情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
【人】 地の底の商人 グラッドずいぶんとまぁ、面白い事になっちまいやがったねぇ。 [言葉とは裏腹に、店主の眼は心底楽しそうに。 だってそうだろう? 今なら、きっと多くの者が心の奥底にある本性を曝け出す。 商人として、目利きの血が騒いで仕方がない。] それにしても、「魔術王の指輪」をこんな事に使うとはねぇ。 [ダンジョン全体を包むほどの魔術。 思い当たる節は一つ。 腹の奥底に深い悲哀を重ねた淫魔へと、面白がって無料で譲り渡した一級アイテム。 装備した者に無類の魔力をもたらすが、資格の無い者はことごとく命を散らす。 多くの魔術師が挑み、そして最初の持ち主であった『魔術王』以外は誰一人として制御できなかった曰く付きの品。 果たして、この物語はどんな結末を描くのか。 興味は尽きない。] (1) 2023/01/06(Fri) 4:10:57 |
地の底の商人 グラッドは、メモを貼った。 (a0) 2023/01/06(Fri) 4:16:56 |
【人】 地の底の商人 グラッド―少し前の話 エデンと― 冒険者について来た顔見知りの客>>22へ、「見せたい品がある。」と呼び止めた。 店の奥から引っ張り出してきた品を手に握りこんで、彼女の眼先で開いて見せた。 「とくと見ろ! これがかつての昔、世界最高の魔石職人と言われた男の最後の一品! 『緋色結晶の竜涙石』でぃ!」 手に握られていたのは、掌程の大きさである、透き通った紅い魔石。 何より素晴らしいのは、その美しさであろう。 既存のどのカッティングとも異なる形である上に、どこから光が差し込んでも煌めくように反射角を調整されている。 それでいて、一部の歪みも見られない。 正に至高の一品―――に、なるはずだった。 「ほら、ここだよここ。 完成する前に、男が亡くなっちまったもんでよ。 この部分だけ、まだカッティングがされてねぇんだよ。」 指で示した場所だけは、採掘された時のまま。 それによって、この品は至高の一品にはならず、流れ流れて自分の手にたどり着いたという訳だ。 (69) 2023/01/06(Fri) 22:20:05 |
【人】 地の底の商人 グラッド「ってことで、コレ。 アンタにやるから、完成させてこい。」 有無を言わさず押し付ける。 本来なら豪邸を三つ買っても、まだお釣りが来るほどの品。 同じ魔石を扱う彼女なら、品の価値はわかるだろう。 だからこそ、だ。 「ギルドに出店したいんだろぃ? じゃあ、目玉になる商品がいる。 何より、技術を盗むのにこれ程の品はそうそうねぇぞ? 金はいつかおまえさんが一人前になったら、ウチに品を卸してくれや。」 いつか、彼女が買い手ではなく、売り手として訪れる事を期待して。 彼女の造る品なら、きっと皆が欲しがるだろうから。 (70) 2023/01/06(Fri) 22:20:13 |
(a24) 2023/01/06(Fri) 22:21:57 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新