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【人】 魔王 ウロボロス君の言葉は正しくもあり、間違ってもいる。 僕は確かに真祖竜の末裔で、 目的は君達魔族の民が戦わずに済む世界だよ [にこやかな表情を作った。 それでも声ははっきり届くように、強く。] (69) 2020/10/30(Fri) 2:14:14 |
【人】 魔王 ウロボロス[その時、何処か遠い場所から轟音が聞こえた。 思わず見上げてしまった、音の先────ヤドリギを。 それは、魔法による攻撃を連続して受け続けているようだ。 何者かが魔法障壁を破壊しようとしている、 自分達が何をしているのか理解した上で?この戦いも、その為に? 理解してしまった。首謀者を、敵の目的を。] (70) 2020/10/30(Fri) 2:14:29 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス「巫山戯た綺麗事を……!」 やめろ! [ ほんの一瞬でもその隙を敵は見逃さない。 陛下を庇い前に出て、丸太のような腕を槍で受け止める。 動けたのは脚と腕だけ。最善の選択を思考する余地は無かった。 やはり、無理がある行動だった。 負担の掛かる柄から亀裂が入れば、 三つに分かれた穂先まで侵食するのに時間は掛からず 今にも砕けてしまいかねない────] (71) 2020/10/30(Fri) 2:15:23 |
【人】 魔王 ウロボロス ベア! [呼び掛けに応え、熊獣人は掴み合いとなっていたオーガを投げ飛ばし 二人の元へと四つ足で駆ければ、族長へと襲いかかった。 フォルクスの槍が砕けたのはそのすぐ後、間一髪だった。] そうか、君達は……教会の残党と組んだんだね? [再び剣を構え炎を灯しながら、呟く。 一見すれば矛盾した、異種族へ敵意を持ち壊滅を目指す両者の結託。 人魔の和平を謳う魔王の殺害は、反するオーガ達は勿論 教会を復権し、魔族の再びの迫害を狙う残党にとっても利点がある。 そうしてヤドリギを取り返せばかつてのように戻れるということ。] (72) 2020/10/30(Fri) 2:16:00 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクスなるほど、しかし…… [ どのようにして目前の敵をやり込め、障壁の側へと向かえばいい? ベアに投げられたオーガが立ち上がる、 何処か歩みに揺らぎが見られるが、その目に未だ光が宿る。 正直に言えば王を守ることに集中して心血を注ぎたい程の、 危険で生命力に溢れた相手だ。 狙いの一つであろう御方を外に出せば、 必ずしや敵も追い掛け作戦が台無しになってしまう。 そうした理由があったからこそ、彼は未だ此処にいるだけ。 ────一際気温が下がったように感じられたのは 緊迫した状況のせいかと思ったのだが、 何かが空に影を作り、錯覚ではないと知る。 ] (73) 2020/10/30(Fri) 2:16:34 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ グリフォンとクリオの部下達が空を征く。 空の鷹、地の狼が揃った戦場は 対するのが数だけの魔物ならば、十分に好転したのだろう。 中に残っていた都の住民が、教会残党と交戦中。 彼らはその情報を残し、恐らく既に上司達が向かっている方向 魔法障壁の元へと飛んで行った。 ルーに任せてきたのかリザードマンは殲滅されたのか、 どちらにしても恐らく、近い内に人狼族も同じ場所へ駆けるだろう。 ] (74) 2020/10/30(Fri) 2:16:46 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ 「彼らと人類を、信じよう。」 その言葉は、いつも険しい顔をし感情を見せまいとする男には合わず、 先代から魔王族を見守り、深く忠誠を誓って 幾多の悲しみを乗り越え軍を率いてきた彼らしい言葉だった。 王の魔法で守られながら、もう一度槍を生成する。 三叉は変わらないが中央の一本が長く、二本は脇に広がるような形。] ああ、俺達の戦うべき場所は此処のようだ。 [ そんな形状の真鍮色を手に、先程立ち上がったオーガへと対する。 族長は近接するベアと王に任せ、槍を構えた。 首を掻っ切らんと振りかざされる爪が、頬を掠ってゆく。 怯むことなく距離を詰め跳躍し、穂先を真っ直ぐに──── しかしこの槍もまた、オーガの筋肉質の身体の奥までは届かない。] (75) 2020/10/30(Fri) 2:17:15 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ だが、敵の身体は崩れ落ちた。 槍を構成する鉱物の麻痺毒によって。 鋭い金属結晶を自分自身から創り出し、 自在に形を変えて実在化する。 その種類は一つでは無く、武器にしたものの性質の強弱を操作出来る。 それがかつて刃の勇者と呼ばれた者の能力だ。 ] (76) 2020/10/30(Fri) 2:17:36 |
【人】 魔王 ウロボロス──やがて── [オーガの族長、彼女は数百年反魔王派を率いてきた。 戦時中は凶暴性を多種族に問題視されながらも、 それ以上の大きな功績を上げ、黙らせてきたのだという。 しかし、戦争とは一人でするものではない。 仲間が戦闘不能になり3対1の戦いを強いられながらも、 彼女にとっての誇りを貫き通したが、ついに膝をつくこととなった。 交戦の知らせの前には止んでいた魔法障壁への攻撃は、 この場に決着がついた今でも再開される様子がない。 旧き時代の意思を継ぎ、永きに渡り活動していた教会。 その残党もまた、復権の未来を夢見続けていたが──── 彼らの暗躍も、終わりを告げることとなる。] (79) 2020/10/30(Fri) 3:41:50 |
【人】 魔王 ウロボロス[何度か拳を受けた身体は、重い。 それよりも最初に受けた傷の治癒が未だに済んでいないのが不思議だが、 放った種族が種族だ。呪いだったのだろう。 配下達も各々負傷をしているが、生きている。 その中で一人、動けぬ程の状態では無いはずの男が蹲っていた。] ああ、可哀想に。 君は……そんな風になってしまうのか [その姿は手遅れではないが、十分な異変が見て取れた。 眉を顰め、戦いの前と違う覚束なさのある足取りを 懸命に整えながら、すぐ側まで歩み寄った。] (80) 2020/10/30(Fri) 3:42:35 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ 神託を受けてから変わってしまった瞳の色は、 その濃桃を通り越して、今は右目だけが赤く。 荒い呼吸を繰り返しながら、主を見やる。 相手に向けるべきではない鋭い視線は、 傷つき怯え、威嚇する獣にも似ている。 ] (81) 2020/10/30(Fri) 3:43:29 |
【人】 魔王 ウロボロスおいで、フォーク。 ……今の君に必要なものをあげよう [何を見ても何を向けられても、怯むことはせず。 幼い頃のように呼び、両手を広げた。 ベアが気づいたのだろう。 制止の声を上げるが、体躯で劣る二人を幾度も守った彼の身体は きっと限界が近い、咄嗟に動けない。] (82) 2020/10/30(Fri) 3:44:59 |
【人】 魔法猫 カザリ── ぐったりふにゃー ── ……………。 [満足そうな下僕その1>>54をのびたままじろり。 瞳に非難の意思を込めたところで、多分にゃーのヒゲ先ほども伝わってない。 完璧な仕上がりとかどの口が言うのだろうと、フローラルな香りにくしゅんとくしゃみをとばし] シャー………… [吸われる予感に小さく、小さく威嚇。 人型に変身できる魔力がまだ残っていたならば、自力でドアを開けることもできただろう。 しかし今は既に一度変身した後、次に魔力が溜まり切るには一ヶ月ほど待たなければならない。 さらに言うなら、洗われるのは戦闘した後が多いわけで] (84) 2020/10/30(Fri) 8:44:38 |
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