【人】 厨房担当 那岐[自身の名前を名乗りを終えたその日。 全ての仕事を終えて、バックヤードに向かう。 レジを締めた後も雑務はある。 大咲はいつもより慌ただしく帰っていったか。 何人かのスタッフが帰っていく中で、 発注が終わらないのか、頭を悩ませている杏の傍ら。 何気なく手元へと視線を落とせば、 ディスプレイが光ったままのスマホには 速崎からのメッセージが表示されていた。>>2:562 ……どこまでも気を使うその人柄に。 思わず苦笑を零してしまう。] 法事、って言ってたっけ。 実家が遠いと大変だな。 ……まあ、休むタイミング的には良かったのかも。 [仕事中の杏に、そんな話を振って、珈琲を一口。 あの状態で翌日店には来づらかっただろうから。 少し、時間を置いて心の安寧が保たれればいいけれど。] (51) 2023/03/07(Tue) 10:32:23 |
【人】 厨房担当 那岐[スープの味付けを、野菜の皮剥きを、 デザートに彩りを、ドリンクの仕上げを。 手を動かしながらも高野の声には耳を傾けていた。 ノイズのない声は柔らかく、少し温度が乗っている。 スマホの画面を差し出されたら>>36、 カウンター越しに覗き込んでその中の世界を見た。 仕事柄、遠出をすることも多いのかもしれない。 自身は赴いたことのない地域も多かった中で、 足を運んだ場所を見つけたなら。 ここは行ったことがある。と、共感するように 幾つか、並べて。 実家の犬は大切にされていそうで、 可愛がっていることがよく分かる。 その中で、湖に映る星空の写真があったなら。] ……ああ、綺麗ですね。 何もしないって、贅沢な時間な気がします。 [見たことのない景色の中の音を、想像して。] (54) 2023/03/07(Tue) 10:34:42 |
【人】 厨房担当 那岐[バイクで一時間なら、 そう離れた場所ではないのかもしれない。 夏の賑やかな虫の大合唱もまた、 季節を感じられそうだが、 少し苦い顔をするのに笑いながら。] でも。 バイク、いいですね。 風を切るのが、気持ちよさそうです。 [都会暮らしとあって免許を持つ機会のなかった話題に、 ふと触れてみる。 俺も持っていたなら、 一緒に走らせることも出来たかもしれないな。] (55) 2023/03/07(Tue) 10:35:23 |
【人】 厨房担当 那岐[うさぎの穴の中では直接。 穴の中を出た後は、メッセージアプリで。 少しずつ、高野のことを知っていく。 ラジオでは聞いたことがなかった会話も、 その中には含まれていて。 いつからか手元に置くようになったスマホは。 液晶を見る回数が、少しずつ増えていく。 不意に、鳴った通知音。 既読がつくのは、以前よりも少しだけ。早い。 休みを聞かれた時は、自身の休みじゃなくて。 不規則な店の休みが知りたいのかと思ったけれど。 少し遅れて、ぽこんと増えたメッセージを見て、 遊びの誘いだということに気づいた。>>37] ……――、したごころ。 [読み返しても、そう書かれている。 遊びに誘う意味での冗談の一つだろうか。] (56) 2023/03/07(Tue) 10:35:46 |
【人】 厨房担当 那岐[白のシャツに袖を通したら、二つ折り返して。 膝下まで隠れる黒のビストロエプロンを腰元に巻いて、 腰の前できゅ、とリボンにする。 トレードマークの紺のキャスケットを被って。 バックヤードを抜けて、スタッフの面々に挨拶を。 ブラックボードに書かれたアスパラガス。 たけのこの表記に春が近づいていくるのを感じる。 ブロッコリーは好き嫌いが別れるが、 個人的には茹でた後、マヨネーズと塩を振りかけて シンプルのブロッコリーだけを楽しむのも好きだった。 鶏肉があるならガーリック炒めにしようか。 それとも甘酢を使うか。 オイスターソースを使うのもいいかもしれない。 ヤリイカはパエリカにしようか。 ミニトマトがまだあった気がするから あさりと合わせてラグーにするのもいい。] (63) 2023/03/07(Tue) 11:02:29 |
厨房担当 那岐は、メモを貼った。 (a14) 2023/03/07(Tue) 11:06:56 |
【人】 厨房担当 那岐[さて、ランチから夕方に向けて店が開くまでの間に。 マンゴーの皮を剥いて種を取り除く。 角状に切って食べやすいように。 牛乳は低脂肪のものを使って鍋に入れ中火でゆっくり。 沸騰しそうになったら火から下ろして、 溶かしておいたゼラチンを混ぜ合わせていく。 粗熱はここでしっかり取っておくのが美味しくなるコツ。 生クリームにグラニュー糖、杏仁霜を入れて ハンドミキサーで泡立てていく。 ほんのり柔らかくツノが立つようになればそこで止めて、 粗熱を牛乳ゼラチンを加える。 いわゆる杏仁豆腐のムースだ。 タルト生地のベースは、黒原がいつも 作ってくれているからそれを借りることして、 出来上がったムースのベースを流し込み。 その上、用意しておいたマンゴーと 彩りにクコの実を盛り付けて冷蔵で冷やした後は。 マンゴーの彩りをより良くする為にのナパージュ作り。] (87) 2023/03/07(Tue) 14:10:20 |
【人】 厨房担当 那岐[水にゼラチンを溶かしたものに、砂糖を入れて。 鍋で加熱した後はまた粗熱を取って。 温度が高いままのナパージュを塗ってしまうと、 フルーツが傷んでしまうから。 時間をかけて熱を冷ました後は手早くハケで塗る。 それからもう一度、冷蔵庫へ。 艶を含んだマンゴーと白いムースのコントラスト。 杏仁マンゴータルトは、 後で、黒板のおすすめに追加しておこうか。] (88) 2023/03/07(Tue) 14:10:39 |
【人】 厨房担当 那岐[丸鶏が手に入ったから、一羽貰って丸鶏スープを作ろう。 煮干しは頭とワタを取り除いて、 しょうがは叩いて潰していく。 丸鶏の重さの合わせて、塩も忘れずに。 全体と腹の満遍なく行き渡るように振りかけて寝かせる。 丸鶏から出た水気はペーパータオルで押さえ。 煮干しに干し椎茸、干しエビに昆布。 もう少し味を深めたいから、ねぎと生姜。 それに2、3かけのにんにくを。 たっぷりの水に加えて火は強めに。 煮立ったものを丁寧にアクを取っていく。 これがなかなか手間が掛かる作業だが、 湧き出てくるアクを取っていくのは苦ではない性格なので。 黙々と火の加減を見ながら時折鍋の様子を確かめる。] (89) 2023/03/07(Tue) 14:10:50 |
【人】 厨房担当 那岐[そんな昼と夜の間の時間を過ごしていれば、 スタッフも少しずつ出勤してきただろうか。 大咲がスマホを片手に持ってきて 有線でもよく耳にするアーティストのMVを>>1:65 準備の合間に見せてくれる。 そこに写り込んでいた「憧れのヒーロー」。 ラジオ以外で仕事している姿を始めて見た。] ああ、本当に『ヒーロー』なんだ。 [最近は普段の彼を見ることのほうが多かったから。 画面の向こうで決め台詞をいうそのギャップが、 面映ゆいような、少し誇らしいような。 ファン、と語れる程。 彼の仕事振りを知るわけではないけれど。 SNSのエンタメニュースに取り上げられる程に>>21、 有名であることは、もはや周知の事実となっている。] (90) 2023/03/07(Tue) 14:11:22 |
【人】 厨房担当 那岐[アクを丁寧に抜いた丸鶏のスープは、 少しずつ火を弱くしていって、時間をかけて煮込む。 鍋から鶏を取り出した後、 紙タオルを重ねたざるでスープを濾せば、 黄金色の透き通る丸鶏のスープの完成だ。 スープを作るのに使った茹で鶏は、 塩が効いているから他の料理にも使えるだろう。 スープはラーメンにも応用できるし、 前菜としても使える。 誰が使っても良いように、いつものストックへ置いて。] (91) 2023/03/07(Tue) 14:12:10 |
厨房担当 那岐は、メモを貼った。 (a18) 2023/03/07(Tue) 14:27:31 |
厨房担当 那岐は、メモを貼った。 (a19) 2023/03/07(Tue) 14:28:39 |
【人】 厨房担当 那岐[『おかえり』は速崎にはもちろん伝えていた。>>98 ただ、いつものようにタイミングが掴めないので。 人より少し遅れたテンポで、 誰かが速崎に言うのに気づいてから。 調理を手伝う合間に、ほつりと伝えただろう。] おかえりなさい、ケイさん。 お土産、後でいただきます。 実家、どうでした? [法事ではなく、実家と尋ねたのは。 無闇に弔事には触れない方がいいと考えてのこと。 余り大きな話にはしたくないから、二人。 隣に並んだ時に、そっと。 バックヤードに置かれていたチョコレート>>85、 そちらは休憩の合間か、 仕事が終わってからの楽しみにしている。] (112) 2023/03/07(Tue) 16:55:32 |
厨房担当 那岐は、メモを貼った。 (a24) 2023/03/07(Tue) 16:59:58 |
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