【人】 よろず屋 シラサワ二日目のいつかの時。 祭り囃子は相変わらずに島に響き、 昨日と変わらぬ喧騒が皆を待っている。 島民はすぐに気づくかもしれない。 外から来たモノもそのうち気付くかもしれない。 あのブレスレットを配っていた 巫女のサクヤが姿を見せないことに。 それでも尚、祭は続いている。 そんな中、この男は今日も祭の中を歩いている。 朗らかな笑みはそのままに。 「今日も盛況やなぁ。」 会場入り口の狼像を見て、そう呟いた。 誰かに声をかけられれば、 すぐにその海のような瞳を向けるだろう。 (0) 2021/07/20(Tue) 22:20:25 |
よろず屋 シラサワは、メモを貼った。 (a0) 2021/07/20(Tue) 22:22:53 |
【人】 女鬼 アザミ「夜通しの祭りでないのは残念じゃが、しっかり寝るのも良いものじゃの。あの宿も悪くなかった」 口では悪くない等と言ってはいるが、満足げだ。 「今日も祭じゃ、早速楽しむとするかの」 屋台で月見団子sweetとコロッケパンfoodを購入し、それに日本酒を合わせてさっそく飲んでいる。 人が一人減っている程度の細かいことは言われなければ気づくこともないだろう。 (1) 2021/07/20(Tue) 23:01:25 |
【人】 左方舞 五十鈴「あれ? ……サクヤ!? サクヤは!!!????? サクヤーーーーーーーーーーッ!!!!」 大声でサクヤの名前を呼びながら境内を走っている。 (2) 2021/07/21(Wed) 0:07:41 |
【人】 右方舞 戸隠妙な様子が、祭りを支配しはじめていた。 それでもかまわず、舞を舞い続ける。 それだけが、できることだとでもいうように。 ……同じ舞子が、走り回っている様子にはさすがに少し目をやったが。 (3) 2021/07/21(Wed) 0:18:59 |
【人】 一ツ目龍 モクレン「おはよ〜。みんな早いねえ」 のんきに起きだしてきて、五十鈴の悲鳴に足を止める。 奇妙な空気と見えない顔に事情を察して表情を曇らせた。 「サクヤさん……そっか、始まった″から、参加者はもう増やさなくていいんだ」 (6) 2021/07/21(Wed) 0:52:23 |
【人】 よろず屋 シラサワ「…………。」 慌てふためく五十鈴に青緑眼がそちらを向いた。 無言で、ただ、その海には確かに哀しみを湛えて。 それでも、口元には笑みを浮かべて。 「………やかましわ、五十鈴の娘はん。」 リェンが落ち着けと言う相手に、 男はそう言い放った。 無理した笑みの下、真意を隠し、男は言葉を紡ぐ。 その真意を問うならば? 「おつとめや。島のもんならわかるやろて。 "しゃあないこと"や。」 …それで五十鈴、君は納得するか? サクヤと親しいであろう君は。 (14) 2021/07/21(Wed) 2:39:50 |
【人】 学徒 蝶間「『月日は 百代の過客にして 行きかふ人もまた旅人なり』」 即ちそう、然もありなん。 ゆるりと指先が紙を捲り、つらつらと口先だけが偉人の言の葉を舞い散らす。 「故合ってだったのでしょう。喜ぶべきか、悲しむべきか」 如何ともし難き、と学徒は説く。 「……或いはつとに、つぶさに決まっていた事なのかもしれませんね」 其れが天命か、作為的か。 つらつら、と。淡々とした学徒の声が空音を揺らす。 「さて、今更乍ら皆々様は今はお変わり様子で。 ……嗚呼、いえ、他意など御座いません。つづがなく、何事も無く祭事が終われば良いと願う」 「小生は小さき故、細やかな事しか考えません故」 (15) 2021/07/21(Wed) 2:41:55 |
【人】 右方舞 戸隠「………」 どうやら、巫女がいなくなったらしい。 そうして、それを良しとするものと、 悪しと騒ぐものがいる。 島の中のことなど、知りはしない。 ただ、自分より舞が上手い、という言葉は、 少し気に食わない。 だから、台の上に飛び乗って、ゆっくりと舞い始めた。 どうせ、自分にはそれしかできないのだから。 (16) 2021/07/21(Wed) 2:46:01 |
【人】 学徒 蝶間「─────。」 「『空鏡、天道に至らず』」 即ち月は、太陽に勝る事は無い。 如何様に舞おうが其れが"最初"に認められる事など無かったのだ。 敢えて其れを凛とした声音で読んだ。 ゆるりと、何事も無く紙を捲る。 (17) 2021/07/21(Wed) 2:53:37 |
【人】 よろず屋 シラサワ>>19 「…なんや、サクヤはんが心配なんとちゃうんかい。」 とはいえ五十鈴の真意が言葉通りかは分からない。 「あぁ分からんかもしれんわ。 俺には"どっち"も大事なお客はんの1人やからな。 サクヤはんは特にこの島来た時から 俺の事、余所者にせんと接してくれたしな。」 誰とて大事な客という言葉に嘘偽りはなかった。 男が瞳の海に哀しみを湛える理由は、嘘を告げない。 「せやけど選ばれた言うんならそういう事なんやろ。 ……まぁ、言うて、もしかしたら美味しいモノは 後で食べる主義なんかもしれんしな。神狼はん。」 男はそう紡ぐ。 …こんなんただの詭弁や。 カミサマが選ぶ順序の嗜好なんぞわかるかいな。 それでもサクヤはん選ばれたんには理由があるんやろ。 (21) 2021/07/21(Wed) 3:50:46 |
【置】 呪術師 リェン「……一番手? あぁ、一番手。 100年越しの催事ともなれば確かに栄誉のある物なのかな?」 どうにも話を聞いている限り、サクヤの身を案じての動揺という訳でも無さそうだ。 「巫女様は……いわば呼び水のような物。 神狼の手慣らしの為に用意された役回りです」 そう語るリェンはそうなる事を、知っていたかのよう。 実際、恐らくも何もサクヤが祠に居る事を知っていて、社の者から世話を頼まれている身分だ。 「手慣らしで隠してしまうには、五十鈴嬢の舞と姿は些か手に余ったのやも知れませんね」 (L0) 2021/07/21(Wed) 4:37:42 公開: 2021/07/21(Wed) 6:30:00 |
【人】 右方舞 戸隠まさにその"まさか"のようで、舞子はずっと踊っていた。 踊って、休憩して、しばらく姿を消したかと思えばまた戻ってきて踊りだす。 まるでそういうかたちの展示品かなにかのように、ずっとそこで舞っていた。 (23) 2021/07/21(Wed) 6:05:40 |
【人】 忘れ屋 沙華「朝はなから賑わうじゃねえか、時報鐘要らずだな己等は。」 ユヅルの宿で朝食とくつろいでいた沙華も、喧噪を聞きながら狸寝入りを洒落込むほどにまで倒錯はしていない。 「玄人じみた吟遊詩人まで居たと来やがる。」 ぼそっと学徒を評したのは記録係をとって代られる危機を感じたからか。 >>22 「偏食の気は相変わらずかい、舞子君。」 普段の接点こそ程度は知れないが、この記録係が毎年と島を往来する面白い住人に目を付けていない筈もなし。 その細手は一見慰めるように五十鈴の頬をなでようとさえするのだが。 「今年に限ってやけに精がでるじゃねえか」 「何か訳でもあるのかい。」 ついて出るのは詰めるかのような問いだった。 尤も聞くだけ聞いて、この大事な島人をあやすのに適した人物が他に出るであるなら その場を譲りもしそうなものだが。 (24) 2021/07/21(Wed) 6:39:07 |
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