【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音あ、辰沙おはよ。>>47 ん?大丈夫だよ、もう起きてるから。 [ 眠気覚ましも兼ねて ぶんぶんと両手を振り回してみせる。 ] まーなんていうかね。 ちょっと懐かしい夢を見たんだ。 [ 言いながら、彼の顔を見上げる。 あの頃に比べたら、ずいぶん感情豊かになったなぁと思う。 少なくとも、全く喜怒哀楽を表に出そうとしなかった頃より わたしは、今のほうがいいなぁと思ってしまうのだけど。 とはいえ、彼がわたしに向ける視線を見る限り 彼にとってわたしは「頼りないご主人様」 って奴なんだろうなぁと思うわけです。 …いや、間違ってはいないのだけど。 もうちょっと、こう。 尊敬されたい気持ちもあるんですが。 ] (52) 2022/09/14(Wed) 23:37:52 |
【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音あ、そうだね。 そろそろキッチンも空く頃だろうし。 [ この学生寮は平日は朝夕食事付、 土曜日は事前に希望があった人のみ食事付だけれど 日曜日は全員、自分で食事を用意することになってる。 休日の食事事情はさまざまだ。 持ち込んだレトルトで済ませようとする人もいれば 門限とお小遣いの範囲内で外で済ませる人もいる。 しかしそれ以上に多いのは、土日の食事を 自炊するという派だった。 有難いことに土日朝から正午にかけては キッチンに置かれた炊飯器にご飯が用意されているし 寮の各個室にはミニサイズの冷蔵庫が 設置されているので食材を置くのにも困らない。 かくいうわたしも、自炊派の一人で。 ] (53) 2022/09/14(Wed) 23:38:22 |
【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音ちょっと待っててね。 すぐに用意してくるから。 あ、お皿とお椀とランチョンマット出しておいてほしいな。 [ スウェットの上着を羽織って、スリッパを履く。 持ち込みの電気ケトルのスイッチを入れると フライパンと食材とラップを手に部屋を後にした。 ]* (54) 2022/09/14(Wed) 23:39:03 |
【人】 妖もどき 辰沙[ 部屋に備え付けの戸棚から 彼女に言われた通りの品物を取り出すと 部屋の中央に置かれたローテーブルに並べていく。 赤地にノルディック柄の刺繍が施されたランチョンマットが 彼女のもの。 藍色に七宝柄の差し子模様のランチョンマットが僕のもの。 …僕に食事はいらないと、彼女には何度か伝えたけれど。 それでも、彼女は料理をするとき、いつも二人分を用意する。 昔、初めて出逢ったときから、ずっと。] (56) 2022/09/14(Wed) 23:43:10 |
【人】 妖もどき 辰沙「ご飯は独りで食べるより、 誰かと一緒に食べたほうがおいしいんだもの」 [ ……そう、満面の笑みで言われては、 断るなんて、できるわけがない。] (57) 2022/09/14(Wed) 23:43:49 |
【人】 妖もどき 辰沙[ そのうえに皿とお椀をそれぞれ並べたところで、 電気ケトルから湯が沸いたと知らせる音が鳴り響いた。 ふと思い立って冷蔵庫を開けると、 タッパーからラップに包まれた玉を二つ取り出す。 それぞれのお椀に味噌玉を一つずつ入れると そこにゆっくりケトルでお湯を注いでいく。 湯を注ぐ毎に柔らかな湯気と香りが溢れ出して、 瞬く間に即席の味噌汁が出来上がる。 今日の味噌汁は長葱と油揚げ、そしてわかめ入りのようだ。 ……そうして味噌汁が出来上がったところで、 少し慌ただしく、ドアを叩く音がした。 ]* (58) 2022/09/14(Wed) 23:44:45 |
【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音ただいまー。 [ てしてしと、近所迷惑にならない範囲で ドアに体当たりをしていれば、彼がドアを開けてくれただろう。 ] あ、お味噌汁作ってくれたんだ。 辰沙ありがとう! [ テーブルの上で柔らかな湯気を立てるお椀を見て 彼にお礼をいう。 なんだかんだ言っても、彼は面倒見が良くて優しい。 彼が___だなんて言われても信じられないくらいには。 (59) 2022/09/14(Wed) 23:47:31 |
【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音っと、お待たせしてごめんね。 温かいうちに食べよう。 [ テーブルにラップで包んだおにぎりを置くと フライパンを傾けて、お皿に中身を移していく。 千切りキャベツで囲って焼いた 巣ごもり風味の目玉焼きとたこさんウィンナー。 最後に冷蔵庫から取り出したミニトマトを添えてワンプレート。 それにおにぎりと、手作りのインスタント味噌汁を添えて 本日の朝ご飯の出来上がり。 ] よし、できた! ほら、辰沙も座って。 [ 彼の衣服(?)を引っ張って反対側に座ってもらえば。 ] (60) 2022/09/14(Wed) 23:48:09 |
【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音―――いただきます。 [ 両手を添えて、一礼と共に感謝の言葉。 食事というのは『命を繋ぐ行為』なんだって、 まだわたしが小さい頃、誰かが言っていたような気がする。 それが誰だったかは覚えてないけど、 でも、とてもそれは大切なことだとわたしも思う。 食べ物を口にすることで、自分の命を未来へと繋ぎ。 肉でも魚でも野菜でも果物でも、それを口にすることで かつて命だったものとの縁というものが生まれ、 それを食卓に届けてくれた名前も知らない沢山の人たちと繋がり、 そして、一緒に食事をする誰かと絆が生まれる。 うん。 やっぱり食事って『自分以外の誰かと繋がる』ための行為なんだと思う。 ] (61) 2022/09/14(Wed) 23:49:10 |
【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音どうかなぁ、辰沙。 今日のご飯、結構うまくできたつもりなんだけど。 [ 誰かに美味しいと想ってもらいたいな、なんて そう考えてしまうのも、悪いことではないよね。 ] (62) 2022/09/14(Wed) 23:49:43 |
【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音[ あ、そうだ。 ] 今日はさ、デートって奴をしたいなーって思って。 この学校に入学して半年くらいになるけど、 そのあいだずっと学校と寮の往復と『社会見学』ばっかりで どこかに遊びに行くことって殆どなかったじゃない? だから、外に出て街歩きをしてみたいなって。 せっかく半年もここにいるのに、 わたしたち街のことあまりよく知らないじゃない。 (63) 2022/09/14(Wed) 23:56:38 |
【人】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音[ で。 ] 辰沙にも一緒にきてほしいな、って。 君も知ってるけどわたし、落ちこぼれだしぼっちだし、 未だに友達も碌に作れてないからさ。 [ どうかな?なんて、 つい彼の顔をまじまじと見つめながら彼の返事を待った。]* (64) 2022/09/14(Wed) 23:57:13 |
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