人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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視点:


【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ……『魔術師』が『恋人』を殺そうとした理由は、
 もうひとつある、というのは、
 『魔術師』の証持ちなら分かるんだろうな、と思う。]
 
(4) 2022/12/18(Sun) 0:19:10
 
[ 『隠者』の証持ちに対する仄かな憎しみ
 それから、『女教皇』の証持ちに対する、
 苦しいぐらいの愛。

 『魔術師』と『女教皇』が
 互いを大切に思っていたらしいことは、
 教典に記されている。

 ……だからこそ、
 『女教皇』が自分から離れようとしたとき、
 『魔術師』はひどく動揺した。

 ――そばにいたい、いかないで、と
]
 

 
[ 『女教皇』は、『隠者』を制裁した殺した自分は、
 『魔術師』の隣にいる資格はないと思っていた。

 だったら――]
 

 

  [ 僕も誰かを殺したら、
    君のそばにいることを許されるかな? ]

 

 
[ そうして『魔術師』は『恋人』を殺そうとした。
 ……けれど、物語は二人が同時に死んで幕を降ろす。
 『魔術師』が『女教皇』のそばにいるそれからの未来は、
 存在しなかった。]
 

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 崩壊していく箱庭で、
 ただ一人の心だけは守りたかったんだね、『魔術師きみ』は。
 それが分かってしまうのは、
 僕が『魔術師きみ』だから、なんて、最悪だ。

 ……だけど『魔術師きみ』は、後悔してるんでしょ。
 思考を止めてしまった故に、
 『女教皇あの子』のそばにいられなくなってしまったこと。]
 
(5) 2022/12/18(Sun) 0:22:42

【人】 T『魔術師』 シン

 

[ ――それこそ『魔術師ぼく』の背負う
sin
だとでも言うの? ]

 
(6) 2022/12/18(Sun) 0:23:40

【人】 T『魔術師』 シン

 

  [ じゃあぼくは、それに
逆らわない


   ぼくは"シン"だからね!
 ]

 
(7) 2022/12/18(Sun) 0:24:19

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 『魔術師』、ぼくはね、きみの、
 色々考えて、新しいものを生み出すところ、
 それは、そんなに嫌いじゃないよ。
 同じでありたいと願うくらいに!>>0:92 ]
 
(8) 2022/12/18(Sun) 0:24:47

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 諦めたら思考を止めたら終わりなのだと、
 強い思いが湧いてくる>>42
 こんな状況になって気付くなんてね。

 でもそれを気付かせてくれたのは――
 カルクくんが、聞いてくれたから、
 っていうのもあるのかな。]
 
(9) 2022/12/18(Sun) 0:25:29

【人】 T『魔術師』 シン

―― 現在・玄関ホールにて ――


[ カルクくんが握り返してくれた手は――震えてて>>273
 だからぼくが、しっかりしなきゃね!って、
 ちゃんと笑うことができた。
 ぼくの大丈夫、にだって、中身はないけれど、
 それがきみの心を軽くしたなら、嬉しいよ。
]


  ……そうだよねー


[ カルクくんは、ヴェル兄さんのことを知ってる。
 だけど知ってる、以上に、
 ヴェル兄さんとの関わりは深かったと思う。
 ヴェル兄さんに構ってほしかった、
 そこまでは、分かっていなかったけど。
 いつの間にかヴェルトさん、に変わっていた呼び方。
 きみなりに、ヴェル兄さんのこと、
 好きだったのかもしれないな、って。]
 
(10) 2022/12/18(Sun) 0:26:14

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ヴェル兄さんに叱られたあとは、
 きみはよくぼくのところに来ていたね>>270
 その時は、きみの手を引いて、違うことしよ!って
 誘ってたかな。

 ぼくにとってカルクくんは弟、みたいなものだったけど、
 友達って思ってくれているなら、
 それはとっても嬉しいことだね!
 ぼくへの呼び方も「シンくん」になって>>271
 距離が近付いたみたいで、嬉しかったよ。
 祈祷室へと訪ねるときも、嬉しそうなきみを見られるから、
 その時間は、とっても良いものだった。

 ……だから、
 兄として、友達として、きみの力にならなくちゃ! ]
 
(11) 2022/12/18(Sun) 0:26:58

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ………………


[ 今のこと、を尋ねられたら>>272
 ぼくは答えに迷った。
 笑顔のまま、すこしだけ、沈黙が落ちる。]


  そうだなー……

  あの人は、ヴェル兄さんじゃない、けど
  ……ヴェル兄さんは、いつからヴェル兄さんだったのかな

  だけどね! ヴェル兄さんが何だったとしても、
  ぼくたちの兄さんは、嘘じゃないはずだよ


[ 口に出さなかったきみと、口に出したぼく>>272
 さっきの繰り返しみたいなそれ。

 ヴェル兄さんは、元々神様だったのか、
 それとも、いつからか神様だったのか、
 それとも……神様が姿を借りてるだけで、
 ヴェル兄さんと神様は別々なのか。
 それは、聞いてみないと分からない。
 答えが返ってくるかも分からない。
 ……だけど、大好きなヴェル兄さんのあの眼差しは、
 決して嘘ではないのだと、思いたいよ。]
 
(12) 2022/12/18(Sun) 0:27:38

【人】 T『魔術師』 シン

 

  …………


[ それから、カルクくんからの、もうひとつの問い掛け。
 カルクくんは、迷っているのかな。
 だけど――その聞き方は、箱庭に行く方に傾いてるように、
 聞こえちゃうな。

 思考停止は罪だ。
 だからぼくも、ちゃんと向き合って、考えることにしたよ。
 ――ありがとう、カルクくん。]
 
(13) 2022/12/18(Sun) 0:28:21

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ……そうだねー
  ぼくらは、全員が全員、仲が良いわけじゃない、し
  もしかしたら、幸せには、なれないのかも


[ 例え、この世界にいるよりも幸せであっても、
 ぼくらが仲が良くなかったら、箱庭に行くことは、
 意味のないことなのかもしれない。
 ぼくは……みんなと一緒にいたい、って、
 思いもあるけど。>>1:434

 ぼくらは幸せになれない。文脈がどうであれ、
 普段から皆の幸せを願うぼくから
 初めて出た言葉だったかもしれないね。]
 
(14) 2022/12/18(Sun) 0:29:02

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 幸せになれない可能性はあるけど、
 幸せになれる可能性もあると思うよ?

 だけど、迷っている時、他の人間から意見を聞くなら
 反対の意見を、言った方が良いんだよ。
 知ってた?
 アイデアって、新しい発想って、そういうものなんだ! ]
 
(15) 2022/12/18(Sun) 0:29:22

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ……あのね、カルクくん。

  今、22人の証持ちが、世界に揃ってる
  ……ってことになるよね

  ここでもし、世界が滅びなかったら、
  「22人が揃っても世界は滅びない」って
  ことになるかもしれないよ?


[ もしも世界が滅びなかったら?という側の話をする。
 それがぼくの意見そのものではないということは言わない。
 世界が滅んでほしくないのだと、
 決めてない、とは言わないよ。


 それは"外の世界"をよく知らないぼくの、夢物語かな?
 これは後で知ることだけど、
 実際に世界が滅びかけているのだから、
 これから証持ちへの反応はもっと悪くなるかもしれない。
 それに、今滅びなかったとしても、
 また神様は現れて、未来の証持ちぼくら
 世界を滅ぼさせようとするかもしれない。]
 
(16) 2022/12/18(Sun) 0:30:20

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ぼくは……宗教のことってよく分からないけど、
  カルクくんなら、それが出来るかもよ?


[ だけど、カルクくんに期待を掛けることは、
 ちょっぴりしてみたい。
 彼の過去は知らないかもしれないけど、
 宗教に詳しいことは知っている。
 『教皇』の証持ちは、聖職者に生まれやすいことも。

 だからきみなら、新しい教えを作れるかもしれない。
 ……きみが、きみの証を良く思ってないことまでは、
 考えられてなかった。けど、


 ――きみの"聖職者ごっこ"にも、意味があるとしたら?** ]
 
(17) 2022/12/18(Sun) 0:30:55
[『正義』は『力』に、へらりと笑って宣う。]
 

  色々、本当に色々考えたんだ。

  この欠けてしまった箱庭は、
  どうやったら元通り、正しい形に戻るのか。

  22人揃って、
  綺麗なバランスが取れていたはずなんだ。

  なのに……その均衡が、崩れてしまった。
 
  どうしたら良い?

  どうしたら、またバランスの取れた形に、
  戻ることができると思う?

 
[手の中で、剣を弄ぶ。
 すっかり手に馴染んだそれ。
 『正義』の愛用の剣だった。]

[『正義』は『力』のことを、尊敬していた。

 比較してしまえば特別な能力を持たぬ
 『正義』だったが、
 だからこそ、自らに与えられた役目
Judge
を為す為、
 自らを鍛えねばならぬと思っていた。

 『正義』は『力』もまた、
 自らを高めることを好むと思っており、
 その性質を好んでいた。

 互いに、高め合える相手だと思っていた。


            ————————だから。] 

  僕には、どうしてもわからないんだ
『正義』を失ってしまったから、判断できない


  これ以上、少しでも欠けないように尽力すべきか
誰かが誰かを害するのを止めるべきか

  それとも、いっそバランスの悪いところを切り落として
不穏分子を片端から斬って



   
全て、壊してしまうべきか。



    どちらを目指すべきかが、分からない
裁定を下すための判断基準が見つからない

  きっと、僕が望もうが望まなかろうが、
まだ、まだ、少しでも長く、ずっと、もっと、

  
  やるべきことは決まっているんだろうね。
この安穏とした箱庭で暮らしたいと、そう願う僕がいる。





  神の作った全き世界、
でも、どんなに足掻いて嘆いても、


  壊れてしまったなら、すべきことはひとつだ。
ダメなんだ、どうしても、戻らない、戻せない、だから、だから。



  僕に与えられた役割は『正義』
Judge
だから
だけど



  この箱庭に、均衡を、取り戻さないと。
嫌だよ、殺したくないよ、誰も、だれも、ひとりも、ほんとは

[『正義』は笑った。

 『力』の前で、剣を握りしめて。]



   君、一番手強そうだからさ。
僕は僕自身を止められない、止め方がわからない


   最初は、君かな、って思ったんだ。
だけど君なら、君だったら、君にしか……



[『正義』の手の中の剣は、
 曇り一つなく光る
まだ、誰の血も吸っていない
。]

 
 



  ————……君の『
意思
』を見せてくれ。



 

T『魔術師』 シンは、メモを貼った。
(a5) 2022/12/18(Sun) 0:37:56

T『魔術師』 シンは、メモを貼った。
(a6) 2022/12/18(Sun) 0:38:10

 
[ 神は『教皇』に“場を治めるため”の贈り物を与えました。
 
 それはあくまで“場を治めるため”のものであり
 “統治する”ための力ではありません。

 何故でしょうか?

 それは簡単なことです。
 統治は “教皇自身が行うもの” であり
 特別な“贈り物”として必要のないものですから。]

 

 
[ 口論から喧嘩、諍い、小競り合い、争い──
 そのような争いを“止める”為には
 何が必要でしょうか?
 
 正しき心?
 優しさ?
 全てを赦す慈悲?

 いいえ。全て違います。
 説得に時間が掛かる上
 片方に寄ってしまう可能性がありますよね。]

 

 
 
 [ 答えは “力による介入”です。 ]

 
 

 
[ 唯の言い争いの口喧嘩から、戦争まで
 静止の為第三者の介入が必要になることは
 珍しくありません。
 
 強ければ強いほど、瞬時に収束させることが可能で
 抑止力もまた、大きくなります。
 諍いの再発の確率も下がります。


 『教皇』に与えられた贈り物は
 全てを
均す
為のものでした。]

 

 
[ では何故、神は保守的な役割である『教皇』に
 正反対の贈り物を授けたのでしょう?

 
 簡単なことです。
 『教皇』とは、神の代弁者ですので
 “善の性質”を具え、力を正しく運用することは
 前提中の前提なのです。]

 

 
[ ではもし、教皇の性質が“善”でなかった場合は?
 もし“悪”の性質の者に与えられたならば
 相当危険なことになるのでは?


   ──── 
そのようなことはありえません!




  途中でイレギュラーな出来事が起こり
  性質が変わらない限り。
  あるいは、最初から“悪の性質”を生まれ持つという
  ありえない失敗が無い限りは!*]

 


[ わたしのこころは しずかな凪でした。
  いろんなことは よくわかりません。
  つるされた男のとなりで、
  わたしはよく
  はこにわの かれらを ながめてました。

  かれらのなかには
  こころよせあうかんじょうがあって
  おもいあっていきていました。


  『 愛 』するとはなんでしょう?


  かれならしっているでしょうか。
  すべてをいつくしむような めで
  かれらをみまもっている、教皇ならば。 


  わたしはきっとかれをしんじ、
  いろんなことをたずねていたはずでした。
  わたしにとっての 師ともいえたはずの。]




[ いつからでしょうか。
  さいしょからだったのでしょうか?

  
  かれのようすが、おかしいことに
  きづきはじめたころには、

  いろんなことがおそかった ]
 




 ……なぜ、あんないいかたをしたのですか
 あなたのこえなら正しくとどくかもしれないのに


[ 愚者が殺されるまえにも、
  どこか不和がみえることがありました。

  はじまりはどうであったかはわかりません。
  けれどあなたは争いをかそくさせようとしている、

  わたしにはそううつることがありました。


  死神と教皇はときおり、意見があわない
  そんなようすは
  まわりからもみえていたかもしれません。 ]




[ そのうちに、
  さいしょのこが ころされてしまいました
  あのこをころしたあのこが、みずから命をたちました。

  わたしはかなしみました。
  ずっと泣き続けました。

  どうしてなのか、わからなかった。
  
  わたしには むずかしいことはわかりません。
  だれかにおしえてほしいのに
  こたえてくれるひとは、いません。
  かみさまですらも。


  だれもがだれかに おもいをぶつけて

  そこで『 死 』がうまれました。
  わたしに『 意味 』ができてしまいました。
  

  どうしてでしょう。 
  かなしくてくるしいのは 
  わたしだけでは なかったかもしれません。

  それでも教皇は、あなたは―― ]





  まちがい……?
  いいえ、……いいえ、そんなはずはありません
  あなたは、


[ うらやましい?どうしてですか。
  わたしは しっています。

  あなたは あくになどと まけないと  


  わたしよりもずっと
  いろんなことをかんがえて、くるしんで
  いるはずです。


  あなたは、あなたは―― ]


  





 あなたは 
 あなたの、じあいは

 そのていどのひとなのですか?



[ ちがうとひていして、おいかりになられるでしょうか。
  それとも、めをさましてくださいますか。

  おねがいです。
  もうかなしいことは いやなのです。


  『 死 』にこれいじょうの いみはいらないのです。


  しんじます。
  てをひろげて、 あなたを。 *]


 

( 何、これ

 なんで、なんで、私が死ななきゃいけないの!?

 やだ、死にたくない…… )


[それらの思いは、言葉にはならなかった。
もう喋る力は残されていなかった。
運命の輪は死に際に様々な事を考えたが、口にすることが叶わなかった為に、誰にも届かなかった。]

( 私は神様に一番愛されてる、のに……

  ……正義、ごめん
 
  無理そうだわ、これ 悔しいなぁ……

  貴方置いてくの心配だけど……

  …… …… …… )


[運命の輪が死んだのは、愚者が死んでからそれほど時間が経たなかった頃とされている。運命の輪が欠けたことで、幸運と不運の均衡は崩れ、箱庭の崩壊はさらに加速していくこととなる。]


( 節制、…… )


 「       」


[自分の死の原因となった節制へ、何かを言いかけたけれど、やはり声は音にはならず。

言葉一つ残せぬまま、運命の輪は死んでしまったのだ。**]

あなたが穏やかに生きていれば、それだけで幸せだと思います。
僕も、皆も。

充分、助けられていますから。あなたがいて。

[あなたの名前に『死』の文字が含まれていても。
 あなたは『死』そのものではないと、『死神』を慕っていた『吊るされた男』は感じていた。

 あまり生きることがうまくなかった『吊るされた男』は、気がつけば『死神』のそばにいることが増えていて。
 申し訳なさはあってもどこか嬉しく、心を寄せていたから、何も憂うことはなく、充分幸せを得ていると思えた。]

どうして、そんな事を言うのですか。

あなたが幸せを運べていないとしたら、僕なんてもっと、何も出来ていませんよ。

[僕こそ、もらったものを、誰かに返せている気がしないのに。
 人を気にかけ手を焼いてくれるあなたが、ひとをしあわせにしていないなど、あるはずがないのに。]



[
――むしろ、あなたを置いていくかもしれない僕のほうが
]


 

……だいじょうぶ。
何も、憂うことはありませんよ。

[そう言って、静かに笑うばかり*]



[ 彼女が大切にしているものを、

          どうか、奪ったりしないで。 ]


 

 
  わたしの退場を望む声が大きかったから、
  処刑される事が決まった。

  どうやら立ち回りを間違えたらしい。
  わたしは数の暴力と無関心に殺される。
  けれど、それでよかった。
  気紛れで、成り行きで、そんな半端な気持ちで
  あなた以外の『特別』や
  『その他大勢』になどなりたくなかった。

  友がわたしを止めるべく
  わたしを手に掛ける可能性だけを
  最期まで懸念し怯えていたけれど、
  あの子はわたしを最期まで信じていた。
  「最期まで信じてくれる」と
  信じられなかったわたしの事を。

 
『ほんとうは全部わたしじゃない』


  ほんの一言、泣き言を零せば
  生き延びる道もあっただろうか。
  共にこの結末に抗ってすらくれただろうか。
 

 
  何の縁も無いひとに
  何故だかいつの間にか焦がれてしまった。
  焦がれているだけで良いと思った。
  それしか赦されないと思った。
  だから最期まで口を閉ざして
  秘めたまま死ぬことにした。

  最初は何の形にするつもりもなかった感情は
  あっというまに抱えきれなくなって
  溢れそうになって初めて『太陽』にだけ打ち明けた。
  どうして『太陽』だったかはわからない。
  望む形で上手く受け留めてくれる気がしたから。

  『ある日、『悪魔』が
  『愚者』を殺してしまいました』
  衝撃を受けた。きっとみんなとは違う意味の。

  『愚者』最初に死んだ子『悪魔』最初に殺した子の関係に憧れた。

  欲しかったものが明確に形になった瞬間に感動すら覚えた。
  或いは叶わぬ望みを葬る棺を漸く見つけた
  安堵だったのかもしれない。
  ああ、これでやっと終わりに出来ると思った。
 

 
  話せないことの多い感情を無理に暴く事なく
  『太陽』は望むときにはやさしく寄り添ってくれた。
  誰にも内緒にしてほしい。
  その約束を守った侭あの子はいなくなった。

  『星』には如何しても言えなかった。
  友達だったからこそ。
  後ろめたい感情だったせいもある。
  けれどそれ以上に
  あのこはわたしにとってずっと一番の仲良しだったから。

  突然零番目ができてしまったその事実が
  わたしとずっと一番の仲良しでいてくれた
  あの子と積み重ねた時間を裏切るような心地がして。

  それまで話せない事なんかなにもなかった『星』にも
  誰にも、ずっと秘めていた。
  それが余計に苦しかった。
  それでも。
  『星』にだけはどうしても知られたくなかった。
  

 
  足掻けど結局、最期まで願いは何一つ叶わず、
  それこそがわたしにとっての絶対であると
  望む事すら否定された心地がして
  憤るより嘆くより悔いるよりらだ虚しくて。

  夢を見続ける努力にすり減った頃に
  寄り添ってくれるあの子を喪った。
  自分を慰める日々にもう疲れてしまって
  すべて投げ出してしまいたくって
  生き延びることなど叶わなくて良いと思った。
  きっと生き延びたとてわたしは諦めきれず
  性懲りもなく愚かな行いを繰り返す。

  たったひとりに殺される為に。
  叶わないと本当は解っている癖に。

  殺される事が叶わないと理解してしまったら
  それなら逆に、いっそこの手で、と
  望むでも、願うでもなく、
  無理矢理叶えてしまいそうな衝動から
  必死に目を逸らすのももう限界だった。

  終ってしまいたかった。
  終わりにしてしまいたかった。
  あの子が信じてくれる友だったわたしのまま。

  だからこれは自殺みたいなものだ。
  ある意味望んだ終焉のかたちだった。
 


 
  『だからどうか、きみだけは
  わたしの"望んだ結末"を否定しないで。
  理解出来ずとも受け入れてほしい。

  これでやっとらくになれるんだ。
  祝福してくれよ、友達だろう?』



  何を今更。
  たとえあの子が赦したってわたし自身が
  あの子をもう一度友と呼ぶことを赦せなくて。
  それでも最後まで友で居ようとしてくれた
  あの子の為にと自分自身を偽った。
 

【人】 T『魔術師』 シン

―― 回想・"笑顔"の彼 ――


[ ベルちゃんと一緒に来た男の子の方は、ゼロくんといった。
 二人がどうして同時に来たのかは知らないけど、
 彼が『悪魔』だって知ったら、
 『恋人』と一緒に来たことに、
 因縁めいたものは感じたかもしれない。
 でも、ぼくが普段通り、笑顔で話し掛けたら、
 彼は笑顔で応じてくれた>>0:517

 ゼロくんは大抵笑顔で、元気で、
 人当たりもそんなに悪くないように見える子だ>>0:545
 初めて会った時も感じて、思ったことといえば、]
 
(97) 2022/12/18(Sun) 18:42:05

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 笑って、楽しそうならいいことだね!というのがひとつ。
 フォル兄さんのこともあるし、笑ってるからと言って、
 心はどうなってるかなんて、分かりはしないってこと、
 知ってるのにね。


 それから――
 『恋人』を殺した『魔術師』を、
 『悪魔』はそう憎んでもいないんだな、
 というのが、ひとつ。
 その普通に見える反応に、ちょっぴり安心した。
 ベルちゃんに笑顔で接するぼくという例があるのにね?
 ]
 
(98) 2022/12/18(Sun) 18:42:31

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 洋館育ちのぼくは、人に接するという経験値なんて
 圧倒的に足りてなくて、
 だから、ゼロくんが、笑顔の向こうで
 何を考えてるかなんて、図れやしない。
 ゼロくんが笑顔を作るのが上手いならなおさら!


 だからぼくは見える笑顔だけを見て、
 ゼロくんは楽しそうだね、だから大丈夫、
 なんて、思うんだよ。

 表面上の調和だけを見て、そうやって思い込む。
 ぼく自身、笑顔の向こうに、何も隠してないとは
 言えないのに。これは秘密だよ!
 ]
 
(99) 2022/12/18(Sun) 18:43:21

【人】 T『魔術師』 シン

 

  そう思う? ありがとう!


[ だから、名前を褒められたなら素直に嬉しかったよ!
 だけどゼロくんは、『悪魔』って、証の名前を言うから。
 ……自分の名前が嫌いな人もいる、名前がない子もいる。
 それは知ってるから、
 それならそれで、引き下がらなくもないんだけど、
 だけどね、いつか箱庭の名前で呼ぶこと、
 それは、ぼくは嫌だった。
 だから、名前を尋ねただろうね。]


  じゃあゼロくん! よろしくね!


[ ゼロくんが証の名前で呼ばれたがってるっていうのは、
 今日までの洋館暮らしでよく知ってるけど、
 ぼくはずっと彼のことは、ゼロくん、と名前で呼んでいた。]
 
(100) 2022/12/18(Sun) 18:43:55

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ きみが「楽しく過ごせるのはいい」って言ったら、
 ぼくはそれを素直に信じて、
 しばらくは、その期待に応えようとしてたかな>>0:518

 ゼロくんも賛成してくれることもあったし、
 遊ぼー!って言ってゼロくんを誘ったけど、
 ゼロくんは来ないことも多かった>>0:519
 ……来ないのは、別に良いんだけどね!
 でもちょっぴり残念!

 だけど参加したときに楽しそうだから、
 それでいいよって思ってたよ。]
 
(101) 2022/12/18(Sun) 18:44:21

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ゼロくんがベルちゃんと一緒にいることが多いなら、
 ゼロくんに近寄っていく頻度も、
 もしかしたらそう多くはなかったかもしれない。
 「ベルちゃん」って呼んでるの、
 きみはもしかしたら、聞いたことがあったかもしれないね。
 ぼくはぼくで、仲良い二人を見て、
 少し、複雑な気分になっていたかもしれない。


 歩み寄らないんだから、
 当たり障りのない距離を保ったまま。
 ぼくはゼロくんの笑顔が、ずっと好きだよ?* ]
 
(102) 2022/12/18(Sun) 18:44:50


  …………え、


[ 初めに、鈍い衝撃があった。
 咄嗟に、己が過ちを悟った。
 焦燥が、刃を抜き取らせた。

  眼前が、赤く、赤く
まった。



     ぬるりと指先を伝うそれはひどく
あたたかく

     やがては錆びた鉄の狂おしい匂いに満ちて
     足元は瞬く間に
一色
で染め上げられ
     取り落とした凶器をも容易く呑み込んだ。]

 




   ──あ、  ぁ、あ

    
  あああああああああああああああ!!!!!!!




[ 蒼褪めた顔が此方を見つめていた。
 何事かを口にしようとして、動かなくなった。]

 



  どう、し、て


[ 殺めるつもりなどなかった。
 どれほど折り合いが悪くとも
 殺したい程に憎んだことは一度足りともなかった。

 語らえば語らう程に諍いを生じ
 近付けば火と油の如く反発し合う我ら
 であれば無理に接することもない。

 距離を置くことで平穏が保たれるのならば
 それもひとつの共存の形だと、]



  どうして…………!!!


[ 神様は、わたしに罰をお与えにはならなかった。]

 


[ そうして悟った。
 狂い出した歯車はもう止まらないことを。
 
 『愚者』が『悪魔』に殺された日から
 言い知れぬ怖ろしい予感があった。
 あのひとも、あの安らかなひとときも
 皆の揃う箱庭ももう永遠に戻っては来ない。

 ──ごめんなさい、神様
 ごめんなさい、『運命の輪』

 ごめんなさい、『隠者』


 わたしが生きていてはゆくゆく
 あなたにも災いが降りかかってしまう。

 わたしがもっと早くこうしていれば、
 わたしはもっと早く、こうする私を殺すべきだった。]

 





         
              ごめん、  ね



[ 天高く振り翳した刃を
 胸元へと、一息に振り下ろした ]**

 

[『平等』の定義がはっきりしていたならば。

 『正義』はあんなにも、迷わずに済んだことだろう。

 神は『正義』に、『平等たれ』という役割を与えたくせ、

 肝心の『平等』の定義を示しはしなかった。

 その『平等』を形作ることを、神は『正義』に求めた。

 ……そんなもの、
     神でもなければ定められようはずもないのに。]

[『塔』は感情を抑えてしまうところがあった。
 
 あの人の心の中には、
 生まれてくる歓喜も、悲哀も、憤怒も、慈愛も、
 あるというのに、うまく表現できないようだった。

 恥ずべきことではないのに、
 それを厭うかのように表に出さないことが気になって、
 気づけば、特別『塔』を気にかけることが増えていた。

 時間は無限にあった。
 あるように思えていた。

 神が造られた箱庭の中は、永遠だと思っていた。

 焦らず、ゆっくりと。
 いつか『塔』本人から語られるといいと思っていた。
 
 溢れそうになるまで抱え込んでいた感情を、
 君の口から打ち明けられた時は
 そっとあなたの身体を抱き寄せた。]


  『よく言えたね』
  『忘れないで、その気持ち』
  『それはあなたにとって、大事なものだから』


[言い聞かせるようにゆっくりと、あなたに伝えた。]

[『心』は人を成長させる。
 『心』は『身体』に影響を及ぼす。

 動物になくて、人間にだけあるもの。
 それは、人を大きく進化させるためのものだった。

 『感情』を持つことを誇らしく思って欲しい。

 困難に打ち勝つためには『強い心』が必要だ。
 自分に素直に、正直に。

 『太陽』は常にそれを見届ける。

 そうでなければ、
 陰りが見えて『太陽』が隠れてしまうから。]

[あなたの思いを共に抱えたまま、
 私はあなたを置いて先に逝った。

 ああ、でも。どうか。
 あなたのせいだとは責めないで欲しい。

 人はいつか儚く散っていくものだから。

 いつかは誰にしも訪れる時が、
 少し早かっただけ。

 あなたの思いを共有できなくなってしまったけれど、
 寂しい思いをしていないだろうか。

 仲の良いあの子と、ちゃんと話せているだろか。

 後悔があるとしたなら、
 そんなあなたを最期まで見届けられなかったこと。]

[『正義』が『運命の輪』を見つけた時、
 何もかもが手遅れになっていた。

 崩れ始めた箱庭で、
 『運命の輪』は『正義』にとっての希望に等しく、
 『運命の輪』さえいてくれれば、
 何かが好転していくのではないかと、
 そんな淡い期待を抱いていた。

 それなのに。]


      ……………?


[その光景を、呆然と、ただ呆然と、
 『正義』は眺めて、
 それからゆっくりと、歩み寄る。

 あと一歩のところまで近づいて、立ち止まった。]

 

     ……ぅ…そ、だ、


[零したのは、たったの一言。
 その光景を、どうしても、受け入れられない。
 
 『運命の輪』
の声が、聞こえない。

   君は僕のことを、呼んだろうか。

   それなのに、僕は間に合わなかったんだろうか。

 『正義』は『運命の輪』の身体を抱き上げて、抱きしめた。
 腕の中に収まった身体は、どこまでも冷たい。]


     間に合わなくて……ごめん。
     君の傍に、居られなくて……


[ほたほたと、雫が『運命の輪』の身体を濡らす。
 けれど、そんなもので、
 既に熱を喪った身体が温もりを取り戻すことはない。]

[『正義』にとっては幸いな
不幸な
ことに、
 『運命の輪』を殺した・・・犯人はすぐに知れたし、
 その犯人
『節制』
が既に自らの手で
 亡き者であることも、見て取れてしまった。

 『正義』は幸いにして
不幸にも
復讐に狂うこともなかった
怨嗟の向けどころを見失うことになる
が、
 それは
 『正義』の公正性
正気
が失われるまでを先伸ばしたに過ぎず、
 結局のところ、この事件を機に、
 『正義』の悪夢は加速していくことになった。

 『正義』はこの悪夢を打ち消すために、
 “ よく眠れるお茶 ” を誰かから貰っていた……
 という記述も一部の文献に残されているが、
 それについては定かではない。*]

T『魔術師』 シンは、メモを貼った。
(a54) 2022/12/19(Mon) 0:13:00



ここ箱庭には"神"がいたから
生きていれば希望はあると思った
大切なものが残っていたなら、希望はあると思っていた

箱庭が混乱と争いに包まれ始めても尚
最悪、殆どの者が亡き者となろうとも
『塔』が残ってくれていればそれで良いと思っていた
おそらく器用な生き物ではない僕の、唯一の親友

こんな状況では
他の者の事は、1人を除き意識の外だった
 
 



………『女帝』
意識の外と出来なかった、ただ1人

ずっと『女帝』だけは気に入らなかった
何が気に入らないか、明確なものは分からない

けれど
彼女の言動、所作、考え方
耳目に触れるそれらの何を見ても気に入らなかった

きっと、『女帝』の在り方そのものが
僕にとっては気に入らないものだったのだ
 
 



箱庭の混乱の最中
『力』の死を悲しむ『女帝』を見つけた時も
僕の心持ちは、始めこそ普段と変わらず

『力』は『正義』と相打ち
『女帝』が溢したか、風の噂で聞いたか
どちらにせよ関心はなく覚えていないが
考えた末の彼らの決断だったのだろうと思えば
他に感じるものは特になく

しかし目の前の『女帝』は、はたしてどうだろうか
『力』と仲が良かったらしいのは知っている
では、悲しむほど大事な存在だったなら
失くさぬ為に君は何か行動したのだろうか?
既に失くした今、君は悲しむしか出来ないのだろうか?
 
 



実際の『女帝』の心境事情なぞ、僕は知りもしない
『女帝』が今何を思っているのかなぞ分かりもしない
僕が知らなかっただけで
彼女なりに行動したのに失う結果となったのかもしれない

しかし、僕から見える目の前の彼女は
まるで依存の様子しか見えず
将来よりも、己の悲しみしか見えていないと感じたのだ

………気に入らない、本当に君は気に入らない
 
 



そんなに悲しいなら
君も『力』の元へ逝ったらどうだ

 
 



 ……………一瞬の意識剥離の後



        
『女帝』は、地に伏せていた

 
 



彼女とその周辺は濡れ
水瓶らしき破片が散乱し
頭部周辺の水は段々と
に染まり
僕の手には……砕けた水瓶の取手があった

覚えはない、だがどう見たって
僕が、『女帝』を殺した
それ以外に考えようもない状況だった
 
 



そこまでするつもりなんてなかった
感情が振り切れて招いてしまった結果なのだと…思う

だが、こうなった後悔も正直なかった

僕の願う希望に、彼女は必要ではない
それに、混乱広がるこんな状況だ
ああなってしまうようでは
生き続けるより良かったのではないか

……そう、思う事にして
地に伏せる『女帝』を残し、立ち去った
 
 



後悔は、本当にないけど
『塔』がこれを知ったらどう思うか
色々と考え始めてしまいそうで
その場から早々に離れたかった

そうして僕は
犯した罪と『女帝』に向き合わなかった

 
 



  
"『塔』に不穏分子の疑いあり"


そんな話が聞こえ始めたのは
きっと、『女帝』亡き後の事だった

何故そんな話が広まっているのか
それがまるで分からなかった
だが、僕は彼の無実を訴え続けた

『塔』という人となりはよく知っている
何故抵抗もせず疑いを向けられるがままなのか
自分はやっていない、とすら言いもしないのか
真に深い理由までは悟れずでも
何かしらを想っての事かと予想は出来た
だから僕は、彼が無実だと信じ続けた

僕には『塔』だけが友で、希望だったから
 
 



何を持って不穏分子とされているか分からないが
相打ちをした者がいて、人を殺めた者もいる
そんな箱庭の状況下なのだから
不穏分子なぞそこら中にいるじゃないか

『塔』がそのような行いをしたのか?
いいや、彼に限ってそんな事はないはず

疑いに対し、僕に出来うる限りの訴えを
訴える以外の手段がなかったから


いよいよ処刑が決定してしまっても
僕は彼の無実を訴え続けるつもりでいた
なんなら、『女帝』殺しを告白してでも
それで僕が処刑の対象と成り代わったとしても
『塔』は罪はないのだと主張を続けるつもりだった
神だって、彼の無実を判っているはずなのに
この事態を終息させに現れてくれないから

だからそうするつもり、だったのに
 
 


 
わたしの"望んだ結末"を否定しないで


『塔』から告げられた言葉を聞いて
僕は頭が真っ白になってしまった

望んだ?本当に?
僕がずっと君の無実を訴え続けるから
僕がそれで疲弊してるとでも考えて
もういいと止めてくれようとしているだけだろう?
そうなんだろう?そうだと言ってくれよ

言いたい事は沢山あった
だって彼は、彼しか僕にはいないんだ
他に希望なんてなかったんだ
だからその言葉が真実だと思いたくなかった、でも
"これでやっとらくになれる"

その言葉だけは、やけに本音めいて聞こえて
……僕から反抗を考える心を削ぐには充分すぎた
その意志を無碍にするまでの勇気は、なかったんだ
 
 



『それが君の意志ならば
僕も、抗うのはやめよう

だが僕は、君の無実を信じ続けよう
生まれ変わる未来があるとするならば
僕は君を探し、また友になろう

だからその時まで
希望ある未来が来るまで
祝福はお預けとさせてほしい
………ごめんよ』



『塔』の死を祝福と思うのは
希望の喪失を祝うなど、とても出来そうになくて
これが彼への敬意と、僕なりの精一杯の妥協
 
 



『塔』の処刑執行

最早それを止める事は心持ちの面で叶わず
これは罪に向き合わなかった僕への
なのだと
『塔』の最期は見届けるべく、その場には立ち会った
 
 



  
『生きて共にいてくれたら
 それだけで、僕は良かったのに』

 
 



呟き漏れた僕の唯一の願いは
きっと、誰にも聞かれる事もない

彼を救ってはくれなかった箱庭の世界と、その神
そして、この結末を変えられなかった己自身

『塔』の命が絶たれると同時に
僕はただ、それらに失望し
希望なき崩壊していく箱庭なぞに執着もなく

希望ある次なる未来や世界の可能性
次があるなら、その時こそ友を救う意地同然の意志

それらを胸に抱き
その後の記憶は────欠片も、ない*
 
 

【人】 T『魔術師』 シン

―― 回想・7年前・とある邂逅 ――



  あれー?
  どしたの、フォル兄さん、……と、


[ その時通りがかったのは本当に偶然で>>0:456
 片付け途中の廊下の有様を見れば、
 何かあったのかなと少し心配にはなったけど。
 フォル兄さんの笑顔と、
 それから渡された小瓶を見たら>>0:456
 そのまま笑顔を保ったまま、
 「わかった!」なんてあっさり引き受けた>>0:457

 フォル兄さんの笑顔の向こうを察することはなく、
 単純に「気分の優れない子がいた」、それに納得をして、
 ……だけど、どうして自分で渡さないのかな?って、
 小さな疑問は持ったまま。

 扉の向こうを見たら――その訳は、
 なんとなく分かってしまった。]
 
(244) 2022/12/19(Mon) 1:47:57

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 最近洋館にやってきた、『正義』の証持ちのマドカくん。
 教典の内容を知っていれば察することの出来る話、だけど、
 ……証持ちたちが、過去に振り回されてしまうのは、
 やっぱり、ちょっぴり、
哀しくなる。
]


  マドカくん! 大丈夫?
  これ、あげるね!
  きっと美味しいから、気分も良くなると良いけど


[ でも、そう、これくらいの嘘くらいはぼくには簡単で、
 それはフォル兄さんの言うことを叶えるためでもあり、
 マドカくんに受け取ってもらうため、だった。
 そうすることが、きっと良いんだって、思ったから。
 後日。闊歩する大型犬……?を見たら、
 うん、たぶん、正しかったね、って、
 思うことになったんだけど。
]
 
(245) 2022/12/19(Mon) 1:48:29

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ マドカくんは、よくヴェル兄さんについて回っていた。
 それが、……なんというか、
 ヴェル兄さんを取られた!みたいな
 思いもなくもなかったんだけど、
 ぼくももう、ヴェル兄さんにくっついて回るような
 歳じゃなかったからね。
 むしろ、年下の子が洋館に増えて、
 自分にも兄という意識が、
 芽生えてきていた頃だった。

 ぼくの父さんは島群系の人で、
 マドカくんも島群の方から来た、って聞いたから。
 父さんから教わった折り紙に、
 きみを誘ったこともあったかも?
 島群風の衣装を頼んで、きみの前で着たこともあったかな。
 あ、でも、島群も文化は色々らしいね。
 だからマドカくんにはぴんと来なかったかも。
 結局その服は、ぼくがなんとなく気に入ってしまって、
 今でも着てるっていう、そういう話、なんだけど。]
 
(246) 2022/12/19(Mon) 1:49:10

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ……でもさ、ぼくは、
 いつだったか、きみに言われてしまったかな? ]


  え……?


[ いつもと違う、マドカくんの雰囲気>>1:155
 言われた内容は、……1回では、
 理解が難しいものだった>>1:154
 ただ、分かったのは――この子も、過去いつか
 囚われてしまっているのかな、ってこと。
 それは……やっぱり哀しいね。

 だけど、マドカくんの言葉には、
 はっきりと反論することが、難しくて、
 ぼくはそのまま、黙ってしまった。]
 
(247) 2022/12/19(Mon) 1:49:55

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ どころか――ちょっと、考えた。

 例えばぼくが幸せなら、
 ぼくにもいずれ不幸がやってくるのかな?
 ぼくだけが幸せなのはいけないから、
 ぼくも不幸にならなくちゃいけない?

 ――『証持ち』は、不幸でなくてはいけない? ]

 
(248) 2022/12/19(Mon) 1:50:34

【人】 T『魔術師』 シン

 

[ ――――笑っていないとね! ]


 
(249) 2022/12/19(Mon) 1:51:12

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ すぐ答えられなかった、ぼくの

 ずっと笑っていることで、
 ぼくが不幸でないと思わせられたなら、
 きみの考え、すこしは晴らすことができる?

 そんなぼくと、マドカくんの今がどうなってるかは、
 さて――?* ]
 
(250) 2022/12/19(Mon) 1:51:46

【人】 T『魔術師』 シン

 

  [ ――そうだね、ぼくは、幸せなんだろうと思う ]

 
(251) 2022/12/19(Mon) 1:52:24

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 昔から、あまり泣いたことがなかった、と思う。
 泣いたことも、怒ったことも、
 ごく幼いうちはあっただろうけど、
 ぼくの小さな世界は、ほしいものは何でも与えられ、
 誰もぼくを蔑んだりしない平和な世界。
 刺激のない、波立つことのない世界。
 そう、例え泣くことがあるとするなら……
 それは"外"から来た友達が、
 帰ってしまった時とか>>0:366
]
 
(252) 2022/12/19(Mon) 1:53:09

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ――感情がないというのは、幸せなことなんだろう。
 違う?


 ないわけじゃないことは、一旦置いておこう。
]
 
 
(253) 2022/12/19(Mon) 1:53:41

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ……だけどね、その世界の中にいるのは、
 『証持ち』だけじゃない。
 父さんや母さん、職員さんみんなが居て、成り立つ世界だ。
 考えてみれば、分かる話。
 それをこの世界の危機に、ふと、思い出す。]
 
(254) 2022/12/19(Mon) 1:54:06

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ――でも、それが世界を存続させる理由にならないぼくは、

 どこかおかしいのかな?


 生まれた時から、普通の人間でもなければ、
 証持ちとして普通じゃないぼくには、分からない。]

 
(255) 2022/12/19(Mon) 1:55:18

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ぼくと、父さんと母さん。
 ……普通が何なのかよく分からないけど、
 ぼくはこんなだから、ずっと二人と一緒に暮らしてた、
 という感じではなくて。
 時々三人で過ごすことはあったけど、
 むしろヴェル兄さんの部屋に
 居座ってた夜の方が多いと思う。
 二人がぼくを大切に思ってるのは知ってるけど、
 ぼくから見ると、……職員さんたちが向けるものと、
 区別がつかなくて、
 でも別に、それが寂しいと思ったことはない。
 ぼくにとって、"普通"だから。

 さっきカルクくんの家族の話を聞いて>>114
 すてきだね!と思いはしたけれど、
 ぼくはそれに、共感することは出来ない。
]
 
(256) 2022/12/19(Mon) 1:56:12

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ みんなが幸せならそれが良いし、
 みんなと一緒に居られるなら、
 それは幸せなことだ>>1:434
 例えみんなが仲良くないとしても、
 それがきっと、ぼくの幸せではあるんだろう。
 だからね、ぼくはここでぼくを終わらせることだけは、
 選ばないだろうね。

 でも……世界の滅びと一緒に終わりたいと思う子も、
 中にはいるのかもしれない。
 だけど、ぼくにはきっと、
 ……それを止めることが出来ない。

 ぼくのような人間を見て、不愉快だと思う人は、
 あんまりいないのかもしれない。
 だけど『信』じられるかどうかは別じゃない?
 ぼくが何かを言ったところで、
 心の内を打ち明けてくれる子の方が、
 もしかしたら少ないのかもしれない。

 ……うん、だから、カルクくんと話せたことは、
 良かったなってこと!

 閑話休題!
 ]
 
(257) 2022/12/19(Mon) 1:57:24

【人】 T『魔術師』 シン

 

[ ……さっき、カルクくんに話して思ったけどね、
 もし、世界が滅びなかったとして、
 「22人が揃っても世界は滅びない」というのが、
 外の世界の当たり前になったとしたら、
 ――みんなは、洋館ここから居なくなってしまうのかな。

 でもぼくには、行く場所も、帰る場所もない。
 "外の世界"にぼくの居場所なんて、最初からない。
 "外の世界"はぼくのものじゃない。

 やっばり、世界の行く末なんて、
 ぼくにとっては他人事でしかないんだ。

 崩壊する世界を知ったところで、それはそのまんま。
 そこに暮らす人々のこと、……よく分からないから。
 ぼくが会うことがない人たちに、特別傾ける心もない。]

 
(258) 2022/12/19(Mon) 1:59:10

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ みんなが離れていくこと、
 みんなから取り残されること、
 それが一番、
寂しくて、怖くて、苦しくて、嫌だな。


 じゃあ、やっぱり、いっそ――?
 ]

 
(259) 2022/12/19(Mon) 2:00:10

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ――そんな思いには、蓋をしてしまおうね!

 誰からも見えないように、仕舞い込んでしまおうね。
 ]
 
(260) 2022/12/19(Mon) 2:00:36

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ぼくは考える、
 ぼくは笑っている、

 本当『真』気持ち『心』は、きっと誰にも――**
 ]
 
(261) 2022/12/19(Mon) 2:01:48
T『魔術師』 シンは、メモを貼った。
(a62) 2022/12/19(Mon) 2:09:15

 
[ 『恋人』は『魔術師』が気に入りませんでした。

 わたしたちの外に未完成な世界があるなら、
 それはそれで構いません。

 けれど「わたしたち」の完璧を否定するように見る。
 そんな智慧者の目が嫌いでした。 ]
 

 
[ それは小さな切欠。

 嫌いでも、「わたしたち」さえ完璧であればそれでいい。

 あの日箱庭完璧さえ崩れ始めなければ、
 きっと“それだけ”の取るに足りない存在でした。 ]
 

 
 

      「わたしたち」を否定するな、『魔術師』
 
 
 

 

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ――――思考を止めたことを後悔している、というのは、
 つまり『魔術師』の断末魔のようなものだ。

 『女教皇』と一緒に居られないと、
 分かってしまったから『魔術師』は絶望したし、
 そして後悔した。

 つまり……この罪に向き合うということは、
 『魔術師』の『女教皇』への
 想いが絡まってくることになる。
 ――今度こそそばにいたいという、
 妄執のような何か。


 それがとっても、厄介だ。]
 
(328) 2022/12/19(Mon) 15:41:21

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ……けれど、『魔術師』が後悔しているのは、
 それだけじゃない。
 『恋人』を殺したことにも掛かっている、ようで。
 自分の望む結果が得られなかったのだから、
 意味もなく『恋人』の命を奪ってしまったことに対しては、
 ちょっと後悔してる……らしい。

 もしも『魔術師』が思考を止めていなければ?
 敵意を向ける『恋人』に対して、
 もう少し違う接し方もあったのかもしれないね。
 ……結局、終わりは同じだとしても。]
 
(329) 2022/12/19(Mon) 15:42:04

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ――ベルちゃんを「ベルちゃん」と呼んでたのは、
 結局のところ、彼女に対する嫌がらせみたいなものだ。
 二人の時しか呼ばないのが、証拠のひとつだ。

 一応、初めて呼んだ時に笑顔で拒否されてからは、
 二人のときでも「クリスタベルちゃん」と
 呼ぶことはあった。
 でもどちらで呼ぶかなんて気まぐれぐらいの差でしかない。

 そうやってきみを傷付けてきたことに、気付きもしない。
 無意識の嫌がらせは、きっと『魔術師』であるが故だけど、
 もうすこし、気付けていたなら、
 もうすこし、違う関係になれていたのかもしれないね。

 ぼくたちに違う未来があるのかは……さて? ]
 
(330) 2022/12/19(Mon) 15:43:11

【人】 T『魔術師』 シン

 

[ 『証持ち』であることは
苦しい。

 自分と誰かの境なんて、
 すぐに曖昧になってしまうのだから。]

 
 
(331) 2022/12/19(Mon) 15:44:11

【人】 T『魔術師』 シン

―― 部屋できみとのお茶会にて ――


[ キュリアちゃんの部屋へ行く道中、
 売店に寄ったなら、支払いは
 キュリアちゃん任せだったかもしれない。
 基本的にぼくは、手元にあまりお金がない
 でもさすがにキュリアちゃんの持つお金も
 無尽蔵ではないだろうし、
 お茶会にお邪魔するときぐらいは、
 手土産を用意した方が良いのかもしれない。うん。


 キュリアちゃんが紅茶を容れてくれる>>296
 それも、この洋館ではよくあることだったかな?
 キュリアちゃんの得意なこと、いくつか知ったなら、
 ぼくはその度に「すごいねー!」って
 褒めていたかもしれない。]


  いいんだよー


[ お礼を言われれば、首を横に振る。
 ぼくは、迷ってる子がいるなら力になりたいし、
 ……きみが相手なら、なおさらだよ。
 ……それって、誰の気持ちなんだろう?
 ]
 
(332) 2022/12/19(Mon) 15:45:35

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ なんと応えればいいかわからない、
 というのがキュリアちゃんの今思うこと、らしい。
 ……キュリアちゃんはキュリアちゃんで、
 小さな世界で生きてきたらしい、
 っていうのは聞いてたかな。
 だから、さっきのことはちょっと刺激が強すぎたんじゃ?
 キュリアちゃんが迫られるには、難しい問題なのでは?
 みたいな思いが湧く。
 だけど、キュリアちゃんは
 そこで頭が真っ白になるんじゃなくて、
 色々自分の考えを、言ってくれたかな。
 ……ちゃんと考えるキュリアちゃんは、すごいね。

 ゆっくり、少しずつだったか、
 それともひとまず言いたいことは話し切ったか、
 紅茶に口を付ける彼女を、じっと見た>>297。]
 
(333) 2022/12/19(Mon) 15:46:07

【人】 T『魔術師』 シン

 

  キュリアちゃん


[ 何度も何度も、たくさん呼んだきみの名前を、呼ぶ。]
 
(334) 2022/12/19(Mon) 15:46:49

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ キュリアちゃんと初めて会った時の、
 どこか呆けたような表情>>2:342
 それから、遅れて出た挨拶。
 その時はそれどころじゃなかったけど、
 キュリアちゃんの方も、何か感じることはあったのかな。

 ぼくはというと、その声のひとつひとつに、
 どうしようもない衝動が駆け巡っていた。

 だけど、名前を聞いたら、
 すこし、ここに戻ってこられた気がした。
 「キュリアちゃん」と、名前を繰り返す。
 それが
今の
きみの名前なんだね、と、
 今目の前にいる彼女を、はっきりと捉えることができた。
 だから、「ぼくはシンだよ」と名乗り返すことができた。
 『魔術師』じゃなくて、
 ぼくをぼくとして見てほしかったから。

 ぼくが「キュリアちゃん」と名前をたくさん呼ぶのは、
 きみは『女教皇』ではなく、きみなのだと、
 ぼくがちゃんと認識するためでも、あるんだ。]

 
(335) 2022/12/19(Mon) 15:47:32

【人】 T『魔術師』 シン

 

  キュリアちゃんが、自分で考えたいなら、
  それで良いんだ
  ぼくは、その手助けをしたいなって思ってる

  だけど、ぼくの意見に合わせることはなくて、

  キュリアちゃんが、自分で決めていいからね!


[ ぼくは、ぼくの考えに
 キュリアちゃんを巻き込むつもりはない。
 そもそも、はっきりとした意見はぼくにはないのだし。

 言わなくても、分かるかもしれないけど、
 この洋館に来た今は、ぜんぶ自分で選んでもいいんだよ。]
 
(336) 2022/12/19(Mon) 15:48:20

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ キュリアちゃんは……なんというか、素直な子だな、
 って、思うことがある。
 洋館での暮らしの話とか、
 教えたら素直に受け入れてくれた、というか>>295
 ぼくが構い過ぎてた? 聞こえない!


 ぼくの話を、たくさん聞いてくれるキュリアちゃん。
 いつかの『魔術師』が、『女教皇』に
 自分の考えをたくさん話していたように。

 ぼくの話をたくさん聞きたくなること、
 キュリアちゃんが言ってくれたことはあったかな?
 キュリアちゃんの出会いや気付きのことも、
 話してくれることはあったかな?

 初めて会った時から――キュリアちゃんは、
 とても変化しているように、ぼくには見える>>2:359
 その心の内まで話してくれていなくても、
 アリスちゃんの誕生日に、
 歌を歌おうと誘ったときの反応>>2:360
 そして素直に歌を聞いてくれた時、
 聞いているきみと目が合った。

 ――きみが楽しそうにしてたから、
 ぼくもとっても嬉しくなった。]
 
(337) 2022/12/19(Mon) 15:48:55

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 歌に合わせて手を叩くキュリアちゃん。
 新しいことに触れて、楽しそうなきみ。

 あのね――これは、
『魔術師』が『女教皇』に向ける気持ちとは、
 違うんじゃないかな。

 今まできみが知らなかったのは、現世のきみだからで、
 新しい世界を知るときのきみの気持ちは本物で、
 ――その本当の気持ちを、尊く思うのも、
 ただ、ぼくだけの本心だ。]
 
(338) 2022/12/19(Mon) 15:50:16

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ――だったらこれも、ぼくの本当の気持ちかな。

 『魔術師』と『女教皇』ではなくて、
 ぼくとキュリアちゃんとして、の。]

 
(339) 2022/12/19(Mon) 15:51:11

【人】 T『魔術師』 シン

 

  あのね、キュリアちゃん
  ……ひとつだけ、ぼくの気持ちを言っても良いかな?


[ どちらにするのか、決めるのはキュリアちゃんだけど、
 きっと直接は関係ない、ぼくの願いをひとつだけ。]
 
(340) 2022/12/19(Mon) 15:52:10

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ぼくはね、キュリアちゃんが世界を知っていくのを、
  これからも見ていたいなって思う

  キュリアちゃんの知っていく世界を、
  一緒に見たいな、って思う

  ……そう出来たら、嬉しいな


[ "外の世界"に向ける思いなんて何も無いけど、
 キュリアちゃんの目に映る世界は、
 これからも見ていきたいと思う。
 例えこの世界に留まるとしても、
 新しい箱庭に行くとしても、
 新しいことを知るキュリアちゃんの、
 そのそばにいられたら、とても嬉しいと思う。]
 
(341) 2022/12/19(Mon) 15:52:28

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ みんなが離れていくのは嫌だよ>>259
 ――それには、蓋をした>>260

 だけど、キュリアちゃんと離れるのは、
 やっぱり嫌、かも。

 ――だめ、かな? ]

 
(342) 2022/12/19(Mon) 15:53:05

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ きみの手を取ることは叶ったかな。
 きみを見つめる表情は、
 きっと、愛おしいものを見る笑顔をしている。*]
 
(343) 2022/12/19(Mon) 15:53:30


 ( 節制、…… )

  



( なんでアンタの方が泣きそうなの!?
  どう見ても泣きたいのは私でしょうよ!?
  何死にそうな顔してんの!?
  絶対私の方が怖いんですけど!?
  ああ 腹立ってきた
  せめて一発ひっぱたいてやりたい
  ぐぎぎぎぎぎぎ
  ……だめだ、腕あがらないや
  というか体冷たくなってきた
  痛みも感じなく……
  あーあ ……あーあ
  

  ……本当、絶望した顔してんじゃないわよ
  嘲笑ってたら思いっ切り憎んで祟ってやったのに
  
  素直に恨ませなさいよぉ……      )

[……死ぬまでの短い間に、運命の輪は色んなことを考えた。

わざとじゃないんでしょ、しけた面するな、と一喝してやりたかった。けれど、伝えるすべは一切なく。

だから、その最期の心の内は誰に知られることもなく、教典にも残ってはいない。**]

【人】 T『魔術師』 シン

―― 回想・姉というひと ――


[
 昔々の思い出、

 涙を流す女の子と、
 その子を抱きしめるフォルを見ていた。>>0:376


 ……初めて見るその子とは、その後改めて会ったかな?
 その子は新しく会う証持ちだった。
 シャルレーヌという名前のその子が、
 年上の子だって分かったら、
 ぼくは無邪気に「シャル姉さん!」って言って
 笑いかけたかな!>>0:552
 ぼくの知ってる証持ち、
 ヴェル兄さんと、フォル兄さんと……
 だから、"姉さん"と呼ぶ人が出来るのは初めてで、
 とても嬉しかった。
 シャル姉さんにはすぐ懐いたし、
 四人で洋館を駆け回るというのも、
 フォル兄さんとシャル姉さんが来た日には、
 よく見掛ける光景になったかもしれない。]
 
(349) 2022/12/19(Mon) 16:40:27

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ シャル姉さんも、外の世界から来る子で、
 帰っちゃう子だったことは寂しかったけど、
 シャル姉さんは今でも、故郷と行き来している。]


  シャル姉さんは、おうちでは何をしているの?


[ 幼い頃そういうことを尋ねたことがあった。
 聖女、というのは、本人から聞けたか、
 それとも他の誰かから聞いたんだったかな、
 「聖女ってなに? どんなことをするの?」って、
 また聞いた>>2:120。]
 
(350) 2022/12/19(Mon) 16:41:25

【人】 T『魔術師』 シン

 

  わ〜〜〜すごいね!


[ シャル姉さんが普段やってること、
 それを聞いたらぼくは、笑顔でそう言った。
 ……だけどもしも、それを話すシャル姉さんが、
 浮かない顔をしていたなら、]


  ……シャル姉さんは、たのしくない?


[ 顔を覗き込んで、そう聞いたことも、
 もしかしたら、あったのかもしれない。]
 
(351) 2022/12/19(Mon) 16:41:42

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 『証持ち』が何かしら特別視されるものである
 ということは、このときは全く知らなかった。
 フォル兄さんも、シャル姉さんも、普通だったから。
 子どものうちから洋館と親元を行ったり来たり出来る
 ということは――少なくとも『証持ち』としては
 かなりまともな生活環境だからこそ、というのを、
 知ったのはいつの頃だったか。


 余談だけど、ぼくの痣も背中にある。
 右の背中の、肩の辺り、杖の形をしたそれ。
 自分では見えないし、触ることもすこしむずかしくて、
 鏡を見れば、自分が証持ちであることは分かるけど、
 ……常に自覚させるような、そんな痣じゃないんだよね。]
 
(352) 2022/12/19(Mon) 16:42:30

【人】 T『魔術師』 シン

―― 回想・少し前のこと ――



  シャル姉さん〜
  ちょっといいかなー?


[ それはたぶん、そんな幼い頃の思い出からしてみれば、
 わりと最近の話だ。
 シャル姉さんが、前回故郷に帰る前、ぐらいの?

 シャル姉さんの前でも、笑顔のぼく〜という感じ
 ではあるけど、
 同性の友達で、近くて遠い、そんなのがない分、
 素直に甘えている感じは、あるのかもしれない。

 シャル姉さんを誘えたら、
 なんとなく花畑が見えるところまで連れて行って、
 問い掛けた。]
 
(353) 2022/12/19(Mon) 16:43:23

【人】 T『魔術師』 シン

 

  あのね、
  シャル姉さんは、フォル兄さんのこと、
  どんな風に思ってる?


[ 普段通りの笑顔で、普通に問い掛ける
 ……ことはできていたと思う
 フォル兄さんとシャル姉さんのことを
 揶揄する気持ちとかは一切なくて、

 それは純粋な質問だった。]
 
(354) 2022/12/19(Mon) 16:44:29

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ……あの日、出会ったフォル兄さんとシャル姉さん。
 だから、聞いたら少しぐらい分かるかと思った。
 この心の中で苦しみを訴える愛のこと。
 ぼくは『魔術師』が『女教皇』に抱く気持ちを、
 どう処理したら良いのか、分からなかった。

 だから、……だから、
 『女帝』の証持ちのシャル姉さんなら、
 この気持ちの付き合い方が分かるんじゃないかなって。
 もしもシャル姉さんが抱く思いが、
 誰かのものじゃなくて、自分のものと思えるなら、
 なおさら、話を聞きたいと思った。


 ……ということは話さずに質問だけ投げたから、
 シャル姉さんにはどう受け取られたか分からないけど!

 ……もしも答えを聞けたあと、理由を聞き返されたなら、
 キュリアちゃんとの向き合い方に悩んでることは、
 話したかもしれない。** ]
 
(355) 2022/12/19(Mon) 16:46:07
T『魔術師』 シンは、メモを貼った。
(a76) 2022/12/19(Mon) 16:53:37


「貴方は真面目だねぇ、正義。
私は適当だから、足して割れば丁度いいのかな。
なんてね、ははは。

でも、その真っ直ぐさ、結構好き。
いいじゃない、一緒にいればバランス取れてるわ」

[運命の輪は幸運と不運を繰り返す存在です。
そして、それぞれを自分の意思で呼び込むことの出来る「贈り物」も持っていました。

生まれたばかりの頃の運命の輪は、幸運が訪れても、未来に訪れるであろう不幸に怯えていました。素直に幸せが喜べなかったのです。

なぜ幸運だけを与えてくれなかったのか、と運命の輪は神様を恨んだりしました。けれど、不幸の後に幸せが必ずあるとわかっていれば、希望も抱けました。

ある時、戯れに自らの身に運命の輪は不幸を呼び込んでみました。来るなら来い、とあらゆる対策をしておきました。しかし、その不運は対策を超えてやってきました。運命の輪は悔しくなりました。

それと同時……面白くも思いました。次こそはうまく交わしてみせる、と思いました。それは、幸運だけを貰っていたなら味わえない感覚だったことでしょう。]

[やがて、運命の輪は幸運も不運もどちらも楽しむようになりました。何度も繰り返すうち、心構えが出来、慣れてしまったのもあるでしょう。]


「こんなに素敵な力を貰えた私は、神様に一番愛されているに違いないわ」


[運命の輪は、勝ち気で強気で傲慢でクソ強メンタル楽天家でした。
不運でケガをしたとしても、けらけら笑って受け止めるようになりました。

自分に幸運を呼んでは訪れる不運を笑い、不運を呼び込んではその後の幸運に喜び、気に入らない者には少々不運をもたらしたりなど、贈り物の力を自分の為にフル活用して遊んでおりました。

正義に窘められる時があれば、多少自重もしましたが。]

[けれど、そんな運命の輪も、愚者が悪魔に殺された時には、自らの力を使うのは控えていたのです。本当は、皆に幸運を与え、守りたく思いました。しかし、それをすると後でどんな不運がやってくるのか、わかりません。ほんの些細な力がどんな影響を及ぼすか、その時の運命の輪は怖れておりました。

つまり、運命の輪が誤って節制に殺されたのは、本人の力とは関係のない偶然の「不運」だったのです。

普通の人間にとって「失敗作」である証持ちは、教典の中でより愚かに書いた方が教訓になったのでしょう。


もし、運命の輪を愚か者として教典に書いた者本人と出会えたならば、運命の輪は厳重に抗議し、最も強い言葉で断固として非難しつつ、蹴りの一つでも食らわせたことでしょう。]


「 大丈夫、大丈夫。
バランスはいつか取れるよ、不運も幸運も量は同じだもの。

ねえ正義、愚者は欠けてしまったけど。

ちょっとくらいズレていてもいいじゃない、ご愛敬ってやつだよ、私だってついているし……、 」

**

[怒れなかった。
 
苛立ちは人の輪をささくれ立たせるから。


 悲しめなかった。
 
悲しむ人がいないようにと願っていたから。


 だから笑っていた。
 
本当はずっと辛くて苦しかった。
]

『ねえ どうして どうしてなのでしょう』
『どうして何も 変えられなくて』
『ただ不自由なくいることができないのか』

[それが幸せだと思っていたのに。
 漂う昏い空気、減りゆく人数。
 嘆いても声を上げても、崩壊は止められなかった。

 ああ、ねえ、いっそ、もしかして]



[
『愚者』が死んだあの日、僕が『悪魔』を殺していたら
]

 

[それが負の連鎖のはじまりにしかならないことは、わかる。

 けれどもしも、そうもしもの話。
 失うものがそれだけで済んだんじゃないか、間違っていたのは僕なのではないか、そんな疑念が、薄く薄く何枚も何枚も、重なって、重なって、もう、呼吸もできなくなっていて]

[思考が濁る。

 これ以上誰も 失いたくなくて
 誰が死ぬところも見たくなくて
 なのに伸ばした手は届かなくて
 悲鳴も怨嗟も 聞きたくなくて
 眠れない日々に泣きたくなくて
]



全身を苛む無力感

 

『だからね、もう、僕が死ぬしかないんですよ』



[そう言って、首を掻き切った。
 他愛無い、世間話のような時間だった。
 ほんの一瞬。会話の延長線みたいに、隠したナイフが喉元に触れて、真横に引かれた。

 ああ、ねえ、ごめんなさい『死神』。
 誰が死ぬところも見たくない僕が、あなたにこんな瞬間を見せてしまうこと。
 それでも、あなたの隣がよかった。
 あなたに話を聞いてほしかった。
 これは何も変えられなかった僕の、最期のエゴ]

[暑い日の木陰、時折吹く涼やかな風を受けながら飲んだ冷茶とよく冷えた果物。

寒い日の暖炉前、煌々と燃える火に温められながら飲んだ温かいスープと焼きたてのパン。]

あちっ!
「きゃっ、大丈夫?」
ふふ、焼きたてが好きだから焦っちゃった!

[たわいもない会話が楽しくて何を話しても心地よくて
心配事や悲しい話は二人で涙したり、互いの恋の話もした……かもしれません。
いつも何度繰り返してもかけがえのない時間だったのです。

それが、いつのまにか。]

(どうしてこんなことになったの?)

「女教皇様、ご決断を」

「女教皇様、どうかご決断を」

(どうしてわたくしなの?)

[人々が口々に迫ってくる。
わかっている、決断の時をこれ以上遅らせられないと。

嗚呼そんなに責め立てないで。
わかっている、わかっている。
わたくしが隠者の狂いを正せないのならば、
隠者がわたくしの声にも耳を貸してくださらなくなってしまったなら。
わたくしたちは。

わたくしは。]*

 
[ 『死神』は、私に『愛』について尋ねました。]


  『愛』について?
  ふふ……貴方も、そのようなことを
  考えるようになったのですね。
  私も嬉しいです。  


  大丈夫。難しく考えなくても良いのですよ。
  愛とは、誰もが持っている感情です。
  人を、物を、世界を。
  そのもの全てを慈しみ、大切にしたいと思う心。

  たとえば、庭に咲く花をいとしく思えば 
  それは、花を『愛している』のです。
 
  もっと身近な喩えとなりますと
  私は汚れ無く、優しく、美しい心の持ち主である
  貴方のことを『愛しています』。

  人でも、物でも、何でも。
  大切に思えば、そこに愛が宿るのです。』


[ 教皇は、純粋で汚れ無き存在の『死神』を愛していました。
 質問があれば何でも答え、望みは何でも叶えました。]

 

 
 
 
 ── 記録は、ここで一旦途絶えている ──

 
 

 
── 『教皇』の記録(紛失部分抜粋) ──



[ 『教皇』は、仲間達に慈愛を与える中
 時折、思い詰めた表情を見せることがありました。

 しかし、誰かが気にして尋ねたとしても
 「大丈夫です。気にしないで下さい」と
 悩みを明かすことはありませんでした。

 『教皇』は授かった “贈り物” について悩んでいました。
 何故、このように危険な、悪く言えば暴力的なものを
 賜ったのだと、神に直接問うたこともありました。


 神は「清き心を持つ『教皇』だからこそ渡した」と仰いました。
 

 しかし、神では無い教皇は知っていたのです。
  
 
 人間は完璧では無いことを。
 誰もが皆、内に醜い心を秘めていることを。

 教皇自身もまた“悪の性質”を備えていたことを。
]

 

 
[ 『教皇』は、普段の慈愛に満ちた姿が嘘のように、
 時折、苛烈な一面を見せていました。

 元から、敵や悪しき者には
 容赦なく断罪を下す傾向がありましたが
 それとは違う、命の尊重の度合いが変わっていたのです。

 その一面が表立って見え始めたのは
 『悪魔』が『愚者』を殺した時からです。

 それがきっかけで『悪魔』と『吊るされた男』が
 対立し始めました。
 教皇は、吊るされた男のことも可愛がっており
 彼が自ら命を絶ったと聞けば周囲は
「教皇は悪魔を酷く問い詰めるのではないか」と思われ

 実際、この時は悲しみに暮れる『死神』の分も含め
 『悪魔』と対立していました。]

 

 
[『死神』は教皇の近くに居ることが多かったので
 事細かな変化に早く気付いたのかもしれません。

 箱庭内の争いが過熱する中、既に幾つもの血が流れ
 生命が消えてしまいました。
 教皇の様子は、表向きは普段と変わらないままですが
 実際は、目に見えて変わり始めていたのです。

 混沌が加速し、既に大半の命が消えた頃
 『死神』は、教皇と言い争うことが多くなり
 教皇もまた、避けるどころか
 対立を隠さないようになりました。]

 

 
[『教皇』と『月』は、親友同士だったとされ
 教皇が、月の世話をする関係だったようです。

 ある時、『教皇』が『月』と語り合っていた時。
 思い詰めたような顔で、何かを決意したように話しました。]  


  あなたはもう、立派に成長しました。
  その立派なあなたに、折り入ってお願いがあります。


  ……もし、この先
  私が道を違えてしまった時は。


  
……私を、どうか。



  ……いいえ、何でもありません。


[ 何かを取り出そうとした仕草を見せましたが
 結局、それが出てくることはありませんでした。]

 

 
[ 混乱が加速する中、友である『月』が
 殺害されたと耳に入りました。
 恐らく、この時が最後の分岐点でした。

 
友を失った『教皇』は、引き返せない道へと進みました。

 

 
 何もかも既に破綻していました。
 外面では通常通りに見せかけていましたが
 それすら面倒になってきたのです。
 全てが馬鹿らしく思えて仕方がなかったのです。
]



   「ここまで来れば、全てを終わらせる方が
   早いでしょう。」



  
 
[ 一秒でも早く、事態を収束させるため。
  声を届けるより、制裁を下す方が早い。
  苦しむ時を減らすことも、また温情ですから。]



[ 既に建前すらなっていない
 混沌への火種を撒き散らします。

 争いを加速させ、“均す”為の下準備を。]

 

 
[ そして、終結の為に混乱を加速させる方に舵を取りました。
 かつては敵対していた悪魔と、手を組むようになりました。
 既に気が触れていた隠者から、毒を拝借しました。


    を       を   ました。
 
        を      ました。
]




[ そして、多くの死を見届けてきた
 『死神』と対峙の時が訪れました。*]

 

[『正義』にとって、
 『幸福』と『不幸』は常に等価であるべきものだった。
 その概念を覆したのは、『運命の輪』の存在だった。

 『運命の輪』の掌の上では、
 『幸運』と『不運』が交互に・・・訪れる。

 そう、等価でない瞬間があっても良いのだ。
 後で、必ず帳尻が合うから。

 『正義』の手の中では、常に均衡を保たれる必要があった
 『正』と『負』。
 『正義』は『運命の輪』の在り方に、
 救われた。]

 

    僕が真面目だって言うならば、
    君はおおらかって言うんじゃないかな。

    僕が裁き手ならば、君は救いの手だ。

 

[『運命の輪』の言う通り、
 二人は共に在ってバランスの取れる存在だった。

 『正義』に与えられた贈り物は、
 必要な時に情を殺して裁定を行える、
 『運命の輪』と比べれば随分とつまらない
 能力だった。

 情というものは判断を大きく鈍らせるもので、
 『正義』に与えられた役目を考えれば、
 確かに必要なものではあったのだが。]

[『神様に一番愛されている』と
 臆面もなく言ってのけられる『運命の輪』を、
 『正義』は愛していた。

 それは間違っても
 欲の伴うような種類の愛ではなかったけれど、
 実は案外
 女々しいところのある『正義』からしてみれば、
 愛さずにはいられない存在だったのだ。]

 

    ……ねぇ、『運命の輪』。
    全然、大丈夫じゃなかったよ。

    いや、違うか。

    君が居てくれたら、君さえ居てくれたら。
    僕もきっと、大丈夫だったんだ。

    君が居ないなら、居なくなってしまったから。
    僕は、もう—————、

 

 


     
『正義』
のままで、いられない。*

 

[ 隠者との別離が決まり、女教皇の決断が情に流される前にと決行された後に、わたくしはひどい不安と後悔に襲われました。

まだ諦めるには早かったのではないか。

いや、隠者はわたくしの言葉も聞き入れられなくなっていたから決断の有無に関わらずわたくしたちはもう"おわり"だったのだ。

"おわりにしたのは、誰?"

胸をかきむしりたくなるほどの悪寒に震えながら頭に思い浮かんだのは、魔術師。]

(いつものように楽しく話せたら)

[思いながらもわかっておりました。

楽しく話せる権利などわたくしにはもうないことを。]


[隠者を失ったわたくしは己の後悔に苛まれて最悪の思考になってしまったのです。

わたくしが思いを寄せ、わたくしに思いを寄せてくれた方の思いを無碍にしてしまい距離を置かなければと思いました。

わたくしだけが幸せになるわけにはいかないなどと、独りよがりで身勝手なことを。]

【人】 T『魔術師』 シン

―― そのひとの前で ――



  こんにちは、神様!


[ 選択の時、神様が目の前に姿を現したなら、
 いつものぼくと変わらないみたいに挨拶をした。

 そして、選択を聞かれるのなら、]


  あのね、神様
  ぼくは神様と一緒に箱庭に行ってもいいと思ってるよ?


[ 結局、ぼくは"外の世界"を選ぶことは出来なかった。
 キュリアちゃんの見る世界を見たい、というのは別にして、

 だから、ぼくの意見としては、
 神様の意に沿って、そちらに行っても構わない。]
 
(442) 2022/12/19(Mon) 23:32:16

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ……だけどね?

  それには、ヴェル兄さんもいないと嫌だよ


[ ただし、条件……のようなものがある。
 行くなら、みんな一緒がいいな、という、そんな願い。
 みんな。それは叶わない、とは思ってるけど、
]
 
(443) 2022/12/19(Mon) 23:32:40

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ――きみは、誰?


[ ヴェル兄さんの姿をしたそのひとを覗き込む。
 普段、誰にも見せないような、
 笑みの消えた顔で、少し睨んでやる。]
 
(444) 2022/12/19(Mon) 23:33:11

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 少なくとも"今"はヴェル兄さん、
 その人ではないのだと思う。
 だけど、もしもきみがヴェル兄さん
 そのものだというのなら、
 その顔を現してほしいと思ったし、
 もしも姿を借りているのなら、
 ヴェル兄さんを連れて行くかは、きみが選べるはずだ。
 と、思う。


 またいつもの笑顔を作る。
 それでも答えが返らないのなら、
 ぼくもきみに歩み寄る気はあんまりない。
 結局行く末が同じだとしてもね!
 気の持ちようの問題だ。
]
 
(445) 2022/12/19(Mon) 23:33:55

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ "外の世界"なんて、どうでもいい。
 ただ、ぼくの小さな世界があれば良かった。

 だからぼくが神様に告げる願いというならば、
 それは、ヴェル兄さんが帰ってくること、だった。*]
 
(446) 2022/12/19(Mon) 23:34:22
 

  わたしの『神』はずっとまえから
  あの御方ではなくなっていた。

  その心緒こそを『不穏分子』とよぶのなら
  いいわけのことばなどありはしなかった。

  こころにうそはつけなかった。
 

【人】 T『魔術師』 シン

―― 回想・取った手と、撫でられる手と ――


[ 昨日、玄関ホールを離れる時、
 ぼくはタナトスの手を取って、声を掛けた。]


  わ、


[ そうしたら、ぼくの頭に
 優しい感触が降ってくるものだから>>2:87
 嬉しくて、へへ、と笑う。
 タナトスが頭を撫でるようになったのは、いつからだろう。
 みんなを撫でてるみたいだけど、
 その中でも、ぼくはきみに撫でられることが
 多かったんじゃないかな!
 そう、ちょうど癖が、噛み合ってしまうから。]


  ……うん! ありがとう!

  あは、その呼び方、とってもいいね!


[ 背中から聞こえる声に振り返って、笑顔を向ける。
 初めての呼び方、それ、とっても嬉しかったな! ]
 
(467) 2022/12/19(Mon) 23:49:48

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ その噛み合う癖みたいに、
 頼り頼られることが出来るかな?
 だから、だから……
 どうか、寄り添おうとする相手がいると、
 距離を置かれないことを、願うよ>>2:293
]
 
(468) 2022/12/19(Mon) 23:50:19

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ……結局、ぼくはきみが倒れた時には
 助けてあげられなくて。
 あとで、様子を見てきみのところへ
 訪ねるしか出来なかっただろう。
 切ったリンゴを持っていった。
 そう、ヴェル兄さんが教えてくれたので
 リンゴなら綺麗に剥けます!

 だけどね、ユグくんと二人、寝ている姿を見たら、
 リンゴだけ置いて、声を掛けることなく部屋を出た。]
 
(469) 2022/12/19(Mon) 23:50:37

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ――もしも、今日、きみとユグくんの道中に遭遇して、
 もしも、"はじめから洋館にいたひと"の意見として、
 ぼくの考えていることを聞かれるなら>>2:299>>2:302、 ]


  ……そうだなー

  あのね、ぼくは、
  "外の世界"のこと、よく分からないんだ


[ いつか、ヴェル兄さんにだけ言うことがあった>>1:432
 本当の気持ちをすこしだけ。
 もう少しよくならないか、と考えていた世界を、
 結局ぼくは、その価値を見出だせなかった。

 あ、でも、これは秘密ね!
 しーっと親指を立てた。]
 
(470) 2022/12/19(Mon) 23:51:09

【人】 T『魔術師』 シン

 

  よく分からないから、
  それは判断が出来ない……かな!


[ 箱庭にいる方が幸福なのか、
 それとも世界を守りたいと思うのか。
 でも片方がどうやっても片側に乗りさえしないなら、
 フェアじゃない天秤では、量ることは不可能だ。

 これでいいかな?って、
 きっと、いつもみたいに、笑った。

 ……頼れないのは、やっぱりぼくの方だったかな?
 もし世界が滅びないのなら――まだ、間に合うことも、

 あったりする、のかな。
**]
 
(471) 2022/12/19(Mon) 23:52:31
 




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文明開化 by sin
カティサーク by apricot with y_hyuga
月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
花一匁 / 桃酔郷 by さね
po!son / Girl's Talk by pure_g
madparty by シロクマ
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曲芸会 / 曲芸会Hello! by otokasa
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瑞洋館 by ういろ
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かくりよ by plmi
桃色concerto by 桃昆布
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人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
魔法少女は眠らない by 魔法少女チップ企画
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噛志野医院 by manamiz
メギド人狼 by メギドチップ企画
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歳時抄 by 小由流
文アルセット by 文アルセット企画
荘園パック by ARC(企画代表)
Friends by 真知
城下町の酒場 / 大神学園 by じっぷ
エッグ by 朧恩
ぐれすけ・ぷらす by 純
ニューホライズン by youden
バーバチカ / プトロレ by たべ
ユメツナギ by 天瀬春日
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御常紀学園 by HS_29
オハナシノクニ by オハナシノクニ制作委員会
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花園女学院 / 他種族孤児院 by はこみ
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おりふし学園 by めんるい
Fairytale Syndrome by hTuT
Salute by むくっこ
Le parterre by イヌバラ
Troopers by 人類管理連合
お野菜キャラセット画像 by 無料素材倶楽部
Siuil a Run by 匈歌ハトリ
紫煙をくゆらせ by 空砂
RocketPencil by 山本羅刹
エトリエ / エトリエ・戦国 by とり
ボワボンボン by あとらそふと
古の迷宮 by とり夫
JEX Online by katarazu
煌夜の決闘 by ジュエルセイバーFREE
こだわりアイコン by fatcow
トランプ画像 by しろま空間
リンソン by moonpupa