［
　お願いが叶うと、神様に約束して貰ったから。

　そうじゃなくてもね、誰かの為に自分が力になるなら
　なる事が出来るのなら
　むしろ力が持てたのが嬉しかった。


　

　

　

　***　

［戦う日々が終わった

終わってしまった

後のある日。
　ある日、私の前に現れた仮面を持った人が来た。
　もう一度戦う気があるなら、と
　その手段を差し出されたんだ。］


　……ごめんなさい
　私はもう……



　

　

　───── ってね
　そんな事があったんだけど




［戦っていた当時パートナーだった彼に
　私はそう告げたんだ。

　

　


　

　
［確実に、以前と違う選択を選ぶ

　そんな私にどう反応を示すのか



　私をと、告げてくれた彼を、見るんだ　］**
　

　
［　そのは>>14確かに、確かに強い衝撃で



　　そうだね、吹き飛ばすには十分過ぎたよ　］
　　

　
　　　　［　言われるまで気付いてなかったけど
　］
　　
　

　
［それからは、アルカ君が何だか私と居てくれる>>17


　それが……こ、これが思いを通じ合わせたってこと！？

　と、どぎまぎしっぱなしだ。
　私は恋愛に関して鈍感で、こういう経験はない
　故にアルカ君が恋人みたいで……くすぐったいんだ。］





［と、思った時もあるけど
　私の方もそこは言葉にしていないんだ。］
　

　

　……そっか。


［アルカ君がまだ戦いたいと言わなかった。>>18
　まずはそれに私はほっとしたんだ。


　でも、やっぱもうあの戦いにアルカ君を行かせたくない
　その思いもやっぱり強いんだ。］
　

　

　あはは……なんというかね



［目に涙が浮かびそうになるのをこらえた。



　────── 必要、かぁ


［以前の私ならあるよっ！　って力強く答えた。］
　

　アルカ君は願いの為だけに戦っていた？


［これは単純な疑問の質問。
　私は世界の為に戦っていたのもある。
　なんの為に戦うかは人それぞれだ。
　戦うのは生易しくなかった。なんの為には人それぞれ

　だからアルカ君はどうだったのかな、って。］
　

　

　

　

　夢は……そうだね
　私たちの願いは、まだ希望はあるもんねっ！


［例え何を無理やり変えられても
　堕とされたとしても、それが受け入れがたくても
　

　それだけは、変わらないよ 絶対に。］
　

　



　

　

　

　
［私はアルカ君の言っていた通り子どもだ。
　今じゃそれを認識できる。
　

　アルカ君の気遣いに気付けていないんだ。>>30］
　

　


　でもそうだね、私の友達が私たちの空気の変化
　気付いていたよ。



　あの戦いの前の数日は、なんだかピリピリしていた
　そんな風に言われたよ。
　それから、私が落ち着いた空気になって

　

　

　

　
［でも残念な事に私はまだ子どもを抱えてる。



　どうなんだろうね。
　ん〜〜……そうだね、いる、と思うな私は。

　
［確かにそれをやり遂げられる人たちは
　とても、とても強いと思うよ。>>32］
　

　

　願いが諦められない位すっごく強いとかさ
　苦しい事があっても前を向いて
　戦って生きていける人間もいるって　私は思いたいな


［私には出来なかった選択だけどね。］
　

　

　

　
　
　……そっか


［そうだね、アルカ君はちゃんと疑っていた。
　それでも戦っていたんだなって、今更に思うんだ。］


　アルカ君はじゃあ


［……自惚れすぎかな？
　でも、でも……そう思ったっていいよね？
　そう考えると顔は自然と熱くなっていた。
　ううう、これ当たってても違っていても
　すっごく恥ずかしいかなっ！］
　

　

　アルカ君、
　隠居生活は流石にまだ早いんじゃないかなぁ？

　あーとっ、それは流石に言わないよっ！


［戦わない存在、戦い自体を知らない人
　そんな人はいっぱいいる。
　その中には私の家族も友達も
　その誰もかれも仮に同じ経験があって引退して
　そのままだったとしても決して思ったりしない。］


　……ちゃんと考えてみるよ。
　私がこれからどうしたいのか。


［私もいつまでも何も考えなしの子どもじゃいられない。
　だからいつもみたくのーてんきに
　じゃあそれでいっかなっ！　とは言わないんだ。］
　

　

　戦える気はね、
　世界にいる一人として
　やれることがあるといいな


［きっとあるよ、と力強く言えないけど
　欠けて、変質していても
　これからも変わっていくのだろうけど


　前向きな言葉を選んで紡いだんだ。］**
　

　

　

　
［強いのかわからない、と言われれば首を傾げた。>>47

　つまり私は私は狂気の側の人間だったのかな？］


　うっ……どーせおこさまだもんっ！


［そこでそうなるのがアルカ君だよね、うん。
　保護者視点の言葉にちょっと頬を膨らませた。


　

　




［流石に不機嫌な顔になって俯いた。


　なんて言い方は嫌な子になりそうだし
　言葉にしたくないから言わないけど


　……あ〜〜、私、嫌な子だ。
　嫌だ。こんな風に考えるのも嫌だ。

　

　




［強めに言い切った。
　他の人が同じようになったら許せるのはそう。


　こんな、醜い考えをする自分が嫌で、嫌いで
　やめたいのに残された心のよどみが
　支配されていた時に植え付けられた猜疑心が
　私の中に確かに残ってしまっていて


　

　

　

　***

［心の中のもやもやを抱えて
　それを広げたくなくて、でもまだ共存しきれなくて



　学校で配られた進路希望の紙を手に取って
　帰り道で一人、盛大に息を吐いた。］


　どうしようかなぁ……


［アルカ君はもう前を見て何をしたいか考えていた。>>51
　その時はそうなんだ、考えてて凄いなぁって
　そんな反応はしていたけど
　置いて行かれてるようで少し、焦る。］
　

　


　いや、お花畑だろうとも普通だと思うよ！？　うん
　役人になるのはよくある未来だし
　お嫁さんもねぇ……うん。］





［そんな事考えたら顔が真っ赤になった。
　ベンチに座って暫し蹲りつつ足踏みをしていた。］
　

　
［アルカ君を幸せにしたい。
　幸せだって笑える世界に、私がしたい。
　私達が傷つかない世界を二人で作っていきたい。

　それには今のこのうだうだしてる自分を
　ほんっとーーに何とかしないと。］





［いいかもしれない。

　うだうだしてるより行動する方が本来の性分だ。
　帰ったらアルカ君に相談してみようかな。
　そう思って帰路を早歩きしたんだ。］**
　

　
［子どもを否定されないのは
　ちょっとすねたけど否定返しはしないよ。
　その通りだもーんだ。］


　潔癖……


［そう言われた言葉に自分への嫌悪感の理由が
　少しクリアに見えた感じがした。>>60



　周りを疑った自分がかつての自分にとって
　とてもじゃないけど信じられない。］
　

　

　

　***

［帰り道。
　私はすっごく間がいいのか悪いのか。

　アルカ君と、私の元にも来たスカウトの人>>64
　その二人がいるのを見かけてしまった。

　思わず隠れた。そんな必要ないのにね。
　何を話しているか全く聞こえなかったけど
　戦う気がないって言っていたんだ。
　だから断るとは思っている。

　システムに懐疑的で、考える頭があるアルカ君が
　それを選ぶ理由なんてない。
　肝心の願いだってそうだよ
　自分の力でって決めたんだから。


　

　





　それを必死に抑え込んだ。
　違う、絶対に違う。
　疑うべきはこんな不安の方なんだ。


　

　

　

　
［少し回り道をして、時間をずらして寮に帰った。
　部屋はお隣。
　そういえばここのところアルカ君から来てくれるから
　私から行くのが間があいたかも。
　……なんか、新鮮だなぁ。］


　……、


［扉の前で自分の声を確認。手鏡で姿を確認。

　髪と制服を軽く整えた。

　扉を軽くノックした。］
　

　

　あーるかくーん、居る？


［無遠慮に開ける事も多かったけど
　返事をちゃんと待つ確率が上がったのは
　］**
　

　
［返ってきた声に>>75心臓が強めに音をたてた。
　その感覚は不思議で、
　扉が開けばにっこり笑う。］


　やほ〜


［扉が開けばシチューの匂いがした。
　美味しそう、って顔に出たと思う。］


　いいの？　食べる食べるっ！！！
　おっじゃまっしま〜すっ！


［わーいっ！　って言わんか如くの反応。
　お夕飯何も考えてなかったや。


　

　
［何か手伝う？　って鍋の近くを一回うろうろ

　手伝う事があればやったし
　何もなければ素直にソファーに座ったよ。

　そうして、切り出されたのはさっきの話。>>76
　驚きもせず、でも目がちょっと泳いで
　返答もぎこちなくなった。
　いかにも“知ってた”って反応に見えるだろうね。

　話を聞けば、アルカ君の目的は分かった。>>77
　情報を聞き出そうって流石というか……。



　それでまた来てって事なんだ？


［そこだけ聞こえたし見たよって素直に伝える。］
　

　


　

　

　勧誘はそうだね、うまくはなかったけど……
　私には選択肢を差し出しただけに見えたかな。

　ええと、願いの為にとか……償いの為にとかさ
　また戦いたいって思う人がいたとしてさ
　あくまで自分の意志で選ぶもの……っていうのかな
　強制はしてこないって言えばいい？


［自分の頭の悪さに唸る。うまく通じてる？
　ってクッション抱きしめてじっと見た。

　勧誘というより提示。
　女神さまに戦う存在にならないかって時もそう
　私達には断る権利がちゃんとあった。


　

　

　言って気付いたな
　償いの為に戦うって選択肢もあったね


［世界と対立した。それは間違いなく事実。
　あの時私たちが勝っていたらここはなかった。
　その罪悪感をぬぐう機会にする人……
　
　でも今の私にはそれを選ぶ程の気力がない。
　だからそういえば、位の思い付きで口に出しただけ。］
　

　

　そうかもね。
　……だったら話を聞いてみたいな

　
［それは私の今の心の底から願う本音。



　勿論、平穏を選ぶ事を悪い事とは言わないよ。］


　今にして思わなくてもさ
　アルカ君と部屋が隣になったりとかさ
　明らかに私たちがそうだったこと分かってて
　何かした人いるよね。

　そういう人たちも私たちと同じなのかな
　　

［当時から流石にそれは意図を感じてはいたけど
　助けてくれる人もいるんだねっ！　って感覚だった。
　うーん、過去の私ってわりとあほの子
］
　

　

　アルカ君は……凄いね
　色々考えて、冷静で、しっかりしてる


［まだ、心の整理がついてない私とは大違いだ。］





［一番身近な存在に、縋るように言葉を求めた。］**
　

　

　……そっか。どういう人か分からないんだし
　ちゃんと気を付けてね？


［まぁその辺は私の心配なんて必要ない位
　アルカ君はしっかりしてるとは思うけど
　思っても心配しないって意味じゃないよ。］


　戦力はそうだろうね。
　世界の為の戦いだもん。
　人の手はいくらあっても良いんじゃないかな

　こうやって脱落する人がいるならなおさら


［世界がかかってる、と思えば
　強制的に無報酬で戦わせないだけ温情あるのか。］
　

　

　……確かに。
　そう考えると


［初戦の事を思い出す。
　堕ちるという事を全く知らなかった頃ですら
　アルカ君の母親と戦うのは精神的にきつかった。


　

　　

　そうだね。
　一緒に戦ってきた人と連絡先交換しておけばよかったね


［最後の戦いの時を思い出す。



　うんうん。
　学校で元気がないって先生に心配されてるけど
　……もしかして分かってて聞かれてることもあるのかな


［そうだとしたら、そうだと教えてほしいけど
　これは実際は聞かないと分からないから保留かな。］


　ん〜私考えるの苦手だからやっぱ凄いと思うよ



　

　




［言葉を復唱した。>>90
　そう思うようになるまで、どれ程この人の心は
　傷ついて、絶望を抱えてしまったのかと。


　アルカ君の言葉に耳を傾ける。>>91>>92
　その思考は私と違う。だからこそ、しっかりと。］
　

　

　私はね、今回の事は他人は許容出来ても
　やっぱり自分はだと思うよ。

　だって、私は家族に愛されてる
　友達もみんないい人で、優しいよ。




［もっと、信じられれば気付けたかもしれないのに。
　自分がおかしいことに。
　それが悔やまれてならないんだ。］
　

　

　……そう、だね
　今の私はもう支配を受けてない。


［だからこそ、一時の絶望に簡単に負けてはいけないんだ。
　傷つかない方法、それは一番簡単なのがある。



　何もかも終わってしまえば自分だけは傷つかない。
　……でも、それは残した周りに対する裏切りだ。



　届く限り手を伸ばしたい。
　それは、私なりのの形だ。］
　

　

　ありがとう、アルカ君
　ちょっと目が覚めた気がするよ


［自分を許せないなら、嫌いなら
　嫌いにならないようしたいな。
　残ってしまった染みが消えなくても
　私の心全部が壊されたわけじゃないんだから。］**