こう。 そして、改めて乾杯しよう。 旅の出逢いに。今日の出逢いに。] この日の出逢いに乾杯。 [挙動不審に言い直した彼 >>237に構わず、笑って最初の言葉で乾杯した。 そして、続けられた言葉を聞けば >>238、更に笑って、彼が居るんだけれども居ない、何の質感もないその背中をぱんぱんと叩く仕草をしただろう。]** (251) 2022/05/26(Thu) 23:50:42 |
| へえ
[少年の話を聞く。 自分の住んでいた辺りではなんとなく流星は幸せの徴、みたいなことは伝えられていたが、そういう言い伝えがあったのか。 それとも、これもまた、ゴーストの彼らが使う魔法のようなものなのか。 しかし…]
星に願いか。 星かあ…
[ちらっと窓の外を見る。 外はただひたすらに暗い。 ただ、来た時濃霧だったのは間違いなかった。
でも実は、星なんて、濃霧だろうが嵐だろうが、いつでも雲の上では輝き流れ落ちているのかもしれない。
そう考えると逆に今度は星への願いなど効果があるのか…?とも考えてしまうが、そう願いながら、自らに自らの願いを明らかにしながら何かをしていくことにはきっと意味があるのだろう。 きっと美味しいの魔法は濃霧の夜だってかかるのだ。] (252) 2022/05/26(Thu) 23:53:16 |
| 色々ありがとう。 こういう謂れは、どこかの地域のものなのか?
しかし、うーん。 書けたけど、わかるかな。
[改めて礼を伝えつつ、紙に書いた地図を少年に見せた。 王国の城下町からのなんとなくの方向と距離感、近くの中都市からの位置感覚が伝われば幸いだ…]** (253) 2022/05/26(Thu) 23:53:55 |
| (a28) 2022/05/26(Thu) 23:56:09 |
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