（　鏡に手を当ててみよう
　　　　　　　　　　　　映ることの無い希望を求めて　）

　　この世に永遠はないんだよ
　　人の記憶も薄れるものだから。

絶対に

　　　　　　　　　　　　　　　　　そんなモノ

　　　その時は俺の願いも叶わないだろうから

［　当ててご覧。
　　ノーヒントが難しければ俺も少し歩み寄ろう。　］

　　　俺はずるいから
　　　それでも諦めないで
　　　俺に手を伸ばしてみない？って
　　　言っちゃうけどね

　　　"まだ"、『バレちゃった』とは言えないや

［　君が逃げるなら、言われずとも
　　先回りして答えのとこで待ってるよ。
　　それが火の中でも、水の中でも。
　　それでも君の口から聞きたいけれどね。

　　俺のいちばん大切なもの、なんだと思う？
　　俺にも分からない答えを君は見つけてくれるかな。

［　時間が溶けるように進んでなくなる
　　放課後の時間はあっという間だ
　　カンニングは…まあたまになら見逃そうじゃん、
　　俺の答えはほぼ間違いだっただろうけど。

　　コーラ開けたの外でよかったな、
　　これ先に忠告されてた？
　　もし教室で開けてたら揃って大目玉だったぞ。
　　怪しいこと言われても俺は疑わなかっただろうから。
　　溢れ出るコーラもベトベトになった手も、
　　いい思い出だよ。壮真からのプレゼントだし

　　壮真がレギュラーになった時？
　　振ってないコーラ渡したよ。
　　警戒されるなんて泣いちゃうな。

　　あ、よく振ったやつは鞄の方に入れといたけどな
って張り紙付きで。　］

［　手伝ってんの見られたら厄介だなって
　　そんなことは俺でもわかってた。
　　なのに断れなかったのは、───そうだな。

　　冷やかしでもなんでもよかったよ
　　来てくれる日は足が重くなることは無かった
　　
　　君のパスを受け取るのは俺の役目で、

　　他の誰にも受け取らせないで。
　　

［　寂しがりだって言ったらどうする、なんて
　　ずるい聞き方するよね、ほんと。

　　知ってるよってわらってみる？
　　一緒にいるよって言ってみようか。

　　どれも違うかな、俺は　］

［　背にされるなら俺も背向けてコツンと軽く合わせて、
　　片手が帽子の鍔を持ってるならもう片手は
　　今だけ俺に譲ってもらおうか、
　　振れば簡単にほどけるくらいの軽さで指だけ絡めて。
　　見えないだろうけどにっと笑った。　］

［　ぞくり、と背筋が震えた。
　　体の芯が 指先から冷えて消えるような
　　恐怖を目の前にした時の あの感覚。あの。

　　月明かりを閉ざして進んだ旧校舎の中で
　　白く、光る、人影を見た。

　　足元を見る。
　　明らかに接地していない足。
　　人の形をした人ならざるもの。　

　　　　　　　　　　　　　　同時に沸いた、のは。　］

［　何度目かのシュートで右足が
　　思いきりつってへたりこむ。

　　ぐしゃりと身体が折れる
　　痛くて痛くて 涙が出る

　　暫く蹲って 膝を抱えて
　　その後空を見つめていた。　］