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【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[嬉しそうな表情に心臓が跳ねた>>275。 手を伸ばされても動けない。 殴られるかもしれないなんて、思えなくて。 ただ撫でられた時に少しだけ目を伏せた。 そっと耳を伏せる猫のように。 どうしよう、 どうしよう、 どうしたらいい、 こんな、 こんな気持ちになるなんて、 バレないうちに逃げなければという気持ちと、 彼/彼女の傍を離れたくないという気持ち。 どうしたらいいか解らない気持ち、 自分の事を伝えると嫌われないかという不安。 結局この日は自分の事をあまり伝えられなかった。 ちょっと嘘も吐いた。 ただの庶民だと言ったり、 近くで働いていると言ったり、] (351) 2022/12/12(Mon) 20:45:12 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ君たちは、すごく、 ……きれいだな。 [慣れない本心からの誉め言葉を伝えたり。 ずっとこの時間を続けたかったけど、 ずっとここにいるわけにはいかないから。 上手に、と言われるとやはり忍び込んだのが バレていると少し苦笑して、 夜と呼ばれると理由を訊ねる。] (352) 2022/12/12(Mon) 20:45:38 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ暗い掃溜めに溶け込むこの髪が、 君たちには夜に見えるのか。 君たちのおかげで、 俺はいま、少しだけきれいになれた気がする。 [綺麗と形容されたその夜を否定する理由などない。] クリスタベル、 絶対にまた来るよ。 上手に迷い込んで、ね。 [そう笑って。撫でる手を受け入れ、 屋敷を出た後は夜より深い暗がりへと消えていく。*] (353) 2022/12/12(Mon) 20:46:08 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ── 回想:コールリッジ邸/束の間の夜 ── [会ったばかりなのに、 またすぐに会いたくなる。 たぶんこれは病気だ。] (354) 2022/12/12(Mon) 20:53:24 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[クリスタベルの所へは一週間に一度くらいの頻度で会いに行く。いつバレてもおかしくない気はしていたけれど、会えなくなったらそのまま死にたいとさえ思っていた。 行くたびに会話を重ねる。 本当はスラムに住んでいる事や、 親がいない事、年齢も解らない事、 最初の時には盗みを行うつもりだった事やそれについての謝罪。 君たちがあまりに素敵だったから、 他の事なんてどうでもよくなった事。 名前はそのまま夜と呼んでもらえると嬉しい事。 色々な事を話したし、 彼/彼女からもその境遇を教えてもらった。 花が音楽が好きなことや、 屋敷から出ない生活を送っていること、 家庭教師がいる事や、 親がクリスタベルを怖がっている事…… それを聞いた時はさすがに憤り、] (355) 2022/12/12(Mon) 20:53:39 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ君たちを怖がる方がおかしいんだよ。 ああ、でも、完璧なものはこわいって聞いたことがあるな。 それなのかも。 [俺の中で彼/彼女は完璧だったから。 何も疑わずにそう伝えた。] (356) 2022/12/12(Mon) 20:53:51 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[そして幾度目だったか、忍び込んだ時には 彼/彼女へのプレゼントを用意してみた。 花が好きだと言ったから、 街中を歩き回って見つけた綺麗な花を。 ベルにだけへのプレゼントは不公平だから、 クリスには考えて考えて考えて、 見つけたちょっとカッコイイ虫を持参した。 金持ちが虫なんて食べるはずないけど、 見るだけでも嬉しいかもしれない…。 何となく汚い手段で稼いだお金を使いたくなかった。 盗んだものをあげたくもなかった。 きれいな人たちには、 きれいなものを贈りたかった。 相手の利益になるもの、ではなく、 喜んでくれるといいな、と考えて贈り物を選ぶのははじめてだ。 喜んでくれただろうか。] (357) 2022/12/12(Mon) 20:54:02 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[独学で学んだ知識には限界があったから、 家庭教師に興味を示すと、 クリスタベルが勉強を教えてくれた。 知っていた事、知らなかった事、 間違って覚えていた事、 それらを知識として吸収できる機会なんて もう二度と来ないだろうと思い感謝した。 経典の話も教えてもらった。 自分が『証持ち』である可能性は考えてなかったから特に反応はしなかったけど、彼/彼女が『そう』だと教えてもらえたらきっと興味を持つだろう。] (358) 2022/12/12(Mon) 20:54:12 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[あれは、通い始めてどれくらいで、 何度目の事だろうか。 とうとう屋敷の人間に見つかり、 逃げようとした所を捕まった。 床に押し付けられ、 観念するか迷い目を伏せたところ、 自分を捕まえている使用人から小さな悲鳴が聞こえた。 ここではじめて、 自分が『証持ち』だと知る。 そうして自分の洋館行きが決まる。 断る理由があるならクリスタベルだけだ。 彼/彼女に会えなくなるのは嫌だった。 だから、] (359) 2022/12/12(Mon) 20:54:34 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロクリスタベル、 もしよかったら一緒に行かないか? そこなら自由に外にも出れるんじゃないかな。 花が咲く庭もあるかも。 もっと好きに暮らせるかもしれないよ。 それに…… いや、違うな。 俺が君たちから離れたくないだけなんだ。 だから、もしよかったらで良い。 おれといっしょに、きてほしい。 [そんな誘惑の言葉を囁いた。*] (360) 2022/12/12(Mon) 20:54:49 |
]X『悪魔』 ゼロは、メモを貼った。 (a58) 2022/12/12(Mon) 21:00:55 |
【人】 XIII『死神』 タナトスおしえてください かみさま あなたが わたしに つけたなまえ 『 死 』 は いったい どんな ものなのですか? (361) 2022/12/12(Mon) 21:38:08 |
【人】 XIII『死神』 タナトスわたしたちが その ひとみにうつす こうけい それが この せかい のすべて へいわで へいおんな ゆりかごのなか 『 死 』は とおき はての たどりつくことのない ものの はずでした それいじょうも それいかも そのことばには なんの いみもない とおき 遠き 果て 識ることの ないはず の (362) 2022/12/12(Mon) 21:39:47 |
【人】 T『魔術師』 シン―― 回想・"親友"について ―― [ フォル兄さん――フォルスと出会ったのは、 ぼくがほんとにまだ幼い頃の話だ。 同じ証持ち、というのは、 その時にはもうヴェル兄さんだけで、 初めて会ったその子も証持ちだと言われれば、 わあ、と目を輝かせたことだろう。 ヴェル兄さんについて回って、 その手を繋いでもらっていることが多かった。 それをヴェル兄さんにねだっていた、けど、 ヴェル兄さんの手を離して、彼の前へと行った。] はじめまして! あえてうれしい! [ 大きくて、小さな世界。 知らない大人ばかりに囲まれたその場所で。 歳の近い、自分と同じもの。 その仲間が増えることは、とても嬉しかったんだよ。] (364) 2022/12/12(Mon) 21:48:58 |
【人】 T『魔術師』 シン[ ぼくが話せることはきっと多くなかった。 だけど、洋館の案内として、 こんなものがあるんだよ!とか、 本で読んだ遊び、 ふたりじゃできないけどさんにんなら!とか、 フォルの手を取って、ぐいぐい引いて。 フォルも色々なこと、話してくれてたかな、 笑ってくれてたかな? きみの初めての滞在は、ぼくにとっても新鮮で、 珍しくて、楽しいものだったよ。] (365) 2022/12/12(Mon) 21:49:55 |
【人】 T『魔術師』 シン[ だけどね、フォルはここに住まないんだって、 おうちに帰るんだって。 同じ証持ちなのに、なんでなんだろう? 幼かったぼくには分からなくて、 最初と同じようにヴェル兄さんの手を握って、 フォルのことを見送って、 ……その夜は、ヴェル兄さんのベッドに潜り込んで ぐすぐす泣いていた。 それだけ楽しくて、寂しかった。] (366) 2022/12/12(Mon) 21:50:50 |
【人】 T『魔術師』 シン[ だけど、またフォルが来たら、 ぼくは笑顔で迎えただろうね。 帰るとき、行かないで、とはずーっと言えなくて、 一番最初のおわかれ、帰ると言われて呆けたままの表情は、 いつしか、笑顔で見送ることも、上手くなってしまったね。 フォルには帰るおうちがある>>320。 洋館に住まないのはそういうこと。 知ったのはいつのことだったかな。 でもその時のぼくもまだ、 それは一握りの証持ちしか許されていないことだって、 気付いてなかったから。 フォルの境遇に対して、何を思うこともなかった。 ぼくにだって、父さんと母さんはいたからね。 ずっと一緒、ってことはなかったけど、 一緒に過ごすことはできていた。] (367) 2022/12/12(Mon) 21:51:30 |
【人】 T『魔術師』 シン[ フォルの方が年上だったから、 フォル兄さん、って呼ぶこともあったし、 ぼくにとってのフォル兄さんは、最初は兄だった。 ぼくは"ともだち"を知らなかったから。 ともだち、を教えてもらったのは、 フォル兄さんにだったかな。 それとも、ヴェル兄さんだったかも。 彼を"ともだち"だと認識してしまえば、 証持ちの仲間意識とも違う、初めての感覚に、 とても嬉しくなった。 だからぼくにとっても、初めての友達はフォルだったよ。 シンに『親しい』って意味があるのを知ったのは ]いつだったかな。 ぼくにとってもフォルは『親友』だよ! だってシンのトモダチだからね! (368) 2022/12/12(Mon) 21:52:21 |
【人】 T『魔術師』 シン[ 昔から色々考える子供だった。 それは『魔術師』である故、だったのかもしれない。 口に出したらヴェル兄さんは楽しそうにしてくれる。 そこにフォルも加わってアイデアは膨らんで、 時にすてきに形になった>>322。 先のアリスちゃんの誕生日パーティーの提案。 大人になったフォル兄さんが、 少し昔のフォルに戻ったような気がして、 すこし目を瞬いた>>323。] でしょー! 協力よろしくねーフォル兄さん! [ 乗り気なフォル兄さんを巻き込んで。船に乗せる。 泥舟ー? いやいや、 フォル兄さんがいたらそうはならないでしょー? ぼくが何でも口に出すのは、 フォルが昔から乗ってくれたから、っていうのも あるんだろうな。] (369) 2022/12/12(Mon) 21:53:02 |
【人】 T『魔術師』 シン[ フォルも、7年前、洋館に住むことになった。 商人を夢見る姿は、たぶん知ってたと思うけど、 ここに来た理由を、聞くことはあったかな。 聞いてなかったとしても、 子どもの頃とどこか変わってしまったフォルに、 何かが起こったとは察することは出来るはず。 フォルが家族になったのは、嬉しかったけど。 フォルには、笑っててほしかった、のに。] ばい、てーん? [ ヴェル兄さんとの会話は知らない。 だけどフォルがやりたいっていうなら、 ぼくは全力で協力しただろうね! 外の世界はよく知らない。 でも街に出たことがあるから、お店というものは分かる。 それがここに必要なのかは……分からないけど。 だけどフォルがやるっていうなら、 それはいいこと、なんだろう。] (370) 2022/12/12(Mon) 21:53:59 |
【人】 T『魔術師』 シンわー、すごーい [ 並べられる見たこともない商品たち。 ここでは望むものは何でも手に入るけど、 存在を知らなければ欲しいもの、の中には入ることはない。 外の世界には知らないものが色々あるんだなあと、 目を輝かせて並ぶのを見ていた。] ところでフォル兄さーん お金はどうするのー? [ ふわふわのお菓子をじーっと眺めながら。 もらえば良いのかなーっていう考えは、 透けてしまっていたかもしれない。 お金を払って商品を買う。 お金は労働の対価である。 それは知識としては知っているけど、 ぼくはそういうシステムの中に 生まれてからずっといたことないし、 これからもいることはないからね。 分からないんだ、そういうの。] (371) 2022/12/12(Mon) 21:54:45 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク―― 玄関口 ―― [チェレスタが手を振り返してくれるのを見れば>>215、 より一層笑みが深まり、ピョコンとその場で跳ねた。 玄関ホールへと続く階段は螺旋状になっている。 手すりに片手を滑らせて、 足と踏み鳴らす様はまるでステップを踏むように。 一気に駆け下りたならそのままスピードを 緩めることなく三人の元へ。] ……っとと。 [急ブレーキに勢い余った分は、 両手をぐるぐると回してバランスを取った。 集まってきた面々は気遣いの出来る人たちだから。 手伝いが必要なさそうというのは、 アリアやシトラを見ていればわかる。] (372) 2022/12/12(Mon) 21:54:56 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク[だから、シトラの問いかけには 言葉にしない代わりに笑顔で応えた。>>177 きっと私が名乗りを上げなくても、 既にアリアが、次いでシトラが手を差し伸べるから。 それでもまだ足りないならもちろん私も。 でも旅慣れたチェレスタにとっては、 平気なのかもしれないけれど。 そう考えていれば、チェレスタが笑う。>>216 ほら、大丈夫だって。 人に頼ることをしない彼女はいつもそう言うのだ。 (373) 2022/12/12(Mon) 21:55:25 |
【人】 T『魔術師』 シン[ それなりに恵まれているから、 文字を書いたり計算したり、そういうのは分かるけど、 ぼくにはどうしたって得られない感覚はある。 だからぼくに出来ることって、職員さんに何か相談をかける、 って、それぐらいだったと思うけど。 ぼくは、フォル兄さんの売店のお手伝い、出来てたかな? 少なくとも、商品のアイデアはたくさん出したかも! 洋館暮らしにだって驚きは必要だからね!>>323 思ったよりヘンな音がするけど、 それもアイデア形にする時の愛嬌じゃない? 違う? 苦情はフォル兄さんまでよろしくね! (流れるような裏切り!) ] (374) 2022/12/12(Mon) 21:55:28 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク[代替え案として出されたお茶の席は、 旅から帰ってきた彼女にはちょうどいい羽根休めになる。 と、同時に二人の申し出を断らない 上手い理由だな、と小さく感嘆をついた。] あ、いいなぁ。プチお茶会? 私も混ざって良い? [二人の返事をチェレスタと一緒に待ちながら、 続いて聞こえた練習という言葉に>>218、 もう一度、あっ、と思わず横から口を挟んだ。] 歌の練習ってアリスのお誕生日に向けて? アリアも歌うの? ………… シトラも!? [アリアはともかく、シトラが人前で歌うというのは、 さすがに予想がつかずに、二度見してしまった。] (375) 2022/12/12(Mon) 21:56:01 |
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