人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

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視点:人


【人】 4432 貴戸 高志

「………………」

端末の投票結果を静かに見下ろしている。
(0) 2021/09/20(Mon) 21:42:40
貴戸 高志は、食堂に顔を出し、バイタルチェックなどを済ませてからふらりと部屋へと戻っていった。
(a0) 2021/09/21(Tue) 0:31:17

貴戸 高志は、自室でのんびり読書をしている。
(a2) 2021/09/21(Tue) 3:46:09

貴戸 高志は、静かに頬を濡らした。
(a3) 2021/09/21(Tue) 22:04:31

貴戸 高志は、微笑んだ。
(a4) 2021/09/21(Tue) 22:04:42

貴戸 高志は、自分の意思を伝える。もう取り繕う必要はなくなった。
(a5) 2021/09/21(Tue) 22:05:33

【人】 4432 貴戸 高志

ここ最近、用意してもらってばかりだ。
だからたまには自分でも準備しようと思って、部屋を出た。

彼はいつも美味しいお菓子を手に戻ってくる。外れだった事なんて一度もない。
自分は果たして彼のように二人とも気にいるような菓子を見繕うことができるだろうか、なんて甘いふわふわとした計画を立てながら歩く。

なんてことない、ここに来て、闇谷と同室になってから幾度となく行ってきた楽しい時間の一つだ。自分にとってはすっかり日常として組み込まれている。

今現在自分が過ごしている日常は、いとも容易く崩れ去るような脆いものへと変わっているというのに。
(13) 2021/09/23(Thu) 2:57:38

【人】 4432 貴戸 高志

かん、と革靴の音が一つ。

「……?」

すっかり見慣れた景色となった廊下。それなのに、どこか違和感を抱いてしまうのは何故だろう?
靴音が引っ込んだ空間に耳を傾ける。

誰かの声。
それにしては、まるで内緒話をするかのように声を潜めているような気がするが……。

先ほどよりは落ち着いた足取りで声のする方へ。
声を潜めたくなるような話をするのであれば、こんな廊下なんて開けた場所で行うべきではない。そう言ってやろうなんて思いながら曲がり角を曲がって──


──重なり合う影が、二つ。

「……っ」

小豆色の瞳がかすかに揺れながら、その姿を見てしまった。

「迷彩…………と、暁……」
(14) 2021/09/23(Thu) 2:59:14

【人】 4432 貴戸 高志

>>15 普川

「……ッ!」

声を上げることはなかった。だが、唐突に背中にかかる重みに少年は激しく体を跳ねさせる。
首を少しだけ回し──それでも声と話し方で誰かは瞬時に分かっているのだが──やってきた相手を確認すると、「ふ、かわ……せんぱい?」とかすれた声をどうにか紡いだ。
貴方が背中にくっつくような真似をするとは思っておらず、普段あまり動かない表情筋はこれでもかとよく動き心底驚いた様子を浮かべていた。

「……いえ、あの。俺の用事は後回しでもいいんです。
それよりも普川先輩、あの、聞きたいことが……」

しなだれかかる貴方に肩を置いて申し訳なさそうに体勢を変える。
向き直ってから、ずいと顔を近づけた。

「…………先輩。あの──」

(16) 2021/09/23(Thu) 4:12:19

【人】 4432 貴戸 高志

>>15 普川

「他人の性交渉現場見た時ってどうしたらいいですか?」


本人は至って真面目である。

本人はそれはもう本当にすっごくしっかりばっちりとんでもなく真面目なのである。
(17) 2021/09/23(Thu) 4:12:46

【人】 4432 貴戸 高志

>>18 普川

「悪いご冗談を。そういったことはよくないです普川先輩」

真面目堅物人間はそう答えた後、唇をきゅっと結んで首を横に振った。NOだそうです。

「……キスと性交渉は違うでしょう。それに、相手は……その、俺の知人友人ですし……見て見ぬふりをしていいものかどうか……。

……あの、毛布とか水とか用意したり「立ち入り禁止」の看板立てた方がいいのではと考えているのですが、どうですか?」


もしかして:AVスタッフか何か
(20) 2021/09/23(Thu) 5:32:12

【人】 4432 貴戸 高志

>>22 普川

「……っ」

はく、と唇が戦慄く。
どこかで線引きをしていた。ここを超えたら恥ずかしいものだと。ここを超えるまでは子供でも出来る戯れだと。

「……二人だけでするはずの秘め事。
……………………言われてみれば、そう、ですね。

俺は……肌を重ねることを特別視していた。
先輩の言う通り、口づけの時点で当事者の間だけで秘めるべき触れ合いなのは確かなのに」

セックスが大人だけに許された特別な行為だと、どうして思い込んでいたのだろう。
現に自分は、自分の想い人は、少年たちは、こうして容易く一線を超えてしまっているのに。

いつの間にかからからになった口の中でなんとか舌を動かして、「教えていただきありがとうございます」と小さく紡ぐ。藤色の髪が、言葉に合わせてぱさりと前に倒れて揺れた。
(23) 2021/09/23(Thu) 13:09:06
貴戸 高志は、朝倉の姿を見つけると声は出さなかったけど体が強張った。ぎくり。
(a15) 2021/09/23(Thu) 13:32:14

【人】 4432 貴戸 高志

>>24 普川

ぽんと乗せられた手を追いかけるように、目が上へと揺れた。
何度もぽふぽふと頭を撫でる仕草と、静かに話す貴方の顔を不思議そうに交互に見つめている。

「……知っているつもりでは、あります。…………自惚れでないのなら。

俺は、例え余計なことだったとしても、俺は…………」

少し間を置いて、言葉を最後まで紡ごうとした時だった。

──声がする。

耳がそれを拾い上げた瞬間。
言い切るべき事も、貴方の「覗いていいか」の問いも、何もかも投げ出して。

体が、勝手に動き出す。
(25) 2021/09/23(Thu) 14:14:16

【人】 4432 貴戸 高志

>>+30 >>+31 廊下

「っ、暁ッ!?」

先輩と呼び敬う相手との会話さえも投げ出して。
闇谷の声が響けば反射でそちらの方へと体が弾かれるように動いてしまった。

ぱっと藤色が舞う。かつんと靴が焦って一際高く鳴いた。
壁に手をやりながらも、曲がり角から心配の色を滲ませた顔を覗かせて──

「……ッ」

小豆色の瞳は、捉えてしまう。
相手の頭をかき抱きながら、蕩けた顔を見せる想い人の顔を。

潤んで揺れる、紫色を。
(26) 2021/09/23(Thu) 14:15:09

【人】 4432 貴戸 高志

>>+34 廊下の二人

貪られている少年の叫びも、熱に侵されている少年の懺悔も、どれも等しく踏み超えて。

藤色の軌跡を宙に描きながら、いっそ無粋と言えるほどに堂々とした足取りで少年たちの望まない饗宴に割り込んだ。

「……悪いがそこまでだ。
迷彩、辛いだろうが止めさせてもらう」

これが嬌声だけであったのなら態度も違っていた事だろう。だが貴戸が耳にしたのは泣きながら紡がれる謝罪だった。ただの戯れではないと判断して、少年は馬鹿が付くほどの真面目さを持って声をかける。

相手を抱いている少年が達した頃を見計らい、「すまない」と断りを入れて両脇に腕を滑り込ませて後ろから引き剥がそうと試みる。
それから白を基調とした上着を脱ぎ、迷彩の下半身を隠すようにそっとかけようとする。汚れるといった懸念は初めから頭に無い。微塵も躊躇せず行われる事だろう。

これらは全て、迷彩少年が暴れなければの話だが。
(29) 2021/09/23(Thu) 18:29:12

【人】 4432 貴戸 高志

>>+35 >>+36 廊下

視線を素早く泳がせ、途切れ途切れの言葉を受け止めて思考を巡らせた。

「ああ。分かってる」

端的に返事をしながらしゅるりと自身のネクタイを解いた。手際良くボタンを二つほど外せば、シャツの間から鮮やかな赤い噛み跡とチョーカーを模した異能抑制装置が覗いた。

物を大切に扱うよう躾けられた貴戸がチョーカーを半ば引きちぎるように外したのは、冷静に見える内側が少なからず乱れている証拠なのかもしれない。

「──暁。頑張ったな」

それだけを呟き、静かに闇谷の唇に自分の唇を重ねた。

貴戸高志の異能内容は"感覚を一つ遮断する"。
普段は抑制装置が働いているが、これを外して条件を満たせば自分以外も対象とすることが出来る。

その条件とは──"相手の唇を奪うこと"。

唇を介して、相手の感覚を弄る。
闇谷から奪うものは痛覚。少なくとも(5)1d6時間の間は物理的な痛みはなくなるだろう。

それでも傷つき叫ぶ心の痛みだけは遮断することが出来ない。
きっと一番痛がっているのは、そこの筈なのに。

(30) 2021/09/23(Thu) 20:28:45

【人】 4432 貴戸 高志

>>+35 >>+36 廊下

ボタンを留め、ネクタイとチョーカーを彼にしては雑な動作でズボンのポケットにしまう。

一度闇谷の頭を撫でてから、今度は藤色の髪は迷彩の方へと流れていった。

「迷彩」

少年の名を呼ぶ声はひどく穏やかだ。
上着で顔を隠した彼の頭を、ぽんと小さく叩く。叩くといっても、あまりにも力が入っていないため撫でると言った方が正しいかもしれない。

「俺は今から暁を部屋まで運ぶ。
そうしたら、今度はお前の番だ。自室でも、戻りにくかったらどこかにでも。送り届けよう。

きっと気にするだろうから、お前は悪くないとは言わない。俺はお前をきちんと叱る。
だから、叱られたくなかったらこの場から離れること。悪いと思ったら、俺に叱られても構わないと思ったら、待っていてくれ。

……出来るか?」

極めて静かで落ち着いた声が、貴方の頭上に降ってくる。そこに怒りなどは一欠片も混じっていなかった。
(31) 2021/09/23(Thu) 20:29:39