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【人】 白昼夢 ファリエ「聖女の寵愛……」 知らしめられた名は確かにあの時教会に呼び出された者と相違なく。 こうやって例年通りに祭りが進むのだろう。 兎にも角にも女の名前が載らないということはまだうなじの痣は沈黙している筈。 「……痛かったりしたんでしょうか?」 (0) 2024/02/03(Sat) 1:05:08 |
ファリエは、両名とも深く知らない。これから出会うのも少し気が引けた。 (a0) 2024/02/03(Sat) 1:06:07 |
【人】 遊蕩 ディルクいつも通りの振る舞いを続けながら流れてきた噂。 それを耳にしても表情は変わらない。 そもそも、2人のことは深く知らないから。 あの場にいたその人なんだろうと想像して、 近くにいた名前も知らない誰かに声をかける。 …結果、勿論振られた。 (1) 2024/02/03(Sat) 8:35:07 |
【人】 掃除屋 ダーレン屋台でエールを購入し、適当な場所で祭りを眺めている。 今日はこのままのんびり、屋台を回っているだけの予定だ。 「……加護、ねえ」 通りすがりに掲示された名前を見て、目を細めた後。 カップを呷り、意識を逸らしていた。 (2) 2024/02/04(Sun) 2:38:25 |
【人】 番犬 グノウ老夫婦の屋台の前に背嚢を下ろすと砂煙が上がる。中から食材の果物が零れ、一つ二つと拾い上げて戻した。その音で呼びかけるまでもなく屋台の裏から雇い主である老婦人が顔を出す。 「……………こちらで。 …………いいだろうか」 『ええ、ええ、ありがとうねえ、ほんに助かったわ……』と元より曲がった腰で何度も礼を言う老婦人は、思いついたように再び裏へと引っ込んでしまう。受領印を待つ巨躯を外に残したまましばしの間。老婦人はにこにことしながら再び表に出てくるが、その両手には飴細工が握られている。 そうか。果物はこれに使う用だったか。 嫌な予感はしたが、受領印の捺印後、老婦人は『これは、一つ、おまけしておくねぇ』とその飴を差し出してくる。自分には食事の機能はない。固辞したが老人特有の退くかなさで金一封と共に押し付けられる。何度も礼を言われる後押しも追撃された。 後に残されたのは、体躯に見合わぬ、食えぬ飴を持たされた巨躯。 「………」 渡す当てを探して周囲を見渡すが、子どもが寄って来ようはずもなく、途方に暮れた。 (3) 2024/02/04(Sun) 23:00:22 |
【人】 番犬 グノウ>>6 ダーレン 体格のいいダーレンより一つ頭上にあるアイサインが明滅する。よりよい場所に引き取られ、飴も本望だろうと思う。誰にも受け取ってもらえなければ、この祭りで知り合った少女の土産にでもしてやろうかと思っていたが。この男、案外甘いものが好きなのかもしれない。 「………そんなところだ」 「………酒精の席にて――」 「………名前が出たものでな」 「…………貴殿といい……あの男といい」 「………この木偶は、酒の肴にならぬだろう……」 黒眼鏡の男と"酒席"を嗜んでから時間が経っている。流石のあの男、広く、この祝祭の参加者に目星をつけているらしい。 エール片手に管を巻くダーレンに小さく電子音を零す。 「………神託の掲示」 「………既に見られたか、御仁」 名を連ねていた二人は、あの教会にも居た顔だ。顔を出したというが、或いはそれを身に来たのかと思い、尋ねた。 (7) 2024/02/05(Mon) 1:37:26 |
シヴァは、「改めて乾杯でもしとく?」 祭りの始まる前夜、おどけた調子で笑っていたのだった。 (a1) 2024/02/05(Mon) 6:40:04 |
【人】 掃除屋 ダーレン>>7 グノウ 誰かの口へ入ることになりそうで、飴もきっと喜んでいることでしょう。今は男の手に握られるばかりだが。 咥えた煙草に火を点けて、煙を一度吐き出したのち。 近くの屋台で新たにエールを買い直した。まだまだ飲むつもりでいるらしい。 「そんなことだろうと思った」 「俺はあんたのこと、全然知らねえけど。 見た目といい生き方といい、酒の肴になりそうな話は掘れそうだけどな」 木偶、なんて自虐する程でもないだろう。最も、この男が一見して得た印象に過ぎない。 実際のところ、シヴァからも自己紹介時点での情報しか聞いてはいないのだ。 「加護がどうとかってやつだろ」 「見た。……実際のとこ、どうなんだろうな。祝福なんて眉唾物だろ」 信心深いとはお世辞にも言い難い男。煙を吐き出しながら、そんなことを言ってみせるのだ。 (8) 2024/02/05(Mon) 18:29:53 |
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