人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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【人】 T『魔術師』 シン

 

  あのね、アリアちゃん!

  これ、またくれないかな!


[ で、現在、ぼくの手の中にあるのは空のドロップ缶。
 空になった缶を、捨てずにそのまま取っておいたものだ。

 世界がどうなるか分からない状況で、
 そんなことを言うぼくに、
 アリアちゃんが何を感じたかは分からないけど。
 少なくともぼくが、死ぬ気はないことぐらいは、
 伝わったかな。
 ドロップって、そう一瞬でなくなるものではないから。]
 
(234) 2022/12/21(Wed) 21:58:49

【人】 T『魔術師』 シン

 

  アリアちゃん

  アリアちゃんも、
  息を吐きたかったらぼくに言っていいからね

  ……ぼくが言うのも、今更かもしれないけど
  アリアちゃんの力になりたいからね!


[ それは今も変わらないな、と思った。
 玄関ホールで、神様にはっきり告げたきみを見ていた。
 きみは、こんな状況でもしっかりしてると思ってたけど、
 ……でももしかしたら、
 きみにも“兄”が必要だったんじゃないかと。
 ぼくの幸せを、みんなのことを考えてみて、
 今更、思った。

 言うだけ言って、その場を去るのは、
 アリアちゃんの真似みたいだったかもしれない。
 ほら、ドロップ、すぐに用意出来ないかもしれないし?
 って、言い訳。**]
 
(235) 2022/12/21(Wed) 21:59:25
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。
(a50) 2022/12/21(Wed) 22:02:16

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 自室 ──


[ それから。

  ── あれから、自室に戻って。
 手始めに荷物をまとめることに取り掛かってみる。
 諸般の事情によりすぐの出立は難しくても、
 初めての荷造りに難儀することは想像に難くないので、
 まずそれをと勧められた。

 自分よりも自分を知っている彼の言う通り、
 早速机の上の宝物たち彼からの贈り物の処遇に難儀することになった。

 流石に、旅に不相応なものであるとは理解している。
 けれどどれも捨て置くことの出来ないたいせつなもの。

 物でさえ、大事なものを大事なままにするのは難しい。
 今までそんなことにさえ気付かなかった。 ]
 
(236) 2022/12/21(Wed) 22:13:55

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 次に、机の上のドロップ缶と茶葉を見やる。
 ──アリアの処方。
 あの日、大事な時間を分けてくれた彼女を想う。

  諦めることだけが得意な私に、
   諦めるのは早いと言ってくれた。
  私のことは諦めないでと、
   諦めない為の方法を手を引き教えてくれた。

 私はどこまでも自分のことばかりで、
 彼女の為の言葉を何一つ言ってあげられなかった。 

 けれどアリアにとっても、あの時間の何か一つでも、
 あの時の彼女に必要なものだったのだと信じたい。 ]
 
(237) 2022/12/21(Wed) 22:14:12

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[  
本当の「私」が持っているものなんて、ひどく少ない。


 それはベルだって同じだ。同じだった。
 そして、
 「そんなことはない」なんて、
 私がどれだけ言葉を重ねても届かないのはわかってる。

 ……彼女は、崩れ残った瓦礫の中にあるもの希望
  自分のものであると、今も信じられているだろうか。

 そうであることを、私は諦めない。
 諦めない、を他でもない彼女が教えてくれたから。
 
 私はもう何も諦めたくない。
 一番じゃなくても、離れていても、彼女に想うこと全て ]
 
(238) 2022/12/21(Wed) 22:14:35

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ アリアを想う。

 お礼を…それ以外にも、もっと話したいことがある。
 けれど、今は ]


  ……駄目患者の出る幕じゃないなあ……


[ 少し容量の減った缶の中身をひとつ。
 口に広がる甘やかさがほんの少し沁みる。
 ちょっとだけ、ちょっとだけ寂しい。…仕方ないけどね。

 
 私の大切なものを大切なままに受け取ってくれた貴女が、
 貴女の大切を、心のままに大切に出来ますように。 *]
 
(239) 2022/12/21(Wed) 22:15:46
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。
(a51) 2022/12/21(Wed) 22:19:46

]X『悪魔』 ゼロは、メモを貼った。
(a52) 2022/12/21(Wed) 22:22:56

][『月』 エーリクは、メモを貼った。
(a53) 2022/12/21(Wed) 22:37:50

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ わたしはあなたの優しさに救われていた。
   あなたはわたしにその荷を背負わせてはくれない。


 わたしはあなたにいつも守られていた。
   あなたはわたしにあなたを守らせてはくれない。


 わたしはあなたに弱音を吐いてきた。
   あなたはわたしを支えにしようとはしなかった。


 わたしはあなたにすべてを肯定されてきた。
   あなたはわたしを嗜めようとはしなかった。


 わたしはあなたの好意に甘えきっていた。
   あなたはわたしに歩幅を合わせてくれていた。



     あなたは、わたしに
     
努めて
合わせようとしてくれていた。]
 
(240) 2022/12/21(Wed) 22:42:11

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 『どうして?』

  もしも彼女のこれまでの行動の水源が
  彼女ではなく『隠者』の魂であったとしたら。


  狂おしいほどの歓喜と後悔に震えるわたし『節制』と、
  失う恐怖に怯えつづけるわたしシトラがいた ]

 
(241) 2022/12/21(Wed) 22:42:32

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 指先に込めた力を緩め、手を開いて、解放した。>>185 ]


   ……うん、

 
[ 神様にだって譲りたくないと
 心から願った手が離れてゆく。

 だんだんと温もりが遠ざかる。
 だんだんと距離が遠ざかる。
 だんだんと声が遠ざかる。

 くるしいも、かなしいも
 くやしいも、ごめんねも

 ゆらいで、またたいて
 まいあがって、とけて、やがて

 しゃぼん玉のように はじけて、きえた。]
 
(242) 2022/12/21(Wed) 22:43:01

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ きえて、しまった ]


 
  ────……



[ ……じゃあ
 いまこの両眼からとめどなく溢れ出てくるこれは
 いったい何だって 言うんだろう。]
 
(243) 2022/12/21(Wed) 22:43:45
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。
(a54) 2022/12/21(Wed) 22:43:50

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 胸の中、つめたい風が吹き付けるような淋しさを感じた。
 世界の崩壊は止められたはずなのに
 みんなまだすぐ近くに居るはずなのに
 世界中でただひとり取り残されてしまったような
 そんな錯覚に陥った。

 頼りなげな足取りで去ってゆくアリアちゃんを
 わたしは、見送ることしかできない。
 見送らなければいけない。
 ただ待つことしか、わたしにはできない。そう直感した。

 誰より近く、長く傍に居たはずなのに、
 誰より彼女を救いたいと願ってきたはずなのに、
 誰より大切に想ってきたつもりでいたのに、

 わたしはおそらく恵まれて生きてきた方で
 知識と経験とは比べ物にならないほど別の物で
 わたしは、話を聴くことはできても きっと
 真の意味では彼女の抱えた想いを理解しきれない。

 わたしはいま、彼女の傍にいるべきじゃない。
 彼女には、彼女を想ってくれるひとが
 
 ──わたしの、ほかにも。

 そう思い至ってしまったら、 ]**
 
(244) 2022/12/21(Wed) 22:43:58
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。
(a55) 2022/12/21(Wed) 22:48:46

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ ヴェルトの部屋を出て、洋館の廊下を歩き続けていた。

 ヴェルトが心配なのは事実ではあるが
 見ているだけで何が出来る訳でも無く
 むしろ、己自身の無力さを痛感するだけだと
 部屋自体はすぐに立ち去っていった。

 案じてくれている彼にはきっと大丈夫、と頷いて>>119]


  僕が恩人? そんなに大それたものでもないと思うけど
  ……そう思ってもらえるなら嬉しいけどね。

  そうだよ。君とだよ。

  本当は昨日、話を聞きに行きたかったけど
  片付けておかなければいけないことがあってね。
  気付けば呼び出すには遅い時間になってたんだ。


[ 彼が因縁の相手と話をしていたように。
 男もまた、過去の因縁の話で長引いてしまったのだ。

 少なくともこの場には彼しかいない。
 いつも通りの反応だな、と思いながらも
 見上げる視線はどこか、普段に比べて>>120]
 
(245) 2022/12/21(Wed) 22:56:18

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  ん? 何かいいことでもあった?

  そうだね、君が食べたいものを選ぶといいよ。
  今何が食べたい気分?


[ 怯え、不安の色が減っていたような気がした。
 昨日までで何かを得たのか、それとも。]


 僕に選ばせると、今はがっつり食べたい気分だから
 定食とか言うよ?

 それとも、久し振りに中央の街まで出てみる?   


[ かつてパーティー中に洋館を抜け出し
 二人で行った場所を提案してみるが>>2:129
 勿論、近場のカフェでも何処でもお供しよう。]
 
(246) 2022/12/21(Wed) 22:56:30

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  エーリク、君は神にどう返事を返した?

  ちなみに僕は、最初は破壊も仕方ない、と思ったけど
  やっぱり違うな、と心変わりしたよ。
    

[ 当然気になる内容を投げつける。
 この時、“神”への反応が
 微妙に違ったことには気付いただろうか。
 昨日までの尊敬の念が、削げ落ちていることに。*]
 
(247) 2022/12/21(Wed) 22:56:42
X『教皇』 カルクドラは、メモを貼った。
(a56) 2022/12/21(Wed) 23:02:53

IX『隠者』 アリアは、メモを貼った。
(a57) 2022/12/21(Wed) 23:06:50

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ ほんものがやってきたのは2年前>>0:@3
  整った身形に健康的な肌色
  作法なんかまるで知らずともきれいだとわかる
  品のある立ち居振る舞い。

  ただ生かされていた自分とは
  まるで違う扱いを受けて来たんだと
  考えなくたって理解出来てしまった。

  必要がなくなったからここに捨てられたのだと
  思い、落胆した日の自分を心の内で嘲った。
  なんだ、最初から必要無かったのか、って
  知りたくなかった事実に気付いてしまったから。 ]
 
(248) 2022/12/21(Wed) 23:19:27

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ どうやったって痣は消せも隠せもしないのだろう
  長い歴史の中で試した例くらいあるだろうし、
  切り落とせないのだから諦めたらよかったのに。

  きっとまわりの大人はみんな解っていた。
  それでも諦める訳にはいかない誰かがいただけで。

  まぁそうか。そりゃそうだ。
  王子さまをつくるつもりなら必要なのは
  『痣が無い事』だけじゃない。
  何にも知ら無い頃ならまだしも、
  その頃のぼくにはもうある程度の理解は出来て
  ほんとに無知だったなぁって、
  過去を懐かしんだだけで終わった。

  なんだかわりとどうでも良かったから。

  それしか無かった頃なら落ち込みもしただろう。
  けれど――… ]
 
(249) 2022/12/21(Wed) 23:20:17

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 

  
『プロセラー!』



[ おひさまみたいに笑うきみがぼくを呼ぶ声がする。
  きみの笑顔を求めてぼくの傍を訪れてくれるひともいる。
  それだけでぼくの毎日はわりと満たされていた。 ]
 
(250) 2022/12/21(Wed) 23:21:30

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

―― 夜明け前・屋根裏部屋 ――

[ ぼんやり目を開けたらまだ真っ暗闇で。
  天窓から差し込む月明かりの淡いスポットライトに
  舞う埃が照らされきらきらひかってた。

  >>11誰かいた気がする。
  けれど今はこんなとこ誰も来ないだろう。
  >>3:3わざわざ答えを聞きに来るなんて思っても見ないから
  夢でも見たのかな?って納得して
  寝起きでまだぼやけてる視界に瞬きをふたつ、みっつ。

  そこでようやく不自然な温もりに気付いて
  瞬きで幾らか晴れた視線を下ろせば
  胸の辺りに、夜に似合わぬ色>>132を見つけた。

  彼女に教えられて、覚えて
  最近では随分とぎこちなさも減った手付きで
  そろりと冷えた太陽の色を撫でる。
  見た目通りに冷え切ったそれに
  温度を灯そうとするみたいに、繰り返し、繰り返し。 ]
 
(251) 2022/12/21(Wed) 23:25:17

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ こんなとこになんできみが居るの。
  疑問に思うのではなく、ちょっと呆れる様に思う。
  なんで、なんてわかりきってる。
  きっと心配して、探しまわってくれたんだろう。

  過去のぼくが誰にも必要無かったとしても
  わりとどうでも良いって思えるくらい
  きみにぼくが必要だって全身で伝えてくれる事に
  救われてるぼくはたしかに此処に居て。

  此処に来て暖かさを覚えてしまった所為で
  寒さを理解したぼくもいる。

  あたたかな日差しの下でも時々感じる寒さを訴えてみたら
  くっついて、だきしめれば寒くないって
  おしえてくれたのも君だった気がする。
  そんな事を考えながら、寒そうな肩を抱き寄せて
  腕の中に閉じ込めた。

  もう一度目を閉じれば、きみのちいさな吐息の音を
  さっきまでよりつぶさに感じる。
  あんしんしきった溜息が勝手にこぼれて、
  きみの吐息のおとにかさなった。

  あったかいな、っておもいながら
  旋毛に鼻を埋めて、意識が途切れるまで
  眠るきみのぬくもりをかんじていた。 ]
 
(252) 2022/12/21(Wed) 23:27:14

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ




[ しあわせだな ]


 
(253) 2022/12/21(Wed) 23:27:41

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ ……――なのに何故だろう。
  まだなにかが足りないんだ。

 
贅沢に慣れ過ぎてしまったんだろうか?


 
呼べない知らない名前が喉の奥につっかえる。


 
ひとのぬくもりを知ってしてしまった所為で

 
『きみ』が隣に居ない事が、こんなにもさみしい。
* ]
 
(254) 2022/12/21(Wed) 23:32:02

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[その分を返してくれる、とベルが言う>>102
 なんだろう、不思議な気持ちだった。

 なんだろうか、本当に。

 ベルに対してだけは、
 今までも全て本心で接していたはずだった。
 けれどどうしても『悪魔』の影響もあり、
 自分も『悪魔』として『恋人』に接していたからだろうか。

 自分だけの心を渡した事が、少ないような気がする。

 彼女に向き合い始めて、
 どれくらい彼女の事を考えたかは覚えていない。
 けれど表面上は別のもので覆った言葉は
 受け取ってもらえても、返してもらっても、
 恐らく表面上で止まっていたのだろう。]
 
(255) 2022/12/21(Wed) 23:38:38

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[…… 今は自分だけの心でベルに接している。]
 
(256) 2022/12/21(Wed) 23:38:47

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[それを、返してくれると言われて、……。
 今の気持ちが、説明できない。

 一方的にもらったりとか、
 奪ったりとかとは違う、

 おくって、かえしてもらう、そのやり取りが。
 無性に恥ずかしいような、くすぐったいような。
 嫌ではないんだが。なんというか。]


 幾らでも。

[小さく笑ってそう返す。
 この先ずっとこんな気持ちが続くのかと思うと、
 少しそわりとした。

 私も、と。また答えが返ってきて>>103。]
 
(257) 2022/12/21(Wed) 23:39:04

【人】 T『魔術師』 シン

―― 『誰か』の終わるその時に ――


[ ヴェル兄さんに駆け寄って、
 そこにはカルクくんとエーリクくんがいて>>97>>116
 他の人もいたかもしれないけれど、
 ぼくもヴェル兄さんを運ぶのを手伝ったかもしれない。
 ……周りでおろおろしてただけかもしれないけど。

 玄関ホールに落ちる様々な声は聞こえていたけれど、
 今は誰にも手を差し伸べられなくて、
 罪悪感のようなものを感じながら、
 ぼくはヴェル兄さんのそばにいた。]
 
(258) 2022/12/21(Wed) 23:39:05

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


 ……うん。

[昨日の告白の答えに表情を緩め>>104
 彼女を抱き締め返した。*]


 大切な、俺のベル。
 
(259) 2022/12/21(Wed) 23:39:15

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ カルクくんとエーリクくんは
 部屋から離れていったから>>245
 部屋にはぼくひとりだっただろうか。]


  ヴェル兄さん……
 

[ まだ眠っているけれど、
 眠っているだけのようだから、いずれ目を覚ますだろう。
 とは思っていたけれど、
 だから、それよりも、ヴェル兄さんが帰ってきたことに、
 嬉しさのような、安堵のような、そんなものが湧いていた。

 ヴェル兄さんに、色々言いたいことも、
 ……聞きたいこともある。
 だけど眠っているならば、
 その相手に声を掛けることはしない。]
 
(260) 2022/12/21(Wed) 23:39:49

【人】 T『魔術師』 シン

 

  …………


[ ヴェル兄さんのベッドへと、
 その布団に顔を埋める。
 もうひとつ、自分の中にあるものに、
 ぼくはどうしていいか分からなかった。

 ……いや、あるのではなくて、
なくなった
んだ。

 生まれてから、ずっと隣り合わせで生きてきたもの。
 魂に刻まれているらしい感情。
 ぼくの心の中にいた、『魔術師』が。

 神様が持っていったのだろうか、とは思ったけど、
 理由については、今は重要ではなくて。

 ずっとそこにあったもの、
 ずっと苦しかったもの、
 抗いたいたいと思っていたもの。
 ……まさか、こんな形で、
 逃げられるみたいに、なくなるとは、思ってなくて。

 ずっと煩わしいと思っていたけれど、
 いざ「さよなら」すると――
 案外、寂しいものだな、と思った。]
 
(261) 2022/12/21(Wed) 23:40:38

【人】 T『魔術師』 シン

 

  う〜〜〜〜〜〜


[ 布団に顔を埋めたまま唸る。

 ぼくは『証持ち』ではなくなった、ということで、
 そして、それはみんなもそうなんじゃないかと思っていた。

 ――今更、今更、なくなってしまったって、
 『証持ち』でないぼくなんて、
 "外の世界"のどこにも存在していない。
 この小さな世界が崩れるなら、
 ぼくはそのまま消えてしまいそうだ。

 今日がぼくの新しいはじまりの日Rebirth-Dayなんて
 言われたって、
 なんにもないぼくは、今更生きていくことが不安で、
 どうしようもなくて、今更何も出来ない気がして、]
 
(262) 2022/12/21(Wed) 23:41:35

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ……っ、う、 う、う


[ 溢れた涙は布に吸い込まれていった。
 そうだね――ぼくが泣くのは、
 いつもヴェル兄さんの前だった。

 誰も来なかったら良いのに、と思いながら、
 喪失感と、不安と、どうしようもない感情に、
 泣くことを、止められなかった。**]
 
(263) 2022/12/21(Wed) 23:42:01
 




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